特許ウォッチ

公開番号2025072756
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-12
出願番号2023183060
出願日2023-10-25
発明の名称電池監視装置
出願人ローム株式会社
代理人弁理士法人レクスト国際特許事務所
主分類H02J 7/00 20060101AFI20250501BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】
活線挿抜の際のセルバランススイッチ素子の破壊を防止することができる電池監視装置を提供する。
【解決手段】
複数の電池セルの直列接続の両端の電極端子及び複数の電池セルのうちの隣り合う電池セルの電極端子に各々接続される複数の接点と、各々が電池セルの各々の両電極端子と接続されるように接点に抵抗を介して接続されることにより互いに直列に接続されて、複数の電池セルに各々対応する複数のセルバランススイッチ素子として設けられた複数のMOSトランジスタと、を備え、低電位部分の電池セルに対応する低電位側のMOSトランジスタはNチャンネルMOSトランジスタからなり、高電位部分の電池セルに対応する高電位側のMOSトランジスタはPチャンネルMOSトランジスタからなり、低電位側のMOSトランジスタ及び高電位側のMOSトランジスタの少なくとも一方は高耐圧のものである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
直列に接続された複数の電池セルからなる電池装置とコネクタを介して接続され、前記複数の電池セルの各々の電圧を調整する電池監視装置であって、
前記コネクタ内に設けられ、前記電池装置が前記コネクタを介して前記電池監視装置に接続された際に、前記複数の電池セルの直列接続の両端の電極端子及び前記複数の電池セルのうちの隣り合う電池セルの電極端子に各々接続される複数の接点と、
各々が前記複数の電池セルの各々の両電極端子と接続されるように前記接点に抵抗を介して接続されることにより互いに直列に接続されて、前記複数の電池セルに各々対応する複数のセルバランススイッチ素子として設けられた複数のＭＯＳトランジスタと、を備え、
前記複数の電池セルのうちの低電位部分の電池セルに対応する低電位側のＭＯＳトランジスタはＮチャンネルＭＯＳトランジスタからなり、
前記複数の電池セルのうちの高電位部分の電池セルに対応する高電位側のＭＯＳトランジスタはＰチャンネルＭＯＳトランジスタからなり、
前記低電位側のＭＯＳトランジスタ及び前記高電位側のＭＯＳトランジスタの少なくとも一方は高耐圧トランジスタであることを特徴とする電池監視装置。
続きを表示（約 590 文字）【請求項２】
前記ＮチャンネルＭＯＳトランジスタのゲート・ソース間容量が前記ＰチャンネルＭＯＳトランジスタのゲート・ソース間容量より大きい場合には、前記低電位側のＭＯＳトランジスタが高耐圧トランジスタであり、
前記ＰチャンネルＭＯＳトランジスタのゲート・ソース間容量が前記ＮチャンネルＭＯＳトランジスタのゲート・ソース間容量より大きい場合には、前記高電位側のＭＯＳトランジスタが高耐圧トランジスタであることを特徴とする請求項１記載の電池監視装置。
【請求項３】
前記低電位側のＭＯＳトランジスタ及び前記高電位側のＭＯＳトランジスタの少なくとも一方は、前記複数の電池セルのうちの前記低電位部分及び前記高電位部分以外の中電位部分の電池セルに対応する中電位側のＭＯＳトランジスタの耐圧より高耐圧であることを特徴とする請求項１記載の電池監視装置。
【請求項４】
前記低電位側のＭＯＳトランジスタ及び前記高電位側のＭＯＳトランジスタの少なくとも一方は、前記中電位側のＭＯＳトランジスタの耐圧の２倍以上であることを特徴とする請求項３記載の電池監視装置。
【請求項５】
前記中電位側のＭＯＳトランジスタはＮチャンネルＭＯＳトランジスタ又はＰチャンネルＭＯＳトランジスタであることを特徴とする請求項３又は４記載の電池監視装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、直列に接続された複数の電池セル各々の電圧を調整する電池監視装置に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
直列に接続された複数の電池セルを有する電池パックでは、電池セル各々の容量等の特性の個体差に起因したセル電圧のばらつきがある。セル電圧のばらつきは過充電及び過放電を招来するだけでなく、電池セル自体の劣化を早める恐れがある。このようなセル電圧のばらつきを解消するために電池セル各々のセル電圧のバランスをとる電池監視装置がある。
【０００３】
従来の電池監視装置では、特許文献１に開示されているように、電池セル毎に電池セルの正負極端子間に抵抗とセルバランススイッチ素子との直列回路が設けられている。各電池セルのセル電圧は制御回路によって監視される。制御回路は、例えば、複数の電池セルのうちのいずれか１の電池セルのセル電圧が予め定められた上限電圧より高くなったり、他の電池セルのセル電圧との電圧差が規定電圧より大きくなると、その１の電池セルに対応するセルバランススイッチ素子をオンせしめて１の電池セルから抵抗及びセルバランススイッチ素子を介して放電電流を流させることにより１の電池セルの電荷を放電させる。このように複数の電池セル各々のセル電圧が上限電圧内になるようにセル電圧を調整している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１１－２５３７７７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところで、複数の電池セルを有する電池パックと電池監視装置とはコネクタ（例えば、プラグ及びレセプタクル）を介して接続される。コネクタの電池パック側及び電池監視装置側各々には複数の接点が互いに対応するように設けられている。コネクタの結合が行われると、コネクタの双方側の接点の全てが同時に接続されることはなく、ランダムな順番に接続していく。このことから、複数の電池セル各々が充電された状態でのコネクタの結合である活線挿抜（ホットプラグ）が行われると、上述した接点のランダム接続により、接続される接点の順番によってはセルバランススイッチ素子であるＭＯＳトランジスタの耐圧を越え、耐圧越えのセルバランススイッチ素子が破壊してしまう恐れがあるという課題があった。
【０００６】
そこで、本発明の目的は、活線挿抜の際のセルバランススイッチ素子の破壊を防止することができる電池監視装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の電池監視装置は、直列に接続された複数の電池セルからなる電池装置とコネクタを介して接続され、前記複数の電池セルの各々の電圧を調整する電池監視装置であって、前記コネクタ内に設けられ、前記電池装置が前記コネクタを介して前記電池監視装置に接続された際に、前記複数の電池セルの直列接続の両端の電極端子及び前記複数の電池セルのうちの隣り合う電池セルの電極端子に各々接続される複数の接点と、各々が前記複数の電池セルの各々の両電極端子と接続されるように前記接点に抵抗を介して接続されることにより互いに直列に接続されて、前記複数の電池セルに各々対応する複数のセルバランススイッチ素子として設けられた複数のＭＯＳトランジスタと、を備え、前記複数の電池セルのうちの低電位部分の電池セルに対応する低電位側のＭＯＳトランジスタはＮチャンネルＭＯＳトランジスタからなり、前記複数の電池セルのうちの高電位部分の電池セルに対応する高電位側のＭＯＳトランジスタはＰチャンネルＭＯＳトランジスタからなり、前記低電位側のＭＯＳトランジスタ及び前記高電位側のＭＯＳトランジスタの少なくとも一方は高耐圧トランジスタであることを特徴としている。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の電池監視装置によれば、活線挿抜の際に電池セルから高電圧が印加される可能性があるセルバランススイッチ素子として高耐圧のＭＯＳトランジスタを用いているので、活線挿抜の際にセルバランススイッチ素子の破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本発明の実施例１の電池監視装置を示す回路図である。
本発明の実施例２の電池監視装置を示す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許