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公開番号
2025065639
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2023174979
出願日
2023-10-10
発明の名称
表面皮膜の検査方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
33/208 20190101AFI20250415BHJP(測定;試験)
要約
【課題】不適合品が判明した際に製造プロセスにタイムリーにフィードバックし、不適合品が製造され続けるのを速やかに是正するのに寄与できる試験方法を提供すること。
【解決手段】 表面皮膜の検査方法は、
フッ化物イオンを含む水溶液からなる試験液を用意する第1ステップと、用意された試験液に試験片を浸漬する第2ステップと、を備え、試験片は、化成皮膜が表面に形成された金属部材である。
好ましくは、試験液は、フッ化物イオンの供給源としてフッ化水素を含む。
好ましくは、試験片は、クロメート皮膜が表面に施された金属部材である。
好ましくは、金属部材は、アルミニウム合金である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
フッ化物イオンを含む水溶液からなる試験液を用意する第1ステップと、
用意された前記試験液に試験片を浸漬する第2ステップと、を備え、
前記試験片は、化成皮膜が表面に形成された金属部材である、表面皮膜の検査方法。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
前記試験液は、
前記フッ化物イオンの供給源としてフッ化水素を含む、
請求項1に記載の表面皮膜の検査方法。
【請求項3】
前記試験片は、
クロメート皮膜が表面に施された前記金属部材である、
請求項1に記載の表面皮膜の検査方法。
【請求項4】
前記金属部材は、アルミニウム合金である、
請求項3に記載の表面皮膜の検査方法。
【請求項5】
前記試験液は、
前記金属部材の主たる金属元素よりイオン化傾向の小さい金属元素のイオンを含む、
請求項1に記載の表面皮膜の検査方法。
【請求項6】
前記金属元素のイオンは、銅(Cu)イオンである、
請求項5に記載の表面皮膜の検査方法。
【請求項7】
前記試験液は、室温を超える温度に加熱される、
請求項1に記載の表面皮膜の検査方法。
【請求項8】
前記第2ステップで所定時間だけ前記試験液に浸漬された前記試験片の前記化成皮膜の損傷状態を判定する第3ステップを備える、
請求項1に記載の表面皮膜の検査方法。
【請求項9】
前記第3ステップにおける前記損傷状態の判定は、
前記試験片の表面について得られる測定値に基づいて定量的に行われる、
請求項8に記載の表面皮膜の検査方法。
【請求項10】
前記測定値は、鏡面光沢度である、
請求項9に記載の表面皮膜の検査方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えばアルミニウム合金に施される化成皮膜の品質検査に好適な表面皮膜の検査方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
アルミニウム合金などの金属材料の耐食性を増すために、表面に化成皮膜を付与することがある。例えば航空機分野では、クロメート処理を施したルアルミニウム合金が広く使用されている。そのような化成皮膜の健全性の品質を担保するために、検査が要求されることがある。
化成皮膜の品質検査として、塩水噴霧試験(JIS Z2371)が実施されることが多い。塩水噴霧試験は、一定の温度に保たれた塩水噴霧試験装置内に試験片を設置し、その上から霧状にした塩化ナトリウム水溶液を噴霧して行う。噴霧後に所定時間を置いてから試験片表面状態を観察するが、一般的に複数日を超える試験期間を要する。
【0003】
特許文献1は、塩水噴霧試験よりも正確に実環境を模擬するためにナトリウムイオンと、塩化物イオンと、硫酸イオンとを含む水溶液を試験液とする試験方法を提案する。また、特許文献1は、以上の3種類のイオンに加えて、マグネシウムイオンおよびカルシウムイオンを更に含んでいてもよいこと、カリウムイオン、ストロンチウムイオン、臭素イオン、炭酸水素イオン、フッ化物イオン、およびホウ酸を更に含んでいてもよいことを開示する。
しかし、特許文献1の実施例によれば、240時間の複合サイクル試験CCT-N2(被特許文献1)を要しており、複数日を超える試験期間を要する点で変わりはない。特許文献1の実施例において検査対象とされたのは、鋼板および亜鉛板である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6713972号公報
三輪 貴志 他、「各種促進腐食試験条件における鋼と亜鉛の腐食挙動の比較」、防錆管理, 60巻、1号、7-14頁、2016年。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
塩水噴霧法などの耐食性検査方法は一般的に複数日を超える試験期間を要する。そのため,仮に塩水噴霧法の結果として不適合品であることが判明したとしても、タイムリーに製造プロセスにフィードバックすることが困難である。
以上より、本開示は、従来の塩水噴霧法よりも短時間で検査結果が得られ、不適合品が判明した際に製造プロセスにタイムリーにフィードバックし、不適合品が製造され続けるのを速やかに是正できる試験方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る検査方法は、
フッ化物イオンを含む水溶液からなる試験液を用意するステップと、
用意された試験液に検査対象物を浸漬するステップと、を備え、
検査対象物は、化成皮膜が形成されたアルミニウム合金である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、塩化ナトリウムに含まれる塩化物イオンよりも化成皮膜の損傷を生じさせやすいフッ化物イオンを含む試験液を用いることで、短時間で視認可能な試験結果をえることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の実施形態に係る検査方法の手順を示すフロー図である。
適合品と不適合品を峻別できる試験液の条件を事前に決定する予備試験の手順を示すフロー図である。
実施形態に係る検査結果を示す写真である。
塩水噴霧法で用いられるNaCl水溶液に同じ試験片を浸漬した結果を示す写真である。
本開示の実施形態による効果のイメージを示す図である。
試験液に銅(Cu)イオンを添加したときの作用を説明する図である。
試験液に銅(Cu)イオンを添加したときの効果を示す写真である。
光沢度により適合、不適合を判定する例を示す写真である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら、実施形態について説明する。
〔検査方法の要旨〕
実施形態に係る表面皮膜の検査方法は、フッ化物イオンを含む水溶液を試験液とする。フッ化物イオンが化成皮膜の損傷である孔食現象を促進する効果を持つことを知見するに至ったことに基づく。ここで、フッ化物イオンとは、フッ素原子が1つの電子を得て単独でイオン化した陰イオン(F
-
)をいう。フッ化物イオンとして、フッ化水素(HF)、フッ化ナトリウム(NaF)などが本開示の検査方法に適用される。特に、試験液のpH(Potential Hydrogen)を低下させて化成皮膜の損傷を促進させるために、フッ化水素を含む水溶液を試験液とすることが望ましい。なお、pHは0~14の数値で表され、pH=7を中性とし、7より小さい場合は酸性、大きい場合はアルカリ性となる。したがって、フッ化水素を含む試験液は酸性の度合いが大きくなる。
【0010】
塩水噴霧試験では、試験液中に含まれる塩化ナトリウムが化成皮膜の損傷を促進するが、その損傷が視認可能な状態に進展するまで数日間以上といった試験期間を要する。本実施形態においては、塩化ナトリウムに含まれる塩化物イオンよりも化成皮膜の損傷を生じさせやすいフッ化物イオンを試験液に用いることで、短時間で試験結果を視認可能とする。
(【0011】以降は省略されています)
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