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公開番号
2025069288
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-30
出願番号
2025014065,2022033009
出願日
2025-01-30,2022-03-03
発明の名称
単結晶シリコンインゴットの製造設備及び単結晶シリコンインゴットの製造方法
出願人
株式会社SUMCO
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/06 20060101AFI20250422BHJP(結晶成長)
要約
【課題】排気管内に堆積した酸化物の燃焼を促進することのできる、単結晶シリコンインゴットの製造設備及び製造方法を提供する。
【解決手段】製造設備は、単結晶シリコンインゴットの製造装置に接続される排気管路と、排気管路を通して前記製造装置内に供給された不活性ガスを吸引する真空ポンプと、を備え、排気管路は、前記製造装置の排ガス口に接続される第1の排気管と、第1の排気管と真空ポンプとの間を連結する第2の排気管と、からなり、第1の排気管に接続され、第1の排気管内に空気を供給する、第1の空気供給部と、第2の排気管に接続され空気を供給する第2の空気供給部と、をさらに備える。製造方法は、上記単結晶シリコンインゴットの製造設備を用い、着液工程、単結晶育成工程、及び単結晶冷却工程のいずれか1つ以上の工程において、排気管路内を流れる不活性ガスに、空気を供給して、排気管路内の酸化物を燃焼させる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
単結晶シリコンインゴットの製造装置に接続される排気管路と、
前記排気管路を通して前記単結晶シリコンインゴットの製造装置内に供給された不活性ガスを吸引する真空ポンプと、を備えた、単結晶シリコンインゴットの製造設備であって、
前記排気管路は、前記単結晶シリコンインゴットの製造装置の排ガス口に接続される第1の排気管と、前記第1の排気管と前記真空ポンプとの間を連結する第2の排気管と、からなり、
前記第1の排気管に接続され、前記第1の排気管内に空気を供給する、第1の空気供給部と、
前記第2の排気管に接続され、前記第2の排気管内に空気を供給する、第2の空気供給部と、を備えることを特徴とする、単結晶シリコンインゴットの製造設備。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記第2の排気管に、前記第1の排気管内の圧力を調整する圧力調整部が設けられ、
前記排ガス口側を前記排気管路の前方側、前記真空ポンプ側を前記排気管路の後方側とするとき、前記第2の空気供給部は、前記圧力調整部よりも後方側に接続されている、請求項1に記載の単結晶シリコンインゴットの製造設備。
【請求項3】
チョクラルスキー法による単結晶シリコンインゴットの製造方法であって、
石英ルツボ内に充填されたシリコン原料を加熱して溶融させる、原料溶融工程と、
種結晶を降下させて前記石英ルツボ内のシリコン融液に着液する、着液工程と、
前記石英ルツボ内のシリコン融液から単結晶シリコンインゴットを引き上げる、単結晶育成工程と、
育成した単結晶シリコンインゴットを冷却する、単結晶冷却工程と、を含み、
前記着液工程、前記単結晶育成工程、及び単結晶冷却工程のいずれか1つ以上の工程において、単結晶シリコンインゴットの製造装置に接続された排気管路内を流れる不活性ガスに、空気を供給して前記排気管路内の酸化物を燃焼させることを特徴とする、単結晶シリコンインゴットの製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の単結晶シリコンインゴットの製造設備を用いた、チョクラルスキー法による請求項3に記載の単結晶シリコンインゴットの製造方法であって、
前記着液工程、前記単結晶育成工程、及び単結晶冷却工程のいずれか1つ以上の工程において、前記第2の排気管内を流れる不活性ガスに、前記第2の空気供給部から空気を供給して、前記第2の排気管内の酸化物を燃焼させる、単結晶シリコンインゴットの製造方法。
【請求項5】
請求項2に記載の単結晶シリコンインゴットの製造設備を用いた、請求項4に記載の単結晶シリコンインゴットの製造方法であって、
前記第2の排気管内に空気を供給した際に生じる前記第1の排気管内の圧力を計測し、測定した圧力変動値に基づいて、前記圧力調整部により前記第1の排気管内の圧力を調整する、単結晶シリコンインゴットの製造方法。
【請求項6】
前記原料溶融工程、前記着液工程、前記単結晶育成工程、及び前記単結晶冷却工程を繰り返すことにより、同一の前記石英ルツボを用いて複数本の前記単結晶シリコンインゴットを製造する、マルチプリング法を行うものである、請求項3~5のいずれか一項に記載の単結晶シリコンインゴットの製造方法。
【請求項7】
複数本の前記単結晶シリコンインゴットを製造する際の、前記単結晶シリコンインゴットの1本の製造ごとに、前記第2の空気供給部により、前記第2の排気管の管内に空気を供給して、前記第2の排気管内の酸化物を燃焼させる、請求項6に記載の単結晶シリコンインゴットの製造方法。
【請求項8】
前記単結晶シリコンインゴットの前記単結晶冷却工程後、前記単結晶シリコンインゴットの製造装置のチャンバ内を常圧に戻す前に、前記第1の空気供給部により、前記第1の排気管の管内に空気を供給して、前記第1の排気管内の酸化物を燃焼させる、請求項3~7のいずれか一項に記載の単結晶シリコンインゴットの製造方法。
【請求項9】
前記単結晶シリコンインゴットの前記単結晶冷却工程後、前記単結晶シリコンインゴットの製造装置のチャンバ内を常圧に戻す前に、前記第1の空気供給部及び前記第2の空気供給部により、前記第1の排気管及び前記第2の排気管の管内に空気を供給して、前記第1の排気管及び前記第2の排気管内の酸化物を燃焼させる、請求項3~7のいずれか一項に記載の単結晶シリコンインゴットの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、単結晶シリコンインゴットの製造設備及び単結晶シリコンインゴットの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
単結晶シリコンインゴットの代表的な製造方法として、チョクラルスキー法(CZ法)を挙げることができる。CZ法による単結晶シリコンインゴットの製造では、石英ルツボ内に多結晶シリコンなどのシリコン原料を充填し、不活性ガス雰囲気下の単結晶シリコンインゴットの製造装置のチャンバ内でシリコン原料を加熱し溶融させてシリコン融液とする。次に、種結晶を石英ルツボ内のシリコン融液に接触させて、種結晶及び石英ルツボを所定の方向に回転させながら種結晶を徐々に上昇させることにより、種結晶の下方に単結晶シリコンインゴットを育成する。単結晶シリコンインゴットの製造装置にはチャンバ内に供給された不活性ガスを排気する排気設備が接続され、単結晶シリコンインゴットの製造装置の下部に排ガス口が設けられ、不活性ガスは、排ガス口から排気管路を通して、真空ポンプで吸引し、排出される。
【0003】
上記のCZ法の応用として、マルチプリング法が知られている。マルチプリング法では、1本目の単結晶シリコンインゴットを引き上げた後、同一の石英ルツボ内にシリコン原料を追加充填して溶融させ、得られたシリコン融液から2本目の単結晶シリコンインゴットの引き上げを行う。このような原料充填工程と引き上げ工程とを繰り返すことにより、1つの石英ルツボから複数本の単結晶シリコンインゴットを製造する。マルチプリング法によれば、単結晶シリコンインゴット1本当たりの石英ルツボの原価コストを低減することができる。また、チャンバを解体して石英ルツボを交換する頻度を低減できるため、操業効率を向上させることができる。
【0004】
CZ法による単結晶シリコンインゴットの引き上げ時において、石英ルツボの内面からシリコン融液中に酸素が溶け出し、これがシリコン融液と反応して酸化物(SiOx)が生成され、シリコン融液表面から蒸発する。これらの酸化物は、単結晶シリコンインゴットの製造装置内の不活性ガスと一緒に排気管路を流れ、ダストチャンバに集塵されるが、排ガス口からダストチャンバまでの排気管路は長いことから、酸化物は排気管路内を流れる過程において冷却されて凝結し、時間経過とともに排気管路に付着して堆積する。このことから、排気管路の前方の排ガス口側ではなく、後方のダストチャンバ側で酸化物の堆積量が多い傾向にある。
【0005】
CZ法においては、1本当たりの製造時間が長いことから、排気管内に酸化物が堆積していくことが問題となる。すなわち、排気管内の酸化物の堆積量が多くなると、堆積した酸化物が排気管から単結晶シリコンインゴットの製造装置に逆流して単結晶シリコンインゴットが有転位化したり、酸化物付着により排気管内の圧力が変動して温度や圧力が急激に上昇し、酸化物が発火したりするおそれがある。
【0006】
これに対し、単結晶シリコンインゴットの引き上げ完了後に、排気管内に空気を供給して、排気管内に堆積した酸化物を燃焼させることが提案されている(例えば、特許文献1、2)。これによれば、単結晶シリコンインゴットの引き上げ完了後、排気管内に堆積した酸化物を減少させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2001-097797号公報
特開2002-316889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、単結晶シリコンインゴットの引き上げ中に有転位化し、引き上げた単結晶シリコンインゴットを再溶融後に再引き上げを実施する場合や、マルチプリング法により1つの石英ルツボから複数の単結晶シリコンインゴットを引き上げる場合は、引き上げ完了までの運転時間が増大することになる。
運転時間の増大に伴い排気管内に堆積する酸化物の堆積量も増加するため、特許文献1、2で記載されるような、単結晶シリコンインゴットの引き上げ完了後に酸化物の燃焼操作を行っても、引き上げ中には実施することができない。したがって、単結晶シリコンインゴット引き上げ完了後までに排気管内の酸化物が充分に燃焼できず、排気管の圧力が変化したり、急激に発火したりするおそれがあった。
【0009】
また、単結晶シリコンインゴットの製造装置の下部の排ガス口からダストチャンバまでの排気管路は長いことから、単結晶シリコンインゴットの引き上げを完了後、単結晶シリコンインゴットの製造装置内にあるヒーターの電源をオフした後に空気供給して燃焼操作を行った場合、単結晶シリコンインゴットの製造装置から距離の近い排気管内の酸化物は燃焼されるが、距離の離れた真空ポンプに近い排気管内の酸化物は充分に燃焼できていないケースが散見された。これは、ヒーター電源をオフした直後、単結晶シリコンインゴットの製造装置から近い排気管側では管内の温度が比較的高温であることから酸化物の燃焼反応が起こり易い一方、距離の離れたダストチャンバに近い排気管側では管内の温度は低いため、酸化物の燃焼反応が起こり難くなることが一因と考えられる。このように、引き上げが完了してヒーター電源をオフした後に行う空気供給による燃焼操作では排気管路の全長に亘って酸化物を充分に燃焼させることができないことが明らかとなった。
【0010】
そこで、本発明は、排気管内に堆積した酸化物の燃焼を促進することのできる、単結晶シリコンインゴットの製造設備及び単結晶シリコンインゴットの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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