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公開番号2025082924
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196501
出願日2023-11-20
発明の名称止水壁構造および止水壁の構築方法
出願人佐藤工業株式会社,大栄工機株式会社
代理人弁理士法人永井国際特許事務所
主分類E21F 17/103 20060101AFI20250523BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】シールド坑内への突発湧水、豪雨などによる水の侵入を防ぐための、迅速に、容易に、安価に、適用可能な止水構造を提供すること。
【解決手段】片側に空気送入部を有している可撓性の止水バルーンであって、止水バルーンはその内部に送風機等の送風手段により空気を送入することにより膨張し、トンネル内壁と密着する部分を形成し水を遮断する。止水バルーンの片側には、止水バルーンを受け止める、トンネル内壁に保持されている遮蔽保持体が設けられており、遮断された水から受ける水圧により止水バルーンが移動することを防ぐことができる。
【選択図】図3


特許請求の範囲【請求項1】
トンネル内において、水を遮断するための止水バルーンであって、
前記止水バルーンは、可撓性であり、その内部への空気送入によりトンネル内に膨張可能であり、
膨張した前記止水バルーンの片側には、前記止水バルーンを受け止める遮蔽保持体が設けられ、
前記止水バルーンの前記片側に空気送入部を有し、
前記空気送入部は、前記遮蔽保持体を挟んだ他方側に設けられる送風手段と連通可能であり、
前記遮蔽保持体はトンネル内壁に保持されている、
ことを特徴とする止水バルーン構造。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
トンネル内において、水を遮断するための止水バルーンであって、
前記止水バルーンは、可撓性であり、その内部への空気送入によりトンネル内に膨張可能であり、膨張することにより円筒状の形状を形成し、
前記円筒状の形状は、2つの底面と1つの側面とからなり、
前記止水バルーンは、空気送入前においては、実質的に内部に空間を有さず、折りたたみ可能であり、
1つの底面側には、前記止水バルーンを受け止める遮蔽保持体が設けられ、
前記止水バルーンの前記1つの底面側に空気送入部を有し、
前記空気送入部は、前記遮蔽保持体を挟んだ他方側に設けられる送風手段と連通可能であり、
前記遮蔽保持体はトンネル内壁に保持されている、
ことを特徴とする止水バルーン構造。
【請求項3】
前記止水バルーンと、前記遮蔽保持体の間に、平板状の止水板が設けられた、請求項1または2いずれか記載の止水バルーン構造。
【請求項4】
トンネル内の水貯留側から、前記止水バルーンの側面をとおって反対側にわたって配置されるサクションホースをさらに有することを特徴とする、請求項1または2いずれか記載の止水バルーン構造。
【請求項5】
前記止水バルーンと、前記遮蔽保持体の間に、平板状の止水板が設けられ、
トンネル内の水貯留側から、前記止水バルーンの側面をとおって反対側にわたって配置されるサクションホースをさらに有することを特徴とする、請求項1または2いずれか記載の止水バルーン構造。
【請求項6】
トンネル内において、
出水側から、止水バルーン、遮蔽保持体の順にこれらを設置し、
前記遮蔽保持体を前記トンネル内壁に保持し、
前記止水バルーンの空気送入部に、前記遮蔽保持体を挟んだ反対側に設けられた送風手段から空気を送風して前記止水バルーンを膨張させ、前記トンネル内壁との密着部分を形成させて、水の流れを遮断する、
ことを特徴とするトンネル内の水の遮断方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はシールドトンネル等における止水設備に関するものであり、特に、シールドトンネル施工中において大雨や洪水が発生した場合に、トンネル内に一時的に貯留するための止水壁設備に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
シールド機が発進側の立坑から掘進を開始し、到達側の立坑に到達することでシールドトンネルは完成するが、発進側の立坑はシールド機の発進基地として、到達側の立坑はシールド機の到達基地としてそれぞれ利用される。さらに、資材の搬入・輸送、掘削土砂や地下水の排出、さらには換気用坑道としても利用される。
【0003】
従来、下水道工事等をシールド工法で施工する際、その施工期間中の大雨や洪水がトンネル内に流入し、シールド掘削機が水没することにより、シールド掘削機の電気機器及び配線部、制御部が故障する等の問題が発生している。
【0004】
特許文献1には、セグメントで構成されるシールドトンネル施工中のトンネル内に一時的に雨水を貯留するための止水壁設置方法において、該セグメントの主桁の内側に隣接し、且つ、該主桁より該トンネル内に所定長さ突出させた受枠を設けると共に、該受枠を該主桁に固着後、該受枠の前面に止水壁を設置するシールドトンネルにおける止水壁設置方法、及び、セグメントで構成されるシールドトンネル施工中のトンネル内に一時的に雨水を貯留するための止水壁設置方法において、既設セグメントのトンネル軸方向側へ他のセグメントを組み立てる際、隣り合うセグメント間に挟持させ、且つ、該セグメントの内面より該トンネル内に所定長さ突出させた受枠を設けると共に、該受枠を該セグメントに固着後、該受枠の前面に止水壁を設置するシールドトンネルの止水壁設置方法等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2002-266600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されている形態によると、止水壁は鋼板で形成され、現場への搬入、組立等を考慮し、3分割されたものから形成される。すなわち、本文献で開示されている止水壁は、重量のある鋼板で形成されているため、その運搬、組立は容易ではなく、時間を要するものである。また、止水壁は3分割されているため、分割部を接合し、補強する必要がある。さらに、完全な止水性を確保するために、接触部分を溶着する必要がある。さらにまた、トンネル形状に合わせて、鋼鉄製である止水壁等の形状を変更する必要がある。このように本文献の開示方法は、トンネル内に止水壁を形成するために、時間、作業量、コストを要するものである。また、特に緊急の場合には、鋼板の運搬、組立等、対応が難しいものであった。
【0007】
本発明は、シールド坑内への突発湧水、豪雨などによる水の侵入を防ぐための、迅速に、容易に、安価に、適用可能な止水構造を提供すること、そのために使用する持ち運び容易な止水バルーンを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための手段の態様は次のとおりである。
【0009】
(第1の態様)
トンネル内において、水を遮断するための止水バルーンであって、
前記止水バルーンは、可撓性であり、その内部への空気送入によりトンネル内に膨張可能であり、
膨張した前記止水バルーンの片側には、前記止水バルーンを受け止める遮蔽保持体が設けられ、
前記止水バルーンの前記片側に空気送入部を有し、
前記空気送入部は、前記遮蔽保持体を挟んだ他方側に設けられる送風手段と連通可能であり、
前記遮蔽保持体はトンネル内壁に保持されている、
ことを特徴とする止水バルーン構造。
【0010】
(作用効果)
第1の態様の止水バルーン構造は、止水バルーンが可撓性であって、さらに片側に空気送入部を有しており、内部に送風機等の送風手段により空気を送入することにより膨張し、トンネル内壁と密着する部分を形成することにより水を遮断する。
止水バルーンの片側には、止水バルーンを受け止める、トンネル内壁に保持されている遮蔽保持体が設けられている。これにより、遮断された水から受ける水圧により止水バルーンが移動することを防ぐことができる。
空気送入部は、前記遮蔽保持体を挟んだ他方側に設けられる送風手段と連通可能であり、前記送風手段により、止水バルーン内に空気を送入することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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