TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025071979
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2023182440
出願日
2023-10-24
発明の名称
アスファルト合材の製造方法
出願人
出光興産株式会社
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C08L
95/00 20060101AFI20250430BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】添加剤の耐水性向上効果を効率的に引き出すことができ、耐水性に優れるアスファルト合材を得ることができる、アスファルト合材の製造方法を提供する。
【解決手段】骨材100質量部に対して、0.03~4質量部のアスファルトマスターバッチを100~200℃で混合する工程、及び更にアスファルト(c)を添加して混合する工程を有し、前記アスファルトマスターバッチが、下記(1)~(3)を満たす変性水添石油樹脂(a)を10~50質量%と、ストレートアスファルト(b)とを含む、アスファルト合材の製造方法。(1)ケイ素元素をケイ素原子換算で0.5~20質量%含み、(2)重量平均分子量が500~5,000であり、(3)分子量分布(Mw/Mn)が1.1~3.5である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
骨材100質量部に対して、0.03~4質量部のアスファルトマスターバッチを100~200℃で混合する工程、及び更にアスファルト(c)を添加して混合する工程を有し、
前記アスファルトマスターバッチが、下記(1)~(3)を満たす変性水添石油樹脂(a)を10~50質量%と、ストレートアスファルト(b)とを含む、アスファルト合材の製造方法。
(1)ケイ素元素をケイ素原子換算で0.5~20.0質量%含む
(2)重量平均分子量が500~5,000
(3)分子量分布(Mw/Mn)が1.1~3.5
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
変性水添石油樹脂(a)の軟化点が60~150℃である、請求項1に記載のアスファルト合材の製造方法。
【請求項3】
アスファルトマスターバッチ中のストレートアスファルト(b)に対する前記変性水添石油樹脂(a)の質量比[(a)/(b)]が10/90~50/50である、請求項1又は2に記載のアスファルト合材の製造方法。
【請求項4】
アスファルト(c)とストレートアスファルト(b)の合計量が、骨材100質量部に対して、3~10質量部である、請求項1~3のいずれか1つに記載のアスファルト合材の製造方法。
【請求項5】
アスファルト合材が、変性水添石油樹脂(a)に含まれるケイ素元素をケイ素原子換算で1.3~4.0質量ppm含む、請求項1~4のいずれか1つに記載のアスファルト合材の製造方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1つに記載のアスファルト合材の製造方法に用いられるアスファルトマスターバッチであって、
下記(1)~(3)を満たす変性水添石油樹脂(a)を10~50質量%と、ストレートアスファルト(b)とを含む、アスファルトマスターバッチ。
(1)ケイ素元素をケイ素原子換算で0.5~20.0質量%含む
(2)重量平均分子量が500~5,000
(3)分子量分布(Mw/Mn)が1.1~3.5
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト合材の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、アスファルト舗装の損傷の主たる要因として、アスファルトと骨材との間に雨水や地下水等が浸透して骨材の表面に被覆されたアスファルトが剥離する、アスファルトの剥離現象が挙げられるようになった。このようなアスファルトの剥離現象が生じることにより、骨材同士を接着する機能が低下し、ひび割れやポットホール等の損傷が生じ易くなる可能性がある。
このようなアスファルトの剥離現象が生じてしまうことに対し、ダイマー酸やロジンなどの樹脂酸やステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸などの飽和脂肪酸や、オレイン酸、リノール酸、リシレノン酸などの不飽和脂肪酸といった脂肪酸などを剥離防止剤としてアスファルトに混合することでアスファルトの剥離を抑制する方法が検討されてきた(特許文献1、2)。
更に特許文献3には、アスファルトの剥離を抑制して耐水性能を向上させる技術を提供することを目的として、分子構造内に環状構造を有するシラン含有化合物又は臭素価、ケイ素元素含有量、重量平均分子量、及び分子量分布が特定の値である変性水添石油樹脂を含有する、アスファルト組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-121320号公報
特開2015-143340号公報
国際公開第2021/161672号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のようなアスファルトの剥離現象に対して、樹脂酸や脂肪酸などの剥離防止剤は高価であるにもかかわらず、一定の量を超えて添加しても、特に花崗岩などの酸性岩に対しては十分な剥離防止効果が得られないため、これらの岩石に対しても、アスファルトの剥離を抑制する技術が求められている。
また、特許文献3の開示技術では、性能を発現するために、多くのシラン含有化合物を必要とする。そのため、骨材と混合されるアスファルト中に多量のシラン含有化合物を添加する必要があり、効率的ではない。すなわち、多量のシラン含有化合物を用いると、コストが高価になる上に、骨材と混合される際の高温環境下でシラン含有化合物の架橋が進んでしまい、逆に性能が妨げられるという問題もある。
そのため、アスファルト舗装において、架橋などの不必要な反応を抑制しつつ、シラン含有化合物といった添加剤をより効率的に用いて、耐水性を向上させられる方法が求められていた。
したがって、本発明の課題は、添加剤の耐水性向上効果を効率的に引き出すことができ、耐水性に優れるアスファルト合材を得ることができる、アスファルト合材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定の変性水添石油樹脂を含有するアスファルトマスターバッチを骨材と混合する工程を有する方法を用いることで、前記課題が解決することを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の<1>~<6>に関する。
<1>骨材100質量部に対して、0.03~4質量部のアスファルトマスターバッチを100~200℃で混合する工程、及び更にアスファルト(c)を添加して混合する工程を有し、前記アスファルトマスターバッチが、下記(1)~(3)を満たす変性水添石油樹脂(a)を10~50質量%と、ストレートアスファルト(b)とを含む、アスファルト合材の製造方法。
(1)ケイ素元素をケイ素原子換算で0.5~20.0質量%含む
(2)重量平均分子量が500~5,000
(3)分子量分布(Mw/Mn)が1.1~3.5
<2>変性水添石油樹脂(a)の軟化点が60~150℃である、前記<1>に記載のアスファルト合材の製造方法。
<3>アスファルトマスターバッチ中のストレートアスファルト(b)に対する前記変性水添石油樹脂(a)の質量比[(a)/(b)]が10/90~50/50である、前記<1>又は<2>に記載のアスファルト合材の製造方法。
<4>アスファルト(c)とストレートアスファルト(b)の合計量が、骨材100質量部に対して、3~10質量部である、前記<1>~<3>のいずれか1つに記載のアスファルト合材の製造方法。
<5>アスファルト合材が、変性水添石油樹脂(a)に含まれるケイ素元素をケイ素原子換算で1.3~4.0質量ppm含む、前記<1>~<4>のいずれか1つに記載のアスファルト合材の製造方法。
<6>前記<1>~<5>のいずれか1つに記載のアスファルト合材の製造方法に用いられるアスファルトマスターバッチであって、
下記(1)~(3)を満たす変性水添石油樹脂(a)を10~50質量%と、ストレートアスファルト(b)とを含む、アスファルトマスターバッチ。
(1)ケイ素元素をケイ素原子換算で0.5~20.0質量%含む
(2)重量平均分子量が500~5,000
(3)分子量分布(Mw/Mn)が1.1~3.5
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、添加剤の耐水性向上効果を効率的に引き出すことができ、耐水性に優れるアスファルト合材を得ることができる、アスファルト合材の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[アスファルト合材の製造方法]
本発明のアスファルト合材の製造方法は、骨材100質量部に対して、0.03~4質量部のアスファルトマスターバッチを100~200℃で混合する工程、及び更にアスファルト(c)を添加して混合する工程を有し、前記アスファルトマスターバッチが、下記(1)~(3)を満たす変性水添石油樹脂(a)を10~50質量%と、ストレートアスファルト(b)とを含む。
(1)ケイ素元素をケイ素原子換算で0.5~20.0質量%含む
(2)重量平均分子量が500~5,000
(3)分子量分布(Mw/Mn)が1.1~3.5
【0009】
本発明のアスファルト合材の製造方法によって、添加剤の耐水性向上効果を効率的に引き出すことができ、耐水性に優れるアスファルト合材を得ることができる理由は定かではないが、次のように考えられる。
従来の技術によれば、添加剤であるシラン含有化合物をアスファルト全体と混合するため、アスファルト合材の製造において、骨材周辺以外のほとんどの添加剤は骨材から離れた場所に存在し、骨材とアスファルトの密着性に寄与せず、非効率である。
一方、前記変性水添石油樹脂を比較的多く含むアスファルトマスターバッチを、最初に骨材と混合することにより、骨材表面に効率的に添加剤で被覆することができ、骨材表面とアスファルトの親和性が発現して密着性が向上する。そのため、添加剤の耐水性向上効果を効率的に引き出すことができ、耐水性に優れるアスファルト合材を得ることができるものと考えられる。
以下に、本発明のアスファルト合材の製造方法の詳細について説明する。
【0010】
<アスファルトマスターバッチ混合工程>
本発明のアスファルト合材の製造方法は、骨材100質量部に対して、0.03~4質量部のアスファルトマスターバッチを100~200℃で混合する工程を有する。ただし、前記アスファルトマスターバッチが、下記(1)~(3)を満たす変性水添石油樹脂(a)を10~50質量%と、ストレートアスファルト(b)とを含む。
(1)ケイ素元素をケイ素原子換算で0.5~20.0質量%含む
(2)重量平均分子量が500~5,000
(3)分子量分布(Mw/Mn)が1.1~3.5
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
出光興産株式会社
潤滑油基油
18日前
出光興産株式会社
樹脂組成物
25日前
出光興産株式会社
プロピレンの製造方法
7日前
出光興産株式会社
潤滑剤及び潤滑剤組成物
今日
出光興産株式会社
硫化物固体電解質の製造方法
12日前
出光興産株式会社
アスファルト合材の製造方法
24日前
出光興産株式会社
燃料油組成物及びその製造方法
19日前
出光興産株式会社
燃料油組成物及びその製造方法
19日前
出光興産株式会社
樹脂組成物、複合材料及び成形体
1か月前
出光興産株式会社
化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
1か月前
東ソー株式会社
摺動部材
10日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
4日前
東レ株式会社
多孔質構造体
1か月前
AGC株式会社
組成物
3か月前
東ソー株式会社
加飾フィルム
19日前
東ソー株式会社
加飾フィルム
19日前
東ソー株式会社
加飾フィルム
19日前
ベック株式会社
硬化性組成物
2か月前
ベック株式会社
硬化性組成物
2か月前
東レ株式会社
CPUソケット
1か月前
東レ株式会社
CPUソケット
1か月前
ユニチカ株式会社
ビスマレイミド
今日
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
1か月前
東ソー株式会社
ハロゲン含有ポリマー
1か月前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸溶液
2か月前
三洋化成工業株式会社
徐放材用組成物
2か月前
AGC株式会社
液状組成物
3か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物及び加硫ゴム
1か月前
日本製紙株式会社
樹脂組成物
1か月前
東レ株式会社
構造部材およびその製造方法
2か月前
トヨタ自動車株式会社
樹脂溶解装置
3か月前
東レ株式会社
ポリエステル樹脂の製造方法
2か月前
住友精化株式会社
吸水性樹脂粒子の製造方法
1か月前
東レ株式会社
ポリプロピレン系樹脂フィルム
20日前
東ソー株式会社
ポリオレフィン系樹脂組成物
2か月前
続きを見る
他の特許を見る