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公開番号2024171074
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023087951
出願日2023-05-29
発明の名称微細藻類の回収方法
出願人水道機工株式会社
代理人個人,個人
主分類C02F 1/56 20230101AFI20241204BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】微細藻類を、短時間、低コストで容易に濃縮分離することができる微細藻類の回収方法の提供。
【解決手段】微細藻類を含む液体から微細藻類を回収する方法であって、前記微細藻類を含む液体に天然物由来カチオン性凝集剤を添加し、撹拌する工程(A)と、前記工程(A)の後に、前記微細藻類を含む液体に天然物由来アニオン性凝集剤を添加し、撹拌する工程(B)と、前記微細藻類を回収する回収工程とを含む微細藻類の回収方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
微細藻類を含む液体から微細藻類を回収する方法であって、
前記微細藻類を含む液体に天然物由来カチオン性凝集剤を添加し、撹拌する工程(A)と、
前記工程(A)の後に、前記微細藻類を含む液体に天然物由来アニオン性凝集剤を添加し、撹拌する工程(B)と、
前記微細藻類を回収する回収工程とを含むことを特徴とする微細藻類の回収方法。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記工程(A)と、前記工程(B)との間に前記微細藻類を含む液体のpHを調整する工程を含まない請求項1に記載の微細藻類の回収方法。
【請求項3】
前記工程(A)の前に、前記微細藻類を含む液体に天然物由来アニオン性凝集剤を添加し、撹拌する工程(C)を行う請求項1から2のいずれかに記載の微細藻類の回収方法。
【請求項4】
前記工程(A)における撹拌が、第1の撹拌と、第2の撹拌とを行うものであり、前記第1の撹拌の撹拌速度が、前記第2の撹拌の撹拌速度よりも速い請求項3に記載の微細藻類の回収方法。
【請求項5】
前記天然物由来カチオン性凝集剤が、キトサン、オリゴグルコサミン、ポリリジン、カチオン化セルロース、及びカチオン化グァーガムからなる群から選択される1種類以上である請求項1から2のいずれかに記載の微細藻類の回収方法。
【請求項6】
前記天然物由来アニオン性凝集剤が、ガラクトマンナンと、前記ガラクトマンナン以外の多糖類とを含む粒子である請求項1から2のいずれかに記載の微細藻類の回収方法。
【請求項7】
前記ガラクトマンナンが、フェヌグリークガム、グァーガム、タラガム、及びローカストビーンガムからなる群から選択される1種類以上である請求項6に記載の微細藻類の回収方法。
【請求項8】
前記ガラクトマンナン以外の多糖類が、キサンタンガム及びカラギーナンの少なくともいずれかである請求項6に記載の微細藻類の回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微細藻類の回収方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ボトリオコッカス、オーランチオキトリウム、ユーグレナ、ナンノクロロプシス等の微細藻類は、石油の代替燃料源として大きな期待が集まっている。一般的に、微細藻類はフィルターによる培地からの分離収穫ができないため、遠心分離装置を使い大きな電力コストをかけて濃縮している。そのため、濃縮コストの削減が大きな課題の1つとなっている。
【0003】
微細藻類の濃縮方法としては、遠心分離・膜フィルターが実用化されている他、泡分離・凝集剤などいろいろな方法が提案されており、また、複合的な処理も提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
液体中に分散している藻類を効率よく凝集分離させる方法として、藻類が分散しているpH2.0~4.0の液体にアルカリ性無機凝集剤を添加し、次いでカチオン性高分子凝集剤を添加することを含む方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
微細藻類を有効に利用することができる藻類含有組成物製造システムとして、微細藻類を培養液により培養させる培養手段と、キトサンを溶解液により溶解させる溶解手段と、前記培養手段で培養された微細藻類を含んだ培養液と前記溶解手段で溶解されたキトサンを含んだ溶解液とを、所定の速度勾配で攪拌させた後、前記所定の速度勾配未満の速度勾配で攪拌させることにより、微細藻類とキトサンとのフロックを形成させる攪拌手段と、前記攪拌手段により形成されたフロックを回収する回収手段と、前記回収手段により回収されなかった溶液を培養液として前記培養手段に返送する返送手段と、前記回収手段により回収されたフロックを構成する微細藻類から油脂を抽出するとともに、油脂を抽出された後の微細藻類の抽出残渣と、キトサンと、を含んだ藻類含有組成物を回収する油脂抽出手段と、を備える藻類含有組成物製造システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-212624号公報
特開2014-14284号公報
【非特許文献】
【0007】
山村寛、膜を用いた微細藻類の濃縮・回収技術、膜(MEMBRANE)、Vol. 41、No. 4、142-149、2016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
遠心分離は、濃縮時間が短く大量処理に向いているので、多くの使用例がある。しかし、潰れなどにより微細藻類の品質劣化やロスが生じている。
膜分離は、膜穴のサイズ微細化や構造の改良、クロスフロー方式と振動法の組み合わせなどで、剪断力を抑制した濾過が可能になっている。いずれも高濃度での濃縮では微細藻類を傷めたり、脱水効率が低下するなどの問題点を抱えている。
微細藻類の抽出残渣は、タンパク質、色素、ビタミン類など、人や動植物に対して有用な成分を含んでいる。特許文献1の技術では、無機凝集剤や石油由来の高分子凝集剤を使用するため、抽出残渣の有効利用を考慮した技術ではない。
特許文献2の技術では、キトサンを凝集剤として使用しているが、形成されるフロックサイズは小さく凝集沈殿に時間が掛かる。また、キトサンはpH5以下の酸性領域でカチオン性を示し凝集効果を発揮するため、pH6~8程度の中性領域ではキトサン単独での凝集は困難である。例えば、海水を利用して培養されるナンノクロロプシスの培養液は、pH6.2の中性であり、キトサンを添加しても微細藻類の凝集反応は見られず、キトサン単独での濃縮は困難である。
したがって、微細藻類を、短時間、低コストで容易に濃縮分離することができる技術の開発が強く求められているのが現状である。
【0009】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、微細藻類を、短時間、低コストで容易に濃縮分離することができる微細藻類の回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、微細藻類を含む液体に天然物由来カチオン性凝集剤を添加し、撹拌する工程(A)と、前記工程(A)の後に、前記微細藻類を含む液体に天然物由来アニオン性凝集剤を添加し、撹拌する工程(B)とを行うことで、微細藻類を、短時間、低コストで容易に濃縮分離することができることを知見した。
(【0011】以降は省略されています)

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