TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025036503
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-14
出願番号2024227131,2022098923
出願日2024-12-24,2015-01-09
発明の名称第VIII因子キメラタンパク質及びその使用
出願人バイオベラティブ セラピューティクス インコーポレイテッド
代理人個人,個人
主分類C07K 19/00 20060101AFI20250306BHJP(有機化学)
要約【課題】あまり頻繁ではない投与で済む第VIII因子(FVIII)製剤、すなわち、半減期の限界の1.5~2倍より長い半減期を有するFVIII製剤を提供する。
【解決手段】本発明は、(i)第1の免疫グロブリン(Ig)定常領域またはその一部に融合されたFVIIIを含む第1のポリペプチドと(ii)中間のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたフォンウィルブランド因子(VWF)のD’ドメイン及びD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドとを含むキメラタンパク質を提供し、XTEN配列は288未満のアミノ酸残基を含有し、第1のポリペプチドは第2のポリペプチドに連結されるまたは会合する。特定の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、第2のポリペプチドにおけるXTEN配列は12~287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
電子的に提出された配列表への言及
ASCIIテキストファイルにて電子的に提出された配列表(名称:2159_441PC02_SequenceListing_ST25.txt;サイズ:823,500バイト;作成日:2015年1月9日)の内容はその全体が参照によって本明細書に組み入れられる。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
血友病Aは第VIII凝固因子(FVIII)をコードする遺伝子の欠損が原因で生じる出血性疾患であり、男児出生10,000人に1~2人が発症する。Grawら,Nat.Rev.Genet.6(6):488-501(2005).血友病Aに罹った患者は精製したFVIIIまたは組換えで製造されたFVIIIの点滴によって治療することができる。しかしながら、市販のFVIII製剤はすべて約8~12時間の半減期を有することが知られており、患者への頻繁な静脈内投与を必要とする。Weiner,M.A.及びCairo,M.S.,Pediatric Hematology Secrets,Lee,M.T.,12.Disorders of Coagulation,Elsevier Health Sciences,2001;Lillicrap,D.Thromb.Res.122,Suppl.4:S2-8(2008)を参照のこと。加えて、FVIIIの半減期を延長するために多数のアプローチが試みられている。たとえば、凝固因子の半減期を延長するための開発におけるアプローチには、PEG化、糖PEG化、及びアルブミンによる抱合が含まれる。Dumontら,Blood.119(13):3024-3030(2012年1月13日オンラインで公開)を参照のこと。しかしながら、使用されたタンパク質工学にかかわらず、現在開発中の長時間作用型のFVIII製剤は前臨床動物モデルにてたった約1.5~2時間の限定された半減期を有するにすぎないことが報告されている。上記を参照のこと。一貫した結果はヒトで実証されており、たとえば、rFVIIIFcは血友病Aの患者にてアドベイト(登録商標)と比べて約1.7倍まで半減期を改善することが報告された。上記参照。したがって、半減期の上昇は、軽微な改善にもかかわらず、他のT1/2律速因子の存在を示し得る。Liu,T.ら,2007,ISTH meeting,abstract#P-M-035;Henrik,A.ら,2011,ISTH meeting,abstract#P=MO-181;Liu,Tら,2011,ISTH meeting abstract#P-WE-131を参照のこと。
【0003】
血漿のフォンウィルブランド因子(VWF)はおよそ16時間(13~18時間の範囲)の半減期を有する。Goudemand,Jら,J.Thromb.Haemost.2005;3:2219-27。VWFの半減期は、多数の因子:VWFにおけるグリコシル化のパターン、ADAMTS-13(トロンボスポンジンモチーフを伴ったジスインテグリンとメタロプロテアーゼ-13)、及び種々の突然変異によって影響を受け得る
【0004】
血漿では、FVIIIの95~98%が完全長のVWFとの堅い非共有結合の複合体で循環している。この複合体の形成は生体内でのFVIIIの適当な血漿レベルの維持にとって重要である。Lentingら,Blood.92(11):3983-96(1998);Lentingら,J.Thromb.Haemost.5(7):1353-60(2007)。完全長の野生型FVIIIは大部分が、重鎖(MW 200kD)と軽鎖(MW 73kD)を有するヘテロ二量体として存在する。重鎖の372位と740位及び軽鎖の1689位でのタンパク質分解によりFVIIIが活性化されると、FVIIIに結合されたVWFが活性化されたFVIIIから取り外される。活性化されたFV
IIIは活性化された第IX因子、カルシウム及びリン脂質と一緒に(「テナーゼ複合体」)第X因子の活性化を誘導し、大量のトロンビンを生成する。次いでトロンビンは次にフィブリノーゲンを切断して可溶性のフィブリン単量体を形成し、次いでそれは自然に重合して可溶性のフィブリンポリマーを形成する。トロンビンはまた第XIII因子も活性化し、それはカルシウムと一緒に可溶性のフィブリンポリマーを架橋し、安定化するのに役立ち、架橋された(不溶性の)フィブリンを形成する。活性化されたFVIIIはタンパク質分解によって循環から速やかにクリアランスされる。
頻繁な投与と投与スケジュールが原因で生じる不都合さとに起因して、あまり頻繁ではない投与で済むFVIII製剤、すなわち、半減期の限界の1.5~2倍より長い半減期を有するFVIII製剤を開発するニーズが依然として存在する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Grawら,Nat.Rev.Genet.6(6):488-501(2005)
Dumontら,Blood.119(13):3024-3030
Goudemand,Jら,J.Thromb.Haemost.2005;3:2219-27
Lentingら,Blood.92(11):3983-96(1998)
Lentingら,J.Thromb.Haemost.5(7):1353-60(2007)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(i)第1の免疫グロブリン(「Ig」)定常領域またはその一部に融合された第VIII因子(「FVIII」)を含む第1のポリペプチドと(ii)中間のXTEN配列によって第2のIg定常領域またはその一部に融合されたフォンウィルブランド因子(「VWF」)のD’ドメイン及びD3ドメインを含むVWFタンパク質を含む第2のポリペプチドとを含むキメラタンパク質を提供し、その際、XTEN配列は288未満のアミノ酸残基を含有し、第1のポリペプチドは第2のポリペプチドに連結されるまたは会合する。特定の実施形態には、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、第2のポリペプチドにおけるXTEN配列は12アミノ酸~287アミノ酸の間の長さを有するアミノ酸配列から成る。
【0007】
開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、キメラタンパク質は、第1のポリペプチドと第2のポリペプチドを含み、融合タンパク質の第2のポリペプチドが少なくとも288アミノ酸を含有するXTEN配列を含む相当する融合タンパク質に比べて長い半減期を示す。一部の実施形態には、少なくとも288アミノ酸を含有するXTEN配列AE288が含まれる。一部の実施形態では、AE288は配列番号8である。
【0008】
開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、第2のポリペプチドのXTEN配列は約36、約42、約72、または約144のアミノ酸を含有する。一部の実施形態では、第2のポリペプチドのXTEN配列はAE42、AE72、AE144、AG42、AG72、またはAG144から選択される。
【0009】
一部の実施形態には本明細書で記載されるようなキメラタンパク質が含まれ、その際、第2のポリペプチドのXTEN配列は、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列
番号55;配列番号56;配列番号57;配列番号58;配列番号58;配列番号59;配列番号14;配列番号60;配列番号61;配列番号62;または配列番号63から選択される。
【0010】
特定の実施形態では、第1のポリペプチドはさらに、FVIIIタンパク質を第1のIg定常領域またはその一部と連結する第2のXTEN配列を含む。開示されるのはまた、本明細書で記載されるようなキメラタンパク質であり、その際、第1のポリペプチドは、FVIIIタンパク質の中での1以上の挿入部位に挿入される第3のXTEN配列を含む。一部の実施形態では、第1のポリペプチドはさらに、FVIIIタンパク質の中での1以上の挿入部位に挿入される第2のXTEN配列を含む。特定の実施形態では、第1のポリペプチドは、FVIIIタンパク質を第1のIg定常領域またはその一部と連結する第3のXTEN配列を含む。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

高砂香料工業株式会社
香料組成物
2か月前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体
5日前
花王株式会社
ポリアミド系ポリマー
25日前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
12日前
日本化薬株式会社
新規顕色剤及び記録材料
12日前
ダイキン工業株式会社
シラン化合物
5日前
日本化薬株式会社
シアノ複素環化合物の製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
グルコンアミド誘導体の製造方法
5日前
東ソー株式会社
1,2-ジクロロエタンの製造方法
2か月前
個人
メタンガス生成装置およびメタンガス生成方法
2か月前
個人
メタンガス生成装置およびメタンガス生成方法
2か月前
花王株式会社
新規ピリジニウム化合物
11日前
株式会社クラレ
メタクリル酸メチルの製造方法
2か月前
株式会社トクヤマ
結晶形Iのリオシグアトの製造方法
1か月前
国立大学法人京都大学
細胞質送達ペプチド
2日前
日産化学株式会社
ピラゾール化合物及び有害生物防除剤
25日前
ダイキン工業株式会社
分離方法
1か月前
日本曹達株式会社
エチルメチルスルホンの製造方法
2か月前
石原産業株式会社
シアノイミダゾール系化合物の製造方法
1か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
2日前
株式会社半導体エネルギー研究所
有機化合物、発光デバイス
1か月前
小川香料株式会社
化合物及び香料組成物
2日前
大正製薬株式会社
MMP9阻害作用を有するインドール化合物
2か月前
石原産業株式会社
シクラニリプロールの製造中間体の製造方法
1か月前
株式会社アイティー技研
炭化水素の合成方法及び合成装置
1か月前
オリザ油化株式会社
新規化合物及びその用途
24日前
ユニマテック株式会社
フェノチアジン誘導体化合物の精製方法
2か月前
株式会社レゾナック
C2化合物の製造方法
1か月前
国立大学法人 東京大学
アシルヒドラゾン誘導体
1か月前
国立大学法人九州大学
重水素化化合物の製造方法
1か月前
キッコーマン株式会社
ナノポアタンパク質
1か月前
国立医薬品食品衛生研究所長
新規ペプチド
10日前
四国化成工業株式会社
トリアジン化合物、その合成方法およびその利用
1か月前
マナック株式会社
2-ナフタレン誘導体の製造方法
1か月前
三洋化成工業株式会社
生体由来材料中のコロイド成分濃度を高める方法
2か月前
上野製薬株式会社
6-置換-2-ナフトエ酸アリルエステル
10日前
続きを見る