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公開番号2025067284
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023177168
出願日2023-10-13
発明の名称嗅覚メディア出力方式とその制御システム
出願人国立大学法人 名古屋工業大学
代理人
主分類G06T 19/00 20110101AFI20250417BHJP(計算;計数)
要約【課題】
メタバース内の香り発生源のオブジェクトが集合で出てくること、利用者がオブジェクトに向かって移動することに適応し、香りが出力し続けると利用者に香り順応が発生する恐れがあることを解決する。
【解決手段】
利用者Pのアバターと、香り発生源である桜の木の集合体23と、香り空間28と、を備えるバーチャルパーク9における、コンピュータ11による香りの動的出力タイミングの制御方法であって、香り空間28はアバターが移動できる、固定空間24と動的変動空間27を、固定空間24は桜の木22のそれぞれの香り空間をそれぞれ含み、空間全体としての一方端25と他方端26を有し、動的変動空間27は、第1動的変動空間27aと、第2動的変動空間27bを含み、動的変動空間27は、一定周期間隔で計測されるアバターの桜の木の集合23に対する移動速度及び/又は方向及び/又は加速度に応じて変更できる空間である。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
利用者のアバターと、香りの発生源であるオブジェクトの集合体と、前記利用者が前記香りを知覚することができる香り空間と、を備えるメタバース空間における、コンピュータによる前記香りの動的出力タイミングの制御方法であって、前記香り空間は前記アバターが移動することができる、固定空間及び動的変動空間を含み、前記固定空間は前記オブジェクトのそれぞれの香り空間を含み、空間全体としての一方端と他方端を有し、前記動的変動空間は、前記固定空間外に前記一方端を越える第1の一定距離までの第1動的変動空間と、前記固定空間外に前記他方端を越える第2の一定距離までの第2動的変動空間を含み、前記動的変動空間は、一定周期間隔で計測される前記アバターの前記オブジェクトの集合に対する移動速度及び/又は方向及び/又は加速度に応じて変更できる空間である、香りの動的出力タイミングの制御方法。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記利用者が前記香り空間内に入ってから前記香り空間から出るまでの間、前記発生源からの香りの出力を、N秒の出力後にM秒の出力停止を周期的に繰り返す、請求項1に記載の香りの動的出力タイミングの制御方法。
【請求項3】
前記第1の一定距離と前記第2の一定距離が同じである請求項1又は2に記載の香りの動的出力タイミングの制御方法。
【請求項4】
前記一定周期間隔のn番目周期におけるi個目の前記動的変動空間R

(i)は式(4)で与えられる、請求項1又は2に記載の香りの動的出力タイミングの制御方法。
(数4)
JPEG
2025067284000008.jpg
21
154
【請求項5】
請求項1又は2に記載の香りの動的出力タイミングの制御を実行するコンピュータと、前記メタバース空間を表示する表示手段と、前記コンピュータに連携して前記発生源の香りと対応する香りを前記利用者に提示する香り提示手段と、を備える、香りの動的出力タイミングの制御システム。
【請求項6】
請求項3に記載の香りの動的出力タイミングの制御を実行するコンピュータと、前記メタバース空間を表示する表示手段と、前記コンピュータに連携して前記発生源の香りと対応する香りを前記利用者に提示する香り提示手段と、を備える、香りの動的出力タイミングの制御システム。
【請求項7】
請求項4に記載の香りの動的出力タイミングの制御を実行するコンピュータと、前記メタバース空間を表示する表示手段と、前記コンピュータに連携して前記発生源の香りと対応する香りを前記利用者に提示する香り提示手段と、を備える、香りの動的出力タイミングの制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、嗅覚メディア出力方式、換言すれば香りの動的出力タイミングの制御方法と、その制御システムに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
嗅覚メディアを用いたマルチメディア環境において、嗅覚メディア(香り)の出力タイミングがユーザ体感品質(QoE:Quality of Experience)に影響を及ぼすことが考えられる。
【0003】
特許文献1には、限られた香料を用いながらも、嗅覚を通じてコンテンツのエンターテインメント性をより高めることができる情報処理システムおよび情報処理方法が開示されている。その情報処理システムは、既製の香料が充填された1つ以上のカートリッジを有し、カートリッジから香料を放出することによって発香する発香装置と、現実空間の観察物から観察物に関する情報を読み取る読取部と、観察物に関する情報をコンテンツ内の仮想空間に配置可能であり少なくとも香りに関する要素を含むコンテンツパラメータへ変換する変換部と、コンテンツパラメータに基づき、香りに関する要素に応じた発香制御情報が関連付けられたオブジェクトを生成する生成部と、オブジェクトを含むコンテンツの進行状況に応じ、発香制御情報に基づいて発香装置を制御する発香制御部を備える。
【0004】
特許文献2で発明者らは、三次元仮想環境システムの使用者の香りに関する体感品質を良くし、三次元仮想環境システムの臨場感を高めるため、次のような開示を行った。すなわちネットワークの各端末から他の端末に対して、各種の花やハサミというオブジェクトの種類と三次元座標、カーソルの三次元座標と三次元力覚入出力装置を介してこれらのオブジェクトを掴んだり離したりする操作を示すオンオフ情報が送信される。各端末では他の端末からの情報が受信される。これらの情報に基づいて、各種の花とハサミの三次元座標や反力が更新され、各使用者の視点の三次元座標が香り空間の三次元座標内にあるか否かが判断される。
【0005】
従来、香りの出力タイミングについては、非特許文献1で発明者らは、三次元仮想空間内で香り発生源(花)ごと(一つ)に香り空間を定義し、利用者の視点に対する香り発生源のオブジェクトの移動速度や方向に応じて香りの出力タイミングを動的に変更し、QoE評価により調査した結果、その制御の有効性が明らかにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2023-106963号公報
特願2013-105415号公報
【非特許文献】
【0007】
黄平国, 石橋豊, 福嶋慶繁, 菅原真司, “分散仮想環境における香りの動的出力タイミング制御のユーザ体感品質評価,” 映像情報メディア学会誌「ヒューマンインフォメーション」特集号, vol. 66, no. 12, pp. J495-499, Dec. 2012.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、メタバース内では、香り発生源であるオブジェクトが一つ一つにあるだけではなく、集合として出てくることが多い。さらに、メタバース内では、オブジェクトが人に向かって移動するのではなく、人(利用者)がオブジェクトに向かって移動することが一般的である。また、非特許文献1の開示では、利用者(の視点)が香り空間内にいれば、香り出力し続けるため、メタバース空間内の香りオブジェクトの集合にそのまま適用すると、出力時間が長くなり、香りの順応が発生する恐れがある。
本発明の課題は上記のような問題を解決し、香りの動的出力タイミング制御をメタバース空間に適用する動的出力タイミング制御方法と、その制御システムを提供することであ
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明は以下の通りである。
[1]利用者のアバターと、香りの発生源であるオブジェクトの集合体と、前記利用者が前記香りを知覚することができる香り空間と、を備えるメタバース空間における、コンピュータによる前記香りの動的出力タイミングの制御方法であって、前記香り空間は前記アバターが移動することができる、固定空間及び動的変動空間を含み、前記固定空間は前記オブジェクトのそれぞれの香り空間を含み、空間全体としての一方端と他方端を有し、前記動的変動空間は、前記固定空間外に前記一方端を越える第1の一定距離までの第1動的変動空間と、前記固定空間外に前記他方端を越える第2の一定距離までの第2動的変動空間を含み、前記動的変動空間は、一定周期間隔で計測される前記アバターの前記オブジェクトの集合に対する移動速度及び/又は方向及び/又は加速度に応じて変更できる空間である、香りの動的出力タイミングの制御方法である。
[2]前記利用者が前記香り空間内に入ってから前記香り空間から出るまでの間、前記発生源からの香りの出力を、N秒の出力後にM秒の出力停止を周期的に繰り返す、(1)に記載の香りの動的出力タイミングの制御方法である。
[3]前記第1の一定距離と前記第2の一定距離が同じである(1)又は(2)に記載の香りの動的出力タイミングの制御方法である。
[4]前記一定周期間隔のn番目周期におけるi個目の前記動的変動空間R

(i)は式(4)で与えられる、(1)又は(2)に記載の香りの動的出力タイミングの制御方法である。
(数4)
TIFF
2025067284000002.tif
21
154
[5](1)又は(2)に記載の香りの動的出力タイミングの制御を実行するコンピュータと、前記メタバース空間を表示する表示手段と、前記コンピュータに連携して前記発生源の香りと対応する香りを前記利用者に提示する香り提示手段と、を備える、香りの動的出力タイミングの制御システムである。
[6](3)に記載の香りの動的出力タイミングの制御を実行するコンピュータと、前記メタバース空間を表示する表示手段と、前記コンピュータに連携して前記発生源の香りと対応する香りを前記利用者に提示する香り提示手段と、を備える、香りの動的出力タイミングの制御システムである。
[7](4)に記載の香りの動的出力タイミングの制御を実行するコンピュータと、前記メタバース空間を表示する表示手段と、前記コンピュータに連携して前記発生源の香りと対応する香りを前記利用者に提示する香り提示手段と、を備える、香りの動的出力タイミングの制御システムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、現行技術で対応していない香り発生源であるオブジェクトの集合に対する高品質の嗅覚メディアの出力が実現可能となり、香りの順応問題への対策ができ、高品質な嗅覚メディア出力を実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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