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公開番号2025043171
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-28
出願番号2023150536
出願日2023-09-15
発明の名称固体電解質及びその製造方法
出願人三井金属鉱業株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類H01B 1/06 20060101AFI20250321BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】従来技術の固体電解質よりも高いリチウムイオン伝導性を有する固体電解質を提供すること。
【解決手段】本発明の固体電解質は、Cu-Kα1を線源として用いたX線回折パターンにおいて、回折角2θの値が13.4°以上14.4°以下の範囲にピークAを有し、30.7°以上33.7°以下の範囲にピークCを有し、ピークAの半値幅の総和をWAとし、ピークCの半値幅の総和をWCとしたとき、WC/WAの値が2.0以上である。回折角2θの値が43.8°以上48.8°以下の範囲にピークDを有し、ピークDの半値幅の総和をWDとしたとき、WD/WAの値が3.7以上であることが好適である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Cu-Kα1を線源として用いたX線回折パターンにおいて、
回折角2θの値が13.4°以上14.4°以下の範囲にピークAを有し、30.7°以上33.7°以下の範囲にピークCを有し、
ピークAの半値幅の総和をW

とし、ピークCの半値幅の総和をW

としたとき、W

/W

の値が2.0以上である、固体電解質。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
Cu-Kα1を線源として用いたX線回折パターンにおいて、
回折角2θの値が43.8°以上48.8°以下の範囲にピークDを有し、
ピークDの半値幅の総和をW

としたとき、W

/W

の値が3.7以上である、請求項1に記載の固体電解質。
【請求項3】
Cu-Kα1を線源として用いたX線回折パターンにおいて、
観察されるピークのうち最もピーク強度が高いピークにおける当該ピーク強度を基準として、ピークAの強度が相対強度で25.0以上である、請求項1又は2に記載の固体電解質。
【請求項4】
Cu-Kα1を線源として用いたX線回折パターンにおいて、
回折角2θの値が26.2°以上29.2°以下の範囲にピークBを有し、
43.8°以上48.8°以下の範囲にピークDを有し、
53.3°以上56.6°以下の範囲にピークEを有し、
55.9°以上59.0°以下の範囲にピークFを有する、請求項1に記載の固体電解質。
【請求項5】
リチウム(Li)元素、イットリウム(Y)元素、及びハロゲン(X)元素(X元素は、フッ素(F)元素、塩素(Cl)元素、臭素(Br)元素及びヨウ素(I)元素からなる群より選択される一種以上の元素を表す。)を含む、請求項1又は2に記載の固体電解質。
【請求項6】
X元素が、少なくともヨウ素(I)元素を含む、請求項5に記載の固体電解質。
【請求項7】
X元素が、フッ素(F)元素、塩素(Cl)元素、臭素(Br)元素及びヨウ素(I)元素からなる群より選択される二種以上の元素である、請求項5に記載の固体電解質。
【請求項8】
X元素が、フッ素(F)元素、塩素(Cl)元素、臭素(Br)元素及びヨウ素(I)元素からなる群より選択される三種以上の元素である、請求項5に記載の固体電解質。
【請求項9】
LiX(Xはハロゲン元素を表し、X元素は、フッ素(F)元素、塩素(Cl)元素、臭素(Br)元素及びヨウ素(I)元素からなる群より選択される一種以上である。)と、YCl

とをメカニカルアロイングによって混合する工程と、
混合によって得られた処理物を、不活性ガス雰囲気下、LiXの融点以上の温度で焼成する工程と、を含む、固体電解質の製造方法。
【請求項10】
4時間以上焼成する、請求項9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解質及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、CO

削減による地球温暖化防止に向けた取り組みとして、二次電池が注目されている。その中でも、電解液の代わりに固体電解質を用いた固体電池が注目されている。リチウムイオン伝導性を有する固体電解質の一つとして、リチウム(Li)元素、イットリウム(Y)元素及びハロゲン(X)元素を含み、Li

YX

で表される組成式を有するものが知られている。例えば特許文献1には、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、臭化イットリウム及びヨウ化イットリウムの粉末を強混合し、次いで混合物を焼成して得られた固体電解質が開示されている。
特許文献2には、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化イットリウム、臭化イットリウム及びヨウ化イットリウムの粉末を強混合して得られた固体電解質が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/135316号パンフレット
国際公開第2019/135319号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
当該技術分野においては従来よりも高いリチウムイオン伝導性を有する固体電解質が望まれている。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術の固体電解質よりも高いリチウムイオン伝導性を有する固体電解質を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、Cu-Kα1を線源として用いたX線回折パターンにおいて、
回折角2θの値が13.4°以上14.4°以下の範囲にピークAを有し、30.7°以上33.7°以下の範囲にピークCを有し、
ピークAの半値幅の総和をW

とし、ピークCの半値幅の総和をW

としたとき、W

/W

の値が2.0以上である、固体電解質を提供するものである。
【0006】
また本発明は、LiX(Xはハロゲン元素を表し、X元素は、フッ素(F)元素、塩素(Cl)元素、臭素(Br)元素及びヨウ素(I)元素からなる群より選択される一種以上である。)と、YCl

とをメカニカルアロイングによって混合する工程と、
混合によって得られた処理物を、不活性ガス雰囲気下、LiXの融点以上の温度で焼成する工程と、を含む、固体電解質の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、従来技術の固体電解質よりも高いリチウムイオン伝導性を有する固体電解質が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、X線回折ピークの半値幅を示す説明図である。
図2は、実施例及び比較例で得られた固体電解質のX線回折チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の固体電解質は結晶質の物質であることが好ましい。本発明の固体電解質は、該固体電解質をX線回折法に付して得られる回折パターンにおいて、特定の角度に回折ピークを示すことが好ましい。特定の角度に回折ピークを示す固体電解質は、従来技術の固体電解質よりも高いリチウムイオン伝導性を示すものとなる。
【0010】
詳細には、本発明の固体電解質は、X線回折パターンにおいて、回折角2θの値が13.4°以上14.4°以下の範囲にピークA
を有することが好ましい。固体電解質のリチウムイオン伝導性を一層高める点から、ピークAは、例えば、13.6°以上、特に13.8°以上に観察されることが好ましく、また14.2°以下、特に14.0°以下に観察されることが好ましい。
前記回折角2θの範囲に観察されるピークAの数は一つであってもよく、あるいは二以上の複数であってもよい。
前記X線回折パターンを得るに際しては、線源としてCu-Kα1を用いる。以下、本明細書においてX線回折パターンについて言及する場合には、すべて線源としてCu-Kα1を用いている。
(【0011】以降は省略されています)

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