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公開番号
2025062919
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-15
出願番号
2023172286
出願日
2023-10-03
発明の名称
パワーデバイス用シート及びパワーデバイス部材
出願人
AGC株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
C08J
5/18 20060101AFI20250408BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】接着性及び熱伝導性に優れるパワーデバイス用シート及びパワーデバイス部材を提供する。
【解決手段】ポリイミドと、酸化物、窒化物、金属単体、合金、及び炭化物からなる群より選択される少なくとも1種のフィラーと、を含むパワーデバイス用シートであり、ポリイミドの含有量は、パワーデバイス用シートの全量に対して、15~60体積%であり、フィラーの含有量は、パワーデバイス用シートの全量に対して、40~85体積%であり、ポリイミドは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、エーテル結合又はシロキサン結合を有するジアミンとの反応物であるポリイミドA、又は、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンを含むポリアミンとの反応物であるポリイミドBを含み、熱伝導率が5W/(m・K)以上であり、かつ、厚さが200μm以下である、パワーデバイス用シート等。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリイミドと、
酸化物、窒化物、金属単体、合金、及びカーボンからなる群より選択される少なくとも1種のフィラーと、を含むパワーデバイス用シートであり、
前記ポリイミドの含有量は、前記パワーデバイス用シートの全量に対して、15~60体積%であり、
前記フィラーの含有量は、前記パワーデバイス用シートの全量に対して、40~85体積%であり、
前記ポリイミドは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、エーテル結合又はシロキサン結合を有するジアミンとの反応物であるポリイミドA、又は、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンを含むポリアミンとの反応物であるポリイミドBを含み、
熱伝導率が5W/(m・K)以上であり、かつ、厚さが200μm以下である、パワーデバイス用シート。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記ポリイミドAは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ポリ(プロピレングリコール)ジアミン、及び1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンからなる群より選択される少なくとも1種のジアミンとの反応物であるポリイミドである、請求項1に記載のパワーデバイス用シート。
【請求項3】
前記ポリイミドBは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の環構造を含まない脂肪族ジアミンと、炭素数6~40の環構造を含む脂肪族ジアミンとの反応物である熱可塑性ポリイミドである、請求項1に記載のパワーデバイス用シート。
【請求項4】
前記ポリイミドBは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンと、炭素数6~40の脂肪族トリアミンとの反応物である熱可塑性ポリイミドである、請求項1に記載のパワーデバイス用シート。
【請求項5】
前記フィラーは、金属酸化物、窒化ホウ素、及びメタ珪酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のパワーデバイス用シート。
【請求項6】
炭化ケイ素系パワーデバイス用シートである、請求項1に記載のパワーデバイス用シート。
【請求項7】
ポリイミドシートと金属シートとが積層されているパワーデバイス部材であって、
前記ポリイミドシートが、
ポリイミドと、
酸化物、窒化物、金属単体、合金、及びカーボンからなる群より選択される少なくとも1種のフィラーと、を含み、
前記ポリイミドの含有量は、前記ポリイミドシートの全量に対して、15~60体積%であり、
前記フィラーの含有量は、前記ポリイミドシートの全量に対して、40~85体積%であり、
前記ポリイミドは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、エーテル結合又はシロキサン結合を有するジアミンとの反応物であるポリイミドA、又は、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンを含むポリアミンとの反応物であるポリイミドBを含み、
熱伝導率が5W/(m・K)以上であり、かつ、厚さが200μm以下であるシートであるパワーデバイス部材。
【請求項8】
パワーデバイス部材が、炭化ケイ素系パワーデバイス部材である、請求項7に記載のパワーデバイス部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、パワーデバイス用シート及びパワーデバイス部材に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、各種電子機器において、半導体集積回路が用いられている。中でも、大きな電力を必要とする機器においては、ハイパワーのダイオード、トランジスタ及びICなどのパワー素子を実装したパワーモジュールが用いられている。パワーモジュールでは、パワー素子から発生した熱を逃すための充分な放熱性と、高温下での高い電気絶縁性(電気信頼性)とが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-108139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
パワーモジュールと放熱板とを接合し、パワーモジュールで発生する熱を放熱板に伝導させる接着性シートとして、耐熱性樹脂と熱伝導性フィラーとを含む、種々のシート態様が提案されているが、近年のパワーモジュールの高出力化に伴い、シートに要求される物性は一層高まる傾向にある。
具体的には、接合時の加工性の観点から低温接着性に優れ、電気絶縁性と熱伝導性とを備えた接着性シートが求められている。
【0005】
本開示はこのような事情に鑑み、柔軟性及び接着性に優れたポリイミドと、所定の熱伝導性フィラーとが、所定比率で配合された、所定の厚さのシートとして、接着性及び熱伝導性に優れるパワーデバイス用シート及びパワーデバイス部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は以下の態様を含む。
<1>
ポリイミドと、
酸化物、窒化物、金属単体、合金、及びカーボンからなる群より選択される少なくとも1種のフィラーと、を含むパワーデバイス用シートであり、
ポリイミドの含有量は、パワーデバイス用シートの全量に対して、15~60体積%であり、
フィラーの含有量は、パワーデバイス用シートの全量に対して、40~85体積%であり、
ポリイミドは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、エーテル結合又はシロキサン結合を有するジアミンとの反応物であるポリイミドA、又は、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンを含むポリアミンとの反応物であるポリイミドBを含み、
熱伝導率が5W/(m・K)以上であり、かつ、厚さが200μm以下である、パワーデバイス用シート。
<2>
ポリイミドAは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ポリ(プロピレングリコール)ジアミン、及び1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンからなる群より選択される少なくとも1種のジアミンとの反応物であるポリイミドである、<1>に記載のパワーデバイス用シート。
<3>
ポリイミドBは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の環構造を含まない脂肪族ジアミンと、炭素数6~40の環構造を含む脂肪族ジアミンとの反応物である熱可塑性ポリイミドである、<1>に記載のパワーデバイス用シート。
<4>
ポリイミドBは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンと、炭素数6~40の脂肪族トリアミンとの反応物である熱可塑性ポリイミドである、<1>に記載のパワーデバイス用シート。
<5>
フィラーは、金属酸化物、窒化ホウ素、及びメタ珪酸マグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種である、<1>~<4>のいずれか1つに記載のパワーデバイス用シート。
<6>
炭化ケイ素系パワーデバイス用シートである、<1>~<5>のいずれか1つに記載のパワーデバイス用シート。
<7>
ポリイミドシートと金属シートとが積層されているパワーデバイス部材であって、
ポリイミドシートが、
ポリイミドと、
酸化物、窒化物、金属単体、合金、及びカーボンからなる群より選択される少なくとも1種のフィラーと、を含み、
ポリイミドの含有量は、ポリイミドシートの全量に対して、15~60体積%であり、
フィラーの含有量は、ポリイミドシートの全量に対して、40~85体積%であり、
ポリイミドは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、エーテル結合又はシロキサン結合を有するジアミンとの反応物であるポリイミドA、又は、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンを含むポリアミンとの反応物であるポリイミドBを含み、
熱伝導率が5W/(m・K)以上であり、かつ、厚さが200μm以下であるシートであるパワーデバイス部材。
<8>
パワーデバイス部材が、炭化ケイ素系パワーデバイス部材である、<7>に記載のパワーデバイス部材。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、接着性及び熱伝導性に優れるパワーデバイス用シート及びパワーデバイス部材が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下
限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0009】
[パワーデバイス用シート]
本開示のパワーデバイス用シートは、ポリイミドと、酸化物、窒化物、金属単体、合金、及びカーボンからなる群より選択される少なくとも1種のフィラーと、を含み、ポリイミドの含有量は、パワーデバイス用シートの全量に対して、15~60体積%であり、フィラーの含有量は、パワーデバイス用シートの全量に対して、40~85体積%であり、ポリイミドは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、エーテル結合又はシロキサン結合を有するジアミンとの反応物であるポリイミドA、又は、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンを含むポリアミンとの反応物であるポリイミドBを含み、熱伝導率が5W/(m・K)以上であり、かつ、厚さが200μm以下である。
【0010】
<ポリイミド>
本開示のパワーデバイス用シートは、ポリイミドを含む。
ポリイミドは、芳香族テトラカルボン酸無水物と、エーテル結合又はシロキサン結合を有するジアミンとの反応物であるポリイミドA、又は、芳香族テトラカルボン酸無水物と、炭素数4~40の脂肪族ジアミンを含むポリアミンとの反応物であるポリイミドBを含む。
(【0011】以降は省略されています)
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