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公開番号
2025001922
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-09
出願番号
2023101707
出願日
2023-06-21
発明の名称
ウエーハの加工装置
出願人
株式会社ディスコ
代理人
弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類
H01L
21/304 20060101AFI20241226BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】面取り部を除去する際の切り込み深さを高精度に制御することができるウエーハの加工装置を提供する。
【解決手段】切削装置1は、チャックテーブル7に吸引保持されたウエーハ20の上面高さを計測する高さ計測手段11と、制御手段100と、を含む。制御手段100は、チャックテーブル7に吸引保持されたウエーハ20の表面から除去すべき面取り部26cのZ軸方向の目標切込み深さを記憶する切り込み深さ記憶部と、高さ計測手段11を作動してウエーハ20の表面のZ軸座標を計測し記憶する表面座標記憶部と、切り込み深さ記憶部に記憶された目標切り込み深さと、表面座標記憶部に記憶された前記Z軸座標と、に基づいてZ軸送り手段を作動して、切削手段8をZ軸方向に切り込み送りして面取り部26cを除去する面取り部除去動作部と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する面取り部とを備えた外周余剰領域が表面に形成されたウエーハの加工装置であって、
ウエーハを吸引保持するX軸及びY軸で規定される保持面を備えると共に、回転可能なチャックテーブルと、該チャックテーブルに吸引保持されたウエーハの面取り部を除去する切削ブレードを回転可能に支持しY軸方向に回転軸を備えた切削手段と、該回転軸の延在方向が該チャックテーブルの回転中心を通るように位置付ける位置付け手段と、該切削手段を該保持面に対して垂直なZ軸方向に加工送りするZ軸送り手段と、該チャックテーブルに吸引保持されたウエーハの上面高さを計測する高さ計測手段と、制御手段と、を含み、
該制御手段は、
該チャックテーブルに吸引保持されたウエーハの表面から除去すべき面取り部のZ軸方向の目標切込み深さを記憶する切り込み深さ記憶部と、
該高さ計測手段を作動してウエーハの表面のZ軸座標を計測し記憶する表面座標記憶部と、
該切り込み深さ記憶部に記憶された目標切り込み深さと、該表面座標記憶部に記憶されたZ軸座標とに基づいて該Z軸送り手段を作動して、該切削手段をZ軸方向に切り込み送りして面取り部を除去する面取り部除去動作部と、を含み構成されるウエーハの加工装置。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
該制御手段は、該面取り部除去動作部によってウエーハの外周から面取り部を除去した後、該高さ計測手段を作動して、面取り部が除去された後のウエーハの外周の除去面のZ軸座標を計測して記憶する除去面高さ記憶部と、
該表面座標記憶部に記憶されたウエーハの表面のZ軸座標と、該除去面高さ記憶部に記憶された除去面のZ軸座標との差に基づいて実際の切り込み深さを求め、該実際の切り込み深さが該切り込み深さ記憶部に記憶された目標切り込み深さと一致している場合は、該目標切り込み深さを維持し、一致していない場合は、該目標切り込み深さと該実際の切込み深さとの差を算出して切り込み深さの補正値とする補正部と、を備え、
該面取り部除去動作部における目標切込み深さに該補正値を加算して該Z軸送り手段を作動し、該切削手段をZ軸方向に切り込み送りする請求項1に記載のウエーハの加工装置。
【請求項3】
該制御手段は、
定期的に該補正部を作動して、該補正値を更新する請求項2に記載のウエーハの加工装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する面取り部とを備えた外周余剰領域が表面に形成されたウエーハの加工装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
IC、LSI等の複数のデバイスが分割予定ラインによって区画され表面に形成されたウエーハは、裏面が研削されて所定の厚みに形成された後、切削装置によって個々のデバイスチップに分割されて、携帯電話、パソコン等の電気機器に利用される。
【0003】
研削装置は、ウエーハを保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持されたウエーハを研削する研削砥石を環状に配設した研削ホイールを回転可能に備えた研削手段と、該研削手段を研削送りする送り手段と、ウエーハの厚みを計測する計測手段と、を含み構成されていて、ウエーハの裏面を研削して所望の厚みに加工することができる。
【0004】
ところが、ウエーハの外周には、面取り部が形成されていることから、ウエーハの裏面を研削して薄化すると、ウエーハの外周端の該面取り部が鋭利なナイフエッジとなり、外周からクラックが生じてデバイス領域に進展してデバイスを損傷させると共に、オペレータが怪我をするおそれがあるという問題がある。
【0005】
そこで、ウエーハの裏面を研削する前に、外周端に形成される面取り部を除去する技術が本出願人によって提出されている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-96295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特に2枚のウエーハが積層される2層ウエーハの場合には、ウエーハを積層する前に、裏面が研削される一方のウエーハの外周側の面取り部を切削ブレードで除去し、その後、面取り部が除去された一方のウエーハの表面を他方のウエーハに積層する場合がある。その際、一方のウエーハの面取り部が全て除去されていると、外周の形状を基準とする位置合わせができず、ウエーハを積層する際に、正確な位置合わせを行うことが困難になることから、一方のウエーハの面取り部を、半分以上残す必要がある。さらに、該面取り部を切削ブレードで除去する際には、一方のウエーハの裏面を研削して仕上がり厚さを僅かに超える切り込み深さによって該面取り部を除去する必要性もあることから、高い精度で面取り部を除去することが要求される。
【0008】
しかし、切削ブレードの摩耗や、切削加工に伴って切削ブレードが発熱することに起因する歪み等の影響により、ウエーハの外周の該面取り部を所望の切り込み深さで精密に除去することが困難になるという問題がある。
【0009】
本発明は、上記事実に鑑みなされたものであり、その主たる技術課題は、切削ブレードの摩耗や、切削ブレードが発熱することによる歪み等があっても、面取り部を除去する際の切り込み深さを高精度に制御することができるウエーハの加工装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、複数のデバイスが分割予定ラインによって区画されたデバイス領域と、該デバイス領域を囲繞する面取り部とを備えた外周余剰領域が表面に形成されたウエーハの加工装置であって、ウエーハを吸引保持するX軸及びY軸で規定される保持面を備えると共に、回転可能なチャックテーブルと、該チャックテーブルに吸引保持されたウエーハの面取り部を除去する切削ブレードを回転可能に支持しY軸方向に回転軸を備えた切削手段と、該回転軸の延在方向が該チャックテーブルの回転中心を通るように位置付ける位置付け手段と、該切削手段を該保持面に対して垂直なZ軸方向に加工送りするZ軸送り手段と、該チャックテーブルに吸引保持されたウエーハの上面高さを計測する高さ計測手段と、制御手段と、を含み、該制御手段は、該チャックテーブルに吸引保持されたウエーハの表面から除去すべき面取り部のZ軸方向の目標切込み深さを記憶する切り込み深さ記憶部と、該高さ計測手段を作動してウエーハの表面のZ軸座標を計測し記憶する表面座標記憶部と、該切り込み深さ記憶部に記憶された目標切り込み深さと、該表面座標記憶部に記憶されたZ軸座標とに基づいて該Z軸送り手段を作動して、該切削手段をZ軸方向に切り込み送りして面取り部を除去する面取り部除去動作部と、を含み構成されるウエーハの加工装置が提供される。
(【0011】以降は省略されています)
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