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公開番号2025016222
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-31
出願番号2023119355
出願日2023-07-21
発明の名称情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
出願人富士電機株式会社
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類H02J 3/00 20060101AFI20250124BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】三相送配電線の電圧不平衡率を改善可能な工事方法を精度良く定めることができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】
情報処理装置は、電力系統におけるm個のノードのそれぞれにおける柱上変圧器が三相送配電線に接続する接続相の状態を、変更しない第1状態、第1パターンで変更する第2状態、又は、第1パターンと異なる第2パターンで変更する第3状態のいずれかとして得られる複数の組み合わせと、n個のノードのそれぞれにおいて電力系統とやりとりされる電力と、電力系統の構成を示す系統構成情報と、に基づいて、n個のノードのそれぞれの電圧の不平衡率を算出する算出部と、電圧の不平衡率の算出結果に基づいて、m個のノードのそれぞれにおける柱上変圧器が接続する接続相の状態を決定する決定部と、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
電力系統におけるm個のノードのそれぞれにおける柱上変圧器が三相送配電線に接続する接続相の状態を、変更しない第1状態、第1パターンで変更する第2状態、又は、前記第1パターンと異なる第2パターンで変更する第3状態のいずれかとして得られる複数の組み合わせと、n個のノードのそれぞれにおいて前記電力系統とやりとりされる電力と、前記電力系統の構成を示す系統構成情報と、に基づいて、前記n個のノードのそれぞれの電圧の不平衡率を算出する算出部と、
前記電圧の不平衡率の算出結果に基づいて、前記m個のノードのそれぞれにおける前記柱上変圧器が接続する接続相の状態を決定する決定部と、
を備える情報処理装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記決定部は、
前記m個のノードのそれぞれにおける前記柱上変圧器が接続する接続相の状態を決定変数とし、前記n個のノードのそれぞれの電圧の不平衡率に基づいて定まる目的関数を用いて、前記m個のノードのそれぞれにおける前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記決定部は、
接続相を変更する前記柱上変圧器の数に基づいて定まる前記目的関数を用いて、前記m個のノードのそれぞれにおける前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記決定部は、
前記n個のノードのそれぞれの電圧の不平衡率に対する制約条件下で、前記m個のノードのそれぞれにおける前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
【請求項5】
請求項3に記載の情報処理装置であって、
前記決定部は、
前記接続相を変更する前記柱上変圧器の数に対する制約条件下で、前記m個のノードのそれぞれにおける前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
【請求項6】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記決定部は、
メタヒューリスティクスを用いた組み合わせ最適化手法により、前記目的関数を最適化する、前記m個のノードのそれぞれにおける前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
【請求項7】
請求項1から6の何れか一項に記載の情報処理装置であって、
前記算出部は、
前記電力系統におけるm個のノードのそれぞれにおける三相送配電線の状態を、ねん架しない第4状態、第3パターンでねん架する第5状態、又は前記第3パターンと異なる第4パターンでねん架する第6状態のいずれかとして得られる複数の組み合わせと、前記電力系統におけるm個のノードのそれぞれにおける柱上変圧器が三相送配電線に接続する接続相の状態を、変更しない第1状態、第1パターンで変更する第2状態、又は、前記第1パターンと異なる第2パターンで変更する第3状態のいずれかとして得られる複数の組み合わせと、n個のノードのそれぞれにおいて前記電力系統とやりとりされる電力と、前記系統構成情報と、に基づいて、前記n個のノードのそれぞれの電圧の不平衡率を算出し、
前記決定部は、前記電圧の不平衡率の算出結果に基づいて、前記m個のノードのそれぞれにおける前記三相送配電線の状態及び前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置であって、
前記決定部は、
前記m個のノードのそれぞれにおける前記三相送配電線の状態及び前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定変数とし、前記n個のノードのそれぞれの電圧の不平衡率に基づいて定まる目的関数を用いて、前記m個のノードのそれぞれにおける前記三相送配電線の状態及び前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理装置であって、
前記決定部は、
前記三相送配電線をねん架するノードの数に基づいて定まる前記目的関数を用いて、前記m個のノードのそれぞれにおける前記三相送配電線の状態及び前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
【請求項10】
請求項8に記載の情報処理装置であって、
前記決定部は、
前記n個のノードのそれぞれの電圧の不平衡率に対する制約条件下で、前記m個のノードのそれぞれにおける前記三相送配電線の状態及び前記柱上変圧器が接続する前記接続相の状態を決定する
情報処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電力系統の送電線、または配電線(以下、「送配電線」と称する。)において、相毎の電圧のばらつきは電圧不平衡率(以下、「不平衡率」と称する。)で算出され、不平衡率は小さいことが望ましい。そこで、電力系統に対しねん架等を行い、電力系統の負荷が各相にバランスよく接続されるようにすることで、不平効率を改善する技術がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、三相送配電線におけるねん架の位置を決定するねん架位置決定装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-126679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、電力系統には、太陽光発電や電気自動車充電器などの機器が設置されることがある。これらの機器による不規則な負荷変動又は発電変動は電圧の不平衡を拡大させる。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、実際の負荷変動又は発電変動は考慮していないため、電圧不平衡率を改善可能なねん架の位置及び当該位置におけるねん架のパターン(相の入れ替え方)を必ずしも決定できるとは限らない。また、電力系統に局所的な不平衡が点在する場合には、ねん架による対策よりも、不平衡が発生している地点の柱上変圧器の接続相を変更する方が、少ない工事数で効果的に不平衡を解消することができることがある。
【0006】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、三相送配電線の電圧不平衡率を効率的に改善可能な工事方法を精度良く定めることができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した課題を解決する主たる本発明は、情報処理装置は、電力系統におけるm個のノードのそれぞれにおける柱上変圧器が三相送配電線に接続する接続相の状態を、変更しない第1状態、第1パターンで変更する第2状態、又は、前記第1パターンと異なる第2パターンで変更する第3状態のいずれかとして得られる複数の組み合わせと、n個のノードのそれぞれにおいて前記電力系統とやりとりされる電力と、前記電力系統の構成を示す系統構成情報と、に基づいて、前記n個のノードのそれぞれの電圧の不平衡率を算出する算出部と、前記電圧の不平衡率の算出結果に基づいて、前記m個のノードのそれぞれにおける前記三相送配電線の状態を決定する決定部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、三相送配電線の電圧不平衡率を効率的に改善可能な工事方法を精度良く定めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1の実施形態による情報処理装置10のハードウェア構成を示す図である。
第1の実施形態による情報処理装置10が工事方法の決定を行う電力系統20の一例を示す図である。
第1の実施形態による情報処理装置10が備える機能及びデータベースの一例を示す構成図である。
第1の実施形態による系統構成情報のデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
第1の実施形態による付帯機器情報のデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
第1の実施形態によるスマートメータマスタのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
第1の実施形態によるスマートメータ計測値テーブルのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
第1の実施形態による変圧器電力算出部13が出力する変圧器電力データの一例を示す概略図である。
第1の実施形態による不平衡解消部15の詳細な機能ブロックの一例を示す図である。
第1の実施形態による決定処理を説明するための図である。
第1の実施形態による決定処理を説明するための図である。
第1の実施形態による決定処理を説明するための図である。
第1の実施形態による不平衡解消部15が生成する不平衡率算出結果テーブルの一例を示す概略図である。
第1の実施形態による不平衡解消部15が生成する目的関数算出結果テーブルの一例を示す概略図である。
第1の実施形態による不平衡解消処理の一例を示すフローチャートである。
工事前の電力系統20における年間最大不平衡率の分布を示す図である。
決定処理により決定した工事方法で工事後の電力系統20における年間最大不平衡率の分布を示す図である。
決定処理により決定した変圧器接続切替の状態に工事後の電力系統20における年間最大不平衡率の分布を示す図である。
決定処理により決定したねん架の状態に工事後の電力系統20における年間最大不平衡率の分布を示す図である。
本発明の第2の実施形態による不平衡解消処理の一例を示すフローチャートである。
本発明の第3の実施形態による情報処理装置10Aが備える機能及びデータベースの一例を示す構成図である。
第3の実施形態によるセンサ計測値テーブルのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(【0011】以降は省略されています)

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