TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025037305
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2023144135
出願日2023-09-06
発明の名称ガス分離システムの劣化診断装置
出願人株式会社日立製作所
代理人ポレール弁理士法人
主分類B01D 65/00 20060101AFI20250311BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】システム運用に必要な既存のセンサで劣化診断可能とするガス分離システムの劣化診断装置を提供する。
【解決手段】特定ガスを選択的に透過する一つ以上のガス分離膜を有し、ガス分離膜の出力を出力制御弁により制御するガス分離システムの劣化診断装置であって、劣化診断装置は、ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量を取り込む入力部と、新品状態(劣化前)のガス分離膜を用いてガス分離システムを運転させた場合のプロセス量を記憶するデータベースと、取り込んだ現在時点のプロセス量と新品状態のプロセス量の差分からガス分離膜の性能を評価する分離膜性能評価部とを備えることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
特定ガスを選択的に透過する一つ以上のガス分離膜を有し、ガス分離膜の出力を出力制御弁により制御するガス分離システムの劣化診断装置であって、
劣化診断装置は、前記ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量を取り込む入力部と、新品状態(劣化前)のガス分離膜を用いてガス分離システムを運転させた場合の前記プロセス量を記憶するデータベースと、取り込んだ現在時点のプロセス量と新品状態のプロセス量の差分から前記ガス分離膜の性能を評価する分離膜性能評価部とを備えることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量は、前記出力制御弁の操作量であることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項3】
請求項2に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記データベースは、前記プロセス量の初期値と、前記プロセス量の差分についての閾値とを備えており、前記分離膜性能評価部はガス分離膜の劣化及び異常発生を判断することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項4】
請求項1に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記ガス分離膜の出力を制御する出力制御弁は、前記ガス分離膜の非透過ガス圧力を調整する非透過ガス圧力調整弁、または特定ガスを前記ガス分離膜の二次側に分岐する分岐ガス流量調整弁であることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項5】
請求項1に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記分離膜性能評価部は、一定期間取り込んだ前記現在時点のプロセス量の代表値を用いてガス分離膜の性能を評価することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項6】
請求項1に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記分離膜性能評価部は、劣化の状態を指標化して外部装置に出力することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項7】
請求項1に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量は、前記ガス分離膜の一次側の混合ガス水素濃度と二次側の取出ガス水素濃度であることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項8】
請求項7に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記データベースは、前記ガス分離膜の一次側の混合ガス水素濃度に対する二次側の取出ガス水素濃度の関係の初期値と、前記混合ガス水素濃度と取出ガス水素濃度の差分についての閾値とを備えており、前記分離膜性能評価部はガス分離膜の劣化及び異常発生を判断することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項9】
請求項1に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量は、前記ガス分離膜の一次側と二次側の圧力差と一次側の混合ガス流量であることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
【請求項10】
請求項7に記載のガス分離システムの劣化診断装置であって、
前記データベースは、前記ガス分離膜の一次側の混合ガス流量に対する一次側と二次側の圧力差の関係の初期値と、前記一次側と二次側の圧力の差分についての閾値とを備えており、前記分離膜性能評価部はガス分離膜の劣化及び異常発生を判断することを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス分離システムの劣化診断装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
複数の混合ガスから特定のガスを分離する方法として、ガスを選択的に透過する分離膜を利用する方法がある。分離膜には、例えば、セラミック膜に代表される分子径の差により分離する分子ふるい膜や、膜へのガスの溶解性の差を利用した高分子膜等がある。これらの分離膜では、透過させたい特定ガス以外も一定量透過する。分離膜を透過させる前を一次側、透過させた後を二次側と呼ぶ。
【0003】
分離膜のガス透過量は、一次側のガス分圧と二次側のガス分圧の差に膜面積を乗じたものに比例する。また、分離膜のガス透過量は、分離膜の劣化により減量する。ガス分離システムでは、分離効率を保持するため、分離膜の劣化状態の診断し、分離膜が劣化した場合には分離膜の交換などメンテナンスを実施する。
【0004】
分離膜の劣化診断方法として、たとえば、特許文献1が挙げられる。特許文献1は、分離膜の残留ガス排出路の流量と透過ガス排出路の流量を計測し、これらの流量比を用いて分離膜の劣化状況を評価する方法であり、分離膜の劣化状況を、安価に評価できる膜分離システム及び分離膜の劣化評価方法を提供することを目的として、「分離膜を有する膜分離装置と、膜分離装置に多成分ガスを供給する多成 分ガス供給路と、分離膜を透過せず流出した残留ガスが流出する残留ガス排出路と、分離膜を透過して流出した透過ガスが流出する透過ガス排出路と、残留ガス排出路の流量F1を測定する残留ガス流量計と、透過ガス排出路の流量F2を測定する透過ガス流量計と、演算制御装置とを備え、演算制御装置は、流量F1と流量F2との比Rmを求め、求めた比Rmを予め設定した流量F1と流量F2との比Rkと比較することにより、分離膜の劣化状況を評価する。」ものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-127393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、既存のメタンを主成分とする天然ガス等のガスグリッドを用いて、天然ガスとは異なる特定ガスを天然ガスと混ぜて輸送する場合に、特定ガス利用者が利用場所において必要とする特定ガス濃度に制御するシステム及びガス生産設備や化学プラント等において特定ガス濃度を制御するシステムの劣化診断装置に関する。
【0007】
この場合に、システムの劣化などにより、特定ガスの濃度が正常に制御できず、許容範囲外のガス濃度のガスが機器に供給されると、機器が故障する可能性がある。生産設備や化学プラントなどの設備では、大事故につながる場合があり、ガス分離システムの劣化診断は定期的に実施する必要がある。
【0008】
このため、ガス分離システムの劣化診断を高精度に実現する必要があるが、分離膜の劣化診断では、濃度や流量など多数の計測が必要であるため、ガス濃度計や流量計など多数のセンサを要し、コストが高くなる。
【0009】
本発明の目的は、分離膜の劣化診断のためにセンサを追設することなく、システム運用に必要な既存のセンサで劣化診断可能とするガス分離システムの劣化診断装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明は、「特定ガスを選択的に透過する一つ以上のガス分離膜を有し、ガス分離膜の出力を出力制御弁により制御するガス分離システムの劣化診断装置であって、劣化診断装置は、ガス分離膜の劣化により影響を受けるプロセス量を取り込む入力部と、新品状態(劣化前)のガス分離膜を用いてガス分離システムを運転させた場合のプロセス量を記憶するデータベースと、取り込んだ現在時点のプロセス量と新品状態のプロセス量の差分からガス分離膜の性能を評価する分離膜性能評価部とを備えることを特徴とするガス分離システムの劣化診断装置。」としたものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社日立製作所
開発支援装置
今日
株式会社日立製作所
ガス分離システム
8日前
株式会社日立製作所
電力融通システム
今日
株式会社日立製作所
増幅装置及び計測機器
3日前
株式会社日立製作所
通信システム及び通信方法
8日前
株式会社日立製作所
監視システム及び監視方法
3日前
株式会社日立製作所
輸配送計画立案装置及び方法
2日前
株式会社日立製作所
ガス分離システムの劣化診断装置
3日前
株式会社日立製作所
ユーザ間情報共有装置および方法
8日前
株式会社日立製作所
計算機システム、データ処理方法
今日
株式会社日立製作所
監視制御システム及び監視制御方法
7日前
株式会社日立製作所
余寿命予測装置及び余寿命予測方法
8日前
株式会社日立製作所
植生管理システム及び植生管理方法
8日前
株式会社日立製作所
報酬重み調整装置、報酬重み調整方法
8日前
株式会社日立産機システム
回転電機
8日前
株式会社日立製作所
放射線モニタ、および、放射線検出方法
2日前
株式会社日立製作所
情報処理装置及び方法並びにプログラム
2日前
株式会社日立製作所
利用者認可システム及び利用者認可方法
3日前
株式会社日立製作所
DNA検出方法およびDNA検出キット
8日前
株式会社日立製作所
住環境評価システム及び住環境評価方法
8日前
株式会社日立製作所
作業遅延検出装置および作業遅延検出方法
今日
株式会社日立製作所
内面状態推定装置および内面状態推定方法
7日前
株式会社日立製作所
複数系統運用連携支援システムおよび方法
3日前
株式会社日立製作所
判定装置、判定方法、および判定プログラム
3日前
株式会社日立製作所
イベント管理システムおよびイベント管理方法
3日前
株式会社日立製作所
水圧管理計画立案システム、方法およびプログラム
3日前
株式会社日立製作所
環境価値報告システムおよび設備環境価値報告装置
8日前
株式会社日立製作所
計画立案装置、計画立案方法および計画立案システム
7日前
株式会社日立製作所
走行パターン生成装置、車両及び走行パターン生成方法
今日
株式会社日立製作所
不具合診断装置、不具合診断方法、及びそのプログラム
8日前
株式会社日立製作所
営業支援方法、営業支援プログラム、営業支援システム
7日前
株式会社日立製作所
水素製造システム、及び、水素製造システムの制御方法
8日前
株式会社日立製作所
プログラム検証支援システム、及びプログラム検証支援方法
今日
株式会社日立製作所
金属表面洗浄剤、塗装体、金属表面洗浄方法及び塗装体の製造方法
8日前
栗田工業株式会社
ベルトコンベヤの監視方法、システム及びプログラム
8日前
株式会社日立製作所
無線電力推定システム、無線電力推定方法、及び、エレベーターシステム
今日
続きを見る