TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025088987
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023203889
出願日2023-12-01
発明の名称洗浄性評価方法及び洗浄性評価デバイス
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 21/64 20060101AFI20250605BHJP(測定;試験)
要約【課題】医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備の洗浄状態を、より短時間かつ正確に評価する方法を提供する。
【解決手段】医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備に蛍光発光性を有する洗浄性評価用粉体組成物を付着させる工程、前記容器、装置、又は設備を洗浄する工程、前記容器、装置、又は設備の洗浄性を評価しようとする表面に前記洗浄性評価用粉体組成物の励起波長の光を照射しながら、前記表面において前記洗浄性評価用粉体組成物が発する蛍光を360度カメラで撮像する工程、及び前記360度カメラで撮像して得られた画像に基づいて前記容器、装置、又は設備の洗浄性を評価する工程を備える、医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備の洗浄性評価方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備に蛍光発光性を有する洗浄性評価用粉体組成物を付着させる工程、
前記容器、装置、又は設備を洗浄する工程、
前記容器、装置、又は設備の洗浄性を評価しようとする表面に前記洗浄性評価用粉体組成物の励起波長の光を照射しながら、前記表面において前記洗浄性評価用粉体組成物が発する蛍光を360度カメラで撮像する工程、及び
前記360度カメラで撮像して得られた画像に基づいて前記容器、装置、又は設備の洗浄性を評価する工程
を備える、医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備の洗浄性評価方法。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記洗浄性評価用粉体組成物が、賦形剤と、蛍光物質とを含む、請求項1に記載の洗浄性評価方法。
【請求項3】
前記賦形剤がラクトースであり、前記蛍光物質がリボフラビンである、請求項2に記載の洗浄性評価方法。
【請求項4】
前記賦形剤が、二糖と、三糖以上の糖及びポリオキシアルキレンからなる群から選択される少なくとも1種とを含む、請求項2に記載の洗浄性評価方法。
【請求項5】
前記賦形剤が、二糖を含む第一の粒子と、三糖以上の糖及びポリオキシアルキレンからなる群から選択される少なくとも1種を含む第二の粒子とからなり、前記蛍光物質が蛍光粒子に含まれる、請求項2に記載の洗浄性評価方法。
【請求項6】
前記第一の粒子の表面に前記蛍光粒子が付着している、請求項5に記載の洗浄性評価方法。
【請求項7】
前記二糖が、スクロース、ラクツロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、コージビオース、ニゲロース、イソマルトース、β,β-トレハロース、α,β-トレハロース、ソホロース、ラミナリビオース、ゲンチオビオース、ツラノース、マルツロース、パラチノース、ゲンチビオウロース、マンノビオース、メリビオース、メリビウロース、ネオラクトース、ガラクトスクロース、シラビオース、ネオヘスペリドース、ルチノース、ルチヌロース、ビシアノース、キシロビオース、プリメベロース、トレハロサミン、マルチトール、セロビオン酸、ラクトサミン、ラクトースジアミン、ラクトビオン酸、ラクチトール、ヒアロビウロン酸、及びスクラロースからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4~6のいずれか1項に記載の洗浄性評価方法。
【請求項8】
前記三糖以上の糖が、デンプン、グリコーゲン、β-1,6-グルカン、セルロース、カードラン、パラミロン、β-1,2-グルカン、キチン、デキストラン、α-1,3-グルカン、α-1,2-グルカン、ニゲラン、アガロース、カラギーナン、ヘパリン、アルギン酸、ヒアルロン酸、ペクチオン、キシログルカン、キシラン、グルコマンナン及びレバンを含み、前記ポリオキシアルキレンがポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンを含む、請求項4~6のいずれか1項に記載の洗浄性評価方法。
【請求項9】
前記蛍光物質が、メロシアニン、ペリレン、アクリジン、ルシフェリン、ピラニン、スチルベン、ローダミン、クマリン、4-(ジシアノメチレン)-2-メチル-6-(4-ジメチルアミノスチリル)-4H-ピラン、ピロメテン、フルオレセイン、エオシンY,ローダミンB、ローダミン6G、ウンベリフェロン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、及びリボフラビンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4~6のいずれか1項に記載の洗浄性評価方法。
【請求項10】
360度カメラからなる撮像部と、励起光を照射する光源部と、前記360度カメラを保持する保持部とを備える、洗浄性評価デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄性評価方法及び洗浄性評価デバイスに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
医薬品の製造においては装置を共有化する場合が多く、その際、交差汚染や異物混入を防ぐために容器・装置や設備の洗浄作業が重要である。すなわち、当該医薬品や洗浄剤等の残留量が常に許容限度値以下となるように洗浄方法を検証しておくことが必要とされる。
【0003】
洗浄の対象としては、有効成分、分解生成物、添加物、洗浄剤、又は微生物等があり、洗浄効果の評価方法としてはスワブ(拭き取り)法、最終リンス法、及び目視法等がある。残留許容基準値の設定方法も0.1%投与限界(0.1%基準)、10ppm限界(10ppm基準)、目視基準(4μg/cm

以下)、及び許容摂取量(NOEL影響が認められない最大暴露量)基準等いくつかの考え方が提案されている(非特許文献1、非特許文献2)が、各企業が独自に設定しているのが現状である。
【0004】
特許文献1には、賦形剤及び蛍光物質を含むことを特徴とするトレーサー物質が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-194382号公報
【非特許文献】
【0006】
島和己、「毒性学的評価による洗浄バリデーション~健康ベース曝露限界値を用いる洗浄評価~」、PHARM TECH JAPAN、2018年、第34巻、第8号、p.155-159
岸本清子,外4名、「医薬品製造所における洗浄バリデーション事例」、東京衛研年報、2001年、第52巻、p.33-37
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
目視基準は洗浄の最低レベルを与える有効な方法である。すなわち、すべてのケースにおいて目で見て清浄であるという状態は不可欠である。
しかし、目視による判定は個人差も大きく、また周囲の光環境によっても判定に差が生じる可能性がある。また、人間の視野は狭いため、全体を一瞬で俯瞰することが不可能であり、短時間で正確な洗浄状態を評価することが難しい。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備の洗浄状態を、より短時間かつ正確に評価する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1] 医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備に蛍光発光性を有する洗浄性評価用粉体組成物を付着させる工程、
前記容器、装置、又は設備を洗浄する工程、
前記容器、装置、又は設備の洗浄性を評価しようとする表面に前記洗浄性評価用粉体組成物の励起波長の光を照射しながら、前記表面において前記洗浄性評価用粉体組成物が発する蛍光を360度カメラで撮像する工程、及び
前記360度カメラで撮像して得られた画像に基づいて前記容器、装置、又は設備の洗浄性を評価する工程
を備える、医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備の洗浄性評価方法。
[2] 前記洗浄性評価用粉体組成物が、賦形剤と、蛍光物質とを含む、[1]に記載の洗浄性評価方法。
[3] 前記賦形剤がラクトースであり、前記蛍光物質がリボフラビンである、[2]に記載の洗浄性評価方法。
[4] 前記賦形剤が、二糖と、三糖以上の糖及びポリオキシアルキレンからなる群から選択される少なくとも1種とを含む、[2]に記載の洗浄性評価方法。
[5] 前記賦形剤が、二糖を含む第一の粒子と、三糖以上の糖及びポリオキシアルキレンからなる群から選択される少なくとも1種を含む第二の粒子とからなり、前記蛍光物質が蛍光粒子に含まれる、[2]に記載の洗浄性評価方法。
[6] 前記第一の粒子の表面に前記蛍光粒子が付着している、[5]に記載の洗浄性評価方法。
[7] 前記二糖が、スクロース、ラクツロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース、コージビオース、ニゲロース、イソマルトース、β,β-トレハロース、α,β-トレハロース、ソホロース、ラミナリビオース、ゲンチオビオース、ツラノース、マルツロース、パラチノース、ゲンチビオウロース、マンノビオース、メリビオース、メリビウロース、ネオラクトース、ガラクトスクロース、シラビオース、ネオヘスペリドース、ルチノース、ルチヌロース、ビシアノース、キシロビオース、プリメベロース、トレハロサミン、マルチトール、セロビオン酸、ラクトサミン、ラクトースジアミン、ラクトビオン酸、ラクチトール、ヒアロビウロン酸、及びスクラロースからなる群から選択される少なくとも1種である、[4]~[6]のいずれかに記載の洗浄性評価方法。
[8] 前記三糖以上の糖が、デンプン、グリコーゲン、β-1,6-グルカン、セルロース、カードラン、パラミロン、β-1,2-グルカン、キチン、デキストラン、α-1,3-グルカン、α-1,2-グルカン、ニゲラン、アガロース、カラギーナン、ヘパリン、アルギン酸、ヒアルロン酸、ペクチオン、キシログルカン、キシラン、グルコマンナン及びレバンを含み、前記ポリオキシアルキレンがポリオキシエチレン及びポリオキシプロピレンを含む、[4]~[7]のいずれかに記載の洗浄性評価方法。
[9] 前記蛍光物質が、メロシアニン、ペリレン、アクリジン、ルシフェリン、ピラニン、スチルベン、ローダミン、クマリン、4-(ジシアノメチレン)-2-メチル-6-(4-ジメチルアミノスチリル)-4H-ピラン、ピロメテン、フルオレセイン、エオシンY,ローダミンB、ローダミン6G、ウンベリフェロン、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ペンタセン、ヘキサセン、及びリボフラビンからなる群から選択される少なくとも1種である、[4]~[8]のいずれかに記載の洗浄性評価方法。
[10] 360度カメラからなる撮像部と、励起光を照射する光源部と、前記360度カメラを保持する保持部とを備える、洗浄性評価デバイス。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、医薬品の製造に用いる容器、装置、又は設備の洗浄状態を、より短時間かつ正確に評価する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

清水建設株式会社
再エネ制御システム、再エネ制御方法
14日前
清水建設株式会社
出力精度確認システム及び出力精度確認方法
10日前
清水建設株式会社
情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
8日前
清水建設株式会社
情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
6日前
ユニパルス株式会社
力変換器
20日前
三菱電機株式会社
計測器
14日前
横浜ゴム株式会社
音響窓
22日前
株式会社豊田自動織機
産業車両
27日前
個人
センサーを備えた装置
24日前
日置電機株式会社
測定装置
21日前
株式会社辰巳菱機
システム
8日前
日本精機株式会社
施工管理システム
24日前
IPU株式会社
距離検出装置
20日前
株式会社東芝
センサ
23日前
株式会社FRPカジ
FRP装置
10日前
富士レビオ株式会社
嵌合システム
13日前
日本精工株式会社
分注装置
6日前
株式会社カワタ
サンプリング装置
3日前
株式会社田中設備
報知装置
28日前
株式会社精工技研
光電圧プローブ
今日
大和製衡株式会社
組合せ計量装置
10日前
TDK株式会社
ガスセンサ
2日前
学校法人立命館
液面レベルセンサ
7日前
株式会社CAST
センサ固定治具
27日前
三菱マテリアル株式会社
温度センサ
6日前
富士電機株式会社
半導体パッケージ
16日前
本多電子株式会社
超音波ソナー装置
15日前
アズビル株式会社
火炎状態判定装置
21日前
株式会社熊平製作所
刃物類判別装置
27日前
戸田建設株式会社
測量機
6日前
トヨタ自動車株式会社
データの補正方法
15日前
東ソー株式会社
クロマトグラムの形状判定方法
16日前
已久工業股ふん有限公司
空気圧縮機構造
23日前
トヨタ自動車株式会社
表面傷の検査方法
22日前
三和テッキ株式会社
架線の高さ、偏位測定装置
8日前
株式会社豊田自動織機
自律走行車
今日
続きを見る