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公開番号2024157015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2024137559,2022006321
出願日2024-08-19,2022-01-19
発明の名称情報処理装置、電子楽器、電子楽器システム、方法及びプログラム
出願人カシオ計算機株式会社
代理人弁理士法人光陽国際特許事務所
主分類G10L 13/10 20130101AFI20241029BHJP(楽器;音響)
要約【課題】より少ないメモリ容量で、電子楽器の操作に応じて、より自然な音声を発音させる情報処理装置、電子楽器、電子楽器システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】電子楽器において、CPUは、鍵盤の押鍵操作の検出に応じて、音節開始フレームに対応する歌声パラメータに基づく音節Comeを発音させた後、前記音節に含まれる母音区間内の或る母音フレームに対応する歌声パラメータに基づく母音ahの発音の開始後も鍵盤のいずれかの鍵が押鍵されている状態が継続している場合、押鍵されている鍵の操作が解除(すなわち、離鍵)されるまで或る母音フレームに対応する歌声パラメータに基づく母音の発音を継続させる。
【選択図】図12
特許請求の範囲【請求項1】
操作子への操作の検出に応じて音節開始フレームに対応するパラメータに基づく音節の発音を開始させた後、前記音節に含まれる母音区間内の或る母音フレームに対応するパラメータに基づく母音の発音の開始後も前記操作子への操作が継続している場合、前記操作子への操作が解除されるまで前記或る母音フレームに対応するパラメータに基づく母音の発音を継続させる制御部、
を備え、
前記制御部は、
前記操作子への操作が解除された際に、発音させる次のフレーム位置が母音終了位置を超え、かつ、いずれの操作子への操作も検出していない場合に、前記次のフレーム位置が音節終了位置を超えるか否かを判断し、
超えない場合に、前記母音フレームに続く子音フレームに対応するパラメータに基づく子音の発音処理を実行するとともに、前記子音の発音処理に対する消音処理を実行する、
情報処理装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記制御部は、電子楽器の音声合成部に前記パラメータを出力し、前記音声合成部に前記パラメータに基づく音声波形データを生成させて、前記音声波形データに基づく音声を発音させる請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記パラメータは、人間の声を機械学習することにより生成された学習済みモデルにより推論されたパラメータである請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記パラメータは、スペクトルパラメータを含む請求項1~3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、演奏中を含む任意のタイミングでユーザにより実行される前記発音される音声の音色の変更指示操作に応じて、前記パラメータを別の音色のパラメータに変更する請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記操作子への操作が継続している場合とは、電子鍵盤楽器においては押鍵中の鍵が存在する場合を含み、
前記操作子への操作が解除とは、前記電子鍵盤楽器においては押鍵された全ての鍵が離鍵されていずれの鍵も押鍵されていない状態を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
複数の操作子と、
を備える電子楽器。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
複数の操作子を備える電子楽器と、
を備える電子楽器システム。
【請求項9】
情報処理装置の制御部が、
操作子への操作の検出に応じて音節開始フレームに対応するパラメータに基づく音節の発音を開始させた後、前記音節に含まれる母音区間内の或る母音フレームに対応するパラメータに基づく母音の発音の開始後も前記操作子への操作が継続している場合、前記操作子への操作が解除されるまで前記或る母音フレームに対応するパラメータに基づく母音の発音を継続させ、更に、
前記操作子への操作が解除された際に、発音させる次のフレーム位置が母音終了位置を超え、かつ、いずれの操作子への操作も検出していない場合に、前記次のフレーム位置が音節終了位置を超えるか否かを判断し、
超えない場合に、前記母音フレームに続く子音フレームに対応するパラメータに基づく子音の発音処理を実行するとともに、前記子音の発音処理に対する消音処理を実行する、
方法。
【請求項10】
情報処理装置の制御部が、
操作子への操作の検出に応じて音節開始フレームに対応するパラメータに基づく音節の発音を開始させた後、前記音節に含まれる母音区間内の或る母音フレームに対応するパラメータに基づく母音の発音の開始後も前記操作子への操作が継続している場合、前記操作子への操作が解除されるまで前記或る母音フレームに対応するパラメータに基づく母音の発音を継続させ、更に、
前記操作子への操作が解除された際に、発音させる次のフレーム位置が母音終了位置を超え、かつ、いずれの操作子への操作も検出していない場合に、前記次のフレーム位置が音節終了位置を超えるか否かを判断し、
超えない場合に、前記母音フレームに続く子音フレームに対応するパラメータに基づく子音の発音処理を実行するとともに、前記子音の発音処理に対する消音処理を実行する、
ためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、電子楽器、電子楽器システム、方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、鍵盤楽器などの電子楽器の押鍵に応じて歌詞を音節ごとに発音させる技術が知られている。
例えば、特許文献1には、発音音高および発音順序が決められた複数の発声単位の各々の波形データが時系列化されたオーディオ情報を読み出し、オーディオ情報に対応付けられた区切り情報であって、発声単位ごとに、再生開始位置、ループ開始位置、ループ終了位置および再生終了位置を規定する区切り情報を読み出し、ノートオン情報またはノートオフ情報を取得したことに応じて、区切り情報に基づいてオーディオ情報における再生位置を移動させ、ノートオン情報に対応するノートオフ情報を取得したことに応じて、再生対象の発声単位のループ終了位置から再生終了位置までの再生を開始する、オーディオ情報再生方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2020/217801号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、複数の発声単位の波形データであるオーディオ情報をつなぎ合わせて音節ごとの発音やループ再生を行うため、自然な歌声を発音させることが困難であった。また、複数の発声単位の各々の波形データが時系列化されたオーディオ情報を記憶する必要があるため、大きいメモリ容量が必要であった。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、より少ないメモリ容量で、電子楽器の操作に応じて、より自然な音声を発音させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の情報処理装置は、
操作子への操作の検出に応じて音節開始フレームに対応するパラメータに基づく音節の発音を開始させた後、前記音節に含まれる母音区間内の或る母音フレームに対応するパラメータに基づく母音の発音の開始後も前記操作子への操作が継続している場合、前記操作子への操作が解除されるまで前記或る母音フレームに対応するパラメータに基づく母音の発音を継続させる制御部、
を備え、
前記制御部は、
前記操作子への操作が解除された際に、発音させる次のフレーム位置が母音終了位置を超え、かつ、いずれの操作子への操作も検出していない場合に、前記次のフレーム位置が音節終了位置を超えるか否かを判断し、
超えない場合に、前記母音フレームに続く子音フレームに対応するパラメータに基づく子音の発音処理を実行するとともに、前記子音の発音処理に対する消音処理を実行する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、より少ないメモリ容量で、電子楽器の操作に応じて、より自然な音声を発音させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の電子楽器システムの全体構成例を示す図である。
図1の電子楽器の外観を示す図である。
図1の電子楽器の機能的構成を示すブロック図である。
図1の端末装置の機能的構成を示すブロック図である。
図1の電子楽器の歌声発音モードにおける、鍵盤の押鍵操作に応じた歌声の発音に係る構成を示す図である。
フレームと音節の関係を示すイメージ図である。
図3のCPUにより実行される歌声発音モード処理の流れを示すフローチャートである。
図3のCPUにより実行される音声合成処理Aの流れを示すフローチャートである。
図3のCPUにより実行される音声合成処理Bの流れを示すフローチャートである。
図3のCPUにより実行される音声合成処理Cの流れを示すフローチャートである。
図3のCPUにより実行される音声合成処理Dの流れを示すフローチャートである。
音節Comeが歌声発音モード処理で鍵盤の操作に応じて発音される場合の、押鍵検出時から離鍵が検出されて音量が0となるまでの音量の変化を示すグラフ及びグラフの各タイミングでの発音に用いられるフレーム位置を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されている。そのため、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0010】
[電子楽器システム1の構成]
図1は、本発明に係る電子楽器システム1の全体構成例を示す図である。
図1に示すように、電子楽器システム1は、電子楽器2と、端末装置3と、が通信インターフェースI(又は通信ネットワークN)を介して接続されて構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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