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公開番号
2024166964
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023083414
出願日
2023-05-19
発明の名称
エンジン制御装置およびエンジン装置
出願人
株式会社クボタ
代理人
弁理士法人芳野国際特許事務所
主分類
F02D
41/22 20060101AFI20241122BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】エンジンのリンプホームモードにおいて安定した自走を可能とするエンジン制御装置およびエンジン装置を提供すること。
【解決手段】エンジン制御装置2は、エンジンの回転数を検出する回転数検出部24と、電子スロットル機構6によるスロットル弁61の開度、インジェクタ31による燃料の噴射量を演算する演算部21と、を備え、エンジン3のリンプホームモードでの動作において、演算部21は、回転数検出部24で検出したエンジン3の回転数が予め設定された制限値を越えた場合、インジェクタ31による燃料の噴射を抑制する演算を行うことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電子スロットル機構および燃料噴射機構を備えたエンジンを制御するエンジン制御装置であって、
前記エンジンの回転数を検出する回転数検出部と、
前記電子スロットル機構によるスロットル弁の開度、前記燃料噴射機構による燃料の噴射量を演算する演算部と、
を備え、
前記エンジンのリンプホームモードでの動作において、前記演算部は、前記回転数検出部で検出した前記エンジンの回転数が予め設定された制限値を越えた場合、前記燃料噴射機構による燃料の噴射を抑制する演算を行うことを特徴とするエンジン制御装置。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記エンジンのリンプホームモードでの動作において、前記演算部は、前記回転数検出部で検出した前記エンジンの回転数が前記制限値以下の場合、通常動作モードと同じ演算によって前記燃料噴射機構による燃料の噴射量を決定することを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
【請求項3】
前記電子スロットル機構は、前記スロットル弁を回転させる弁回転機構部を有し、
前記弁回転機構部は、前記電子スロットル機構の電子制御が不能になった際に前記スロットル弁を機械的な中立位置にするように構成され、
前記弁回転機構部は、前記スロットル弁の前記中立位置に対する回転方向の公差を有し、
前記弁回転機構部を基準位置に取り付けた際、前記中立位置に対する前記公差における前記スロットル弁を閉じる側の最大公差になっていた場合に、前記リンプホームモードで自走可能な下限回転数以上になるように設定されることを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
【請求項4】
前記制限値は、前記エンジンの後段のクラッチが接続された状態で前記エンジンの出力を伝達する駆動ギアを噛み合わせることが可能な上限回転数であることを特徴とする請求項3に記載のエンジン制御装置。
【請求項5】
電子スロットル機構および燃料噴射機構を制御するエンジン制御装置と、エンジンの出力によって駆動される駆動機構と、を備えたエンジン装置であって、
前記駆動機構は、
前記エンジンの後段に設けられるクラッチと、
前記クラッチの後段に設けられ、前記エンジンの出力を伝達する駆動ギアを含む伝達部と、を有し、
前記エンジン制御装置は、
前記エンジンの回転数を検出する回転数検出部と、
前記電子スロットル機構によるスロットル弁の開度、前記燃料噴射機構による燃料の噴射量を演算する演算部と、を有し、
前記エンジンのリンプホームモードでの動作において、前記演算部は、前記回転数検出部で検出した前記エンジンの回転数が予め設定された制限値を越えた場合、前記燃料噴射機構による燃料の噴射を抑制する演算を行うことを特徴とするエンジン装置。
【請求項6】
前記エンジンのリンプホームモードでの動作において、前記演算部は、前記回転数検出部で検出した前記エンジンの回転数が前記制限値以下の場合、通常動作モードと同じ演算によって前記燃料噴射機構による燃料の噴射量を決定することを特徴とする請求項5に記載のエンジン装置。
【請求項7】
前記電子スロットル機構は、前記スロットル弁を回転させる弁回転機構部を有し、
前記弁回転機構部は、前記電子スロットル機構の電子制御が不能になった際に前記スロットル弁を機械的な中立位置にするように構成され、
前記弁回転機構部は、前記スロットル弁の前記中立位置に対する回転方向の公差を有し、
前記弁回転機構部を基準位置に取り付けた際、前記中立位置に対する前記公差における前記スロットル弁を閉じる側の最大公差になっていた場合に、前記リンプホームモードで自走可能な下限回転数以上になるように設定されることを特徴とする請求項5に記載のエンジン装置。
【請求項8】
前記制限値は、前記クラッチが接続された状態で前記駆動ギアを噛み合わせることが可能な上限回転数であることを特徴とする請求項6に記載のエンジン装置。
【請求項9】
前記クラッチは、遠心クラッチであることを特徴とする請求項8に記載のエンジン装置。
【請求項10】
前記伝達部は、前記クラッチと前記駆動ギアとの間に設けられるベルト式無断変速機を含むことを特徴とする請求項9に記載のエンジン装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子スロットル機構および燃料噴射機構を備えたエンジンを制御するエンジン制御装置およびエンジン装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
電子スロットル機構によってスロットル弁の開度を制御するエンジン装置において、電子スロットル機構に何らかの不具合が生じた場合、機械的に維持されるスロットル弁の開度によって自走可能にするリンプホームモードでの制御が行われる。
【0003】
特許文献1には、電子スロットル制御系の異常発生時における退避運転性能を向上するエンジン制御装置が開示される。このエンジン制御装置では、重度異常発生時は第一の異常記憶素子が動作し、スロットル弁開閉制御用モ-タの電源回路用負荷リレーを消勢して第一の警報・表示器を作動させ、燃料カット制御による第一の手段による退避運転を行い、軽度異常発生時は第二の異常記憶素子が動作し、第二の警報・表示器を動作させ、モ-タによるスロットル弁開度制御と燃料カット制御を併用した第二の手段による退避運転を行う構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-161194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エンジンのリンプホームモードでは、スロットル弁を電子的に制御できないことから、機械的に維持される開度(デフォルト開度)で自走可能にする必要がある。ここで、デフォルト開度はスロットル弁を回転させる弁回転機構部の公差の範囲でばらつきが生じる。このため、デフォルト開度の公差によるばらつきを考慮して、リンプホームモードでの安定した自走を可能にすることが望まれる。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、エンジンのリンプホームモードにおいて安定した自走を可能とするエンジン制御装置およびエンジン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、電子スロットル機構および燃料噴射機構を備えたエンジンを制御するエンジン制御装置であって、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出部と、前記電子スロットル機構によるスロットル弁の開度、前記燃料噴射機構による燃料の噴射量を演算する演算部と、を備え、前記エンジンのリンプホームモードでの動作において、前記演算部は、前記回転数検出部で検出した前記エンジンの回転数が予め設定された制限値を越えた場合、前記燃料噴射機構による燃料の噴射を抑制する演算を行うことを特徴とするエンジン制御装置である。
【0008】
本発明の他の一態様は、電子スロットル機構および燃料噴射機構を制御するエンジン制御装置と、エンジンの出力によって駆動される駆動機構と、を備えたエンジン装置であって、前記駆動機構は、前記エンジンの後段に設けられるクラッチと、前記クラッチの後段に設けられ、前記エンジンの出力を伝達する駆動ギアを含む伝達部と、を有し、前記エンジン制御装置は、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出部と、前記電子スロットル機構によるスロットル弁の開度、前記燃料噴射機構による燃料の噴射量を演算する演算部と、を有し、前記エンジンのリンプホームモードでの動作において、前記演算部は、前記回転数検出部で検出した前記エンジンの回転数が予め設定された制限値を越えた場合、前記燃料噴射機構による燃料の噴射を抑制する演算を行うことを特徴とするエンジン装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、エンジンのリンプホームモードにおいて安定した自走を可能とするエンジン制御装置およびエンジン装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態に係るエンジン制御装置およびエンジン装置の概要を説明するブロック図である。
本実施形態に係るエンジン制御装置の制御の一例を説明するフローチャートである。
エンジン回転数と弁回転機構部の公差との関係の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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