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公開番号2024174560
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2023092451
出願日2023-06-05
発明の名称負荷駆動装置
出願人株式会社デンソー
代理人弁理士法人サトー
主分類G01R 31/00 20060101AFI20241210BHJP(測定;試験)
要約【課題】電源電圧が変動しても、誘導性負荷のインダクタンスが増大したことを確実に検出できる負荷駆動装置を提供する。
【解決手段】負荷駆動装置1において、積分回路8は、直流電源2の電圧VBと、抵抗素子6及びダイオード7を介したFET4のドレイン電圧との差電圧を、FET4がターンオフしてから所定の時定数で積分する。マイコン9は、その積分の結果が所定の範囲を超えるとL負荷3の異常を検出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電源(2)とグランドとの間に、誘導性負荷(3)と共に直列に接続されるローサイドスイッチ(4)と、
前記電源の電圧と、前記ローサイドスイッチの負荷側電圧との差分を、当該ローサイドスイッチがターンオフしてから所定の時定数で積分する積分実行部(8)と、
前記積分の結果が所定の範囲を超えると、前記誘導性負荷の異常を検出する異常検出部(9,25)と、を備える負荷駆動装置。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記積分実行部は、コンデンサ(5)及び抵抗素子(6)からなる積分回路を備え、
前記積分回路及び遅れ電流通電部(7,22,33)の直列回路を、前記誘導性負荷に並列に接続する請求項1記載の負荷駆動装置。
【請求項3】
前記遅れ電流通電部は、ダイオード(7)である請求項2記載の負荷駆動装置。
【請求項4】
前記ダイオードは、定電流ダイオード(22)である請求項3記載の負荷駆動装置。
【請求項5】
前記遅れ電流通電部は、電圧バッファ回路(33)である請求項2記載の負荷駆動装置。
【請求項6】
前記コンデンサに充電された電荷を放電させる放電部(23)を備える請求項2から5の何れか一項に記載の負荷駆動装置。
【請求項7】
前記所定の範囲は、前記積分実行部により予め実行された積分結果に基いて決定されている請求項1記載の負荷駆動装置。
【請求項8】
前記所定の範囲は、前記積分実行部により前回に実行された積分結果に基いて決定される請求項1記載の負荷駆動装置。
【請求項9】
前記所定の範囲は、前記積分実行部により現時点までに実行された複数回の積分結果の平均値に基いて決定されている請求項1記載の負荷駆動装置。
【請求項10】
前記電源は、二次電池で構成され、
前記所定の範囲は、前記電源に最初に充電が行われた以降に、前記積分実行部により実行される連続した2回の積分結果の差について設定されている請求項1記載の負荷駆動装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導性負荷をローサイド駆動する装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、誘導性負荷としてリレー等のコイルを駆動する装置においては、リレーの接点がオフして固着した状態を検出することが要求されている。リレーの接点がオフして固着すると、誘導性負荷のインダクタンスが増大する。そのインダクタンスが増大した状態を検出するには、例えば、ローサイドスイッチがターンオフした際に発生するフライバック電圧の波形を観測して、フライバック時間の長さを判定することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-10563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、フライバック時間の長さは電源電圧に依存するため、電源電圧が変動すると誤検出が発生するおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電源電圧が変動しても、誘導性負荷のインダクタンスが増大したことを確実に検出できる負荷駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の負荷駆動装置によれば、積分実行部(8)は、電源(2)の電圧と誘導性負荷(3)をローサイド駆動するスイッチ(4)の負荷側電圧との差分を、当該ローサイドスイッチがターンオフしてから所定の時定数で積分する。異常検出部(9,25)は、その積分の結果が所定の範囲を超えると誘導性負荷の異常を検出する。上記の積分の結果は、ローサイドスイッチがターンオフした際に発生するフライバック電圧のエネルギー;フライバックエネルギーを反映したものとなる。このように、フライバックエネルギーの大きさを評価することで、電源電圧が変動してもその影響を受けることなく、誘導性負荷のインダクタンスが増大したことを検出できる。
【0006】
請求項2記載の負荷駆動装置によれば、コンデンサ(5)及び抵抗素子(6)からなる積分回路、並びに遅れ電流通電部(7,22,33)の直列回路を誘導性負荷に並列に接続する。このように構成すれば、誘導性負荷のフライバックエネルギーを、コンデンサに充電された電圧で評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態であり、負荷駆動装置の構成を示す図
ローサイドスイッチがターンオフした際に、L負荷のインダクタンスが正常である場合の積分電圧波形を示す図
ローサイドスイッチがターンオフした際に、L負荷のインダクタンスが異常である場合の積分電圧波形を示す図
第2実施形態であり、負荷駆動装置の構成を示す図
マイコンによる制御内容を示すフローチャート
第3実施形態であり、負荷駆動装置の構成を示す図
第4実施形態であり、正常、異常を判定するための範囲の設定処理を示す図
第5実施形態であり、正常、異常を判定するための範囲の設定処理を示す図
第6実施形態であり、正常、異常を判定するための範囲の設定処理を示す図
第7実施形態であり、正常、異常を判定するための範囲の設定処理を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態の負荷駆動装置1は、一端が直流電源2の正側端子に接続された誘導性負荷3を、ローサイドスイッチであるNチャネルMOSFET4により駆動する。以下、誘導性負荷3をL負荷3と称する。直流電源2は、例えば車両のバッテリ等であり、車両の走行中は電圧が頻繁に変動する。L負荷3は、例えばリレーコイル等である。L負荷3には、コンデンサ5、抵抗素子6、及び逆方向のダイオード7の直列回路が並列に接続されている。遅れ電流通電部であるダイオード7のアノードは、FET4のドレインに接続されている。コンデンサ5及び抵抗素子6は、積分回路8を構成している。
【0009】
マイクロコンピュータ;マイコン9は、抵抗素子10を介してFET4のゲートを駆動する。FET4のソースはグランドに接続されており、L負荷3は、FET4によりローサイド駆動される。FET4をターンオフした際に、L負荷3が発生させる遅れ電流は、ダイオード7を介して積分回路8側に流れる。積分回路8は、積分実行部に相当する。
【0010】
コンデンサ5の両端は、それぞれ抵抗素子11,12を介してオペアンプ13の反転入力端子、非反転入力端子に接続されている。オペアンプ13の出力端子は、マイコン9に内蔵されているA/Dコンバータの入力端子に接続されている。オペアンプ13の反転入力端子と出力端子との間には、抵抗素子14が接続されている。オペアンプ13の非反転入力端子とグランドとの間には、抵抗素子15が接続されている。これにより、差動増幅器16が構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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