TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024178336
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2024164657,2020010451
出願日2024-09-21,2020-01-25
発明の名称再生セルロース繊維の処理方法及び処理された繊維
出願人東北整練株式会社
代理人個人
主分類D06M 15/05 20060101AFI20241217BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】水洗い洗濯後等の縮み量を縮小することで、寸法安定化された再生セルロース系繊維を提供することを課題とする。
【解決手段】再生セルロース原料を紡糸して得られる素繊維を含む撚糸の表面に吸着物を有する繊維であって、当該吸着物にはセルロースナノファイバーが含まれる繊維。
【選択図】図2A
特許請求の範囲【請求項1】
再生セルロース原料を紡糸して得られる素繊維を含む撚糸の表面に吸着物を有する繊維であって、当該吸着物にはセルロースナノファイバーが含まれることを特徴とする繊維又は方法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
セルロースナノファイバーが分散したセルロースナノファイバー分散液中に再生セルロース原料を紡糸して得られる素繊維を含む繊維を浸漬してセルロースナノファイバーを含む吸着物を吸着させるセルロースナノファイバー吸着工程と、
当該セルロースナノファイバーを含む吸着物を吸着させた繊維を乾燥させる乾燥工程を含むことを特徴とする繊維又はその処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、再生セルロースを紡糸等することで得られる再生セルロース繊維を寸法安定化する処理方法、及び、当該処理方法により処理された再生セルロース繊維、再生セルロース繊維を含む織編物に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
レーヨン、ポリノジック、キュプラ、リヨセル、アセテートなどの再生セルロース系繊維は、独特のドレープ性や、セルロースフィラメント特有の風合や光沢、滑りやすさを有することから、婦人服地全般やストール、紳士・婦人服用の裏地の他、カーテン、手芸糸、ふろしき、かばん、履物等の幅広い用途に使用されている。また、再生セルロース系繊維が示す保温性や吸湿性を利用して肌着用途にも広く使用され、近年では、繊維表面に水分が吸着した際に生じる吸湿発熱効果を利用した機能性肌着等としての用途が拡大している。
【0003】
一方、上記再生セルロース系繊維においては、吸湿性の高さに起因して、水洗い洗濯等で水に浸けることにより吸水して膨潤し、その後の乾燥の際に繊維長が収縮するという特徴を有することが知られている。このため、再生セルロース系繊維を使用した織物は一般に水洗いが困難であり、ドライクリーニングにより洗濯が必要となる問題点を有している。
【0004】
上記、再生セルロース系繊維が示す膨潤性や、それに伴う繊維長の収縮現象は、セルロース原料から再生セルロース系繊維を製造する工程に起因して当該繊維が有する構造に由来するものと考えられている。つまり、再生セルロース系繊維の製造においては、天然のセルロース原料を二硫化炭素や銅アンモニア溶液等に溶解したものを紡糸等するため、その過程で天然のセルロースが有する結晶性が低下することが知られている。これに起因して、再生セルロース系繊維においては、これを構成するセルロース分子間に水分が浸透し易いために膨潤性を示し、また、膨潤した際に繊維内でセルロース分子の再配列を生じるために乾燥後に収縮を生じるものと考えられる。
【0005】
上記問題点を解消するため、従来から各種の改善策が提案されている。例えば、特許文献1には、長鎖炭化水素系化合物を再生セルロース繊維等の表面に設けることで、洗濯等に起因する織物のダメージを抑制する方法が記載されている。また、特許文献2には、アミノ変性シリコーンによって再生セルロース繊維等の表面をコーティングすることで、水洗い洗濯を可能とする方法が記載されている。一方、特許文献3には、再生セルロース系繊維に対して、セルロース分子中の水酸基と反応する所定の架橋剤を適用して、セルロース分子間および分子間に架橋構造を形成することで、繊維内でのセルロース分子の再配列を抑制して水洗い洗濯等による縮み等を抑制する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-6808号公報
特開2012-1830号公報
特開2005-113333号公報
特開2008-1728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記再生セルロース系繊維が有する問題点を改善し、特に再生セルロース系繊維を含む織編物における水洗い洗濯後の縮み量を縮小して寸法安定化するための新規な処理方法を提供することを課題とする。また、当該方法によって処理された再生セルロース系繊維、及び当該再生セルロース系繊維を含む織編物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供するものである。
(1)再生セルロース原料を紡糸して得られる素繊維を含む撚糸の表面に吸着物を有する繊維であって、当該吸着物にはセルロースナノファイバーが含まれる繊維。
(2)セルロースナノファイバーが分散したセルロースナノファイバー分散液中に再生セルロース原料を紡糸して得られる素繊維を含む繊維を浸漬してセルロースナノファイバーを含む吸着物を吸着させるセルロースナノファイバー吸着工程と、当該セルロースナノファイバーを含む吸着物を吸着させた繊維を乾燥させる乾燥工程を含む繊維の処理方法。
また、本発明は更に以下の手段を含むものである。
(3)セルロースナノファイバーの重量割合が0.01wt%以上である上記の繊維。
(4)上記吸着物には更に樹脂が含まれる上記の繊維。
(5)上記の繊維を含む織編物。
(6)セルロースナノファイバー分散液が樹脂成分を含む上記の処理方法。
(7)上記乾燥工程の後に、更に樹脂成分を含む溶液中に再生セルロース繊維を浸漬する樹脂吸着工程を含む上記の処理方法。
(8)上記繊維が織編物に加工されたものである上記の処理方法
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、再生セルロース繊維の寸法安定化が図られ、再生セルロース繊維や、再生セルロース繊維を含む織編物を水洗い洗濯した後の縮み量を縮小することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
CNF分散液中からCNFを析出させた状態の一例を示す写真である。
再生セルロース繊維の防縮処理を行った後のCNF分散液中からCNFを析出させた状態の一例を示す写真である。
CNFを吸着したキュプラ繊維のSEM像である。
キュプラ繊維のSEM像である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

東北整練株式会社
紙糸及び紙糸の製造方法
1か月前
東北整練株式会社
再生セルロース繊維の処理方法及び処理された繊維
9か月前
個人
洗濯装置
1か月前
個人
ハンガー保持具
3か月前
株式会社青柳
染め加工方法
23日前
東レ株式会社
繊維断面の検査方法
2日前
ライオン株式会社
液体柔軟剤組成物
3か月前
日本バイリーン株式会社
内装用表面材
2か月前
シャープ株式会社
洗濯機
3か月前
東レ株式会社
ゴム補強用合成繊維コード
9日前
東レ株式会社
樹脂含浸繊維束の製造方法
2か月前
花王株式会社
洗浄剤組成物
2か月前
有限会社高田紙器製作所
紙製洗濯バサミ
1か月前
東レ株式会社
炭素繊維シートの製造方法
1か月前
シャープ株式会社
洗濯乾燥機
3か月前
株式会社創和
ボックス状洗濯ネット
24日前
株式会社大阪ソーダ
撥水撥油性繊維処理剤
1か月前
個人
洗濯用洗剤容器の蓋
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
株式会社コーワ
フィルター清掃装置及び乾燥機
2か月前
株式会社コーワ
フィルター清掃装置及び乾燥機
2か月前
日本バイリーン株式会社
表皮材とその製造方法
2か月前
松本油脂製薬株式会社
繊維用処理剤及びその利用
1か月前
大阪瓦斯株式会社
衣類乾燥機
1か月前
大阪瓦斯株式会社
衣類乾燥機
1か月前
大阪瓦斯株式会社
衣類乾燥機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
東レ株式会社
人工皮革、乗物用内装材、および座席
3か月前
個人
開閉角度調整可能な角型折畳みピンチハンガー
1か月前
株式会社コーワ
フィルター装置及び洗濯機又は乾燥機
2か月前
東芝ライフスタイル株式会社
洗濯機
15日前
東芝ライフスタイル株式会社
洗濯機
3か月前
東レ株式会社
人工皮革およびその製造方法ならびに雑貨
24日前
東芝ライフスタイル株式会社
洗濯機
3か月前
東芝ライフスタイル株式会社
洗濯機
29日前
続きを見る