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公開番号2025064533
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023174379
出願日2023-10-06
発明の名称電力変換装置の制御装置
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人サトー
主分類H02M 7/487 20070101AFI20250410BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】中間端子の電圧を所望する値に制御するとともに、充電器の電流を制御する。
【解決手段】電力変換装置1は、バッテリ2の正極と負極との間に直列に接続されたコンデンサ7a、7bと、スイッチ素子Q1~Q12と、スイッチ素子Q1~Q12を制御する制御装置9と、コンデンサ7a、7b同士が接続されるノードNmとコンデンサ7bの負極側端子との間にバッテリ2を充電するための充電スタンド14を接続することができる充電リレー13と、を備える。制御装置9は、バッテリ2の電流の検出値とバッテリ2の電流の指令値を表す電源電流指令とに基づいてバッテリ2の電流をフィードバック制御し、その制御の結果に対してバッテリ2の電圧の検出値からノードNmの電圧の検出値を除算して得られる値を乗算することを含む演算を行うことにより、充電スタンド14の出力電流の指令値を表す充電器電流指令を求める電流指令演算部17を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電源(2)と、複数相のコイル(3u、3v、3w)および前記複数相のコイルの一方の端子が接続された中性点(6)を有する回転機(3)と、の間で通電する電力を変換する電力変換装置(1、51)において用いられる制御装置であって、
前記電力変換装置は、
前記電源の正極と前記電源の負極との間に直列に接続された複数のコンデンサ(7a、7b)と、
複数の前記コンデンサ同士が接続される中間端子(Nm)と前記複数相のコイルのそれぞれとの間に設けられた複数の中間スイッチ素子(Q7~Q12、D1~D6)と、
前記複数相のコイルのそれぞれと前記電源の正極との間に設けられた複数の正極側スイッチ素子(Q1、Q3、Q5)と、
前記複数相のコイルのそれぞれと前記電源の負極との間に設けられた複数の負極側スイッチ素子(Q2、Q4、Q6)と、
前記中間スイッチ素子、前記正極側スイッチ素子および前記負極側スイッチ素子を制御する前記制御装置(9、52)と、
前記中間端子と前記コンデンサの正極側端子または負極側端子との間に前記電源を充電するための充電器(14)を接続することができる接続部(13)と、
前記電源の電圧である第1電圧を検出する第1電圧センサ(11a)と、
前記中間端子と前記電源の負極との間の電圧である第2電圧を検出する第2電圧センサ(11b)と、
前記電源の電流である電源電流を検出する電流センサ(10c)と、
を備え、
前記制御装置は、
前記中間端子の電圧を、前記電源の電圧を降圧して前記充電器の出力電圧の範囲内に制御する電圧制御部(15)と、
前記電流センサにより検出された前記電源電流の検出値と前記電源電流の指令値を表す電源電流指令とに基づいて前記電源電流をフィードバック制御し、前記フィードバック制御の結果に対して前記第1電圧センサの検出値から前記第2電圧センサの検出値を除算して得られる値を乗算することを含む演算を行うことにより、前記充電器の出力電流の指令値を表す充電器電流指令を求める電流指令演算部(17、53)と、
を備える電力変換装置の制御装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記電流指令演算部(53)は、前記電源電流指令の前回値と今回値との大小関係および前記電源電流指令と前記電源電流の検出値との大小関係に基づいて、前記演算を行うことにより求めた前記充電器電流指令を出力するか、一定の傾きで変化する指令値を前記充電器電流指令として出力するか、を切り替えるようになっている請求項1に記載の電力変換装置の制御装置。
【請求項3】
前記電流指令演算部は、前記電源電流指令の前回値と今回値との大小関係および前記電源電流指令と前記電源電流の検出値との大小関係に基づいて、前記電源電流が一定となる状態である定常状態であるのか前記電源電流が変化する状態である過渡状態であるのかを判断し、前記定常状態であると判断した場合には前記演算を行うことにより求めた前記充電器電流指令を出力し、前記過渡状態であると判断した場合には前記一定の傾きで変化する指令値を前記充電器電流指令として出力する請求項2に記載の電力変換装置の制御装置。
【請求項4】
前記電流指令演算部は、
前記定常状態から前記過渡状態に遷移したことを判定する開始判定と、前記過渡状態から前記定常状態に遷移したことを判定する終了判定と、を実行し、
前記開始判定では、前記電源電流指令の前回値と今回値とを比較し、前記今回値が前記前回値よりも大きくなった時点で前記電源電流が増加する方向に変化する前記過渡状態である増加の過渡状態に遷移したと判定し、前記今回値が前記前回値よりも小さくなった時点で前記電源電流が減少する方向に変化する前記過渡状態である減少の過渡状態に遷移したと判定し、
前記増加の過渡状態に遷移した後に実行される前記終了判定では、前記電源電流指令と前記電源電流の検出値とを比較し、前記電源電流の検出値が前記電源電流指令よりも大きくなった時点で前記定常状態に遷移したと判定し、
前記減少の過渡状態に遷移した後に実行される前記終了判定では、前記電源電流指令と前記電源電流の検出値とを比較し、前記電源電流の検出値が前記電源電流指令よりも小さくなった時点で前記定常状態に遷移したと判定する請求項3に記載の電力変換装置の制御装置。
【請求項5】
前記一定の傾きは、予め定められた前記充電器電流指令の変化速度の上限値または下限値である請求項2から4のいずれか一項に記載の電力変換装置の制御装置。
【請求項6】
前記電流指令演算部は、
前記フィードバック制御において比例積分制御を行うようになっており、
前記フィードバック制御の結果が前記変化速度の上限値または下限値を超過した場合、その超過した分の値を前記比例積分制御における積分項から差し引くようになっている請求項5に記載の電力変換装置の制御装置。
【請求項7】
さらに、前記複数相の中から前記充電器の電流を前記回転機に通電する入力相を決定し、前記複数相のうち前記入力相以外の2相に流れる電流の比率である電流比を制御する相電流制御部(16)を備える請求項1から4のいずれか一項に記載の電力変換装置の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電源と回転機との間で通電する電力を変換する電力変換装置の制御装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
現状、BEVの充電スタンドの設置状況としては、800V用も設置され始めているが普及率が低く、400V用が主流である。なお、BEVは、Battery Electric Vehicleの略称である。800Vバッテリが搭載されたBEVにおいて、そのバッテリを400V用充電スタンドで充電するためには、400Vを800Vに変換する充電専用の昇圧コンバータなどの電圧調整装置が必要となり、そうするとコストの増加や装置の大型化などを招くことになる。
【0003】
特許文献1には、3レベルインバータおよびモータを昇圧コンバータとして動作させることにより充電スタンドの電圧を昇圧する技術が開示されている。以下、特許文献1に開示された技術のことを単に従来技術と称することとする。従来技術によれば、昇圧コンバータなどの電圧調整装置を別途設けることなく、充電器である充電スタンドの電圧を調整して電源であるバッテリを充電することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-160202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術では、充電スタンドを電圧源として考えているため、充電スタンドが接続される中間端子の電圧が安定しており電流だけの制御となっている。しかし、実際の充電スタンドは、DC/DCコンバータで電流制御をして電流が出力されるようになっている。そのため、従来技術の制御では、中間端子の電圧を制御することができず、充電スタンドの電流に応じて中間端子に接続される複数のコンデンサの電圧が変動し、その結果、充電ができない、コンデンサに耐圧を超える電圧が印加される、などの不具合が生じるおそれがある。
【0006】
また、上記構成において、充電スタンドの電流を制御するためには、車両側から充電スタンドに対して電流指令を送信し、充電スタンド側において受信した電流指令に基づいて電流を制御する必要がある。しかし、従来技術では、車両側から充電スタンドに対して電流指令を送信するといった構成がないため、充電スタンドの電流を制御することができない。充電スタンドの電流を制御することができない場合、バッテリに過剰な電流が流れてしまうという問題、バッテリの充電時間が増大するという問題などが引き起こされるおそれがある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、中間端子の電圧を所望する値に制御するとともに、充電器の電流を制御することができる電力変換装置の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の電力変換装置の制御装置は、電源(2)と、複数相のコイル(3u、3v、3w)および前記複数相のコイルの一方の端子が接続された中性点(6)を有する回転機(3)と、の間で通電する電力を変換する電力変換装置(1、51)に用いられるものである。前記電力変換装置は、前記電源の正極と前記電源の負極との間に直列に接続された複数のコンデンサ(7a、7b)と、複数の前記コンデンサ同士が接続される中間端子(Nm)と前記複数相のコイルのそれぞれとの間に設けられた複数の中間スイッチ素子(Q7~Q12、D1~D6)と、前記複数相のコイルのそれぞれと前記電源の正極との間に設けられた複数の正極側スイッチ素子(Q1、Q3、Q5)と、前記複数相のコイルのそれぞれと前記電源の負極との間に設けられた複数の負極側スイッチ素子(Q2、Q4、Q6)と、前記中間スイッチ素子、前記正極側スイッチ素子および前記負極側スイッチ素子を制御する前記制御装置(9、52)と、前記中間端子と前記コンデンサの正極側端子または負極側端子との間に前記電源を充電するための充電器(14)を接続することができる接続部(13)と、前記電源の電圧である第1電圧を検出する第1電圧センサ(11a)と、前記中間端子と前記電源の負極との間の電圧である第2電圧を検出する第2電圧センサ(11b)と、前記電源の電流である電源電流を検出する電流センサ(10c)と、を備える。
【0009】
前記制御装置は、前記中間端子の電圧を、前記電源の電圧を降圧して前記充電器の出力電圧の範囲内に制御する電圧制御部(15)を備える。上記構成では、複数の中間スイッチ素子、複数の正極側スイッチ素子および複数の負極側スイッチ素子により3レベルインバータが構成される。このような構成において、制御装置の電圧制御部は、3レベルインバータを降圧動作させることにより、中間端子の電圧を充電器の出力電圧の範囲内に制御することができる。
【0010】
また、前記制御装置は、前記電流センサにより検出された前記電源電流の検出値と前記電源電流の指令値を表す電源電流指令とに基づいて前記電源電流をフィードバック制御し、前記フィードバック制御の結果に対して前記第1電圧センサの検出値から前記第2電圧センサの検出値を除算して得られる値を乗算することを含む演算を行うことにより、前記充電器の出力電流の指令値を表す充電器電流指令を求める電流指令演算部(17、53)と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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