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公開番号2025072948
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-12
出願番号2023183446
出願日2023-10-25
発明の名称電源装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H02J 7/02 20160101AFI20250501BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】充電終了時に、リレーの開閉を伴う処理が禁止されることを回避する。
【解決手段】電源装置は、第1電池モジュール及び第2電池モジュールの充電時に、それらを並列に接続する並列回路を形成する接続回路と、接続回路において並列に接続された第1電池モジュールと第2電池モジュールの間に介在する可変抵抗と、第1電池モジュール及び第2電池モジュールの充電時に、可変抵抗の抵抗値を調整する抵抗調整処理を実行可能な制御装置とを備える。抵抗調整処理は、第1電池モジュールの開路電圧と第2電池モジュールの開路電圧との間の差である開路電圧差に基づいて、それらの電池モジュール間に生じ得る循環電流を算出する処理と、開路電圧差に算出された循環電流を乗ずることによって、可変抵抗に生じ得る発熱量を算出する処理と、算出された発熱量が所定の許容値を下回るように可変抵抗の抵抗値を調整する処理とを含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
外部電源により充電可能な第1電池モジュール及び第2電池モジュールと、
複数のリレーを有し、前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールの充電時に、前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールを並列に接続する並列回路を形成する接続回路と、
前記接続回路に設けられており、並列に接続された前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールの間に介在する可変抵抗と、
前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールの充電時に、前記可変抵抗の抵抗値を調整する抵抗調整処理を実行可能な制御装置と、
を備え、
前記抵抗調整処理は、
前記第1電池モジュールの開路電圧と前記第2電池モジュールの開路電圧との間の差である開路電圧差に基づいて、前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールとの間に生じ得る循環電流を算出する処理と、
前記開路電圧差に、算出された前記循環電流を乗ずることによって、前記可変抵抗に生じ得る発熱量を算出する処理と、
算出された前記発熱量が所定の許容値を下回るように、前記可変抵抗の抵抗値を調整する処理と、を含む、
電源装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記抵抗調整処理は、
前記第1電池モジュールの前記開路電圧を、前記循環電流に起因する電圧変化分で補正した第1補正電圧を算出する処理と、
前記第2電池モジュールの前記開路電圧を、前記循環電流に起因する電圧変化分で補正した第2補正電圧を算出する処理と、
前記第1補正電圧及び前記第2補正電圧が所定の許容範囲内となるように、前記可変抵抗の抵抗値を調整する処理と、をさらに含む、請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記抵抗調整処理は、
前記第1電池モジュールの充電率に基づいて、前記第1電池モジュールの前記開路電圧を推定する処理と、
前記第2電池モジュールの充電率に基づいて、前記第2電池モジュールの前記開路電圧を推定する処理と、をさらに含む、請求項1に記載の電源装置。
【請求項4】
前記制御装置は、前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールの充電終了時に、前記可変抵抗の抵抗値を略最大値に設定した上で、前記複数のリレーの開閉を伴う処理を実行する、請求項1から3のいずれか一項に記載の電源装置。
【請求項5】
外部電源により充電可能な第1電池モジュール及び第2電池モジュールと、
複数のリレーを有し、前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールを並列に接続する並列回路と、前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールを直列に接続する直列回路とを選択的に形成する接続回路と、
前記接続回路に設けられており、並列に接続された前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールの間に介在する可変抵抗と、
前記複数のリレーの開閉を制御するとともに、前記可変抵抗の抵抗値を調整する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールの充電開始時に、前記複数のリレーを制御して、前記接続回路に前記並列回路を形成させる処理と、
前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールの充電終了時に、前記可変抵抗の抵抗値を略最大値に設定する処理と、
前記可変抵抗の抵抗値を前記略最大値に設定した後、前記複数のリレーを制御して、前記接続回路に前記直列回路を形成させる処理と、を実行可能に構成されている、
電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、電源装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に、電源装置が記載されている。この電源装置は、外部電源により充電可能な二つの電池モジュールと、二つの電池モジュールを並列に接続する接続回路と、制御装置とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-118221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような電源装置において、外部電源により二つ電池モジュールを充電する際に、電池モジュールを並列に接続することが考えられる。これにより、外部電源に要求される出力電圧を低くすることができるとともに、それらの電池モジュールを充電するために必要とされる時間を短くすることができる。しかしながら、二つの電池モジュールの間には個体差が存在することから、同じ充電電圧で充電が行われていても、それらの電池モジュールの間で充電率(State of Charge:SOC)には差が生じ得る。この場合、充電終了時(詳しくは、充電電流の通電を停止したとき)に、二つの電池モジュールの間で開路電圧差が生じることから、それらの電池モジュールの間で電流が循環する循環電流が発生してしまう。循環電流が発生している状況でリレーが開閉されると、リレーの接点にアークが発生することで、リレーがダメージを受けるおそれがある。そのことから、電池モジュール間の開路電圧差が解消されるまでは、リレーの開閉を伴う処理を禁止することが必要となり、電源装置の機能や利便性が損なわれてしまう。
【0005】
上記の実情を鑑み、本明細書は、充電終了時に、リレーの開閉を伴う処理が禁止されることを回避するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書が開示する技術は、電源装置に具現化される。この電源装置は、外部電源により充電可能な第1電池モジュール及び第2電池モジュールと、複数のリレーを有し、前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールの充電時に、前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールを並列に接続する並列回路を形成する接続回路と、前記接続回路に設けられており、並列に接続された前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールの間に介在する可変抵抗と、前記第1電池モジュール及び前記第2電池モジュールの充電時に、前記可変抵抗の抵抗値を調整する抵抗調整処理を実行可能な制御装置と、を備える。前記抵抗調整処理は、前記第1電池モジュールの開路電圧と前記第2電池モジュールの開路電圧との間の差である開路電圧差に基づいて、前記第1電池モジュールと前記第2電池モジュールとの間に生じ得る循環電流を算出する処理と、前記開路電圧差に、算出された前記循環電流を乗ずることによって、前記可変抵抗に生じ得る発熱量を算出する処理と、算出された前記発熱量が所定の許容値を下回るように、前記可変抵抗の抵抗値を調整する処理と、を含む。
【0007】
上記した構成では、第1電池モジュール及び第2電池モジュールの充電中に、抵抗調整処理が繰り返し実行される。抵抗調整処理では、例えば第1電池モジュール及び第2電池モジュールの各充電率に基づいて、それらの電池モジュール間の開路電圧差が監視される。電池モジュール間に開路電圧差が生じていると、仮にその時点で充電が終了(詳しくは、充電電流の通電が停止)された場合に、電池モジュール間では循環電流が発生し、それによって可変抵抗では発熱が発生する。そこで、抵抗調整処理では、開路電圧差に基づいて、電池モジュール間で発生し得る循環電流が算出され、さらに可変抵抗で発生し得る発熱量が算出される。そして、可変抵抗における発熱量が所定の許容値を下回るように、可変抵抗の抵抗値が調整される。ここでいう所定の許容値は、例えば、可変抵抗における発熱量がその値よりも小さいときには、無制限の時間に亘って通電しても耐えられる値である。このような構成によると、二つの電池モジュールの充電中に、電池モジュール間で開路電圧差の発生が抑制される。これにより、充電終了後にリレーの開閉を伴う処理が禁止されることを回避できる。
【0008】
第2の態様では、前記第1の態様において、抵抗調整処理は、第1電池モジュールの開路電圧を、循環電流に起因する電圧変化分で補正した第1補正電圧を算出する処理と、第2電池モジュールの開路電圧を、循環電流に起因する電圧変化分で補正した第2補正電圧を算出する処理と、第1補正電圧及び第2補正電圧が所定の許容範囲内となるように、可変抵抗の抵抗値を調整する処理と、を含んでもよい。このような構成によると、二つの電池モジュール間に生じ得る循環電流が、各電池モジュールに対して許容される範囲内となるように、二つの電池モジュール間の開路電圧差が抑制される。
【0009】
第3の態様では、前記第1又は前記第2の態様において、抵抗調整処理は、第1電池モジュールの充電率に基づいて、第1電池モジュールの開路電圧を推定する処理と、第2電池モジュールの充電率に基づいて、第2電池モジュールの開路電圧を推定する処理とをさらに含んでもよい。
【0010】
第4の態様では、前記第1から前記第3の態様のいずれかにおいて、制御装置は、第1電池モジュール及び第2電池モジュールの充電終了時に、可変抵抗の抵抗値を略最大値に設定した上で、複数のリレーの開閉を伴う処理を実行してもよい。このような構成によると、充電終了時において、二つの電池モジュール間に開路電圧差が発生していても、可変抵抗の抵抗値が略最大値に設定されることで、それらの電池モジュール間に流れる循環電流は大きく低減される。これにより、制御装置は、充電終了後に開路電圧差が解消されるのを待つことなく、リレーの開閉を伴う処理を速やかに実行することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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