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公開番号2025064146
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023173671
出願日2023-10-05
発明の名称半導体装置及びその製造方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250410BHJP()
要約【課題】 精度良く不純物が注入されることにより、安定した特性を有する半導体装置を提案する。
【解決手段】 半導体装置は、半導体基板を備える。半導体基板が、p型の第1半導体層と、第1半導体層の下側に配置されているドリフト層と、ドリフト層の下側に配置されているn型の第2半導体層、を備える。ドリフト層が、第1導電型の第1半導体領域と、第1半導体領域中に分散配置されている複数の第2導電型の第2半導体領域及び複数の第2導電型の第3半導体領域、を有する。第2半導体領域が、半導体基板の上面に沿う第1方向に長い形状を有しており、第3半導体領域が、半導体基板の上面に沿うとともに第1方向に直交する第2方向に長い形状を有している。第2半導体領域と第3半導体領域が、第1方向に沿って間隔を空けて交互に配置されているとともに、第2方向に沿って間隔を空けて交互に配置されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
半導体基板(12)を備える半導体装置(10、100)であって、
前記半導体基板が、
p型の第1半導体層(32)と、
前記第1半導体層の下側に配置されているドリフト層(34)と、
前記ドリフト層の下側に配置されているn型の第2半導体層(40)、
を備え、
前記ドリフト層が、
第1導電型の第1半導体領域(35)と、
前記第1半導体領域中に分散配置されている複数の第2導電型の第2半導体領域(36)及び複数の第2導電型の第3半導体領域(37)、
を有し、
前記第2半導体領域が、前記半導体基板の上面(12a)に沿う第1方向に長い形状を有しており、
前記第3半導体領域が、前記半導体基板の前記上面に沿うとともに前記第1方向に直交する第2方向に長い形状を有しており、
前記第2半導体領域と前記第3半導体領域が、前記第1方向に沿って間隔を空けて交互に配置されているとともに、前記第2方向に沿って間隔を空けて交互に配置されている、
半導体装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第2半導体領域の前記第1方向の長さ(L1)が、前記第1方向に隣り合う前記第2半導体領域と前記第3半導体領域の中心間の距離(D1)以上であり、
前記第3半導体領域の前記第2方向の長さ(L2)が、前記第2方向に隣り合う前記第2半導体領域と前記第3半導体領域の中心間の距離(D2)以上である、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ドリフト層が、第1ドリフト層であり、
前記半導体基板が、前記第1ドリフト層と前記第2半導体層の間に設けられた第2ドリフト層(134)を有し、
前記第2ドリフト層が、
第1導電型の第4半導体領域(135)と、
前記第4半導体領域中に分散配置されている複数の第2導電型の第5半導体領域(136)及び複数の第2導電型の第6半導体領域(137)、
を有し、
前記第5半導体領域が、前記第1方向に長い形状を有しており、
前記第6半導体領域が、前記第2方向に長い形状を有しており、
前記第5半導体領域と前記第6半導体領域が、前記第1方向に沿って間隔を空けて交互に配置されているとともに、前記第2方向に沿って間隔を空けて交互に配置されており、
前記半導体基板を上から見たときに、前記各第2半導体領域と対応する前記各第6半導体領域が交差しており、前記各第3半導体領域と対応する前記各第5半導体領域が交差している、請求項1または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体装置の製造方法であって、
第1導電型半導体層(50)の上面に、前記第1方向に長い形状を有する複数の第1の開口(52a)と、前記第2方向に長い形状を有する複数の第2の開口(52b)と、を有するレジスト(52)を形成する工程であって、前記第1の開口と前記第2の開口が、前記第1方向に沿って間隔を空けて交互に配置されているとともに、前記第2方向に沿って間隔を空けて交互に配置されるように、前記レジストを形成する前記工程と、
前記各第1の開口及び前記各第2の開口を介して、前記第1導電型半導体層に第2導電型不純物をイオン注入することにより、前記第1導電型半導体層中に複数の第2導電型半導体領域(62)を形成する工程、
を備え、
前記第1の開口を介した前記イオン注入により形成された前記第2導電型半導体領域が前記第2半導体領域となり、
前記第2の開口を介した前記イオン注入により形成された前記第2導電型半導体領域が前記第3半導体領域となり、
残存する前記第1導電型半導体層が前記第1半導体領域となる、
製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、半導体装置及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、縦型の半導体装置が開示されている。この半導体装置は、半導体基板の上面側に設けられたソース領域及びウェル領域と、半導体基板の下面側に設けられたドレイン層との間に、n型領域とp型領域とが横方向に交互に配置された層(以下、スーパージャンクション層という)を有している。特許文献1の技術では、半導体装置がオフしたときに、n型領域とp型領域の界面のpn接合からスーパージャンクション層全体に空乏層が広がる。この半導体装置では、スーパージャンクション層が素早く空乏化されるので、高い耐圧を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-135819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
スーパージャンクション層のp型領域は、一般的に、n型領域の上面に開口を有するレジストを形成し、開口を介してn型領域にp型不純物をイオン注入することにより形成される。開口を有するレジストを形成するには、まず、n型領域の上面全域にレジストを形成した後、開口に対応する範囲のレジストを露光させる。その後、現像液を塗布することにより、露光部分のレジストを除去することで、開口を形成する。このとき、現像液の流れにより、残存させるべき部分(非露光部分という)のレジストに力が加わり、非露光部分のレジストが変形する場合がある。特に、現像液の流れに対して直交する方向に長く伸びる非露光部分は、大きな力が加わり易く変形し易い。レジストが変形すると、意図した範囲に開口が位置せず、所望の範囲にp型不純物を注入することができない。その結果、半導体装置の特性が変動してしまう。本明細書では、精度良く不純物が注入されることにより、安定した特性を有する半導体装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する半導体装置(10、100)は、半導体基板(12)を備える。前記半導体基板が、p型の第1半導体層(32)と、前記第1半導体層の下側に配置されているドリフト層(34)と、前記ドリフト層の下側に配置されているn型の第2半導体層(40)、を備える。前記ドリフト層が、第1導電型の第1半導体領域(35)と、前記第1半導体領域中に分散配置されている複数の第2導電型の第2半導体領域(36)及び複数の第2導電型の第3半導体領域(37)、を有する。前記第2半導体領域が、前記半導体基板の上面(12a)に沿う第1方向に長い形状を有しており、前記第3半導体領域が、前記半導体基板の前記上面に沿うとともに前記第1方向に直交する第2方向に長い形状を有している。前記第2半導体領域と前記第3半導体領域が、前記第1方向に沿って間隔を空けて交互に配置されているとともに、前記第2方向に沿って間隔を空けて交互に配置されている。
【0006】
なお、本明細書において、第1導電型と第2導電型の一方がp型を意味し、他方がn型を意味する。すなわち、第1導電型がp型の場合は第2導電型がn型であり、第1導電型がn型の場合は第2導電型がp型である。
【0007】
イオン注入により第2半導体領域及び第3半導体領域を形成する場合、ドリフト層の上面にそれぞれの半導体領域に対応する開口を有するレジストを形成し、各開口を介して第2導電型不純物をイオン注入する。この半導体装置では、第2半導体領域と第3半導体領域が、第1方向に沿って間隔を空けて交互に配置されているとともに、第2方向に沿って間隔を空けて交互に配置されている。すなわち、第2半導体領域及び第3半導体領域を形成する際には、レジストの各開口が、第1方向及び第2方向に沿って分散配置するように形成される。このため、複数の開口が形成されたレジストは、第1方向に伸びる部分と第2方向に伸びる部分とが、比較的狭い間隔で接続された形状を有する。このように、上記の半導体装置は、複数の開口を有するレジストを形成する際に、特定方向に伸びるレジストが、比較的狭い間隔で当該特定方向に直交する方向に伸びるレジストに接続されることにより補強されるので、現像の際にレジストが現像液の流れに対して変形し難く、精度良く第2半導体領域及び第3半導体領域が形成される。このため、上記の半導体装置は安定した特性を有する。
【0008】
また、本明細書は、上記した半導体装置の製造方法を開示する。前記製造方法は、第1導電型半導体層の上面に、前記第1方向に長い形状を有する複数の第1の開口(52a)と、前記第2方向に長い形状を有する複数の第2の開口(52b)と、を有するレジスト(52)を形成する工程であって、前記第1の開口と前記第2の開口が、前記第1方向に沿って間隔を空けて交互に配置されているとともに、前記第2方向に沿って間隔を空けて交互に配置されるように、前記レジストを形成する前記工程と、前記各第1の開口及び前記各第2の開口を介して、前記第1導電型半導体層に第2導電型不純物をイオン注入することにより、前記第1導電型半導体層中に複数の第2導電型半導体領域(62)を形成する工程、を備える。前記第1の開口を介した前記イオン注入により形成された前記第2導電型半導体領域が前記第2半導体領域となり、前記第2の開口を介した前記イオン注入により形成された前記第2導電型半導体領域が前記第3半導体領域となり、残存する前記第1導電型半導体層が前記第1半導体領域となる。
【0009】
上記の製造方法では、第1の開口と第2の開口が、第1方向及び第2方向の双方に沿って間隔を空けて交互に配置されるように、レジストを形成する。このレジストを形成する際には、まず、第1導電型半導体層の上面の略全域にレジストを形成した後、各第1の開口及び各第2の開口を形成すべき範囲のレジストを露光させる。その後、レジストに現像液を塗布して露光部分のレジストを除去することにより、各第1の開口及び各第2の開口が形成される。このとき、残存するレジストは、各第1の開口及び各第2の開口により、第1方向に伸びる部分と第2方向に伸びる部分とが、比較的狭い間隔で接続された形状となる。このように、上記の製造方法では、複数の開口を有するレジストを形成する際に、特定方向に伸びるレジストが、比較的狭い間隔で当該特定方向に直交する方向に伸びるレジストに接続されることにより補強されるので、現像の際にレジストが現像液の流れに対して変形し難い。このため、各第1の開口及び各第2の開口を介して、第1導電型半導体層の上面から第2導電型不純物を精度良くイオン注入することができ、所望の範囲に第2半導体領域及び第3半導体領域を形成することができる。したがって、この製造方法では、安定した特性を有する半導体装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1の半導体装置の斜視断面図。
図1の平面IIにおける断面図。
図1の平面IIIにおける断面図。
図3に対応する断面において、比較例の半導体装置がオフしたときの空乏層の広がりを説明するための図。
図3に対応する断面において、実施例1の半導体装置がオフしたときの空乏層の広がりを説明するための図。
実施例1の半導体装置の製造工程を説明するための図。
実施例1の半導体装置の製造工程を説明するための図。
実施例1の半導体装置の製造工程を説明するための図。
実施例1の半導体装置の製造工程を説明するための図。
実施例1の半導体装置の製造工程を説明するための図。
実施例2に係る半導体装置の斜視断面図。
図11の平面XIIにおける拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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