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公開番号
2025058842
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2024015785
出願日
2024-02-05
発明の名称
超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法
出願人
中鉄十六局集団有限公司
代理人
弁理士法人海田国際特許事務所
主分類
E21D
13/02 20060101AFI20250402BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】一次支保の侵入とアーチ交換現象を減少させる。
【解決手段】超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法は、地盤応力を事前に解放するステップ(1)と、断面を最適化するステップ(2)と、変形量を合理的に予備するステップ(3)と、多重支保のステップ(4)と、能動的支保のステップ(5)と、逆アーチをタイムリーに閉鎖してリングを形成するステップ(6)と、二次覆工の施工タイミングを合理的に決定するステップ(7)と、を含む。該超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法は、まず地盤応力を事前に放出し、断面を最適化し、変形量を合理的に予備し、変形リスクを制御できるようにし、能動的支保と多重支保を組み合わせ、2層さらには3層の一次支保の措置を取る。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法であって、
地盤応力を事前に解放するステップ(1)と、
断面を最適化するステップ(2)と、
変形量を合理的に予備するステップ(3)と、
多重支保のステップ(4)と、
能動的支保のステップ(5)と、を含み、
前記ステップ(1)において、重度又は極度の大変形部分に対して、「水平導坑+中間導坑」を事前にし、地盤応力の一部を意図的に解放し、周囲の岩石の応力を深部に移し、支保圧力を減少させ、支保構造の安定性を保護し、
前記ステップ(2)において、単線トンネルの側壁曲率、逆アーチのスパンライズ比を調整して増大させ、トンネル構造の平滑性を向上させ、トンネル構造の応力を改善し、アーチ肩部等における応力の集中を減少させ、トンネル側壁の収束を効果的に制御し、側壁、逆アーチの強度及び剛性を向上させ、二重線トンネルの逆アーチのスパンライズ比を増大させ、逆アーチの強度及び剛性を向上させ、
前記ステップ(3)において、高地盤応力軟岩トンネルに対して変形データの検出を行い、実測変形データに基づいて、異なる断面タイプ、異なる大変形レベルでのトンネル変形量を決定し、トンネルの予備変形量を初期に決定し、次に数値シミュレーション計算を行い、さらに現場実測データと数値シミュレーション計算結果との比較に基づいて、最終的にトンネルの予備変形量を決定し、
前記ステップ(4)において、トンネルを掘削した後に余裕変形量を予備し、1層目の一次支保の累積収束変形が実際の予備量の1/3に達した時、2層目の一次支保を施工し、最終的に変形量を許容範囲内に制御し、変形量を30%減少させ、2層の一次支保における1層目の一次支保は上から下へ掘削工程に従って順に施工され、2層目の一次支保は、1層目の一次支保の順序と逆で、下から上への順序に従って施工され、支保を階層的に施工することで、周囲の岩石の変形が応力の一部を解放することを許可するが、周囲の岩石の過度の変形を制御することができ、
前記ステップ(5)において、トンネルアーチ壁範囲内の掘削断面は上階段と下階段に分けられ、上階段を掘削した後に短いアンカーボルトをタイムリーに施工し、掘削変形及び緩和ゾーンの進行を制御し、周囲の岩石に負荷リングを形成させ、緩和ゾーンが深部へ進行することを抑制し、下階段を掘削した後に長いアンカーボルトを施工し、負荷リングをさらに補強し、周囲の岩石の圧力の一部を緩和ゾーンの外に移し、長いアンカーボルトと短いアンカーボルトを組み合せることで、長いアンカーボルトと負荷リングの相乗効果を実現し、共同で変形に抵抗し、逆アーチの一次支保面の頂部に引き抜き防止アンカーパイプを増設し、逆アーチの一次支保の引張特性を向上させ、同時に逆アーチの充填内に三方向鉄筋を増設し、逆アーチ及び充填の完全性を向上させ、逆アーチの隆起による破壊を回避し、2層目の一次支保の累積収束変形が実際の予備量の1/3~1/2に達した時、3層目の一次支保を施工することを特徴とする超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
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【請求項2】
逆アーチをタイムリーに閉鎖してリングを形成するステップ(6)と、
二次覆工の施工タイミングを合理的に決定するステップ(7)と、を具体的に含み、
前記ステップ(6)において、施工は逆アーチを備えた上下の階段の同期掘削、同時支保を採用し、逆アーチをタイムリーに支保し、一次支保をリングに閉鎖し、全体が力を受け、逆アーチからトンネル切羽までの距離を20m程度に制御し、閉鎖時間は10~12日であり、
前記ステップ(7)において、一次支保変形が基本的に安定した後にのみ二次覆工を実施することができ、そうでなければ、その応力が大きすぎて割れを引き起こす可能性があり、二重線トンネルの二次覆工の実施タイミングはモニタリングデータの分析に基づいて決定されるが、二次覆工を実施する時のトンネル切羽からの距離は70mを超えないようにする必要があり、このようにして大変形の進行を効果的に制御することができることを特徴とする請求項1に記載の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
【請求項3】
前記ステップ(1)の地盤応力を事前に解放する過程において、水平導坑は地盤応力の10%以上を事前に解放し、中間導坑は地盤応力の30%以上を事前に解放することを特徴とする請求項1に記載の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
【請求項4】
前記ステップ(4)の多重支保及びステップ(5)の能動的支保の過程において、上段階を掘削した後に施工された短いアンカーボルトの長さは2~3mであり、下段階を掘削した後に施工された長いアンカーボルトの長さは6~10mであり、長いアンカーボルトは緩和ゾーンの外側を1m以上貫通することを特徴とする請求項1に記載の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
【請求項5】
前記ステップ(4)の多重支保の過程において、一次支保鉄骨を工25b、HW175×175に補強し、アーチフレームの剛性を高め、同時に鉄骨接続は工18型鋼でφ22螺紋鋼を代替し、鉄骨接続を補強し、鉄骨の完全性を強化することを特徴とする請求項1に記載の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
【請求項6】
前記ステップ(4)の多重支保及びステップ(5)の能動的支保の過程において、アンカーボルトは自動推進式中空アンカーボルトを選択し、アンカーボルトの縦方向間隔はアーチフレームの間隔と一致しており、一律に1.2mとすることを特徴とする請求項1に記載の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
【請求項7】
前記ステップ(4)の多重支保及びステップ(5)の能動的支保の過程において、軽度、中程度及び重度の大変形部分に対して、長いアンカーボルト+短いアンカーボルトで支保し、軽度の大変形はアーチ部(90°)φ22と中空アンカーボルトとの組み合わせ+側壁φ22中空アンカーボルトを採用し、中程度の大変形はアーチ部(90°)φ25と中空アンカーボルトとの組み合わせ+側壁φ22中空アンカーボルトを採用し、重度の大変形はアーチ部φ25と中空アンカーボルトとの組み合わせ+側壁φ25中空アンカーボルト+逆アーチφ76の引き抜き防止アンカーパイプを採用することを特徴とする請求項1に記載の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
【請求項8】
前記ステップ(4)の多重支保の過程において、トンネル底部の1層目の一次支保を施工すると同時に、トンネル底部の2層目の一次支保を施工して完了し、次に周囲の岩石の変形に応じてアーチ壁部の2層目の一次支保をタイムリーに施工し、一般的にトンネル底部の一次支保より1~2サイクルの距離遅れることを特徴とする請求項1に記載の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
【請求項9】
前記ステップ(4)の多重支保の過程において、取り付けられた2層目の一次支保の鋼製アーチフレームと1層目の一次支保の鋼製アーチフレームは交差して配置されることを特徴とする請求項1に記載の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル施工の技術分野に関し、具体的には、超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
高応力軟岩とは、地表の浅部又は低地盤応力環境に位置する場合、岩塊が硬い岩石の特徴を示すが、高地盤応力環境では、封圧が高い場合、岩体が依然として高い強度及び弾性率(弾性率又は変形率)を有し、封圧が低い場合、工事岩体が「軟岩」の特徴を示す、高地盤応力地域で常に遭遇する特殊な岩体を指す。高地盤応力軟岩トンネルを建設する過程において、崩壊変形現象を制御し、支保侵入が存在する状況を防止する必要がある。
【0003】
既存の超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法は、一次支保侵入とアーチ交換現象が深刻であり、変形リスクが高く、アーチ交換現象が頻繁で、施工効率が低く、施工進捗が遅くなり、このため、超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の欠点に対して、本発明は、超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法を提供し、上記背景技術に言及された問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の目的を実現するために、本発明は、以下の技術的解決手段によって実現され、超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法であって、
地盤応力を事前に解放するステップ(1)と、
断面を最適化するステップ(2)と、
変形量を合理的に予備するステップ(3)と、
多重支保のステップ(4)と、
能動的支保のステップ(5)と、を含み、
前記ステップ(1)において、重度又は極度の大変形部分に対して、「水平導坑+中間導坑」を事前にし、地盤応力の一部を意図的に解放し、周囲の岩石の応力を深部に移し、支保圧力を減少させ、支保構造の安定性を保護し、
前記ステップ(2)において、単線トンネルの側壁曲率、逆アーチのスパンライズ比を調整して増大させ、トンネル構造の平滑性を向上させ、トンネル構造の応力を改善し、アーチ肩部等における応力の集中を減少させ、トンネル側壁の収束を効果的に制御し、側壁、逆アーチの強度及び剛性を向上させ、二重線トンネルの逆アーチのスパンライズ比を増大させ、逆アーチの強度及び剛性を向上させ、
前記ステップ(3)において、高地盤応力軟岩トンネルに対して変形データの検出を行い、実測変形データに基づいて、異なる断面タイプ、異なる大変形レベルでのトンネル変形量を決定し、トンネルの予備変形量を初期に決定し、次に数値シミュレーション計算を行い、さらに現場実測データと数値シミュレーション計算結果との比較に基づいて、最終的にトンネルの予備変形量を決定し、
前記ステップ(4)において、トンネルを掘削した後に余裕変形量を予備し、1層目の一次支保の累積収束変形が実際の予備量の1/3に達した時、2層目の一次支保を施工し、最終的に変形量を許容範囲内に制御し、変形量を30%減少させ、2層の一次支保における1層目の一次支保は上から下へ掘削工程に従って順に施工され、2層目の一次支保は、1層目の一次支保の順序と逆で、下から上への順序に従って施工され、支保を階層的に施工することで、周囲の岩石の変形が応力の一部を解放することを許可するが、周囲の岩石の過度の変形を制御することができ、
前記ステップ(5)において、トンネルアーチ壁範囲内の掘削断面は上階段と下階段に分けられ、上階段を掘削した後に短いアンカーボルトをタイムリーに施工し、掘削変形及び緩和ゾーンの進行を制御し、周囲の岩石に負荷リングを形成させ、緩和ゾーンが深部へ進行することを抑制し、下階段を掘削した後、長いアンカーボルトを施工し、負荷リングをさらに補強し、周囲の岩石の圧力の一部を緩和ゾーンの外に移し、長いアンカーボルトと短いアンカーボルトを組み合せることで、長いアンカーボルトと負荷リングの相乗効果を実現し、共同で変形に抵抗し、逆アーチの一次支保面の頂部に引き抜き防止アンカーパイプを増設し、逆アーチの一次支保の引張特性を向上させ、同時に逆アーチの充填内に三方向鉄筋を増設し、逆アーチ及び充填の完全性を向上させ、逆アーチの隆起による破壊を回避し、2層目の一次支保の累積収束変形が実際の予備量の1/3~1/2に達した時、3層目の一次支保を施工する。
【0006】
さらに、前記超大埋設深度・高地盤応力軟岩トンネルの大変形施工制御方法は、
逆アーチをタイムリーに閉鎖してリングを形成するステップ(6)と、
二次覆工の施工タイミングを合理的に決定するステップ(7)と、を具体的に含み、
前記ステップ(6)において、施工は逆アーチを備えた上下の階段の同期掘削、同時支保を採用し、逆アーチをタイムリーに支保し、一次支保をリングに閉鎖し、全体が力を受け、逆アーチからトンネル切羽までの距離を20m程度に制御し、閉鎖時間は10~12日であり、
前記ステップ(7)において、一次支保変形が基本的に安定した後にのみ二次覆工を実施することができ、そうでなければ、その応力が大きすぎて割れを引き起こす可能性があり、二重線トンネルの二次覆工の実施タイミングはモニタリングデータの分析に基づいて決定されるが、二次覆工を実施する時のトンネル切羽からの距離は70mを超えないようにする必要があり、このようにして大変形の進行を効果的に制御することができる。
【0007】
さらに、前記ステップ(1)の地盤応力を事前に解放する過程において、水平導坑は地盤応力の10%以上を事前に解放し、中間導坑は地盤応力の30%以上を事前に解放する。
【0008】
さらに、前記ステップ(4)の多重支保及びステップ(5)の能動的支保の過程において、上段階を掘削した後に施工された短いアンカーボルトの長さは2~3mであり、下段階を掘削した後に施工された長いアンカーボルトの長さは6~10mであり、長いアンカーボルトは緩和ゾーンの外側を1m以上貫通する。
【0009】
さらに、前記ステップ(4)の多重支保及びステップ(5)の能動的支保の過程において、アンカーボルトは自動推進式中空アンカーボルトを選択し、アンカーボルトの縦方向間隔はアーチフレームの間隔と一致しており、一律に1.2mとする。
【0010】
さらに、前記ステップ(4)の多重支保及びステップ(5)の能動的支保の過程において、軽度、中程度及び重度の大変形部分に対して、長いアンカーボルト+短いアンカーボルトで支保し、軽度の大変形はアーチ部(90°)φ22と中空アンカーボルトとの組み合わせ+側壁φ22中空アンカーボルトを採用し、中程度の大変形はアーチ部(90°)φ25と中空アンカーボルトとの組み合わせ+側壁φ22中空アンカーボルトを採用し、重度の大変形はアーチ部φ25と中空アンカーボルトとの組み合わせ+側壁φ25中空アンカーボルト+逆アーチφ76引き抜き防止アンカーパイプを採用する。
(【0011】以降は省略されています)
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