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公開番号2024167521
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-04
出願番号2023083653
出願日2023-05-22
発明の名称水供給システム、及び、その運転制御方法
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類C02F 1/44 20230101AFI20241127BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】低品質な水源から効率的に純水を製造して水素製造装置に供給する。
【解決手段】水供給システム10は、水素製造装置100に水素製造用水120を供給するためのシステムであって、原水110から水素製造用水120を製造する水処理システム20と、水処理システムから排出される濃縮水32から水素製造用水をさらに製造する濃縮装置30と、水処理システムの内部と濃縮装置の内部とを結ぶ濃縮水の送出ルート50上に、水素製造装置で発生する廃熱を用いて濃縮水を温める加温部51と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素製造装置に水素製造用水を供給するための水供給システムであって、
原水から前記水素製造用水を製造する水処理システムと、
前記水処理システムから排出される濃縮水から前記水素製造用水をさらに製造する濃縮装置と、
前記水処理システムの内部と前記濃縮装置の内部とを結ぶ前記濃縮水の送出ルート上に、前記水素製造装置で発生する廃熱を用いて前記濃縮水を温める加温部と、を備える、
ことを特徴とする水供給システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記水処理システムと前記濃縮装置の動作を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記水素製造装置の稼働率に応じて前記水処理システムと前記濃縮装置の造水量比率を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の水供給システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記水素製造装置の稼働率が任意の閾値以上になる場合に、前記濃縮装置の造水量比率を増やし、また、前記水素製造装置の稼働率が任意の閾値未満になる場合に、前記水処理システムの造水量比率を増やすように、前記水処理システムと前記濃縮装置の動作を制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の水供給システム。
【請求項4】
前記水処理システムは、原水を濃縮水と第1透過水とに分離する第1水処理膜モジュールと、前記第1透過水を濃縮水と第2透過水とに分離する第2水処理膜モジュールと、を備え、
前記第1水処理膜モジュールは、親水性の第1水処理膜を有し、
前記第1水処理膜は、ナノカーボン構造体で構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の水供給システム。
【請求項5】
前記第2水処理膜モジュールは、前記第1水処理膜よりも目が細かい、親水性の第2水処理膜を有し、
前記第2水処理膜は、ナノカーボン構造体で構成されている
ことを特徴とする請求項4に記載の水供給システム。
【請求項6】
前記濃縮装置は、膜蒸留装置を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の水供給システム。
【請求項7】
前記膜蒸留装置は、疎水性膜を有し、
前記疎水性膜は、グラフェンで構成された膜が積層された構造になっている、又は、グラフェンで構成された膜に複数の孔が形成された構造になっている
ことを特徴とする請求項6に記載の水供給システム。
【請求項8】
原水から水素製造用水を製造する水処理システムと、前記水処理システムから排出される濃縮水から前記水素製造用水をさらに製造する濃縮装置と、前記水処理システムの内部と前記濃縮装置の内部とを結ぶ前記濃縮水の送出ルート上に、水素製造装置で発生する廃熱を用いて前記濃縮水を温める加温部と、を備え、かつ、前記水素製造装置に前記水素製造用水を供給するための水供給システムの運転制御方法であって、
水供給システムでの消費エネルギーができるだけ小さくになるように、前記水素製造装置の水素製造用水の需要、廃熱量、廃熱の温度、利用可能電力量から、前記水処理システムと前記濃縮装置の造水量比率を決定する
ことを特徴とする水供給システムの運転制御方法。
【請求項9】
原水から水素製造用水を製造する水処理システムと、前記水処理システムから排出される濃縮水から前記水素製造用水をさらに製造する濃縮装置と、前記水処理システムの内部と前記濃縮装置の内部とを結ぶ前記濃縮水の送出ルート上に、水素製造装置で発生する廃熱を用いて前記濃縮水を温める加温部と、を備え、かつ、前記水素製造装置に前記水素製造用水を供給するための水供給システムの運転制御方法であって、
前記水素製造装置から前記加温部に供給される廃熱の温度、前記濃縮装置に供給される冷却水の温度、前記濃縮装置で製造される水の造水量から、前記濃縮装置の内部に設けられた膜蒸留装置への前記水処理システムからの濃縮水の流入流速を決定する
ことを特徴とする水供給システムの運転制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水供給システム、及び、その運転制御方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
太陽光や風力等の再生可能エネルギーを利用した水電解によって製造された水素は、カーボンニュートラルなエネルギーとして注目されている。その水素を製造する水素製造装置としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。特許文献1に開示された水素製造装置は、再生可能エネルギー設備で発電した変動電力から水素を製造するものであって、酸素発生極がIrとMnの合金酸化物であることを特徴とするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-136801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、水素製造装置は、原料として高純度の純水を要する。近隣に河川、湖沼等の淡水源がある場合は、その淡水源から水を確保することができる。しかしながら、淡水源は、飲料水や農業用水として利用されている場合が多く、十分な量の水を確保することが難しい。そのため、低品質な水源から効率的に純水を製造して水素製造装置に供給することができる水供給システムの提供が望まれる。
【0005】
また、一般的に、再生可能エネルギーの代表である太陽光や風力等の発電設備の設置に適した場所は、淡水資源に恵まれていない場所が多い。そのため、水供給システムは、産業の排水処理水や、かん水、随伴水処理水等の低品質の原水から純水を製造することが望まれており、低品質の原水から純水を製造する場合に要するエネルギーが多くなる傾向にあるため、純水の製造に要するエネルギーを抑制(低減)することが望まれる。さらに低品質の原水から純水を製造する際に、多くの不純物が残留する濃縮水が発生するが、その濃縮水には水成分が含まれているため、その濃縮水からも純水をできるだけ多く得ることが望まれる。
【0006】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、低品質な水源から効率的に純水を製造して水素製造装置に供給する水供給システム、及び、その運転制御方法を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、水素製造装置に水素製造用水を供給するための水供給システムであって、原水から前記水素製造用水を製造する水処理システムと、前記水処理システムから排出される濃縮水から前記水素製造用水をさらに製造する濃縮装置と、前記水処理システムの内部と前記濃縮装置の内部とを結ぶ前記濃縮水の送出ルート上に、前記水素製造装置で発生する廃熱を用いて前記濃縮水を温める加温部と、を備える、構成とする。
その他の手段は、後記する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、低品質な水源から効率的に純水を製造して水素製造装置に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係る水供給システムの概略構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る水供給システムに用いる濃縮装置の膜蒸留装置の模式図である。
本実施形態に係る水供給システムに用いる濃縮装置の膜蒸留装置の変形例の模式図である。
本実施形態に係る水供給システムにおける第1運転制御方法の動作を示すフローチャートである。
本実施形態に係る水供給システムにおける第2運転制御方法の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示しているに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。また、本発明は、以下に説明する実施形態に限るものではなく、異なる構成同士を組み合わせたり、任意に変形したりすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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