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公開番号2025011455
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-24
出願番号2023113580
出願日2023-07-11
発明の名称異常予兆判定装置および異常予兆判定方法
出願人日本電気株式会社
代理人個人,個人
主分類G05B 23/02 20060101AFI20250117BHJP(制御;調整)
要約【課題】人工衛星自体より広い範囲を対象として、異常の予兆の検知を行える異常予兆判定装置を提供する。
【解決手段】第2の予兆判定手段74は、衛星システムに属する人工衛星と、地上アンテナと、衛星管制システムとが正常である場合における衛星管制システムのログの出力パターンおよび出力タイミングを表す第2モデルを保持し、新たに得られた衛星管制システムのログの時系列データを第2モデルに適用することによって、人工衛星と地上アンテナと衛星管制システムとを含む部分を対象として、異常の予兆があるか否かを判定する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
衛星システムに属する人工衛星が出力するテレメトリデータに含まれる個々の観測値を、他の観測値を変数とする関数として表すことによって得られた前記個々の観測値の計算式の集合を第1モデルとして保持し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値を、前記個々の観測値の計算式の変数に代入することによって、前記個々の観測値の計算値を計算し、前記新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値の実測値と計算値との差分を観測値毎に計算し、前記実測値と前記計算値との差分の絶対値が閾値以上となった場合に、前記人工衛星に異常の予兆があると判定し、前記計算値の計算式の変数に該当する観測値に関連する部分に異常の予兆があると判定する第1の予兆判定手段と、
前記衛星システムに属する前記人工衛星と、地上アンテナと、衛星管制システムとが正常である場合における前記衛星管制システムのログの出力パターンおよび出力タイミングを表す第2モデルを保持し、新たに得られた前記衛星管制システムのログの時系列データを前記第2モデルに適用することによって、前記人工衛星と前記地上アンテナと前記衛星管制システムとを含む部分を対象として、異常の予兆があるか否かを判定する第2の予兆判定手段とを備える
ことを特徴とする異常予兆判定装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記第2モデルは、前記人工衛星、前記地上アンテナおよび前記衛星管制システムが正常であるときに前記衛星管制システムが出力したログの時系列データを学習データとして、機械学習によって得られたモデルである
請求項1に記載の異常予兆判定装置。
【請求項3】
前記第1モデルは、前記人工衛星が正常であるときに前記人工衛星が出力したテレメトリデータの時系列データを学習データとして、機械学習によって得られたモデルである
請求項1に記載の異常予兆判定装置。
【請求項4】
前記人工衛星が出力するテレメトリデータは、衛星電力の観測値と、ヒータ温度の観測値と、機体内部圧力の観測値とを含む
請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の異常予兆判定装置。
【請求項5】
コンピュータが、
衛星システムに属する人工衛星が出力するテレメトリデータに含まれる個々の観測値を、他の観測値を変数とする関数として表すことによって得られた前記個々の観測値の計算式の集合を第1モデルとして保持し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値を、前記個々の観測値の計算式の変数に代入することによって、前記個々の観測値の計算値を計算し、前記新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値の実測値と計算値との差分を観測値毎に計算し、前記実測値と前記計算値との差分の絶対値が閾値以上となった場合に、前記人工衛星に異常の予兆があると判定し、前記計算値の計算式の変数に該当する観測値に関連する部分に異常の予兆があると判定し、
前記衛星システムに属する前記人工衛星と、地上アンテナと、衛星管制システムとが正常である場合における前記衛星管制システムのログの出力パターンおよび出力タイミングを表す第2モデルを保持し、新たに得られた前記衛星管制システムのログの時系列データを前記第2モデルに適用することによって、前記人工衛星と前記地上アンテナと前記衛星管制システムとを含む部分を対象として、異常の予兆があるか否かを判定する
ことを特徴とする異常予兆判定方法。
【請求項6】
前記第2モデルは、前記人工衛星、前記地上アンテナおよび前記衛星管制システムが正常であるときに前記衛星管制システムが出力したログの時系列データを学習データとして、機械学習によって得られたモデルである
請求項5に記載の異常予兆判定方法。
【請求項7】
前記第1モデルは、前記人工衛星が正常であるときに前記人工衛星が出力したテレメトリデータの時系列データを学習データとして、機械学習によって得られたモデルである
請求項5に記載の異常予兆判定方法。
【請求項8】
前記人工衛星が出力するテレメトリデータは、衛星電力の観測値と、ヒータ温度の観測値と、機体内部圧力の観測値とを含む
請求項5から請求項7のうちのいずれか1項に記載の異常予兆判定方法。
【請求項9】
コンピュータに、
衛星システムに属する人工衛星が出力するテレメトリデータに含まれる個々の観測値を、他の観測値を変数とする関数として表すことによって得られた前記個々の観測値の計算式の集合を第1モデルとして保持し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値を、前記個々の観測値の計算式の変数に代入することによって、前記個々の観測値の計算値を計算し、前記新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値の実測値と計算値との差分を観測値毎に計算し、前記実測値と前記計算値との差分の絶対値が閾値以上となった場合に、前記人工衛星に異常の予兆があると判定し、前記計算値の計算式の変数に該当する観測値に関連する部分に異常の予兆があると判定する第1の予兆判定処理、および、
前記衛星システムに属する前記人工衛星と、地上アンテナと、衛星管制システムとが正常である場合における前記衛星管制システムのログの出力パターンおよび出力タイミングを表す第2モデルを保持し、新たに得られた前記衛星管制システムのログの時系列データを前記第2モデルに適用することによって、前記人工衛星と前記地上アンテナと前記衛星管制システムとを含む部分を対象として、異常の予兆があるか否かを判定する第2の予兆判定処理
を実行させるための異常予兆判定プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物において異常の予兆があるか否かを判定する異常予兆判定装置、異常予兆判定方法および異常予兆判定プログラムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、テレメトリデータに基づいて、人工衛星の故障の影響や故障の予測を解析することができる運用管制装置が記載されている。また、特許文献1には、ニューラルネットワークをチップ化したニューロチップ等も記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平3-244009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人工衛星が出力するテレメトリデータに基づいて、異常の予兆を検知する場合、異常の予兆の検知範囲は、その人工衛星自体に限られる。しかし、人工衛星は、地上アンテナや衛星管制システム等と共に、衛星システムの一部として運用される。そのため、異常の予兆の検知範囲は、人工衛星自体より広いことが好ましい。すなわち、人工衛星自体より広い範囲を対象として、異常の予兆の検知を行えることが好ましい。
【0005】
そこで、本発明は、人工衛星自体より広い範囲を対象として、異常の予兆の検知を行える異常予兆判定装置、異常予兆判定方法および異常予兆判定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による異常予兆判定装置は、衛星システムに属する人工衛星が出力するテレメトリデータに含まれる個々の観測値を、他の観測値を変数とする関数として表すことによって得られた個々の観測値の計算式の集合を第1モデルとして保持し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値を、個々の観測値の計算式の変数に代入することによって、個々の観測値の計算値を計算し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値の実測値と計算値との差分を観測値毎に計算し、実測値と計算値との差分の絶対値が閾値以上となった場合に、人工衛星に異常の予兆があると判定し、計算値の計算式の変数に該当する観測値に関連する部分に異常の予兆があると判定する第1の予兆判定手段と、衛星システムに属する人工衛星と、地上アンテナと、衛星管制システムとが正常である場合における衛星管制システムのログの出力パターンおよび出力タイミングを表す第2モデルを保持し、新たに得られた衛星管制システムのログの時系列データを第2モデルに適用することによって、人工衛星と地上アンテナと衛星管制システムとを含む部分を対象として、異常の予兆があるか否かを判定する第2の予兆判定手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明による異常予兆判定方法は、コンピュータが、衛星システムに属する人工衛星が出力するテレメトリデータに含まれる個々の観測値を、他の観測値を変数とする関数として表すことによって得られた個々の観測値の計算式の集合を第1モデルとして保持し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値を、個々の観測値の計算式の変数に代入することによって、個々の観測値の計算値を計算し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値の実測値と計算値との差分を観測値毎に計算し、実測値と計算値との差分の絶対値が閾値以上となった場合に、人工衛星に異常の予兆があると判定し、計算値の計算式の変数に該当する観測値に関連する部分に異常の予兆があると判定し、衛星システムに属する人工衛星と、地上アンテナと、衛星管制システムとが正常である場合における衛星管制システムのログの出力パターンおよび出力タイミングを表す第2モデルを保持し、新たに得られた衛星管制システムのログの時系列データを第2モデルに適用することによって、人工衛星と地上アンテナと衛星管制システムとを含む部分を対象として、異常の予兆があるか否かを判定することを特徴とする。
【0008】
本発明による異常予兆判定プログラムは、コンピュータに、衛星システムに属する人工衛星が出力するテレメトリデータに含まれる個々の観測値を、他の観測値を変数とする関数として表すことによって得られた個々の観測値の計算式の集合を第1モデルとして保持し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値を、個々の観測値の計算式の変数に代入することによって、個々の観測値の計算値を計算し、新たに得られたテレメトリデータに含まれる観測値の実測値と計算値との差分を観測値毎に計算し、実測値と計算値との差分の絶対値が閾値以上となった場合に、人工衛星に異常の予兆があると判定し、計算値の計算式の変数に該当する観測値に関連する部分に異常の予兆があると判定する第1の予兆判定処理、および、衛星システムに属する人工衛星と、地上アンテナと、衛星管制システムとが正常である場合における衛星管制システムのログの出力パターンおよび出力タイミングを表す第2モデルを保持し、新たに得られた衛星管制システムのログの時系列データを第2モデルに適用することによって、人工衛星と地上アンテナと衛星管制システムとを含む部分を対象として、異常の予兆があるか否かを判定する第2の予兆判定処理を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、人工衛星自体より広い範囲を対象として、異常の予兆の検知を行える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
異常の予兆が検知される衛星システムの例を示すブロック図である。
本発明の実施形態の異常予兆判定装置の構成例を示すブロック図である。
第1の予兆判定部が異常の予兆の有無を判定するときの処理経過の例を示すフローチャートである。
第2の予兆判定部が異常の予兆の有無を判定するときの処理経過の例を示すフローチャートである。
本発明の異常予兆判定装置に係るコンピュータの構成例を示す概略ブロック図である。
本発明の異常予兆判定装置の概要を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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