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公開番号2025007684
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023109255
出願日2023-07-03
発明の名称積層セラミックコンデンサ
出願人株式会社村田製作所
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H01G 4/30 20060101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】内部電極層の対向部よりも素体部の端面に引き出される内部電極層の引出部の幅が狭い構成を有する積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極層と外部電極との接続性を確保する。
【解決手段】外部電極120は、下地電極層121と、Niめっき層123と、Snめっき層124とを含む。下地電極層121は、素体部110上に設けられている。Niめっき層123は、下地電極層121の上方に設けられている。Snめっき層124は、Niめっき層123上に設けられている。下地電極層121は、主成分としてNiを含みつつ誘電体材料を含む。
【選択図】図16
特許請求の範囲【請求項1】
厚み方向に相対する第1主面および第2主面、幅方向に相対する第1側面および第2側面、並びに、長さ方向に相対する第1端面および第2端面を有し、かつ、前記厚み方向に積層された複数の誘電体層および複数の内部電極層を含む素体部と、
前記第1端面および前記第2端面の各々に設けられ、前記複数の内部電極層と電気的に接続された外部電極とを備え、
前記複数の内部電極層の各々は、前記厚み方向において隣り合う内部電極層に対向する対向部と、該対向部および前記外部電極を接続する引出部とを有し、
前記幅方向において、前記対向部の幅は、前記引出部の幅よりも大きく、
前記外部電極は、前記素体部上に設けられた下地電極層と、前記下地電極層の上方に設けられたNiめっき層と、前記Niめっき層上に設けられたSnめっき層とを含み、
前記下地電極層は、主成分としてNiを含みつつ誘電体材料を含む、積層セラミックコンデンサ。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記下地電極層上にCuめっき層が設けられており、
前記Niめっき層は、前記Cuめっき層上に設けられており、
前記外部電極の厚みにおいて、前記下地電極層の厚みが占める割合が最も大きい、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項3】
前記Cuめっき層に、Niが拡散している、請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項4】
前記Cuめっき層における、下地電極層側およびNiめっき層側の両方にNiが拡散している、請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層セラミックコンデンサに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来の積層セラミックコンデンサとして、特開2006-179873号公報(特許文献1)には、複数の誘電体層と複数の内部電極層とが積層された積層体と、積層体の両側面に設けられたチップ保護部材と、積層体の両端面に設けられた一対の外部電極を備えた構成が開示されている。
【0003】
内部電極層は、積層方向に隣り合う電極層に対向する対向部と当該対向部から積層体の端面に引き出された引出部とを含んでいる。引出部の幅は、対向部の幅よりも狭くなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-179873号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサでは、内部電極層の引出部の幅が狭くなっており、内部電極層と外部電極との接触面積が減少し、内部電極層と外部電極との接続性が低下して不十分となる。
【0006】
本開示は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的は、内部電極層の対向部よりも、素体部の端面に引き出される内部電極層の引出部の幅が狭い構成において、内部電極層と外部電極との接続性を確保可能な積層セラミックコンデンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に基づく積層セラミックコンデンサは、素体部と、外部電極とを備える。素体部は、厚み方向に相対する第1主面および第2主面、幅方向に相対する第1側面および第2側面、並びに、長さ方向に相対する第1端面および第2端面を有する。素体部は、上記厚み方向に積層された複数の誘電体層および複数の内部電極層を含む。外部電極は、第1端面および第2端面の各々に設けられ、複数の内部電極層と電気的に接続されている。複数の内部電極層の各々は、上記厚み方向において隣り合う内部電極層に対向する対向部と、対向部および外部電極を接続する引出部とを有する。上記幅方向において、対向部の幅は、引出部の幅よりも大きい。外部電極は、下地電極層と、Niめっき層と、Snめっき層とを含む。下地電極層は、素体部上に設けられている。Niめっき層は、下地電極層の上方に設けられている。Snめっき層は、Niめっき層上に設けられている。下地電極層は、主成分としてNiを含みつつ誘電体材料を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、内部電極層の対向部よりも素体部の端面に引き出される内部電極層の引出部の幅が狭い構成を有する積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極層と外部電極との接続性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの外観を模式的に示す斜視図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの素体部を模式的に示す斜視図である。
図2に示す素体部の構成を模式的に説明するための分解斜視図である。
図1に示すIV-IV線矢印方向から見た模式断面図である。
図1に示すV-V線矢印方向から見た模式断面図である。
図4に示すVI-VI線矢印方向から見た模式断面図である。
図4に示すVII-VII線矢印方向から見た模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの内部電極層の詳細を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、端面側の素体部の形状、および内部電極層の引出部の状態を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、長さ方向の中央部側の素体部の外形、および内部電極層の対向部の状態を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの素体部の詳細な形状を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極層の引出部の幅方向のずれを説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサにおいて、内部電極層の対向部の幅方向のずれを説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの引出部の幅方向の端部を拡大して示す模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサのグレイン径を説明するための模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの外部電極の詳細構成を示す模式断面図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法において、内層用セラミックグリーンシートに導電パターンを設ける工程を示す図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法において、段差解消用のセラミックペーストを配置する工程を示す図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法において、複数の内層用セラミックグリーンシートおよび複数の外層用セラミックグリーンシートを積層する工程を示す図である。
実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法において、複数の内層用セラミックグリーンシートおよび複数の外層用セラミックグリーンシートが熱圧着された構造体を切断する工程を示す図である。
個片化された積層チップ内において、段差解消用のセラミックペーストが配置されている領域を示す図である。
焼成された素体部において、内部電極層の一部に偏析領域が生じている状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。なお、図中においては、後述する素体部の長さ方向をL、素体部の幅方向をW、素体部の厚み方向をTで示している。
(【0011】以降は省略されています)

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