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公開番号2025066156
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2025012968,2021561228
出願日2025-01-29,2020-10-23
発明の名称組換えC反応性タンパク質
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類G01N 33/53 20060101AFI20250415BHJP(測定;試験)
要約【課題】ラテックス試薬を用いた免疫測定において、CRP高濃度域における免疫測定の正確性を向上させる。
【解決手段】遺伝子組換えにより生産されたC反応性タンパク質であって、該C反応性タンパク質の55%以上のN末端がピログルタミル化されている組換えC反応性タンパク質。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
65%以上のN末端がピログルタミル化されているC反応性タンパク質であって、該C反応性タンパク質が、下記の(a)から(c)のいずれかのポリペプチドからなるC反応性タンパク質の、抗C反応性タンパク質抗体との抗体抗原反応を利用した、検体中のC反応性タンパク質の測定方法。
(a)配列番号1または配列番号2に記載されたポリペプチド
(b)配列番号1または配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個の アミノ酸残基が置換、欠失、挿入および/または付加したアミノ酸配列からなり、かつ、 抗C反応性タンパク質抗体に対する抗原性を有するポリペプチド
(c)配列番号1または配列番号2に示されるアミノ酸配列との同一性が90%以上であ るアミノ酸配列からなり、かつ、抗C反応性タンパク質抗体に対する抗原性を有するポリペプチド
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
抗C反応性タンパク質抗体が固定化されたラテックス粒子を用いてラテックス免疫比濁法により定量する、請求項1に記載の検体中のC反応性タンパク質の測定方法。
【請求項3】
自動分析装置により検出する工程を含む、請求項1に記載の検体中のC反応性タンパク質の測定方法。
【請求項4】
該C反応性タンパク質の75%以上のN末端がピログルタミル化されている、請求項1に記載の検体中のC反応性タンパク質の測定方法。
【請求項5】
該C反応性タンパク質の85%以上のN末端がピログルタミル化されている、請求項1に記載の検体中のC反応性タンパク質の測定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遺伝子組換え技術により生産されたC反応性タンパク質(C-reactive protein;以下、「CRP」とも示す。)及びその用途に関する。より詳細には、CRPのN末端構造を変換された組換えCRP、及び、当該組換えCRPを用いたキャリブレーター、管理血清、及び、抗体抗原反応によるCRPの定量方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
CRPは肺炎球菌の莢膜のC多糖体と沈降反応を示すタンパク質であり、また急性期タンパク質の一種であることから代表的な炎症マーカーとしても知られている。感染症や炎症性疾患において、CRPの血中濃度は著しく増加し、また病状が回復に伴い急激に減少することから、CRPの定量は種々の疾患の重症度の判定、治療経過の観察の際の指標となる。健常人の血中のCRP濃度は、一般に0.3mg/dL以下であるが、炎症や炎症性疾患の患者の場合は、短時間で数百から数千倍にも急増する。このため、検体中のCRP測定において、低濃度から高濃度まで広範囲の濃度のCRPを正確に測定することが求められている。
【0003】
臨床検査分野における血中CRP濃度の定量法として、抗原抗体反応を利用した測定方法があり、酵素免疫測定法、発光免疫測定法、ラテックス免疫比濁法、イムノクロマトグラフィー法等が知られている。特に、これらの測定方法のうち、ラテックス免疫比濁法が、操作が簡便かつ分析装置による測定の自動化が可能なことから日常検査に広く利用されている。ラテックス免疫比濁法では、濃度既知のキャリブレーターを用いた検量線から血中CRP濃度を定量し、またその検量線の正確性は管理血清の測定により担保される。
【0004】
上述のキャリブレーター及び管理血清には、腹水等のヒト体液から精製された天然型CRPが使用されているが、CRP以外の血清成分が混入し、血中CRP濃度の測定に影響を及ぼすリスクがある。また、CRPの単離、精製の段階で、生体原料となるヒト体液を取り扱うことから、病原性の二次感染のリスクもあり、製造における安全性にも課題がある。さらには、ヒト体液中のCRP含有量にはバラつきがあり、安定供給の側面からも問題がある。一方、微生物等を利用した組換えCRPは、ヒト体液を原料としないため、ヒト由来の血清成分の混入や二次感染のリスクがないことから、遺伝子工学技術による組換えタンパク質の安定的な発現システムを構築することができれば、目的のタンパク質を安定供給することができる。
【0005】
微生物による組換えCRPの発現に関しては、大腸菌や酵母等で成功例が既に報告されている(特許文献1,非特許文献1)。しかし、ラテックス免疫比濁法による組換えCRP濃度の測定において、CRP高濃度域で実際のCRP濃度より測定値が低値で検出されるという問題があった。従って、キャリブレーターや管理血清等に組換えCRPを診断薬原料として使用するには、CRP高濃度域における測定の正確性を向上させる必要がある。
【0006】
多くのタンパク質は翻訳後修飾により、化学的特性または構造的変換が起こる。翻訳後修飾の一つとして、グルタミンもしくはグルタミン酸のカルボキシル基とアミノ基が分子内縮合反応を起こすことによりピログルタミン酸に変換される、ピログルタミル化がある。動植物はピログルタミル化により修飾されたピログルタミルペプチドを多数保有しており、β―アミロイドやコラーゲン、IgG

等のタンパク質が存在する。CRPもピログルタミルペプチドである。しかしながら、組換えCRPにはN末端がグルタミンのままのものと、ピログルタミル酸に変換されたものが混在していることが報告されている(非特許文献2)。このようなCRPのN末端構造とラテックス免疫比濁法における抗体抗原反応との関係性については、これまでに報告されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許文献1:特開2000-14388号公報
【非特許文献】
【0008】
非特許文献1:TOSHIO TANAKA et al.,BIOCHEM BIOPHYS RES COMMUN.,295(2002),p163-166
非特許文献2:臨床検査,Vol.46,No.9,p973-981(2002年9月)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、特にラテックス免疫比濁法を用いた場合に、CRP高濃度域における測定の正確性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記事情に鑑み鋭意研究を行った結果、組換えCRPのN末端構造を変換することによって、上記課題を克服する方法を見出した。具体的には、インタクトMSにより測定して、全体の55%以上のN末端がピログルタミル化された組換えCRPを用いることで、CRP高濃度域におけるCRP濃度を正確に測定することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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