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公開番号2025022734
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2024065529
出願日2024-04-15
発明の名称ゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法及びゴム組成物
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類G01N 23/201 20180101AFI20250206BHJP(測定;試験)
要約【課題】ゴム組成物の耐摩耗性を高精度に評価する方法を提供する。
【解決手段】X線散乱測定又は中性子散乱測定によってゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法であって、下記(式1)で表されるqの領域において、X線散乱測定又は中性子散乱測定を実施することにより得られる散乱強度曲線I_(q)に対し、下記(式2)でカーブフィッティングして得られる質量フラクタル次元Dに基いてゴム組成物の耐摩耗性を評価する。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定によってゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法であって、
下記（式１）で表されるｑの領域において、Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定を実施することにより得られる散乱強度曲線Ｉ
（ｑ）
に対し、下記（式２）でカーブフィッティングして得られる質量フラクタル次元Ｄに基いてゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法。
TIFF
2025022734000016.tif
29
156
TIFF
2025022734000017.tif
25
156
続きを表示（約 810 文字）【請求項２】
ｑの領域が２×１０
－３
～５×１０
－３
ｎｍ
－１
である請求項１に記載のゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法。
【請求項３】
ゴム組成物がジエン系ゴム及び充填剤を含むものである請求項１に記載のゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法。
【請求項４】
ゴム組成物がタイヤ用ゴム組成物である請求項１に記載のゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法。
【請求項５】
下記（式１）で表されるｑの領域において、Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定を実施することにより得られる散乱強度曲線Ｉ
（ｑ）
に対し、下記（式２）でカーブフィッティングして得られる質量フラクタル次元Ｄが２．３０未満であるゴム組成物。
TIFF
2025022734000018.tif
29
156
TIFF
2025022734000019.tif
25
156
【請求項６】
上記質量フラクタル次元Ｄが２．２０以下である請求項５に記載のゴム組成物。
【請求項７】
上記質量フラクタル次元Ｄが２．１５以下である請求項５に記載のゴム組成物。
【請求項８】
ｑの領域が２×１０
－３
～５×１０
－３
ｎｍ
－１
である請求項５に記載のゴム組成物。
【請求項９】
ジエン系ゴムを含むゴム成分及び充填剤を含む請求項５に記載のゴム組成物。
【請求項１０】
上記ジエン系ゴムがスチレンブタジエンゴムを含み、スチレンブタジエンゴムの含有量が、ゴム成分１００質量％中、４０～８０質量％である請求項９に記載のゴム組成物。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法及びゴム組成物に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、タイヤの耐摩耗性を評価する方法として、タイヤのトレッドゴムと同一の配合を用いて摩耗試験用の加硫ゴムを作製し、この加硫ゴムを、例えば、ランボーン摩耗試験機などの室内摩耗試験機によって摩耗させて評価する方法が知られている（特許文献１参照）。
【０００３】
しかしながら、従来の方法では、加硫条件の違いなどにより、摩耗試験用の加硫ゴムと、評価対象のタイヤのトレッドゴムとの特性が異なることがある。このため、従来の評価方法で予測した耐摩耗性の結果と、評価対象のタイヤを実際に車両に装着して走行させた実車走行時の耐摩耗性の結果とが一致しないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２００５－３０８４４７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、前記課題を解決し、ゴム組成物の耐摩耗性を高精度に評価する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明者らが検討したところ、特定の領域でＸ線散乱測定又は中性子散乱測定を実施することにより得られる散乱強度曲線を、特定の式でカーブフィッティングして得られる質量フラクタル次元Ｄが、ゴム組成物の耐摩耗性と高い相関性を示し、質量フラクタル次元Ｄが小さくなるほど耐摩耗性が良好となる傾向があることを見出した。これは、フィラーネットワークを過度に発達させない方が（すなわち質量フラクタル次元が小さい方が）、ミクロな犠牲破壊箇所が増加するため、マクロな破壊（すなわち摩耗）を抑制し、耐摩耗性が向上するためと推察される。
【０００７】
すなわち、本発明は、Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定によってゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法であって、
下記（式１）で表されるｑの領域において、Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定を実施することにより得られる散乱強度曲線Ｉ
（ｑ）
に対し、下記（式２）でカーブフィッティングして得られる質量フラクタル次元Ｄに基いてゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法に関する。
TIFF
2025022734000001.tif
29
156
TIFF
2025022734000002.tif
25
156
【発明の効果】
【０００８】
本発明は、Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定によってゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法であって、前記（式１）で表されるｑの領域において、Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定を実施することにより得られる散乱強度曲線Ｉ
（ｑ）
に対し、前記（式２）でカーブフィッティングして得られる質量フラクタル次元Ｄに基いてゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法であるので、ゴム組成物の耐摩耗性を高精度に評価できる。すなわち、実車による耐摩耗性能の評価手法がタイヤを作製して走行テストを実施する必要があり、時間的、コスト的にも不利である一方、本発明の方法では、ゴム試験片（ゴム組成物）を作製してＸ線又は中性子を照射するという簡便な手法により、短時間かつ低コストで、精度よく耐摩耗性を評価することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
ＳＡＮＳ測定により得られた散乱強度曲線及びフィッティング結果の一例。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本発明は、Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定によってゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法であって、上記（式１）で表されるｑの領域において、Ｘ線散乱測定又は中性子散乱測定を実施することにより得られる散乱強度曲線Ｉ
（ｑ）
に対し、上記（式２）でカーブフィッティングして得られる質量フラクタル次元Ｄに基いてゴム組成物の耐摩耗性を評価する方法である。
（【００１１】以降は省略されています）

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