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公開番号2025007330
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108641
出願日2023-06-30
発明の名称炭化珪素半導体装置の製造方法および炭化珪素半導体装置
出願人富士電機株式会社,株式会社デンソー
代理人個人
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250109BHJP()
要約【課題】バリアメタルのバリア性を向上させ、オーミック電極のNiがバリアメタルを通過して、Al膜またはAl-Si膜に染み出してしまうことを防止できる炭化珪素半導体装置の製造方法および炭化珪素半導体装置を提供する。
【解決手段】炭化珪素半導体装置の製造方法は、第1導電型の出発基板のおもて面側に、出発基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層が設けられた炭化珪素半導体基板を用意する。次に、第1半導体層の、出発基板側に対して反対側の表面に第2導電型の第2半導体層を形成する。次に、第2半導体層の表面にオーミック電極を形成する。次に、オーミック電極の表面にTi膜とTiN膜をこの順に堆積する。次に、Ti膜とTiN膜を熱処理してバリアメタルを形成する。熱処理は550℃以上750℃以下で行う。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1導電型の出発基板のおもて面側に、前記出発基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層が設けられた炭化珪素半導体基板を用意する第1工程と、
前記第1半導体層の、前記出発基板側に対して反対側の表面に第2導電型の第2半導体層を形成する第2工程と、
前記第2半導体層の表面にオーミック電極を形成する第3工程と、
前記オーミック電極の表面にTi膜とTiN膜をこの順に堆積する第4工程と、
前記Ti膜と前記TiN膜を熱処理してバリアメタルを形成する第5工程と、
前記バリアメタルの表面に表面電極を形成する第6工程と、
前記炭化珪素半導体基板の裏面に裏面電極を形成する第7工程と、
を含み、
前記第6工程では、熱処理を550℃以上750℃以下の温度で行うことを特徴とする炭化珪素半導体装置の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第5工程より後、前記第6工程より前に、
前記バリアメタルの表面に第2のTiN膜を形成する第8工程を含み、
前記第6工程では、前記第2のTiN膜の表面に表面電極を形成することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第4工程では、前記Ti膜の膜厚を10nm以上100nm以下に成膜し、前記TiN膜の膜厚を50nm以上200nm以下に成膜することを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記第5工程では、熱処理を不活性ガスまたは窒素雰囲気で行うことを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
【請求項5】
第1導電型の出発基板のおもて面側に、前記出発基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層が設けられた炭化珪素半導体基板と、
前記第1半導体層の、前記炭化珪素半導体基板側に対して反対側の表面に設けられた第2導電型の第2半導体層と、
前記第2半導体層の表面に設けられたオーミック電極と、
前記オーミック電極の表面に設けられたバリアメタルと、
前記バリアメタルの表面に設けられた表面電極と、
前記炭化珪素半導体基板の裏面に設けられた裏面電極と、
を備え、
前記バリアメタルは、TiN膜であり、Tiの濃度が一様な範囲でNの濃度が減少する領域を有していることを特徴とする炭化珪素半導体装置。
【請求項6】
前記バリアメタルと前記表面電極との間に設けられた第2のTiN膜をさらに備え、
前記第2のTiN膜の平均結晶子径は、前記バリアメタルの平均結晶子径よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項7】
前記バリアメタルの表面から底面に向かう粒界が、前記底面まで貫通していないことを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項8】
前記TiN膜の平均結晶粒径が12nm以上18nm以下であることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項9】
前記オーミック電極は、NiSiで構成されていることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。
【請求項10】
前記表面電極は、AlまたはAl-Siで構成されていることを特徴とする請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、炭化珪素半導体装置の製造方法および炭化珪素半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
炭化珪素(SiC)は、シリコン(Si)に代わる次世代の半導体材料として期待されている。炭化珪素を半導体材料に用いた半導体素子(以下、炭化珪素半導体装置とする)は、シリコンを半導体材料に用いた従来の半導体素子と比較して、オン状態における素子の抵抗を数百分の1に低減可能であることや、より高温(200℃以上)の環境下で使用可能なこと等、様々な利点がある。これは、炭化珪素のバンドギャップがシリコンに対して3倍程度大きく、シリコンよりも絶縁破壊電界強度が1桁近く大きいという材料自体の特長による。
【0003】
炭化珪素半導体装置としては、現在までに、ショットキーバリアダイオード(SBD:Schottky Barrier Diode)、プレーナゲート構造やトレンチゲート構造の縦型MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)が製品化されている。
【0004】
従来の炭化珪素半導体装置の構造について、トレンチ型MOSFETを例に説明する。トレンチ型MOSFETでは、n
+
型出発基板のおもて面にn
+
型バッファ層およびn型炭化珪素エピタキシャル層が堆積される。n型炭化珪素エピタキシャル層のn
+
型出発基板側に対して反対側の表面側は、n型高濃度領域が設けられている。また、n型高濃度領域のn
+
型出発基板側に対して反対側の表面層には、第1p
+
型ベース領域が選択的に設けられている。n型高濃度領域には、トレンチの底面全体を覆うように第2p
+
型ベース領域が選択的に設けられている。
【0005】
また、従来のトレンチ型MOSFETには、さらにp型ベース領域、n
+
型ソース領域、p
++
型コンタクト領域、ゲート絶縁膜、ゲート電極、層間絶縁膜、オーミック電極(ソース電極)、裏面電極、トレンチ、ソース電極パッドおよびドレイン電極パッドが設けられている。オーミック電極は、n
+
型ソース領域、p
++
型コンタクト領域上に設けられ、オーミック電極上にソース電極パッドが設けられている。
【0006】
また、オーミック電極および層間絶縁膜と、ソース電極パッドとの間に、例えばオーミック電極からゲート電極側への金属原子の拡散を防止するバリアメタルが設けられている。炭化珪素半導体装置のおもて面電極形成プロセスで、オーミック電極、バリアメタルおよびソース電極パッドは、次のように形成される。まず、n
+
型ソース領域およびp
++
型コンタクト領域上に成膜したニッケル(Ni)をアニールすることで、NiSi(ニッケルシリサイド)のオーミック電極が形成される。次に、オーミック電極上にTi(チタン)およびTiN(窒化チタン)からなるバリアメタルを成膜する。次に、バリアメタルを一度、大気暴露してから、Al(アルミニウム)膜またはAl-Si膜を成膜することでソース電極パッドを形成している。このように、バリアメタルを成膜後、一度、大気暴露することにより、バリアメタルのバリア性の向上を図っている。
【0007】
また、Niシリサイドからなるコンタクト電極を形成後、コンタクト電極上にTi/TiN/Ti膜を順に成膜してバリアメタルを形成し、次に、Al-Si膜からなるソース電極を成膜する炭化珪素半導体素子の製造方法が公知である(下記、特許文献1参照)。
【0008】
また、例えばスパッタリング法で、全面にTi膜、TiN膜、Ti膜をこの順に積層し、所定の加熱処理(シンタリング)を施し、バリアメタル層を形成し、Al-Si合金膜を形成する炭化珪素半導体素子の製造方法が公知である(下記、特許文献2参照)。
【0009】
また、例えばスパッタリングにより、層間絶縁膜の表面およびコンタクトホールの内壁に沿って窒化チタン膜を形成し、窒化チタン膜の表面およびコンタクトホールの内壁に沿って、第1ニッケル膜を形成し、高速熱処理することで、窒化チタン膜の結晶粒を肥大化させて、窒化チタン膜上の第1ニッケル膜から窒化チタン膜の柱状の結晶粒間にニッケルが侵入することを抑制することができる炭化珪素半導体素子の製造方法が公知である(下記、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2018-182032号公報
特開2016-111135号公報
特開2017-168684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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