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公開番号
2025034955
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023141658
出願日
2023-08-31
発明の名称
ガスタービン制御装置、ガスタービン制御入力決定方法及びガスタービン制御入力決定プログラム
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
F02C
9/18 20060101AFI20250306BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】コンプレッサからの抽気流量が変化してもガスタービンの将来の状態量を精度良く予測して制御入力を最適化することが可能なガスタービン制御装置を提供する。
【解決手段】ガスタービン制御装置であって、予測モデルを用いて、予測ホライズンにおけるガスタービンへの制御入力に対応するガスタービンの将来の状態量を予測する予測部と、予測結果を用いて、予測ホライズンの少なくとも一部における制御入力の最適化を行う最適化部と、状態量の変化速度に対する制御入力の感度をコンプレッサからの抽気流量ごとに示す感度情報を記憶する記憶部と、予測ホライズンにおいて想定される抽気流量に応じた感度情報を記憶部から読み出し、予測モデルで使用する状態量の予測式の一つ以上の係数を抽気流量に応じた感度情報に基づいて更新する更新部とを備える。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
コンプレッサと燃焼器とタービンとを備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
予測モデルを用いて、予測ホライズンにおける前記ガスタービンへの制御入力に対応する前記ガスタービンの将来の状態量を予測するように構成された予測部と、
前記予測部における予測結果を用いて、前記予測ホライズンの少なくとも一部における前記制御入力の最適化を行うように構成された最適化部と、
前記コンプレッサから抽気される圧縮空気の流量を抽気流量と定義すると、前記状態量の変化速度に対する前記制御入力の感度を前記抽気流量ごとに示す感度情報を記憶するための記憶部と、
前記予測ホライズンにおいて想定される前記抽気流量に応じた前記感度情報を前記記憶部から読み出し、前記予測モデルで使用する前記状態量の予測式の一つ以上の係数を前記抽気流量に応じた前記感度情報に基づいて更新するように構成された更新部と、
を備える、ガスタービン制御装置。
続きを表示(約 2,300 文字)
【請求項2】
前記ガスタービンは、
前記コンプレッサで生成された圧縮空気の一部を前記コンプレッサの上流側に戻す抽気配管と、
前記抽気配管に設けられた抽気弁と、
を更に備え、
前記抽気流量は、前記抽気配管によって前記コンプレッサから抽気される圧縮空気の流量である抽気弁流量を含み、
前記更新部は、前記予測モデルで使用する前記状態量の予測式の一つ以上の係数を前記抽気弁流量に応じた前記感度情報に基づいて更新するように構成された、請求項1に記載のガスタービン制御装置。
【請求項3】
前記ガスタービンの出力の目標値軌道を取得するように構成された目標値軌道取得部を更に備え、
前記制御入力は、前記抽気弁の開度を制御するための抽気弁開度制御指令を含み、
前記最適化部は、前記ガスタービンの出力と前記目標値軌道との偏差に依存する評価関数に基づいて、前記制御入力の最適化を行うように構成された、請求項2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項4】
前記目標値軌道取得部は、前記ガスタービンの出力、タービン入口温度及び前記コンプレッサの吸気温度の各々の目標値軌道を取得するように構成され、
前記状態量は、前記ガスタービンの出力を示す情報と、前記タービン入口温度を示す情報と、前記コンプレッサの吸気温度を示す情報と、前記抽気弁流量を示す情報とを含み、
前記制御入力は、前記燃焼器に供給する燃料の流量を制御するための燃料流量指令、前記コンプレッサの入口案内翼の開度を制御するための入口案内翼開度制御指令及び前記抽気弁の開度を制御するための抽気弁開度制御指令を含み、
前記最適化部は、前記ガスタービンの出力、タービン入口温度及び前記コンプレッサの吸気温度の各々と前記目標値軌道との偏差に依存する評価関数に基づいて、前記制御入力の最適化を行うように構成された、請求項3に記載のガスタービン制御装置。
【請求項5】
前記状態量は、前記抽気弁流量を示す情報を含まず、
前記ガスタービン制御装置は、前記抽気弁の開度を制御するための抽気弁開度制御指令を前記予測モデルとは異なる手段で決定するように構成された、請求項2に記載のガスタービン制御装置。
【請求項6】
前記状態量のうち、前記ガスタービンの出力とタービン入口温度の少なくとも一方のパラメータの目標値軌道を取得するように構成された目標値軌道取得部と、
前記抽気弁流量に関する将来の予測値を示す抽気弁流量将来予測を取得し、前記抽気弁流量将来予測に基づいて前記少なくとも一方のパラメータの目標値軌道を補正するように構成された目標値軌道補正部と、
を更に備え、
前記最適化部は、前記目標値軌道補正部によって補正された前記目標値軌道と前記パラメータとの偏差に依存する評価関数に基づいて、前記制御入力の最適化を行うように構成された、請求項2又は5に記載のガスタービン制御装置。
【請求項7】
前記ガスタービンは、
前記コンプレッサで生成された圧縮空気の一部を前記タービンをバイパスして前記タービンの排気側に供給するタービンバイパス配管と、
前記タービンバイパス配管に設けられたタービンバイパス弁と、
を更に備え、
前記抽気流量は、前記タービンバイパス配管によって前記コンプレッサから抽気される圧縮空気の流量であるタービンバイパス弁流量を含み
前記更新部は、前記予測モデルで使用する前記状態量の予測式の一つ以上の係数を前記タービンバイパス弁流量に応じた前記感度情報に基づいて更新するように構成された、請求項1に記載のガスタービン制御装置。
【請求項8】
前記ガスタービンの出力の目標値軌道を取得するように構成された目標値軌道取得部を更に備え、
前記制御入力は、前記タービンバイパス弁の開度を制御するためのタービンバイパス弁開度制御指令を含み、
前記最適化部は、前記ガスタービンの出力と前記目標値軌道との偏差に依存する評価関数に基づいて、前記制御入力の最適化を行うように構成された、請求項7に記載のガスタービン制御装置。
【請求項9】
前記目標値軌道取得部は、前記ガスタービンの出力及びタービン入口温度の各々の目標値軌道を取得するように構成され、
前記状態量は、前記ガスタービンの出力を示す情報と、前記タービン入口温度を示す情報と、前記タービンバイパス弁流量を示す情報とを含み、
前記制御入力は、前記燃焼器に供給する燃料の流量を制御するための燃料流量指令、前記コンプレッサの入口案内翼の開度を制御するための入口案内翼開度制御指令及び前記タービンバイパス弁の開度を制御するためのタービンバイパス弁開度制御指令を含み、
前記最適化部は、前記ガスタービンの出力及びタービン入口温度の各々と前記目標値軌道との偏差に依存する評価関数に基づいて、前記制御入力の最適化を行うように構成された、請求項8に記載のガスタービン制御装置。
【請求項10】
前記状態量は、前記タービンバイパス弁流量を示す情報を含まず、
前記ガスタービン制御装置は、前記タービンバイパス弁の開度を制御するためのタービンバイパス弁開度制御指令を前記予測モデルとは異なる手段で決定するように構成された、請求項7に記載のガスタービン制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスタービン制御装置、ガスタービン制御入力決定方法及びガスタービン制御入力決定プログラムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはガスタービンの制御装置が開示されている。この制御装置は、予測モデルを用いて、予測ホライズンにおけるガスタービンへの制御入力に対応するガスタービンの将来の状態量を予測し、予測結果に基づいて制御入力の最適化を行うように構成されている。具体的には、予測モデルの感度情報をタービン入口温度等の状態量に応じて更新しながら、ガスタービンの制御入力である燃料流量指令と入口案内翼開度制御指令とを最適化することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-156260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ガスタービンには、コンプレッサで圧縮された圧縮空気の一部をコンプレッサの上流側に戻す抽気配管や、コンプレッサで圧縮された圧縮空気の一部をタービンをバイパスしてタービンの排気側に供給するタービンバイパス配管等が設けられている場合がある。コンプレッサで圧縮された圧縮空気の一部を上記抽気配管又はタービンバイパス配管等を用いてコンプレッサから抽気する場合、例えば燃料流量やコンプレッサの吸気流量が同じであっても、抽気流量に応じてガスタービンの燃焼用空気量が変化するため、特許文献1に記載の制御装置では、予測モデルの予測精度が低下する。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態は、コンプレッサからの抽気流量が変化してもガスタービンの将来の状態量を精度良く予測して制御入力を最適化することが可能なガスタービン制御装置、ガスタービン制御入力決定方法及びガスタービン制御入力決定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン制御装置は、
コンプレッサと燃焼器とタービンとを備えるガスタービンを制御するためのガスタービン制御装置であって、
予測モデルを用いて、予測ホライズンにおける前記ガスタービンへの制御入力に対応する前記ガスタービンの将来の状態量を予測するように構成された予測部と、
前記予測部における予測結果を用いて、前記予測ホライズンの少なくとも一部における前記制御入力の最適化を行うように構成された最適化部と、
前記コンプレッサから抽気される圧縮空気の流量を抽気流量と定義すると、前記状態量の変化速度に対する前記制御入力の感度を前記抽気流量ごとに示す感度情報を記憶するための記憶部と、
前記予測ホライズンにおいて想定される前記抽気流量に応じた前記感度情報を前記記憶部から読み出し、前記予測モデルで使用する前記状態量の予測式の一つ以上の係数を前記抽気流量に応じた前記感度情報に基づいて更新するように構成された更新部と、
を備える。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン制御入力決定方法は、
予測ホライズンにおけるガスタービンへの制御入力に対応する前記ガスタービンの将来の状態量を予測モデルが予測する予測ステップと、
前記予測ステップにおける予測結果を用いて、前記予測ホライズンの少なくとも一部における前記制御入力の最適化を行う最適化ステップと、
前記ガスタービンのコンプレッサから抽気される圧縮空気の流量を抽気流量と定義すると、前記状態量の変化速度に対する前記制御入力の感度を前記抽気流量ごとに示す感度情報を記憶部が記憶するステップと、
前記予測ホライズンにおいて想定される前記抽気流量に応じた前記感度情報を前記記憶部から読み出し、前記予測モデルで使用する前記状態量の予測式の一つ以上の係数を前記抽気流量に応じた前記感度情報に基づいて更新するステップと、
を備える。
【0008】
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービン制御入力決定プログラムは、
コンピュータに、
予測モデルを用いて、予測ホライズンにおけるガスタービンへの制御入力に対応する前記ガスタービンの将来の状態量を予測する手順、
前記予測する手順における予測結果を用いて、前記予測ホライズンの少なくとも一部における前記制御入力の最適化を行う手順、
前記ガスタービンのコンプレッサから抽気される圧縮空気の流量を抽気流量と定義すると、前記状態量の変化速度に対する前記制御入力の感度を前記抽気流量ごとに示す感度情報を記憶部に記憶させる手順、及び、
前記予測ホライズンにおいて想定される前記抽気流量に応じた前記感度情報を前記記憶部から読み出し、前記予測モデルで使用する前記状態量の予測式の一つ以上の係数を前記抽気流量に応じた前記感度情報に基づいて更新する手順、
を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、コンプレッサからの抽気流量が変化してもガスタービンの将来の状態量を精度良く予測して高い制御性能を実現することが可能なガスタービン制御装置、ガスタービン制御入力決定方法及びガスタービン制御入力決定プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
一実施形態に係るガスタービンシステム1の構成を概略的に示す図である。
図1に示した制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図1及び図2に示した制御装置100の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
一実施形態に係る制御装置100が実行する最適化の原理を説明するための概略図である。
一実施形態に係る制御装置100に記憶される性能テーブルの一例を示す図である。
一実施形態に係るガスタービン2のタービン入口温度T1Tと燃焼効率ηとの関係性の一例を示すグラフである。
図1~図6を用いて説明した制御装置100の機能の一例を説明するためのブロック図である。
制御装置100の機能の変形例を説明するためのブロック図である。
制御装置100の機能の他の変形例を説明するためのブロック図である。
目標値軌道補正部180によるガスタービン出力GTMW及びタービン入口温度T1Tの各々の目標値軌道の補正の方法の一例を説明するための図である。
目標値軌道補正部180によるガスタービン出力GTMW及びタービン入口温度T1Tの各々の目標値軌道の補正の方法の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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