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公開番号2025012966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023116190
出願日2023-07-14
発明の名称情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
出願人日本電信電話株式会社,学校法人明治大学
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 33/24 20060101AFI20250117BHJP(測定;試験)
要約【課題】GNSSによる計測データを用いて遠隔から土壌の水分量を測定する手法を改善する。
【解決手段】情報処理装置20は、衛星から送信された衛星信号を受信するアンテナ10の高さを示す高さ情報と、アンテナが受信した、衛星信号及びアンテナが設置された土地の土壌の中で衛星信号が反射して生じた反射信号を含む受信信号の信号対雑音比を示す信号情報とを取得し、取得した高さ情報と信号情報とに基づいて、反射信号が生じるまでに衛星信号が土壌の中に浸透した浸透深さを推定し、得られた浸透深さの推定値を用いて、土壌の水分量を算出する、制御部21を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
衛星から送信された衛星信号を受信するアンテナの高さを示す高さ情報と、前記アンテナが受信した、前記衛星信号及び前記アンテナが設置された土地の土壌の中で前記衛星信号が反射して生じた反射信号を含む受信信号の信号対雑音比を示す信号情報とを取得し、
取得した前記高さ情報と前記信号情報とに基づいて、前記反射信号が生じるまでに前記衛星信号が前記土壌の中に浸透した浸透深さを推定し、
得られた前記浸透深さの推定値を用いて、前記土壌の水分量を算出する、
制御部を備える、情報処理装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、
前記浸透深さと、前記信号情報で示される前記受信信号の信号対雑音比から求められる、前記アンテナの位相中心点と前記反射信号に対応する反射面との間の鉛直方向距離と前記高さ情報で示される前記アンテナの高さとの差分と、前記土壌の水分量との関係を導出し、
前記信号情報を取得する度に、対応する鉛直方向距離を、導出した前記関係に適用することで前記土壌の水分量を算出する、情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、
前記アンテナが受信した、互いに波長の異なる複数の衛星信号及び対応する複数の反射信号を含む複数の受信信号の信号対雑音比を示す情報を、前記信号情報として取得し、
前記複数の衛星信号の波長のうち、ある期間中に前記信号情報として取得した情報に対応する鉛直方向距離と前記アンテナの高さとの差分の平均値が大きい方の波長を選択し、
選択した波長によって異なる関係を、前記関係として導出する、情報処理装置。
【請求項4】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、
前記土壌の土性を示す土性情報を取得し、
取得した前記土性情報で示される前記土壌の土性によって異なる関係を、前記関係として導出する、情報処理装置。
【請求項5】
請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、
前記浸透深さの推定値を前記差分を用いて補正した後に前記土壌の水分量を算出する、情報処理装置。
【請求項6】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
衛星から送信された衛星信号を受信するアンテナの高さを示す高さ情報と、前記アンテナが受信した、前記衛星信号及び前記アンテナが設置された土地の土壌の中で前記衛星信号が反射して生じた反射信号を含む受信信号の信号対雑音比を示す信号情報とを取得することと、
取得した前記高さ情報と前記信号情報とに基づいて、前記反射信号が生じるまでに前記衛星信号が前記土壌の中に浸透した浸透深さを推定することと、
得られた前記浸透深さの推定値を用いて、前記土壌の水分量を算出することと
を含む、情報処理方法。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理方法であって、
前記土壌の水分量を算出することは、
前記浸透深さと、前記信号情報で示される前記受信信号の信号対雑音比から求められる、前記アンテナの位相中心点と前記反射信号に対応する反射面との間の鉛直方向距離と前記高さ情報で示される前記アンテナの高さとの差分と、前記土壌の水分量との関係を導出することと、
前記信号情報を取得する度に、対応する鉛直方向距離を、導出した前記関係に適用することで前記土壌の水分量を算出することと
を含む、情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータを、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置として機能させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、土壌の水分量を測定する技術が存在する。代表的な手法として、例えばセンサを土壌に挿入するTDR法が知られている。TDRはTime-Domain Reflectometryの略称である。該方法では直接センサを土壌に設置する必要がありコストがかかる。これに対し近年、リモートセンシングと呼ばれる衛星技術を用いて遠隔から土壌水分量を計測する手法が開発されている。例えばGNSSの信号を活用したGNSS-IRにより、GNSSの屈折信号等を利用して土壌水分量を計測する技術が知られている。GNSSとはGlobal Navigation Satellite Systemの略称であり、GNSS-IRとはGNSS interferometric reflectometryの略称である。例えば非特文献1には、測位用アンテナを用いて土壌水分量を計測する手法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Larson, K.M., Braun, J.J., Small, E.E., Zavorotny, V.U., Gutmann, E.D., & Bilich, A.L. (2010). GPS Multipath and Its Relation to Near-Surface Soil Moisture Content. IEEE Journal of Selected Topics in Applied Earth Observations and Remote Sensing, 3, 91-99
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1では、GNSS受信機で計測したSNRのトレンド除去をした後、以下の式1により、SNRのフィッテングをして各パラメータが計測されている。SNRは、Signal-to-Noise Ratio(信号対雑音比)の略称である。
【0005】
TIFF
2025012966000002.tif
15
115
【0006】
式1においてhはアンテナ高さ、λは波長、EはGNSS衛星の仰角、φは位相シフトを示す。図5は、衛星G2からの信号Pが地表面R

で反射された波であるマルチパス波PR

をアンテナAが受信する様子を説明する図である。図5で示すように、従来、アンテナAが受信したマルチパス波PR

は、地表面R

にて反射されたものであると想定されている。この前提によれば、マルチパス波PR

は地中に浸透せず、上記式1のhは図5で示すアンテナAの高さと等しくなるはずである。しかし、hの値は実際のアンテナ高さよりも大きい値が算出されることがわかっている。また、非特許文献1では、位相シフトφが土壌水分量θと相関があることを利用して土壌水分量を推定している。しかし当該方法は、位相と土壌水分量に相対的な変化があること、すなわち相対的な土壌水分量の変化を利用する原理であって、絶対量の土壌水分量を得るにはその初期値の土壌水分量を土壌採取等で計測する必要があった。初期値の土壌水分量を計測する必要性について、例えば以下の参考文献1に記載されている。
[参考文献1]Chew, C., Small, E.E., & Larson, K.M. (2016). An algorithm for soil moisture estimation using GPS-interferometric reflectometry for bare and vegetated soil. GPS Solutions, 20, 525-537
【0007】
また従来技術は、土壌の水分量θ<0.35の乾燥した土壌についてのみしか報告例はなく、土壌の水分量がさらに高い場合においても精度よく土壌の水分量θを測定可能な技術が望まれていた。このように、GNSSによる計測データから土壌の水分量を測定する手法には改善の余地があった。
【0008】
かかる事情に鑑みてなされた本開示の目的は、GNSSによる計測データを用いて遠隔から土壌の水分量を測定する手法を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するため、本開示に係る情報処理装置は、衛星から送信された衛星信号を受信するアンテナの高さを示す高さ情報と、前記アンテナが受信した、前記衛星信号及び前記アンテナが設置された土地の土壌の中で前記衛星信号が反射して生じた反射信号を含む受信信号の信号対雑音比を示す信号情報とを取得し、取得した前記高さ情報と前記信号情報とに基づいて、前記反射信号が生じるまでに前記衛星信号が前記土壌の中に浸透した浸透深さを推定し、得られた前記浸透深さの推定値を用いて、前記土壌の水分量を算出する、制御部を備える。
【0010】
また、本開示に係る情報処理方法は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、衛星から送信された衛星信号を受信するアンテナの高さを示す高さ情報と、前記アンテナが受信した、前記衛星信号及び前記アンテナが設置された土地の土壌の中で前記衛星信号が反射して生じた反射信号を含む受信信号の信号対雑音比を示す信号情報とを取得することと、取得した前記高さ情報と前記信号情報とに基づいて、前記反射信号が生じるまでに前記衛星信号が前記土壌の中に浸透した浸透深さを推定することと、得られた前記浸透深さの推定値を用いて、前記土壌の水分量を算出することとを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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