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公開番号2024163302
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2024158584,2021043781
出願日2024-09-12,2021-03-17
発明の名称恒温槽型圧電発振器
出願人株式会社大真空
代理人弁理士法人あーく事務所
主分類H03B 5/32 20060101AFI20241114BHJP(基本電子回路)
要約【課題】パッケージの断熱性を確保することが可能であり、パッケージの熱分布の均一化を図ることが可能な恒温槽型圧電発振器を提供することを目的とする。
【解決手段】コア部5が断熱用のパッケージ2の内部に密閉状態で封入されたOCXO1において、コア部5は、少なくとも発振用IC51、水晶振動子50、およびヒータ用IC52を含んだ構成になっており、さらに、パッケージ2に対してはんだ9bによって取り付けられる複数のコンデンサ9を含んでいる。コア部5は、コア基板4を介してパッケージ2の一主面に搭載され、複数のコンデンサ9は、パッケージ2における一主面とは反対側の他主面に設けられた搭載パッド9aにはんだ9bによって接合されており、搭載パッド9aは、コンデンサ9との接合部分のみがパッケージ2の他主面に現れている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
コア部が断熱用のパッケージの内部に密閉状態で封入された恒温槽型圧電発振器であって、
前記コア部は、少なくとも発振用IC、圧電振動子、およびヒータ用ICを含んだ構成になっており、
さらに、前記パッケージに対して接合材によって取り付けられる複数の回路部品を含んでおり、
前記コア部は、コア基板を介して前記パッケージの一主面に搭載され、
前記複数の回路部品は、前記パッケージにおける前記一主面とは反対側の他主面に設けられた回路部品用搭載パッドに前記接合材によって接合されており、
前記各回路部品用搭載パッドは、前記回路部品との接合部分のみが前記パッケージの他主面に現れていることを特徴とする恒温槽型圧電発振器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、恒温槽型圧電発振器に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
水晶振動子等の圧電振動子は、固有の周波数温度特性に基づいて、温度に応じて振動周波数が変化する。そこで、圧電振動子の周囲の温度を一定に保つために、恒温槽内に圧電振動子を封入した恒温槽型圧電発振器(Oven-Controlled Xtal(crystal) Oscillator:以下、「OCXO」とも言う。)が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-205093号公報
特開2018-14705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願出願人は、発振用IC、圧電振動子、およびヒータ用ICが積層されたコア部を、コア基板を介して断熱用のパッケージ内部に支持した恒温槽型圧電発振器の出願を既に行っている(特願2020-130421:本願出願時点で未公開)。このような恒温槽型圧電発振器では、パッケージの小型化にともなって熱容量が小さくなり、外部温度変化の影響を受けやすくなるので、パッケージの断熱性が低下し、外部応力の影響が大きくなることが懸念される。また、パッケージ全体としての熱分布が不均一になることも懸念される。
【0005】
本発明は上述したような実情を考慮してなされたもので、パッケージの断熱性を確保することが可能であり、パッケージの熱分布の均一化を図ることが可能な恒温槽型圧電発振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、コア部が断熱用のパッケージの内部に密閉状態で封入された恒温槽型圧電発振器であって、前記コア部は、少なくとも発振用IC、圧電振動子、およびヒータ用ICを含んだ構成になっており、さらに、前記パッケージに対して接合材によって取り付けられる複数の回路部品を含んでおり、前記コア部は、コア基板を介して前記パッケージの一主面に搭載され、前記複数の回路部品は、前記パッケージにおける前記一主面とは反対側の他主面に搭載されており、前記パッケージおよび前記複数の回路部品がそれぞれ平面視矩形状であり、前記パッケージの短辺方向の中心線および長辺方向の中心線のうち少なくとも1つに対して、前記複数の回路部品が対称に配置されていることを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、パッケージの断熱性を確保することができ、パッケージの熱分布の均一化を図ることができる。詳細には、発振用IC、圧電振動子、およびヒータ用ICを含むコア部を用いることで、コア部の熱容量を小さくすることができる。コア部の熱容量を小さくすると、小電力での温度制御がしやすくなり、しかも、コア部の温度追従性を向上させて、恒温槽型圧電発振器の安定性を向上させることができる。また、パッケージの熱容量を小さくした場合、外部温度変化の影響を受けやすくなるが、コア部とパッケージとの間にコア基板を介在させることで、応力と熱の逃げとを軽減できるようになっている。これに加え、複数の回路部品が、パッケージの短辺方向の中心線および長辺方向の中心線のうち少なくとも1つに対して対称に配置されているので、パッケージの特定の辺方向における熱伝達の対称性を保つことができ、熱分布の均一化を図ることができる。これにより、パッケージの特定の辺方向における熱伝達が偏りにくくなり、恒温槽型圧電発振器の温度制御や特性を安定化させることができる。また、回路部品の向きや間隔については整った状態で配置されるため、パッケージの他主面の搭載領域に対して、回路部品の搭載位置に無駄がなくなり、実装性が向上する。
【0008】
また、本発明は、コア部が断熱用のパッケージの内部に密閉状態で封入された恒温槽型圧電発振器であって、前記コア部は、少なくとも発振用IC、圧電振動子、およびヒータ用ICを含んだ構成になっており、さらに、前記パッケージに対して接合材によって取り付けられる複数の回路部品を含んでおり、前記コア部は、コア基板を介して前記パッケージの一主面に搭載され、前記複数の回路部品は、前記パッケージにおける前記一主面とは反対側の他主面に設けられた回路部品用搭載パッドに前記接合材によって接合されており、前記各回路部品用搭載パッドは、前記回路部品との接合部分のみが前記パッケージの他主面に現れていることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、上述した構成と同様、パッケージの断熱性を確保することができ、パッケージの熱分布の均一化を図ることができる。また、回路部品用搭載パッドが、回路部品との接合部分のみがパッケージの他主面に現れているので、パッケージにおいて不要に熱分布が広がる領域をなくすことができ、接合材による回路部品の接合を安定させることができ、接合不良の発生を抑制することができる。
【0010】
上記構成において、前記コア基板を前記パッケージに接合するための接合領域は、平面視において前記複数の回路部品のうちいずれかに重畳して配置されており、前記コア部は、平面視において前記複数の回路部品のうちいずれかに重畳して配置されていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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