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公開番号
2024159002
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023074705
出願日
2023-04-28
発明の名称
作業機械の制御方法、プログラム、制御システム、及び作業機械
出願人
ヤンマーホールディングス株式会社
代理人
弁理士法人 佐野特許事務所
主分類
F02D
29/00 20060101AFI20241031BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】機関室内部の過剰な温度上昇を抑制する。
【解決手段】エンジン32を収容する機関室30内に外気を取り込むファン321の回転数がエンジン32の回転数Nとともに変化する作業機械1の制御方法は、エンジン32の排気ガスに含まれる微粒子を捕集する捕集フィルタ部68を排気ガスの温度上昇により再生させる第1制御を実行することと、定常状態から特定状態に変化すると、エンジン32の駆動により油圧ポンプ61から吐出される作業油の吐出量を低下させる第2制御を実行することと、第1制御及び第2制御が同時に実行されると、エンジン32の回転数Nを上昇させる第3制御を実行することと、を備える。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジンを収容する機関室内に外気を取り込むファンの回転数が前記エンジンの回転数とともに変化する作業機械の制御方法であって、
前記エンジンの排気ガスに含まれる微粒子を捕集する捕集フィルタ部を前記排気ガスの温度上昇により再生させる第1制御を実行することと、
定常状態から特定状態に変化すると、前記エンジンの駆動により油圧ポンプから吐出される作業油の吐出量を低下させる第2制御を実行することと、
前記第1制御及び前記第2制御が同時に実行されると、前記エンジンの回転数を上昇させる第3制御を実行することと、
を備える、作業機械の制御方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記特定状態は、前記機関室内の温度が前記定常状態での温度よりも高い温度閾値以上である状態を含む、請求項1に記載の作業機械の制御方法。
【請求項3】
前記第3制御は、前記第1制御の終了により停止する、請求項1に記載の作業機械の制御方法。
【請求項4】
前記第3制御において回転数設定部により前記エンジンの目標回転数が小さく設定されると、前記エンジンの回転数を上昇させたまま、前記第2制御における設定よりも前記作業油の吐出量をさらに低下させる第4制御を実行することを備える、請求項1に記載の作業機械の制御方法。
【請求項5】
前記第4制御において、前記回転数設定部の設定が低回転側に設定されるとともに、前記作業油の吐出量が減少する、請求項4に記載の作業機械の制御方法。
【請求項6】
前記第3制御において、前記回転数設定部により設定される前記目標回転数が、閾値回転数よりも低く設定されると、前記第4制御を停止するとともに、前記目標回転数に基づいて前記エンジンを制御する第5制御を実行することを備える、請求項4に記載の作業機械の制御方法。
【請求項7】
前記第1制御は、前記作業機械が作業可能な状態で実行される、請求項1に記載の作業機械の制御方法。
【請求項8】
エンジンを収容する機関室内に外気を取り込むファンの回転数が前記エンジンの回転数とともに変化する作業機械の制御方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記エンジンの排気ガスに含まれる微粒子を捕集する捕集フィルタ部を前記排気ガスの温度上昇により再生させる第1制御を実行することと、
定常状態から特定状態に変化すると、前記エンジンの駆動により油圧ポンプから吐出される作業油の吐出量を低下させる第2制御を実行することと、
前記第1制御及び前記第2制御が同時に実行されると、前記エンジンの回転数を上昇させる第3制御を実行することと、
を行う手段として機能させる、プログラム。
【請求項9】
機関室に収容されるエンジンと、
回転数が前記エンジンの回転数とともに変化し、前記機関室内に外気を取り込むファンと、
前記エンジンの排気ガスに含まれる微粒子を捕集する捕集フィルタ部と、
前記エンジンの駆動により作業油を吐出する油圧ポンプと、
前記エンジン及び前記レギュレータを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記排気ガスの温度上昇により前記捕集フィルタ部を再生させる第1制御を実行し、
定常状態から特定状態に変化すると、前記作業油の吐出量を低下させる第2制御を実行し、
前記第1制御及び前記第2制御が同時に実行されると、前記エンジンの回転数を上昇させる第3制御を実行する、作業機械の制御システム。
【請求項10】
請求項9に記載の作業機械の制御システムを備える、作業機械。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械の制御方法、プログラム、制御システム、及び作業機械に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
猛暑などの過酷な作業環境では、高温に長時間晒されることで、作業機械に搭載された機器に悪影響が生じる恐れがある。これに対し、たとえば特許文献1は、油圧アクチュエータに供給される作業油の温度上昇を抑制する作業機械を開示している。作業機械は、作業油の温度上昇に応じて油圧ポンプの傾斜角を小さくすることで、作業油の供給量を減少させる。また、作業機械は、油圧アクチュエータの減速制御の緩和によって作業油に対する流動抵抗を小さくすることで、作業油の発熱を抑える。これらによって、油圧アクチュエータを含む油圧機器の破損を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-112075号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、エンジンから排出する排ガスを浄化するために、排ガスに含まれる微粒子を捕集する微粒子捕集フィルタを備えた作業機械がある。集塵フィルタは、捕集された微粒子を定期的な排気ガスの温度上昇により燃焼させることで再生される。掘削などの作業中に集塵フィルタを再生させた場合、機関室内部の温度上昇により、作業機械の内部に搭載された電装機器に悪影響が及ぶ虞がある。但し、特許文献1は、作業中での集塵フィルタの再生により生じる温度上昇、及びこれに伴う電装機器への悪影響を防止することには言及していない。
【0005】
本発明は、上記の状況に鑑みて、機関室内部の過剰な温度上昇を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明の一の態様による作業機械の制御方法は、エンジンを収容する機関室内に外気を取り込むファンの回転数が前記エンジンの回転数とともに変化する。該制御方法は、前記エンジンの排気ガスに含まれる微粒子を捕集する捕集フィルタ部を前記排気ガスの温度上昇により再生させる第1制御を実行することと、定常状態から特定状態に変化すると、前記エンジンの駆動により油圧ポンプから吐出される作業油の吐出量を低下させる第2制御を実行することと、前記第1制御及び前記第2制御が同時に実行されると、前記エンジンの回転数を上昇させる第3制御を実行することと、を備える。
【0007】
また、上記目的を達成するために本発明の一の態様によるプログラムは、エンジンを収容する機関室内に外気を取り込むファンの回転数が前記エンジンの回転数とともに変化する作業機械の制御方法をコンピュータに実行させる。前記プログラムは、前記コンピュータを、前記エンジンの排気ガスに含まれる微粒子を捕集する捕集フィルタ部を前記排気ガスの温度上昇により再生させる第1制御を実行することと、定常状態から特定状態に変化すると、前記エンジンの駆動により油圧ポンプから吐出される作業油の吐出量を低下させる第2制御を実行することと、前記第1制御及び前記第2制御が同時に実行されると、前記エンジンの回転数を上昇させる第3制御を実行することと、を行う手段として機能させる。
【0008】
また、上記目的を達成するために本発明の一の態様による作業機械の制御システムは、エンジンと、ファンと、捕集フィルタ部と、油圧ポンプと、制御部と、を備える。前記エンジンは、機関室に収容される。前記ファンは、回転数が前記エンジンの回転数とともに変化し、前記機関室内に外気を取り込む。前記捕集フィルタ部は、前記エンジンの排気ガスに含まれる微粒子を捕集する。前記油圧ポンプは、前記エンジンの駆動により作業油を吐出する。前記制御部は、前記エンジン及び前記レギュレータを制御する。前記制御部は、前記排気ガスの温度上昇により前記捕集フィルタ部を再生させる第1制御を実行し、定常状態から特定状態に変化すると、前記作業油の吐出量を低下させる第2制御を実行し、前記第1制御及び前記第2制御が同時に実行されると、前記エンジンの回転数を上昇させる第3制御を実行する。
【0009】
また、上記目的を達成するために本発明の一の態様による作業機械は、上述の制御システムを備える構成とされる。
【0010】
本発明の更なる特徴や利点は、以下に示す実施形態によって一層明らかにされる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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