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公開番号
2025056528
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023166059
出願日
2023-09-27
発明の名称
マイナーアクチノイドを含む金属燃料の製造方法
出願人
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
,
一般財団法人電力中央研究所
代理人
弁理士法人開知
主分類
G21C
3/60 20060101AFI20250401BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】電解精製法等の核分裂生成物の除去工程を用いることなく核分裂生成物を基準値以下に抑えたマイナーアクチノイドを含む金属燃料の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの原料10の組成をそれぞれ評価し、金属燃料14における核分裂生成物の濃度が基準値以下かつ金属燃料14におけるマイナーアクチノイド濃度が所望の値になるように、少なくとも1つの原料10をそれぞれ金属転換して得られる少なくとも1つの金属マイナーアクチノイド11と他の燃料物質12との混合比を原料10の組成を参照して演算し、少なくとも1つの金属マイナーアクチノイド11と他の燃料物質12とを前記混合比に基づいて混合して溶融することで合金13を得て金属燃料14とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
マイナーアクチノイドを含む金属燃料の製造方法において、
前記金属燃料の原料であってマイナーアクチノイドを含む少なくとも1つの原料の組成をそれぞれ評価し、
前記金属燃料における核分裂生成物の濃度が基準値以下かつ前記金属燃料におけるマイナーアクチノイド濃度が所望の値になるように、前記少なくとも1つの原料をそれぞれ金属転換して得られる少なくとも1つの金属マイナーアクチノイドと他の燃料物質との混合比を前記組成を参照して演算し、
前記少なくとも1つの金属マイナーアクチノイドと前記他の燃料物質とを前記混合比に基づいて混合して溶融することで合金を得て前記金属燃料とすることを特徴とする金属燃料の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
請求項1の金属燃料の製造方法において、
前記組成を評価する工程では、1つの原料の組成を評価し、
前記混合比を演算する工程では、前記1つの原料を金属転換して得た1つの金属マイナーアクチノイドと他の燃料物質との混合比を演算し、
前記合金を得る工程では、前記1つの金属マイナーアクチノイドと前記他の燃料物質との混合比に基づいて、前記1つの金属マイナーアクチノイドと前記他の燃料物質とを混合することを特徴とする金属燃料の製造方法。
【請求項3】
請求項1の金属燃料の製造方法において、
前記組成を評価する工程では、複数の原料の組成をそれぞれ評価し、
前記混合比を演算する工程では、前記複数の原料をそれぞれ金属転換して得た複数の金属マイナーアクチノイドと他の燃料物質との混合比を演算し、
前記合金を得る工程では、前記複数の金属マイナーアクチノイドと前記他の燃料物質との混合比に基づいて、前記複数の金属マイナーアクチノイドと前記他の燃料物質とを混合することを特徴とする金属燃料の製造方法。
【請求項4】
請求項1の金属燃料の製造方法において、
前記原料は、使用済燃料を再処理して回収したマイナーアクチノイドであることを特徴とする金属燃料の製造方法。
【請求項5】
請求項4の金属燃料の製造方法において、
前記組成は、前記使用済燃料の組成や前記使用済燃料に対する化学処理の処理条件から評価されることを特徴とする金属燃料の製造方法。
【請求項6】
請求項1の金属燃料の製造方法において、
前記組成には、前記原料におけるマイナーアクチノイド濃度と核分裂生成物濃度が含まれることを特徴とする金属燃料の製造方法。
【請求項7】
請求項1の金属燃料の製造方法において、
前記他の燃料物質は、ウラン、プルトニウム、及びジルコニウムであることを特徴とする金属燃料の製造方法。
【請求項8】
請求項1の金属燃料の製造方法において、
前記基準値は、0.3wt%であることを特徴とする金属燃料の製造方法。
【請求項9】
請求項3の金属燃料の製造方法において、
前記合金を得る工程における前記複数の金属マイナーアクチノイドは予め混合されていることを特徴とする金属燃料の製造方法。
【請求項10】
請求項9の金属燃料の製造方法において、
前記複数の金属マイナーアクチノイドを混合する工程を有することを特徴とする金属燃料の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高速炉で用いる金属燃料のうちマイナーアクチノイドを含む金属燃料の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
将来の原子炉として高速炉の開発が進められている。原子力発電で現在用いられている軽水炉とは異なり、高速炉はプルトニウム(Pu)の増殖が可能なことや、使用済燃料に含まれる長寿命の放射性核種であるマイナーアクチノイド(Minor Actinides:MA)を核変換(消滅)しやすいなどの特徴を持つ。
【0003】
高速炉用の燃料としては、軽水炉で用いられる燃料と同じ酸化物の燃料に加えて、マイナーアクチノイドを処分するためにマイナーアクチノイドを含んだ金属燃料(以下、金属燃料という。)も検討されている。この金属燃料の代表的なものとしては、ウラン(U)とプルトニウムにマイナーアクチノイドとジルコニウム(Zr)を加えたものが検討されており、使用済燃料からマイナーアクチノイドを回収する技術の研究開発が進められている。
【0004】
使用済燃料からマイナーアクチノイドを回収する場合、マイナーアクチノイドに核分裂生成物(Fission Products:FP)が随伴することが知られている。核分裂生成物は核反応に寄与しない不純物であるため、使用済燃料から金属燃料を得る場合には、核分裂生成物を基準値以下まで取り除いた核燃料物質を金属の化学形態で得て、金属燃料に加工するという手法が採られる。
【0005】
金属燃料中における核分裂生成物の濃度については様々な検討がされているが、例えば、非特許文献1では、燃料の要求仕様として、燃料中の核分裂生成物の濃度が0.3wt%以下であることが求められると記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
木下賢介等、「金属燃料乾式再処理プロセスのマスバランス評価とプラント概念設計」、電力中央研究所 報告、一般財団法人 電力中央研究所、平成24年7月、研究報告:L11009、p.4
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
日本国内の軽水炉では様々な種類の燃料が用いられており、それに伴い様々な種類の使用済燃料が発生する。使用済燃料によってマイナーアクチノイドに随伴する核分裂生成物の濃度は異なる。そのため、金属燃料中の核分裂生成物の濃度が前述の基準値である0.3wt%を超える場合、核分裂生成物の濃度を当該基準値よりも下げる必要がある。
【0008】
核分裂生成物の濃度を下げる方法としては、非特許文献1に記載のように電解精製法等で核分裂生成物を除去する方法があるが、この工程を追加すると金属燃料の製造に必要な時間的・金銭的コストが増加してしまう。
【0009】
本発明の目的は、電解精製法等の核分裂生成物の除去工程を用いることなく核分裂生成物を基準値以下に抑えたマイナーアクチノイドを含む金属燃料の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、マイナーアクチノイドを含む金属燃料の製造方法において、前記金属燃料の原料であってマイナーアクチノイドを含む少なくとも1つの原料の組成をそれぞれ評価し、前記金属燃料における核分裂生成物の濃度が基準値以下かつ前記金属燃料におけるマイナーアクチノイド濃度が所望の値になるように、前記少なくとも1つの原料をそれぞれ金属転換して得られる少なくとも1つの金属マイナーアクチノイドと他の燃料物質との混合比を前記組成を参照して演算し、前記少なくとも1つの金属マイナーアクチノイドと前記他の燃料物質とを前記混合比に基づいて混合して溶融することで合金を得て前記金属燃料とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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