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公開番号2024169063
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2023086247
出願日2023-05-25
発明の名称廃水処理方法および廃水処理装置
出願人学校法人 東洋大学,埼玉県
代理人個人
主分類C02F 11/04 20060101AFI20241128BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】メタン発酵槽の状態、及び汚泥の発生状況に影響を受けることなく安定した汚泥処理、及びアナモックス反応を行うことができる廃水処理方法及び廃水処理装置を提供する。
【解決手段】廃水処理方法は、有機系廃棄物をメタン発酵槽でメタン発酵処理する発酵処理工程と、発酵処理された発酵処理廃棄物を固液分離手段で固液分離する第1固液分離工程と、分離された発酵廃液に含まれる窒素成分を、アナモックス槽でアナモックス反応により処理するアナモックス処理工程と、有機系廃棄物の一部を、バイパスラインで、メタン発酵槽を経由しないでバイパスする工程と、バイパスされた有機系廃棄物の一部を固液分離手段で固液分離する第2固液分離工程と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
有機系廃棄物をメタン発酵槽でメタン発酵処理する発酵処理工程と、
発酵処理された発酵処理廃棄物を固液分離手段で固液分離する第1固液分離工程と、
分離された発酵廃液に含まれる窒素成分を、アナモックス槽でアナモックス反応により処理するアナモックス処理工程と、
前記有機系廃棄物の一部を、バイパスラインで、前記メタン発酵槽を経由しないでバイパスする工程と、
バイパスされた前記有機系廃棄物の一部を前記固液分離手段で固液分離する第2固液分離工程と、
を備える廃水処理方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第1固液分離工程の前に、前記発酵処理廃棄物を第1調整槽で貯留する第1貯留工程を備える、請求項1に記載の廃水処理方法。
【請求項3】
前記第2固液分離工程の前に、前記有機系廃棄物を第2調整槽で貯留する工程を備える、請求項1又は2に記載の廃水処理方法。
【請求項4】
前記アナモックス処理工程の前に、前記発酵廃液を第3調整槽で貯留する工程を備える、請求項1又は2に記載の廃水処理方法。
【請求項5】
前記有機系廃棄物が下水汚泥であり、処理水の返送先が下水処理システムであること特徴とする、請求項1又は2に記載の廃水処理方法。
【請求項6】
前記固液分離手段が、遠心脱水機又はベルト型脱水機である、請求項1又は2に記載の廃水処理方法。
【請求項7】
前記アナモックス処理工程の後、且つ前記第2固液分離工程の後に、前記第2固液分離工程で分離された前記有機系廃棄物を利用して、アナモックス処理された発酵廃液を脱窒する脱窒工程を備える、請求項1又は2に記載の廃水処理方法。
【請求項8】
有機系廃棄物をメタン発酵槽でメタン発酵処理する発酵処理工程と、
発酵処理された発酵処理廃棄物を固液分離手段で固液分離する第1固液分離工程と、
分離された発酵廃液に含まれる窒素成分を、アナモックス槽でアナモックス反応により処理するアナモックス処理工程と、
分離された前記発酵廃液の一部を、バイパスラインで、前記アナモックス槽を経由しないでバイパスするバイバス工程を備える、廃水処理方法。
【請求項9】
前記メタン発酵槽の揮発性有機酸の値が150mg/L以下であるか否かを判断する判断工程を有する請求項1又は8に記載の廃水処理方法。
【請求項10】
有機系廃棄物をメタン発酵処理するメタン発酵槽と、
発酵処理された発酵処理廃棄物を固液分離する第1固液分離手段と、
分離された発酵廃液に含まれる窒素成分を、アナモックス反応により処理するアナモックス槽と、
前記有機系廃棄物の一部を、前記メタン発酵槽を経由しないでバイパスするバイパスラインと、
バイパスされた前記有機系廃棄物の一部を固液分離する第2固液分離手段と、
を備える廃水処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は廃水処理方法および廃水処理装置に係り、アナモックス反応を用いて処理する廃水処理方法および廃水処理装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
廃水中に含まれるアンモニア性窒素(NH

-N)は、環境保全の観点からその除去が課題となっている。窒素排水の処理法には、生物処理法が多く用いられている。この窒素排水の生物処理に関わる重要な細菌として、アンモニアと亜硝酸を利用して窒素ガスへ変換するアナモックス(ANAMMOX:Anaerobic Ammonium Oxidation)細菌等が存在する。
【0003】
なお、アナモックス細菌は、下水処理場等の排水を処理する施設から簡単に入手することができる一般的な細菌である。アナモックス細菌は、環境中に広く生息しており、下水汚泥などから簡単に集積培養することが知られている(非特許文献1)。
【0004】
このアナモックス細菌を含むアナモックス槽を廃水処理装置に配置し、アナモックス反応により脱窒させる処理方法が提案されている(特許文献1)。生汚泥及び余剰活性汚泥(合わせて単に汚泥とも称する)を消化設備(メタン発酵槽)でメタン発酵し、脱水設備(固液分離手段)で分離した後に発生する脱水ろ液中には、高濃度の窒素が含まれるため、アナモックス槽で処理することが有効である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Yasuhiro Date et al., “D Microbial diversity of anammox bacteria enriched from different types of seed sludge in an anaerobic continuous-feeding cultivation reactor” Journal of Bioscience and Bioengineering Volume 107, (March 2009)
【特許文献】
【0006】
特開2019-025438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、汚泥がメタン発酵槽で消化処理(メタン発酵)されない場合、又は十分に消化処理されないで、固液分離を行い、その脱水ろ液をアナモックス槽に流入させると、高濃度の有機物によりアナモックス槽での窒素処理ができなくなるおそれがある。
【0008】
また、汚泥が多量に発生し、メタン発酵槽への投入量を越えた場合、その一部は脱水設備で脱水処理して系外に排出する必要がある。また、メタン発酵槽が何らかの原因で不調となり、計画量の全ての汚泥を受け入れられない場合がある。特に、下水処理場における汚泥処理の場合、汚泥の発生は止まることなく、常に発生しており、発生した汚泥は脱水処理など、何らかの処理をしなくてはいけない。
【0009】
すなわち、1)メタン発酵槽でトラブルが生じ、高濃度の有機物によりアナモックス槽での窒素処理ができない場合の処理方法と、2)発生し続ける汚泥の処理方法とを同時に両立させる必要がある。
【0010】
さらに、汚泥の一部をメタン発酵槽に通さずに脱水処理する必要が生じた場合、この脱水ろ液はアナモックス槽には流せない課題がある。これは、既述したように、アナモックス槽に流入させると、高濃度の有機物によりアナモックス槽での窒素処理ができなくなるおそれがあるためである。
(【0011】以降は省略されています)

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