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公開番号2025033638
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139490
出願日2023-08-30
発明の名称検査装置
出願人三菱重工業株式会社,国立研究開発法人理化学研究所
代理人SSIP弁理士法人
主分類G01B 15/04 20060101AFI20250306BHJP(測定;試験)
要約【課題】円筒形状を有する検査対象物の中心軸上からテラヘルツ波を検査対象物の内表面に対して周方向に沿って照射することにより、検査対象物の内表面の状態を良好な精度で検査する。
【解決手段】検査装置は、円筒形状を有する検査対象物の内周面を検査するための装置である。この装置は、内周面に対してテラヘルツ波を照射するとともに、テラヘルツ波の反射波を検出するための検査部と、検査部と前記内周面との間の距離を測定するための距離測定部とを備える。検査部及び距離測定部は、検査対象物の周方向に沿って回動させられる。また検査部の前記検査対象物に対する相対的な軸方向位置が調整される。また検査対象物の軸方向に交差する平面における検査部の位置が調整可能である。この位置調整機構の制御は、距離測定部の測定結果に基づいて、回動部の回動中心が検査対象物の中心軸上に位置するように行われる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
円筒形状を有する検査対象物の内周面を検査するための検査装置であって、
前記内周面に対してテラヘルツ波を照射するとともに、前記テラヘルツ波の反射波を検出するための検査部と、
前記検査部と前記内周面との間の距離を測定するための距離測定部と、
前記検査部及び前記距離測定部を前記検査対象物の周方向に沿って回動させるための回動部と、
前記検査対象物の軸方向に交差する平面における前記検査部の位置を調整するための位置調整機構と、
前記検査部の前記検査対象物に対する相対的な軸方向位置を調整するための軸方向位置調整部と、
を備え、
前記距離測定部の測定結果に基づいて、前記回動部の回動中心が前記検査対象物の中心軸上に位置するように前記位置調整機構が制御される、検査装置。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記位置調整機構の調整量は、前記軸方向位置が固定された状態で、前記回動部によって前記距離測定部を周方向に回転させた際に測定される前記距離に基づいて決定される、請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記調整量は、前記軸方向位置が固定された状態で、前記回動部によって前記距離測定部を周方向に回転させた際に測定される前記距離の平均値に対して、前記距離の偏差が最小になるように決定される、請求項2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記位置調整機構は、前記軸方向位置が変化するごとに、前記検査部によって前記内周面が検査される前に制御される、請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項5】
前記位置調整機構が制御された後に、複数の軸方向位置において前記検査部による検査が実施される、請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項6】
前記検査部で検出される前記反射波の信号強度と、前記距離測定部で測定される前記距離との関係を補正データとして予め用意し、前記補正データを用いて、前記距離測定部で測定された前記距離に基づいて、前記検査部で検出された前記反射波の信号強度を補正する、請求項5に記載の検査装置。
【請求項7】
前記軸方向に沿って移動しながら前記検査部で検出された前記反射波の信号強度と前記距離測定部で測定された前記距離とを関連付けた補正データを用いて、前記検査部で検出された前記反射波の信号強度を補正する、請求項1又は2に記載の検出装置。
【請求項8】
前記距離測定部は、レーザ光を用いて前記距離を測定可能なレーザ測定器である、請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項9】
前記テラヘルツ波は、時間幅が10ピコ秒から10ナノ秒のパルス励起光を非線形光学結晶によって光波長変換することによって生成される、請求項1又は2に記載の検査装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、検査装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電磁波の一種であるテラヘルツ波を構造物の表面に照射可能に構成されるとともに、構造物に反射したテラヘルツ波を検出可能に構成された反射型のテラヘルツ波計測装置(検査装置)が開示されている。かかるテラヘルツ波計測装置は、テラヘルツ波発信手段としてのテラヘルツ波発信器と、テラヘルツ波検出手段としてのテラヘルツ波検出器と、を備えている。かかるテラヘルツ波計測装置において、テラヘルツ波発信器には、共鳴トンネルダイオード(RTD)等を備えたテラヘルツ波発生素子、又は光伝導アンテナ(PCA)が用いられ、テラヘルツ波発信器には、RTDからなるテラヘルツ波検出素子が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-26991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のテラヘルツ波を用いた検査装置の対象として、円筒形状を有する管部材のような検査対象物がある。この場合、検査装置は、検査対象物の内部空間において中心軸上に配置され、検査対象物の内表面に対してテラヘルツ波を周方向に沿って照射しながら反射波を検出する検査作業を、軸方向に移動しながら繰り返し実施することで、検査対象物の内表面を広範囲にわたって検査することができる。この検査では、内表面が健全である箇所では、内表面からの反射波の信号強度が略一定であるのに対して、内表面に異常(腐食や水等)が有る場合は、当該箇所において反射波の信号強度が低下するため、信号強度の分布をプロットすることで、内表面の状態をイメージングすることが可能である。
【0005】
ここでテラヘルツ波は、その周波数の高さから、指向性が高く、直進性に優れた電磁波である。そのため、仮にテラヘルツ波の照射位置が中心軸からずれると、周方向に沿って内表面にテラヘルツ波を照射した際に、内表面が健全な状態であったとしても略一定の信号強度が得られず、信号強度に基づく異常(腐食や水等)を精度よく認識することができなくなってしまう。
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、円筒形状を有する検査対象物の中心軸上からテラヘルツ波を検査対象物の内表面に対して周方向に沿って照射することにより、検査対象物の内表面の状態を良好な精度で検査可能な検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態に係る検査装置は、上記課題を解決するために、
円筒形状を有する検査対象物の内周面を検査するための検査装置であって、
前記内周面に対してテラヘルツ波を照射するとともに、前記テラヘルツ波の反射波を検出するための検査部と、
前記検査部と前記内周面との間の距離を測定するための距離測定部と、
前記検査部及び前記距離測定部を前記検査対象物の周方向に沿って回動させるための回動部と、
前記検査対象物の軸方向に交差する平面における前記検査部の位置を調整するための位置調整機構と、
前記検査部の前記検査対象物に対する相対的な軸方向位置を調整するための軸方向位置調整部と、
を備え、
前記距離測定部の測定結果に基づいて、前記回動部の回動中心が前記検査対象物の中心軸上に位置するように前記位置調整機構が制御される。
【発明の効果】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、円筒形状を有する検査対象物の中心軸上からテラヘルツ波を検査対象物の内表面に対して周方向に沿って照射することにより、検査対象物の内表面の状態を良好な精度で検査可能な検査装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態に係る検査装置の概略外観図である。
図1の制御装置のブロック構成図である。
一実施形態に係る検査方法を示すフローチャートである。
図3のステップS107で求められる検査結果の一例である。
他の実施形態に係る検査方法を示すフローチャートである。
図5のステップS200で用意される補正データの一例である。
他の実施形態に係る検査方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して実施形態に係る検査装置について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(【0011】以降は省略されています)

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