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公開番号
2025005936
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023106388
出願日
2023-06-28
発明の名称
異常診断装置、異常診断方法、及び異常診断プログラム
出願人
カナデビア株式会社
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
C25B
15/06 20060101AFI20250109BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】水電解装置の稼働率を低下させずに固体高分子電解質膜の異常を診断する。
【解決手段】情報処理装置(2)は、電圧閾値以上の電圧低下が生じたか否かを電解セル毎に判定する電圧判定部(201)を含む判定部(200)と、判定部(200)の判定結果に基づいて、固体高分子電解質膜の異常を診断する異常診断部(207)と含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
固体高分子電解質膜を含む電解セルが複数直列に接続された電解槽を備える水電解装置の異常診断装置であって、
電解運転時の所定期間における前記電解セル毎の電圧変化量に基づいて、予め定めた閾値以上の電圧低下が前記電解セルに生じたか否かを該電解セル毎に判定する電圧判定部を含む判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて、前記固体高分子電解質膜の異常を診断する異常診断部と、
を備える異常診断装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記判定部は、前記電圧低下が生じたと判定された場合、前記所定期間における前記電解槽の電流変化量に基づいて、予め定めた電流閾値以上の電流低下が前記電解槽に生じたか否かを判定する電流判定部をさらに含み、
前記異常診断部は、前記電流低下が生じていないと判定された場合、前記固体高分子電解質膜に異常があると診断する、請求項1に記載の異常診断装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記電圧低下が生じたと判定された場合、前記水電解装置を循環する循環水の流量が予め定めた流量閾値以下であるか否かを判定する流量判定部をさらに含む、請求項1に記載の異常診断装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記電圧低下が生じたと判定された場合、前記水電解装置を循環する循環水の導電率変化量に基づいて、予め定めた導電率閾値以上の導電率上昇が前記循環水に生じたか否かを判定する導電率判定部をさらに含み、
前記異常診断部は、前記導電率上昇が生じたと判定された場合、前記固体高分子電解質膜に異常があると診断する請求項1に記載の異常診断装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記電圧低下が生じたと判定された場合、前記電解槽で発生した酸素に含まれる水素濃度変化量に基づいて、予め定めた水素濃度閾値以上の水素濃度上昇が生じたか否かを判定する濃度判定部をさらに含み、
前記異常診断部は、前記水素濃度上昇が生じたと判定された場合、前記固体高分子電解質膜に異常があると診断する請求項1に記載の異常診断装置。
【請求項6】
前記電圧判定部は、複数の前記電解セルのうちの1つの電解セルの電圧値と、残りの前記電解セルの平均電圧値との差分である電圧偏差を前記電解セル毎に算出し、該電圧偏差に基づいて前記所定期間における前記電解セル毎の前記電圧変化量を算出する、請求項1から5のいずれか1項に記載の異常診断装置。
【請求項7】
請求項1に記載の異常診断装置としてコンピュータを機能させるための異常診断プログラムであって、前記判定部及び前記異常診断部としてコンピュータを機能させるための異常診断プログラム。
【請求項8】
固体高分子電解質膜を含む電解セルが複数直列に接続された電解槽を備える水電解装置の異常診断方法であって、
電解運転時の所定期間における前記電解セル毎の電圧変化量に基づいて、予め定めた電圧閾値以上の電圧低下が前記電解セルに生じたか否かを該電解セル毎に判定する電圧判定ステップを含む判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果に基づいて、前記固体高分子電解質膜の異常を診断する異常診断ステップと、
を有する異常診断方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水を電気分解する水電解装置の異常診断装置等に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、固体高分子電解質膜に電圧を印加して電流を流すことによって純水を電気分解し、陰極側に水素(H
2
)、陽極側に酸素(O
2
)を発生させる水電解装置が実用化されている。この種の水電解装置では、電解運転を繰り返すと、固体高分子電解質膜が膨潤及び収縮を繰り返し、固体高分子電解質膜が破損することある。
【0003】
固体高分子電解質膜の破損原因の一つにマイクロショートが知られている。マイクロショートとは、電解セルの構成材料である炭素繊維及び金属繊維等の導電性繊維が固体高分子電解質膜を貫通し短絡する現象である。マイクロショートが発生すると、電解運転時に導電性繊維に電流が流れて発熱し、該導電性繊維の周辺にある固体高分子電解質膜が溶出する。その結果、固体高分子電解質膜にピンホールが形成され、該ピンホールを通って水またはガスが漏洩する。
【0004】
このような固体高分子電解質膜の異常を診断する技術として、特許文献1には、電解運転停止時の電解セルスタックに補助電源を用いて電圧を印加し、マイクロショートの有無を判定する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-196906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のような従来技術は、マイクロショートの有無を判定する際に電解運転を停止させる必要性がある。このため、水電解装置の稼働率が低下するという課題があった。
【0007】
本発明の一態様は、前記従来の課題に鑑みてなされたものであって、水電解装置の稼働率を低下させずに固体高分子電解質膜の異常を診断することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る異常診断装置は、固体高分子電解質膜を含む電解セルが複数直列に接続された電解槽を備える水電解装置の異常診断装置であって、電解運転時の所定期間における前記電解セル毎の電圧変化量に基づいて、予め定めた閾値以上の電圧低下が前記電解セルに生じたか否かを該電解セル毎に判定する電圧判定部を含む判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて、前記固体高分子電解質膜の異常を診断する異常診断部と、を備える。
【0009】
前記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る異常診断方法は、固体高分子電解質膜を含む電解セルが複数直列に接続された電解槽を備える水電解装置の異常診断方法であって、電解運転時の所定期間における前記電解セル毎の電圧変化量に基づいて、予め定めた電圧閾値以上の電圧低下が前記電解セルに生じたか否かを該電解セル毎に判定する電圧判定ステップを含む判定ステップと、前記判定ステップの判定結果に基づいて、前記固体高分子電解質膜の異常を診断する異常診断ステップと、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、水電解装置の稼働率を低下させずに固体高分子電解質膜の異常を診断することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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