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公開番号2025061938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-11
出願番号2025012998,2024151970
出願日2025-01-29,2017-07-05
発明の名称正極活物質
出願人株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類H01M 4/525 20100101AFI20250404BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】二次電池のサイクル特性を向上できる正極活物質を提供する。
【解決手段】層状岩塩型の結晶構造を有する、コバルト酸リチウム等の正極活物質の表層
部に、2種の領域を設ける。内側の領域はチタン等の遷移金属を有する不定比化合物、外
側の領域は酸化マグネシウム等の典型元素の化合物とする。2種の領域はどちらも岩塩型
の結晶構造を有する。また内部の層状岩塩型の結晶構造と、表層部の2種の領域はトポタ
キシである。これらがトポタキシであるため、充放電によって生じる正極活物質の結晶構
造の変化を効果的に抑制できる。また電解液と接触する外側の被覆層が、化学的に安定し
た典型元素の化合物であるため、サイクル特性の優れた二次電池とすることができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
正極活物質であって、
前記正極活物質は、第1の領域と、第2の領域と、第3の領域と、を有し、
前記第1の領域は前記正極活物質の内部に存在し、前記第2の領域および前記第3の領域は前記正極活物質の表層部に存在し、
前記第3の領域は、前記第2の領域よりも、前記正極活物質の表面に近い領域に存在し、
前記第1の領域はリチウムと第1の遷移金属の酸化物を有し、層状岩塩型の結晶構造を有し、
前記第2の領域は第2の遷移金属の酸化物を有する不定比化合物を有し、前記不定比化合物は岩塩型の結晶構造を有し、
前記第3の領域は典型元素の化合物を有し、前記典型元素の化合物は岩塩型の結晶構造を有する正極活物質。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1において、
前記第1の領域が有する前記層状岩塩型の結晶構造と、前記第2の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の不整合度が0.12以下、
前記第2の領域が有する前記岩塩型の結晶構造と、前記第3の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の不整合度が0.12以下である正極活物質。
【請求項3】
請求項2において、
前記第1の領域が有する前記層状岩塩型の結晶構造と、前記第2の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の不整合度が0.04以下、
前記第2の領域が有する前記岩塩型の結晶構造と、前記第3の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の不整合度が0.04以下である正極活物質。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
前記第1の領域が有する前記層状岩塩型の結晶構造の(1-1-4)面、または前記(1-1-4)面と直交する面と、前記第2の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の{100}面の不整合度が0.12以下であり、
前記第2の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の{100}面と、前記第3の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の{100}面の不整合度が0.12以下である正極活物質。
【請求項5】
請求項4において、
前記第1の領域が有する前記層状岩塩型の結晶構造の(1-1-4)面、または前記(1-1-4)面と直交する面と、前記第2の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の{100}面の不整合度が0.04以下であり、
前記第2の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の{100}面と、前記第3の領域が有する前記岩塩型の結晶構造の{100}面の不整合度が0.04以下である正極活物質。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記第1の領域が有するリチウムと第1の遷移金属の酸化物は多結晶である正極活物質。
【請求項7】
請求項6において、
前記第1の領域が有するリチウムと第1の遷移金属の酸化物の、結晶子サイズの平均は280nm以上630nm以下である正極活物質。
【請求項8】
正極活物質であって、
前記正極活物質は、第1の領域と、第2の領域と、第3の領域と、を有し、
前記第1の領域は前記正極活物質の内部に存在し、前記第2の領域および前記第3の領域は前記正極活物質の表層部に存在し、
前記第3の領域は、前記第2の領域よりも、前記正極活物質の表面に近い領域に存在し、
前記第1の領域はコバルト酸リチウムを有し、
前記第2の領域はチタン酸リチウムを有し、
前記第3の領域は酸化マグネシウムを有する正極活物質。
【請求項9】
正極活物質であって、
前記正極活物質は、リチウムと、チタンと、コバルトと、マグネシウムと、酸素と、フッ素と、を有し、
前記正極活物質の表層部に存在し、X線光電子分光で測定されるコバルトの濃度を1としたとき、チタン濃度が0.05以上0.4以下であり、マグネシウム濃度が0.4以上1.5以下であり、フッ素濃度が0.05以上1.5以下である、正極活物質。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載の前記正極活物質を有する正極と、負極と、を有する二次電池。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一様態は、物、方法、又は、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、
マシン、マニュファクチャ、又は、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。
本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、照明装置または電子機
器、またはそれらの製造方法に関する。特に、二次電池に用いることのできる正極活物質
、二次電池、および二次電池を有する電子機器に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【0002】
なお、本明細書中において、蓄電装置とは、蓄電機能を有する素子及び装置全般を指すも
のである。例えば、リチウムイオン二次電池などの蓄電池(二次電池ともいう)、リチウ
ムイオンキャパシタ、及び電気二重層キャパシタなどを含む。
【0003】
また、本明細書中において電子機器とは、蓄電装置を有する装置全般を指し、蓄電装置を
有する電気光学装置、蓄電装置を有する情報端末装置などは全て電子機器である。
【背景技術】
【0004】
近年、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、空気電池等、種々の蓄電装
置の開発が盛んに行われている。特に高出力、高エネルギー密度であるリチウムイオン二
次電池は、携帯電話、スマートフォン、タブレット、もしくはノート型コンピュータ等の
携帯情報端末、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、医療機器、又は、ハイブリッド車(
HEV)、電気自動車(EV)、もしくはプラグインハイブリッド車(PHEV)等の次
世代クリーンエネルギー自動車など、半導体産業の発展と併せて急速にその需要が拡大し
、充電可能なエネルギーの供給源として現代の情報化社会に不可欠なものとなっている。
【0005】
リチウムイオン二次電池に要求されている特性としては、さらなる高エネルギー密度化、
サイクル特性の向上及び様々な動作環境での安全性、長期信頼性の向上などがある。
【0006】
そこでリチウムイオン二次電池のサイクル特性の向上および高容量化を目指した、正極活
物質の改良が検討されている。(特許文献1および特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2012-018914号公報
特開2015-201432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
リチウムイオン二次電池およびそれに用いられる正極活物質には、充放電特性、サイクル
特性、信頼性、安全性、又はコストといった様々な面で改善の余地が残されている。
【0009】
本発明の一態様は、リチウムイオン二次電池に用いることで、充放電サイクルにおける容
量の低下が抑制された正極活物質を提供することを課題の一とする。または、本発明の一
態様は、高容量の二次電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態様は
、充放電特性の優れた二次電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の一態
様は、安全性又は信頼性の高い二次電池を提供することを課題の一とする。
【0010】
または、本発明の一態様は、新規な物質、活物質粒子、二次電池、又はそれらの作製方法
を提供することを課題の一とする。
(【0011】以降は省略されています)

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