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公開番号2024176624
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095334
出願日2023-06-09
発明の名称山岳トンネルの切羽監視方法及び監視システム
出願人佐藤工業株式会社
代理人個人,個人
主分類E21D 9/00 20060101AFI20241212BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】既存の撮影機材を使用しつつ、視差又は切羽までの距離測定の精度を向上させ、切羽の崩落・肌落ち・落石等の異常をより確実に検知することができる山岳トンネルの切羽監視方法及び監視システムを提供する。
【解決手段】切羽を常時撮影し、その変化から切羽の異常を検知することで、山岳トンネルの切羽を監視する方法において、ステレオカメラを使用して切羽を撮影して視差値を導出し、前記撮影対象の切羽を所定の面積を有する区域に分割し、前記視差値を前記区域毎に所定の時間で平均化し、この平均化した視差値の変化により、切羽の異常を検知する構成。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
切羽を常時撮影し、その変化から切羽の異常を検知することで、山岳トンネルの切羽を監視する方法において、
ステレオカメラを使用して切羽を撮影して視差値を導出し、
前記撮影対象の切羽を所定の面積を有する区域に分割し、前記視差値を前記区域毎に所定の時間で平均化し、
この平均化した視差値の変化により、切羽の異常を検知することを特徴とする山岳トンネルの切羽監視方法。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
平均化された視差値から、切羽までの距離を算出し、
前記算出された距離の変化により、切羽の異常を検知することを特徴とする請求項1に記載の山岳トンネルの切羽監視方法。
【請求項3】
変位を検出可能とする該物体の大きさに応じて、区域の面積が調節される構成であり、
前記物体の検出可能な大きさを示す敏感度を向上させるために、前記区域の面積を小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の山岳トンネルの切羽監視方法。
【請求項4】
視差値又は該視差値から算出された距離の測定精度を向上させるために、平均化の対象とする区域の面積を大きくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の山岳トンネルの切羽監視方法。
【請求項5】
視差値又は該視差値から算出された距離の測定精度を向上させるために、平均化の対象とする時間を長くすることを特徴とする請求項1又は2に記載の山岳トンネルの切羽監視方法。
【請求項6】
平均化のための視差値の母数が、13000以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の山岳トンネルの切羽監視方法。
【請求項7】
切羽までの距離を常時測定し、その距離変化から切羽の異常を検知することで、山岳トンネルの切羽を監視するシステムにおいて、
ステレオカメラを使用して切羽を撮影し、視差値を得る工程と、
前記撮影対象の切羽を、所定の面積を有する区域(エリア)に分割する工程と、
前記視差値を、前記区域毎に所定の時間で平均化する工程と、
この平均化された視差値の変化により、切羽の異常を検知する工程、
を備えることを特徴とする山岳トンネルの切羽監視システム。
【請求項8】
平均化された視差値から、切羽までの距離を算出する工程と、
前記算出された距離の変化により、切羽の異常を検知する工程、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の山岳トンネルの切羽監視システム。
【請求項9】
切羽の異常を検知した場合に、切羽周辺に対して警報を発する工程を備えることを特徴とする請求項7又は8に記載の山岳トンネルの切羽監視システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、山岳トンネルの切羽における崩落・肌落ち等の危険性を検知し、事故を未然に防止するために利用される山岳トンネルの切羽監視方法及び監視システムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
トンネルの掘削工事の現場では、崩落等による事故等を防止するため、切羽を常に監視する必要がある。具体的には、切羽の肌落ち等を検知するため、切羽監視責任者によって切羽の変状、割目の発生の有無、湧水の有無、岩盤の劣化の状態などを常時監視することが、国の定めるガイドラインによって求められている。
切羽監視責任者による監視については、目視による監視には限界があり、IT技術を使用した監視システムを利用した方法も併用されている。
トンネル切羽の監視システムとして、次のような技術が提案されている。
【0003】
特許文献1に記載の技術は、『複数のカメラを一定間隔を隔てて固定してなるステレオカメラ装置を回動制御可能に備えた撮影ユニットをトンネル内に搬入し、前記撮影ユニットによりコンクリート吹付け前の内空断面を撮影し、そのステレオ撮影データをコンピュータに入力してステレオ画像計測の原理により前記内空断面形状を計算した後、該内空断面形状を基に計画内空断面を算出し、該計画内空断面形状のデータ』を得る内容である。この技術は、切羽の監視を目的としたものではないが、ステレオカメラを利用して、トンネル内の内空断面形状を把握しようとするものである。
【0004】
上述の通り、特許文献1に記載の技術は、ステレオカメラを使用して内空断面を撮影し、ステレオ画像計算の原理を用いて形状データを得るものであるが、一般的なステレオカメラでは測定誤差や解像度不足があり、これを基に形状データを算出しても精度が十分でなく、特に切羽の監視という観点では不十分であるという問題があった。
【0005】
ステレオカメラのハード面の性能、即ち精度や解像度の向上を目指す手段により、形状データの正確性を高めることも考えられるが、多額の費用及び長期の開発期間を要するという問題がある。
【0006】
特許文献2では、TOF(Time Of Flight)カメラを使用したトンネル内の監視装置及び監視方法が提案されている。
即ち、『計測対象の表面に発生した異常を検知して警報を発する監視装置であって、前記表面に面して設置され、自身と前記表面における複数の測定点までの距離を非接触で測定して出力する測距部と、前記表面において指定された一領域となる測定対象領域に対する前記測距部による測定を複数の時点で行わせ、前記測定対象領域内の前記複数の測定点での異なる時点における前記距離の統計値の変化に基づいて、前記計測対象に異常があると判定する制御部と、を具備する監視装置』であり、この測距部としてTOFカメラが使用される構成である。
【0007】
TOFカメラを使用することにより、ある程度の精度を得ることができるが、コストが高いという問題がある。また、TOFカメラは、太陽光の下など極めて高照度の環境では性能を発揮できない場合がある。トンネル切羽は、監視性や作業性を高めるために、かなり高照度の照明によって照らされており、この環境では性能を十分に発揮できない可能性があるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2003-013699
特開2019-124659
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の課題は、既存の撮影機材を使用しつつ、視差又は切羽までの距離測定の精度を向上させ、切羽の崩落・肌落ち・落石等の異常をより確実に検知することができる山岳トンネルの切羽監視方法及び監視システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記本発明の課題は、下記の手段により達成される。
(【0011】以降は省略されています)

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