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公開番号2024172060
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089494
出願日2023-05-31
発明の名称浸水予測システム及びプログラム
出願人光陽無線株式会社
代理人個人
主分類G08B 31/00 20060101AFI20241205BHJP(信号)
要約【課題】浸水検出地点に於ける高精度の浸水予測ができる浸水予測システムの提供。
【解決手段】各浸水予測地点に設置された水位検出センサと、水位検出センサからの水位情報を受信し管理サーバへ送信するゲート基地局を備え、管理サーバは、各時刻で各水位検出センサで検出された水位情報を水位情報記憶手段に保存する水位情報取得手段と、適応フィルタにより、時刻tに於ける各浸水予測地点の水位情報に基づき、時刻(t+Δt)に於ける各浸水予測地点の予測水位情報を算出し予測水位記憶手段に保存する予測水位演算手段と、適応フィルタのフィルタ係数を記憶する適応係数記憶手段と、時刻tに於ける各浸水予測地点の水位情報と同時刻tに於ける各浸水予測地点の予測水位情報に基づき、予測水位演算手段の適応フィルタで用いられる各フィルタ係数を更新し、適応係数記憶手段に保存する適応係数更新手段を備えた。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
浸水予測を行う予測エリア内に分散して位置する、浸水予測を行う各地点を浸水予測地点とし、該予測エリア内の各浸水予測地点における浸水予測を行う浸水予測システムであって、
通信回線に接続された管理サーバと、
前記各浸水予測地点に設置され、該浸水予測地点の水位を検出するとともに、検出した水位情報を送信する水位検出センサと、
前記各浸水予測地点の周辺に設置され、前記水位検出センサから送信される水位情報を受信し、通信回線を介して前記管理サーバへ送信する複数のゲート基地局と、を備え、
前記管理サーバは、
各時刻に於ける、前記各浸水予測地点の前記水位検出センサにより検出される水位情報を格納する水位情報記憶手段と、
各時刻に於ける、前記各浸水予測地点の予測水位を格納する予測水位記憶手段と、
各時刻に於いて、前記各ゲート基地局から送信される前記各水位検出センサにより検出された水位情報を受信し前記水位情報記憶手段に保存する水位情報取得手段と、
適応フィルタにより、前記水位情報取得手段で受信された時刻tに於ける前記各浸水予測地点の水位情報に基づき、一定時間Δtだけ先の時刻(t+Δt)に於ける前記各浸水予測地点の水位を算出し、予測水位情報として前記予測水位記憶手段に保存する予測水位演算手段と、
前記予測水位演算手段の適応フィルタで用いられる各フィルタ係数を記憶する適応係数記憶手段と、
前記予測水位記憶手段に保存された時刻tに於ける前記各浸水予測地点の水位情報と、前記水位情報記憶手段に保存された同じ時刻tに於ける前記各浸水予測地点の予測水位情報とに基づき、前記予測水位演算手段の適応フィルタで用いられる各フィルタ係数を更新し、前記適応係数記憶手段に保存する適応係数更新手段と、
を備えたことを特徴とする浸水予測システム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記管理サーバは、
前記予測エリア及び前記予測エリア周辺の各観測地点で観測又は予測される降雨量を含む気象観測情報を記憶する気象観測情報記憶手段と、
前記気象観測情報を提供する気象情報配信サーバから、通信回線を介して送信される前記気象観測情報を受信し前記気象観測情報記憶手段に保存する気象観測情報取得手段と、
を備え、
前記予測水位演算手段は、
適応フィルタにより、前記水位情報取得手段で受信された時刻tに於ける前記各浸水予測地点の水位情報、及び前記気象観測情報取得手段で受信された時刻tに於ける各観測地点の前記気象観測情報に基づき、一定時間Δtだけ先の時刻(t+Δt)に於ける前記各浸水予測地点の水位を算出し、予測水位情報として前記予測水位記憶手段に保存するものであることを特徴とする請求項1記載の浸水予測システム。
【請求項3】
前記管理サーバは、
前記予測エリア及び前記予測エリア周辺の海岸の各観測地点で観測される潮位、又は前記予測エリア及び前記予測エリア周辺の河川の各観測地点で観測される河川水位の情報である潮位・河川水位情報を記憶する潮位・河川水位情報記憶手段と、
前記潮位・河川水位情報を提供する潮位・河川水位情報配信サーバから、通信回線を介して送信される前記潮位・河川水位情報を受信し前記潮位・河川水位情報記憶手段に保存する潮位・河川水位情報取得手段と、
を備え、
前記予測水位演算手段は、
適応フィルタにより、前記水位情報取得手段で受信された時刻tに於ける前記各浸水予測地点の水位情報、及び前記潮位・河川水位情報取得手段で受信された時刻tに於ける各観測地点の前記潮位・河川水位情報に基づき、一定時間Δtだけ先の時刻(t+Δt)に於ける前記各浸水予測地点の水位を算出し、予測水位情報として前記予測水位記憶手段に保存するものであることを特徴とする請求項1記載の浸水予測システム。
【請求項4】
前記各浸水予測地点、及び前記予測水位演算手段により算出される予測水位情報を地図上に示した浸水予測図を生成する水位予測出力手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の浸水予測システム。
【請求項5】
前記適応係数記憶手段に記憶された各フィルタ係数に基づき、前記各浸水予測地点間の相関を算出し、前記各浸水予測地点、及び前記各浸水予測地点間の相関を地図上に示した浸水予測地点間相関図を生成する相関図出力手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の浸水予測システム。
【請求項6】
前記予測水位演算手段に用いられる適応フィルタは、ニューラルネットワーク型の適応フィルタであることを特徴とする請求項1記載の浸水予測システム。
【請求項7】
コンピュータに読み込ませて実行することにより、該コンピュータを、請求項1乃至6の何れか一記載の浸水予測システムに於ける前記管理サーバとして機能させることを特徴とするプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、降雨時の道路、建物などの浸水を検出し及び浸水を予測する浸水予測システムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
降雨時の道路、建物などの浸水を検出や予測を行う技術としては特許文献1~12に記載のものが公知である。
【0003】
特許文献1,2には、浸水を検出する各地点(浸水検出地点)に、水位レベルを検出するRFセンサを設置し、RFセンサから送信される信号強度等を浸水検出装置1で測定し、浸水レベルを検出することで、大雨の際に浸水検出エリア内で浸水が発生したことを報知する技術が記載されている。
【0004】
特許文献3には、浸水検出地点に、非浸水時に非導通状態となり浸水時に導通状態となる一対の電極を有する浸水センサを設置し、大雨の際に浸水検出エリア内で浸水が発生したことを報知する技術が記載されている。
【0005】
特許文献4には、河川の各所に河川の水位を計測する水位センサを設置して、ネットワークを介して情報処理装置(管理サーバ)に河川水位を送信し、情報処理装置は、河川各所の河川水位から水位状況を地図上に表示すると共に、河川水位の時間変化から所定時間後(T分後)の予測水位を推定計算し、基準水位到達率を算出して算出される、基準水位到達率に応じて水防団待機,氾濫注意,避難指示等の情報を発出する防災情報出力システムが記載されている。また、特許文献5にも、同様に、水位センサで検出した河川水位の時間変化に基づき、河川水位を予測する水位予測システムが記載されている。
【0006】
特許文献6には、浸水を検出する浸水検出エリア内の各所に、ポール型水感知センサを設置し、ポール型水感知センサから無線送信される水感知信号をエッジサーバで受信し収集するとともに該水感知信号に基づいて水位検出情報を生成し、リアルタイム解析の結果として水位検出情報を表示部に表示する水位検出システムが記載されている。また、この水位検出システムでは、水位検出情報をクラウドサーバに送信してクラウドサーバで表紙させたり、さらにユーザ端末のモニタを表示部として、水位検出情報を確認できるようにしている。また、特許文献7にも、ポール型の水感知センサ(浸水監視標尺)を用いた同様の浸水監視システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開2020/218258号パンフレット
特開2019-087251号公報
特開2007-183874号公報
特開2021-085741号公報
特開2021-092530号公報
特開2021-060268号公報
特開2020-106547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1~3,6,7に記載の技術は、何れも、一定のエリア内の各所に配置された浸水検出地点に於ける現在の浸水レベルを検出し、これをリアルタイムで配信することにより避難等に役立てるものである。しかし、実際の浸水被害の状況を鑑みると、浸水が始まった時に避難や被害防止措置などの行動を開始したのでは、既に手遅れであるケースもある。例えば、大雨により駐車場が浸水した場合、駐車場に駐車している車両を避難させる必要があるが、既に浸水が始まっていると避難させることができないケースもある。また、店舗や地下道などでは、大雨により浸水が開始する前に土嚢などにより水の浸入を防止する措置をとる必要があるが、既に浸水が始まっているとそれらの措置が遅きに失するケースもある。従って、さらに浸水検出地点の各所に於いて、将来的にどの程度の浸水が予測されるのかの浸水予報に関する情報を得ることができれば、より迅速な避難等の被害拡大防止措置に繋げることができると考えられる。
【0009】
一方、特許文献4,5では、河川水位を河川の各所に設け、これらの水位センサで計測される水位の時間変化から所定時間後(T分後)の予測水位を推定計算し、水防団待機,氾濫注意,避難指示等の情報を発出するものである。これは、比較的広域での浸水予報に関する情報を得ることができるものと考えられる。
【0010】
然し乍ら、実際には、各地点の標高差、各地点の周辺の水路,側溝,下水道の有無、各地点の周辺の排水能力、各地点の周辺の塀や建物の有無等の様々な条件により、同じ河川水位であっても浸水被害が生じ易い地点とそうでない地点とがある。また、或る地点Aが浸水した場合、次はその周囲の或る値点Bが浸水するといった、地点間の浸水発生の相関があることも、経験上知られている場合もある。従って、より細かく具体的な浸水被害が生じる地点のリアルタイムの浸水予報情報や、各地点間の浸水発生の相関の情報が分かれば、より効果的な避難誘導や被害拡大防止措置に繋げることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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