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公開番号
2025054815
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023163976
出願日
2023-09-26
発明の名称
インバート部構造体の施工方法
出願人
株式会社奥村組
代理人
弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類
E21D
11/10 20060101AFI20250331BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約
【課題】少ない重機を使用して、効率良く、インバート部の地盤を掘削すると共に多数のPCaコンクリートブロックを、縦横に連設させて敷き並べることのできるインバート部構造体の施工方法を提供する。
【解決手段】インバート部33の地盤61を掘削すると共に、PCaコンクリートブロック20を敷き並べる掘削敷並べ工程を含んで施工される。掘削工程では、敷並べ方向Xの前方側の地盤61に配置されたバックフォー76によって、2列のブロック列20Dを設置可能な掘削幅Wで、インバート部33の地盤61を掘削する。敷並べ工程では、先行して設置されたPCaコンクリートブロック20の上を通過させて搬送されるPCaコンクリートブロック20を、掘削工程での向きと同様の方向を向いたバックフォー76で吊り上げて、掘削後の底盤部61bに敷き並べる。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
山岳トンネルのインバート部に設けられるインバート部覆工体を構成する、PCaコンクリートブロックを用いたインバート部構造体の施工方法であって、
前記PCaコンクリートブロックは、前記インバート部覆工体の横断面形状に沿った湾曲形状を備えるように、湾曲する上面部及び下面部を有する六面体形状のブロックとして形成されており、
前記インバート部構造体は、複数の前記PCaコンクリートブロックが、隣接する本体部覆工体の下端部の受台部との間、及び隣接する前記PCaコンクリートブロックとの間に隙間を保持した状態で、トンネルの横断方向に連設して配置されてインバート部に設置されると共に、トンネルの軸方向にもまた、隣接する前記PCaコンクリートブロックとの間に隙間を保持した状態で、縦横に連設して配置されてインバート部に設置され、且つこれらの縦横に連設して配置された複数の前記PCaコンクリートブロックは、隣接する前記受台部との間の隙間、隣接する前記PCaコンクリートブロックとの間の隙間、及びこれらの隙間と連通する前記六面体形状の下面部の下方の隙間に充填されて固化した、充填固化材を介して一体化された状態となることで、前記インバート部覆工体を構成するようになっており、
前記インバート部構造体は、トンネルの側壁部から上部のアーチ形状部分に先行して設けられた前記本体部覆工体における、両側の下端部の間の領域において、インバート部の地盤を掘削すると共に、整地した底盤部に、複数の前記PCaコンクリートブロックを、縦横に連設配置して敷き並べる、掘削敷並べ工程を含んで施工されるようになっており、
該掘削敷並べ工程では、トンネルの軸方向における敷並べ方向の前方側のインバート部の地盤の上に、敷並べ方向の後方側を向いた状態で配置された掘削吊込み用重機を用いて、当該掘削吊込み用重機を前記敷並べ方向の前方側に移動させながら、前記PCaコンクリートブロックをトンネルの横断方向に連設させてなる一列又は複数列のブロック列を、設置可能なトンネルの軸方向の所定の掘削幅で、当該掘削吊込み用重機によってインバート部の地盤を掘削する掘削工程と、先行して敷並べて設置された前記PCaコンクリートブロックの上を通過させて、トンネルの軸方向における敷並べ方向の後方側から前方側に搬送されてきた、新たに設置される前記PCaコンクリートブロックを、前記前方側のインバート部の地盤の上に配置された前記掘削吊込み用重機により吊り上げると共に、前記掘削工程で掘削された後に所定の掘削幅で整地された底盤部の所定の位置に吊り込むことによって、各々敷き並べて設置する敷並べ工程とが実施されるようになっているインバート部構造体の施工方法。
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【請求項2】
前記掘削吊込み用重機によってインバート部の地盤を掘削する前記所定の掘削幅が、一列又は二列のブロック列を設置可能なトンネルの軸方向の幅である請求項1記載のインバート部構造体の施工方法。
【請求項3】
一列又は二列のブロック列を設置可能な、トンネルの軸方向の前記所定の掘削幅毎に各々掘削されて、整地された底盤部には、複数の前記PCaコンクリートブロックが、一列又は二列に連設配置されて各々敷き並べられると共に、敷き並べられた一列又は二列のブロック列毎に、隣接する受台部との間の隙間、隣接する前記PCaコンクリートブロックとの間の隙間、及びこれらの隙間と連通する六面体形状の下面部の下方の隙間に充填固化材を充填して固化させることによって、これらの一列又は二列のブロック列の前記PCaコンクリートブロックが、一体化されるようになっている請求項2記載のインバート部構造体の施工方法。
【請求項4】
前記掘削吊込み用重機が、バックフォーである請求項1又は2記載のインバート部構造体の施工方法。
【請求項5】
前記掘削敷並べ工程の前記敷並べ工程において、新たに設置される前記PCaコンクリートブロックは、先行して敷並べて設置された前記ブロック列の上に敷設された案内レールに載置されて、前記敷並べ方向の後方から前方に搬送されるようになっている請求項1又は2記載のインバート部構造体の施工方法。
【請求項6】
前記掘削敷並べ工程の前記敷並べ工程において、新たに設置される前記PCaコンクリートブロックは、先行して敷並べて設置された前記ブロック列の上を走行移動可能な搬送台車に載置されて、前記敷並べ方向の後方から前方に搬送されるようになっている請求項1又は2記載のインバート部構造体の施工方法。
【請求項7】
前記掘削敷並べ工程の前記敷並べ工程において、新たに設置される前記PCaコンクリートブロックは、先行して敷並べて設置された前記PCaコンクリートブロックによる前記ブロック列よりも、トンネルの軸方向における敷並べ方向の後方側のインバート部の地盤の上に配置されたブロック吊込み用揚重機を用いて、当該敷並べ方向の後方側から前記ブロック列の上に供給されるようになっている請求項1又は2記載のインバート部構造体の施工方法。
【請求項8】
縦横に連設して配置される複数の前記PCaコンクリートブロックは、トンネルの横断方向に隣接する前記PCaコンクリートブロックの間の隙間、及びトンネルの軸方向に隣接する前記PCaコンクリートブロックの間の隙間が、いずれも直線状に連続しているいも状に配置されて、インバート部に設置されるようになっている請求項1又は2記載のインバート部構造体の施工方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インバート部構造体の施工方法に関し、特に、山岳トンネルにおけるPCaコンクリートブロックを用いたインバート部構造体の施工方法に関する。
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【背景技術】
【0002】
山岳トンネルは、岩盤等の自立していて比較的安定した地盤を掘削して形成されるトンネルであり、掘削されたトンネルの内壁面は、コンクリートやモルタルによる一次覆工や二次覆工によって覆われるようになっている。すなわち、山岳トンネルの内壁面は、例えば発破等を実施しながらトンネルを掘削した後に、好ましくはモルタルやコンクリートを吹付けて一次覆工を行うことにより防護層を形成してから、形成した一次覆工による防護層の内側に、例えば公知のトンネル覆工型枠を設置して、トンネルの側壁部から上部のアーチ形状部分に、コンクリートによる所定の厚さの本体部覆工体を、二次覆工として形成する。さらに、先行して形成されたトンネルの両側の側壁部から上部のアーチ形状部分に至る本体部覆工体における、一対の側壁部の下端部の受台部の間の部分の地盤を掘削して、掘削後の底盤部に底部のインバート部の覆工体を、トンネルの横断方向にコンクリートを用いて所定の厚さで一体として形成することで、山岳トンネルの内壁面の全周を、二次覆工によって環状に連続して覆うようになっている。
【0003】
また、山岳トンネルは、比較的安定した地盤を掘削して形成されるものであることから、例えば数十年以上前に構築されたトンネルには、インバート部の覆工体を省略して、トンネルの側壁部から上部のアーチ形状部分に至る領域に、本体部覆工体のみを形成して二次覆工を行っているものが存在している。このようなインバート部の覆工体を省略した山岳トンネルに対しては、例えば将来、底盤部の盤膨れ等による影響が生じないように、インバート部の地盤を掘削して、インバート部の覆工体を新たに形成することが検討されている。
【0004】
トンネルの底部に、トンネルの側壁部から上部のアーチ形状部分に先行して設けられた本体部覆工体と連続させて、インバート部の覆工体を形成する方法としては、従来より、現場打ちコンクリートを用いたものが一般的に考えられるが(例えば、特許文献1参照)、現場打ちコンクリートを用いた場合、打設されたコンクリートは、硬化した後に所定の養生期間が経過するまでに、相当の時間を要することから、特にインバート部の覆工体を省略した側壁部から上部のアーチ形状部分の本体部覆工体に、新たにインバート部の覆工体を形成する場合には、長期間、トンネル内の通行を遮断することになるため、より短期間で、工事を終了できるようにすることが望ましい。
【0005】
このようなことから、本願出願人は、例えば特願2023-58334号において、インバート部覆工体の横断面形状に沿った湾曲形状を備える、湾曲する上面部及び下面部を有する六面体形状のブロックによるPCaコンクリートブロックを用いることで、インバート部覆工体を効率良く容易に形成できるようにする、インバート部構造体を開示している。
【0006】
特願2023-58334号に記載のインバート部構造体では、六面体形状の複数のPCaコンクリートブロックが、隣接する受台部との間、及び隣接するPCaコンクリートブロックとの間に、隙間を保持した状態で、トンネルの横断方向及び軸方向に縦横に連設配置されてインバート部に設置されるようになっており、これらの縦横に連設するPCaコンクリートブロックは、隣接する受台部との間の隙間、隣接するPCaコンクリートブロックとの間の隙間、及びこれらの下面部の下方の隙間に充填された、充填固化材を介して一体化されて、インバート部覆工体32を形成できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-159060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一方、特願2023-58334号に記載のインバート部構造体では、充填固化材を充填するのに先立って、インバート部の地盤を掘削して、掘削後に整地された底盤部に多数のPCaコンクリートブロックを、縦横に連設させて所定の位置に敷き並べて設置してゆくことになるが、このような多数のPCaコンクリートブロックを、縦横に連設させて敷き並べて設置してゆく作業は、トンネルの両側の側壁部から上部のアーチ形状部分に至る本体部覆工体の内側領域における、狭い空間での作業になることから、できるだけ少ない重機を使用して、重機同士の錯綜を回避しながら、効率良く敷き並べてゆくことができるようにすることが望ましい。
【0009】
また、トンネルの側壁部から上部のアーチ形状部分に先行して設けられた本体部覆工体における、両側の下端部の間の領域において、インバート部の地盤を掘削すると、トンネルの側壁部から上部のアーチ形状部分の既存の本体部覆工体と、インバート部の地盤とが一体となって構成されていた、横断面において湾曲した環状に連続する環状支持構造体が、掘削されたインバート部分の地盤の部分で不連続となり、このような既存の本体部覆工体とインバート部の地盤による環状支持構造体が不連続となっている状態が、相当の期間に亘って継続すると、周囲の地盤の地質等によっては、例えば既存の本体部覆工体が変形して、これらの周囲の地盤に影響を及ぼすようになることが考えられる。このため、本体部覆工体を含む環状支持構造体が、掘削されたインバート部で不連続となっている状態を解消して、環状支持構造体を早期に閉合できるようにする施工方法の開発が望まれている。
【0010】
本発明は、トンネルの両側の側壁部から上部のアーチ形状部分に至る本体部覆工体の内側領域において、できるだけ少ない重機を使用して、効率良く、インバート部の地盤を掘削すると共に、多数のPCaコンクリートブロックを、縦横に連設させて所定の位置に敷き並べてゆくことのできるインバート部構造体の施工方法を提供することを目的とする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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