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公開番号2025069625
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179448
出願日2023-10-18
発明の名称ブレーキ装置
出願人清水建設株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類F16F 15/02 20060101AFI20250423BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】過大な風荷重を受ける際に摺動を許容して大きな制動力が得られるブレーキ装置を提供する。
【解決手段】上下方向から見て十字状の水平な摩擦面からなり、端部を上側支持部材に支持された複数の上側制動板26と、上下方向から見て十字状の水平な摩擦面からなり、端部を下側支持部材24に支持された複数の下側制動板28とを、十字の交差中心部を一致させて上下方向に交互に積層するとともに、互いに十字方向を交差中心部の周りに所定角度ずらして配置した制動板積層体30と、下部構造体14に設けられ、制動板積層体30の下面50の中心を上方に押圧して、上側制動板26と下側制動板28とを摺動可能に密着させるアクチュエータ32とを備えるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水平方向に相対変位可能な上部構造体と下部構造体との間の免震層に設けられ、前記上部構造体と前記下部構造体との水平方向の相対変位を抑制するためのブレーキ装置であって、
前記上部構造体から下方に延びる上側支持部材と、前記下部構造体から上方に延びる下側支持部材と、
上下方向から見て十字状の水平な摩擦面からなり、端部を前記上側支持部材に支持された複数の上側制動板と、上下方向から見て十字状の水平な摩擦面からなり、端部を前記下側支持部材に支持された複数の下側制動板とを、十字の交差中心部を一致させて上下方向に交互に積層するとともに、互いに十字方向を前記交差中心部の周りに所定角度ずらして配置した制動板積層体と、
前記下部構造体に設けられ、前記制動板積層体の下面の中心を上方に押圧して、前記上側制動板と前記下側制動板とを摺動可能に密着させるアクチュエータとを備えることを特徴とするブレーキ装置。
続きを表示(約 240 文字)【請求項2】
前記上側制動板および前記下側制動板は、上下方向から見て所定形状の摩擦板部と、前記摩擦板部の縁から十字方向に突出した4本の水平変位拘束板部を有することを特徴とする請求項1に記載のブレーキ装置。
【請求項3】
前記アクチュエータは、電動ポンプで作動するジャッキを含んで構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ装置。
【請求項4】
前記所定角度が45度であることを特徴とする請求項1または2に記載のブレーキ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、超高層免震建物などにおける風対策に好適なブレーキ装置に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年の建築物は再開発に伴って、複合化・大型化する傾向にあり、今後も大型化していくことが予想される。大規模複合建築においては高い防災性が求められ、構造体としては耐震設計・耐風設計の両面において高いグレードが求められている。
【0003】
耐震グレードを高める手段として、免震構造の採用が考えられるが、受風面積が大きく風荷重が大きくなる超高層建物に対して、水平剛性の小さな免震構造を採用することは、耐風設計の面では不利に働くため、高さ150mを超える超高層建物に基礎免震が採用される事例は稀である。
【0004】
一方、地震被害の経験から免震構造へのニーズは根強く、超高層免震建物の風対策として、免震層の剛性やダンパー量を高める対応や、暴風時に金属製のピンを挿して建物を物理的に固定する耐風シアピン等の対応が行われている。シアピンについては有人による運用に頼るため、必ずしも理想的な運用でないことが実情である。また、免震層の剛性やダンパー量を耐風設計のために高めることは、免震効果を薄めることに直結するため、耐震設計上は不利側に働く。
【0005】
昨今では、高さ200mを超える超高層建物は複合用途化し、免震の採用ニーズも高まっているが、超高層建物においては耐震設計と耐風設計がトレードオフ関係にあることが、建築計画や建設コストに影響を与える設計上の課題となっている。上述の背景から、超高層免震の技術開発については、新たな風対策装置を開発し、耐震設計と耐風設計のトレードオフを解決することがフロンティアであると言える状況にある。なお、従来の風対策装置の一例としては、例えば、風による変位を抑制する装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2000-234647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明者は下記の3点を目標として、新たな風対策装置についての検討を行った。
1)超高層免震建物の耐震設計と耐風設計のトレードオフを解決する。
2)免震装置を耐震設計に対して最適な設計ができるようにする。
3)暴風時に作用することで、暴風時に安全性や居住性を確保する。
【0008】
この検討の結果、上記の目標を達成するために解決すべき問題として、1)風にのみ寄与する風対策装置が必要であるという問題、2)超高層建物が受ける風荷重は非常に大きいため、風対策装置のみで受け止めることは現実的でないという問題、3)変形を許容し、摺動可能な摩擦面の性能確保についての問題があるとの結論を得た。以下に、これらの問題とその解決策について説明する。
【0009】
1)風にのみ寄与する風対策装置が必要であるという問題
これに対しては、建物管理人によるシアピンの抜き差しでも概ね達成できるが、シアピンは一度挿し込むと風が収まるか破断するまで装置を解除できない性能的課題がある上、暴風時に在館者が免震層に自ら赴いてシアピンを挿す行為が必要であるため、管理オペレーション上の負荷が大きいことが問題視されている。また、暴風時に地震が発生した場合は破断してしまい、性能が持続できない点も問題である。
【0010】
その解決策として、シアピンではなく、摩擦板にジャッキを押し当てることでその摩擦力を制動力として利用することが考えられる。摩擦板とジャッキであれば、セミアクティブに制御が可能で管理上の負荷が軽減できる上、制御に基づき起動と解除を任意のタイミングで行うことが可能になり、暴風時にのみ作用する風対策装置を実現できる。
(【0011】以降は省略されています)

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