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公開番号2024146203
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058971
出願日2023-03-31
発明の名称電子楽器、自動操作方法および自動操作プログラム
出願人ローランド株式会社
代理人弁理士法人真明センチュリー
主分類G10H 1/00 20060101AFI20241004BHJP(楽器;音響)
要約【課題】電源に対するコストの増大を抑制しつつも、同時に自動操作される鍵が複数となる場合でも鍵の離鍵に対する聴取者の違和感を低減できる電子楽器、自動操作方法および自動操作プログラムを提供すること。
【解決手段】押鍵数Npが最大制御数Mc未満の最大押鍵数Mp以下となるよう鍵2aの押鍵/離鍵が制御されることで、最大制御数Mcのうち離鍵できる鍵2aの数を確保できる。よって、多数の鍵2aの押鍵が指示された場合でも離鍵中の鍵2aの離鍵制御を継続できるので、離鍵に対する聴取者の違和感を低減できる。また、最大制御数Mcの鍵2aのうち、押鍵よりも消費電力が小さい離鍵のみが行われる鍵2aが確保されることで、自動操作させる際に鍵盤2が要する消費電力が小さくなり、電子ピアノ1の電源の容量をより小さくできる。これにより、電子ピアノ1の電源に対するコストの増大を抑制できる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
自動操作が可能な鍵を有する鍵盤を備えた電子楽器であって、
前記自動操作において押鍵されている前記鍵の数である押鍵数を取得する押鍵数取得手段と、
前記自動操作において同時に前記鍵を押鍵および離鍵できる最大の数である最大制御数未満の数であって、前記自動操作において押鍵を制御できる前記鍵の最大の数である最大押鍵数を取得する最大押鍵数取得手段と、
前記自動操作における前記鍵の押鍵の指示を新たに取得し、且つ、前記押鍵数取得手段で取得された押鍵数が前記最大押鍵数取得手段で取得された最大押鍵数以上の場合に、前記自動操作において押鍵されている前記鍵のいずれかに離鍵の指示をし、押鍵が指示された前記鍵の押鍵を開始する制御入替手段と、を備えていることを特徴とする電子楽器。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記自動操作において押鍵または離鍵されている前記鍵の数である制御数を取得する制御数取得手段を備え、
前記制御入替手段は、前記自動操作における前記鍵の押鍵の指示を新たに取得し、且つ、前記制御数取得手段で取得された制御数が最大制御数以上で、且つ、前記押鍵数取得手段で取得された押鍵数が前記最大押鍵数取得手段で取得された最大押鍵数以上の場合に、前記自動操作において離鍵されている前記鍵のいずれかに離鍵制御の停止を指示すると共に、前記自動操作において押鍵されている前記鍵のいずれかに離鍵の指示をし、押鍵が指示された前記鍵の押鍵を開始するものであることを特徴とする請求項1記載の電子楽器。
【請求項3】
前記自動操作において押鍵または離鍵されている前記鍵の数である制御数を取得する制御数取得手段を備え、
前記制御入替手段は、前記自動操作における前記鍵の押鍵の指示を新たに取得し、且つ、前記制御数取得手段で取得された制御数が最大制御数以上で、且つ、前記押鍵数取得手段で取得された押鍵数が前記最大押鍵数取得手段で取得された最大押鍵数未満の場合に、前記自動操作において離鍵されている前記鍵のいずれかに離鍵制御の停止を指示し、押鍵が指示された前記鍵の押鍵を開始するものであることを特徴とする請求項1記載の電子楽器。
【請求項4】
前記自動操作における前記鍵の押鍵の指示を取得した場合に、その押鍵の指示に基づく楽音の仮想エンベロープを算出するエンベロープ算出手段を備え、
前記制御入替手段は、前記自動操作において押鍵されている前記鍵のそれぞれの、その時点での仮想エンベロープレベルを前記エンベロープ算出手段で算出された仮想エンベロープから取得し、取得された仮想エンベロープレベルが最小値をとる前記鍵に離鍵の指示をするものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子楽器。
【請求項5】
前記自動操作における前記鍵の押鍵の指示を取得した場合に、その押鍵の指示に基づく楽音の仮想エンベロープを算出するエンベロープ算出手段を備え、
前記制御入替手段は、前記自動操作において離鍵されている前記鍵のそれぞれの、その時点での仮想エンベロープレベルを前記エンベロープ算出手段で算出された仮想エンベロープから取得し、取得された仮想エンベロープレベルが最小値をとる前記鍵に離鍵制御の停止の指示をするものであることを特徴とする請求項2又は3に記載の電子楽器。
【請求項6】
前記エンベロープ算出手段は、前記鍵の押鍵時の時刻およびベロシティと押鍵からの経過時間とに基づいて仮想エンベロープを算出するものである請求項4記載の電子楽器。
【請求項7】
前記エンベロープ算出手段は、前記鍵の押鍵時の時刻およびベロシティと押鍵からの経過時間とに基づいて仮想エンベロープを算出するものである請求項5記載の電子楽器。
【請求項8】
前記エンベロープ算出手段は、前記鍵の押鍵時のベロシティをその押鍵の指示におけるベロシティとし、前記時刻から所定時間後のベロシティを0とした場合を線形で補間したものを仮想エンベロープとして算出するものであることを特徴とする請求項6記載の電子楽器。
【請求項9】
前記エンベロープ算出手段は、前記鍵の押鍵時のベロシティをその押鍵の指示におけるベロシティとし、前記時刻から所定時間後のベロシティを0とした場合を線形で補間したものを仮想エンベロープとして算出するものであることを特徴とする請求項7記載の電子楽器。
【請求項10】
前記最大押鍵数は、前記最大制御数の2分の1よりも大きい数であることを特徴とする請求項1記載の電子楽器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子楽器、自動操作方法および自動操作プログラムに関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、外部記憶装置81に記憶される曲データからキーオンデータ及びキーオフデータを取得し、取得されたキーオンデータ及びキーオフデータを用いて、音源回路66及びサウンドシステム69で楽音を生成して出力すると共に、ソレノイド52の駆動により鍵11を押鍵または離鍵させる電子楽器が開示されている。鍵11の離鍵時にもソレノイド52の駆動させることで、鍵11が離鍵される速度を重力に基づく速度よりも低減できるので、鍵11が押鍵する前の元の位置に戻った際の衝撃が緩和され、鍵11が元の位置に戻った際に機械的な騒音が発生するのを抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-233828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の電子楽器においては、搭載される電源の容量に基づき同時に押鍵または離鍵できる数である最大制御数が10個に制限されている。ある鍵11で押鍵が完了し、離鍵制御が開始されたばかりの状態で、新たに鍵11の押鍵の指示が10個追加された場合、押鍵または離鍵させる鍵11の数が最大制御数の10を超えてしまう。この場合、出力される楽音と鍵11の動作とのずれを抑制するため鍵11の押鍵が優先されるので、離鍵制御が開始されたばかりの鍵11の離鍵制御が停止されてしまう。これによって、直前まで押鍵され、離鍵を開始したばかりの鍵11の速度がソレノイド52の駆動力で抑えられていた状態から重力に基づく速度となり、当該鍵11が元の位置に戻った際の衝撃で機械的な騒音が発生し、聴取者が違和感を覚える虞がある。一方で、同時に押鍵または離鍵できる鍵11の数を増加させるべく最大制御数を増加させるには、電子楽器に容量の大きな電源を搭載する必要があり、電子楽器の電源に対するコストが増大するという問題点がある。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、電源に対するコストの増大を抑制しつつ、同時に自動操作される鍵が複数となる場合でも鍵の離鍵に対する聴取者の違和感を低減できる電子楽器、自動操作方法および自動操作プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するために本発明の電子楽器は、自動操作が可能な鍵を有する鍵盤を備えたものであり、前記自動操作において押鍵されている前記鍵の数である押鍵数を取得する押鍵数取得手段と、前記自動操作において同時に前記鍵を押鍵および離鍵できる最大の数である最大制御数未満の数であって、前記自動操作において押鍵を制御できる前記鍵の最大の数である最大押鍵数を取得する最大押鍵数取得手段と、前記自動操作における前記鍵の押鍵の指示を新たに取得し、且つ、前記押鍵数取得手段で取得された押鍵数が前記最大押鍵数取得手段で取得された最大押鍵数以上の場合に、前記自動操作において押鍵されている前記鍵のいずれかに離鍵の指示をし、押鍵が指示された前記鍵の押鍵を開始する制御入替手段と、を備えている。
【0007】
本発明の自動操作方法は、自動操作が可能な鍵を有する鍵盤を備えた電子楽器で実行される方法であり、前記自動操作において押鍵されている前記鍵の数である押鍵数を取得する押鍵数取得ステップと、前記自動操作において同時に前記鍵を押鍵および離鍵できる最大の数である最大制御数未満の数であって、前記自動操作において押鍵を制御できる前記鍵の最大の数である最大押鍵数を取得する最大押鍵数取得ステップと、前記自動操作における前記鍵の押鍵の指示を新たに取得し、且つ、前記押鍵数取得ステップで取得された押鍵数が前記最大押鍵数取得ステップで取得された最大押鍵数以上の場合に、前記自動操作において押鍵されている前記鍵のいずれかに離鍵の指示をし、押鍵が指示された前記鍵の押鍵を開始する制御入替ステップと、を備えている。
【0008】
また本発明の自動操作プログラムは、自動操作が可能な鍵を有する鍵盤を備えたコンピュータに、前記鍵盤の鍵の自動操作処理を実行させるプログラムであり、前記自動操作において押鍵されている前記鍵の数である押鍵数を取得する押鍵数取得ステップと、前記自動操作において同時に前記鍵を押鍵および離鍵できる最大の数である最大制御数未満の数であって、前記自動操作において押鍵を制御できる前記鍵の最大の数である最大押鍵数を取得する最大押鍵数取得ステップと、前記自動操作における前記鍵の押鍵の指示を新たに取得し、且つ、前記押鍵数取得ステップで取得された押鍵数が前記最大押鍵数取得ステップで取得された最大押鍵数以上の場合に、前記自動操作において押鍵されている前記鍵のいずれかに離鍵の指示をし、押鍵が指示された前記鍵の押鍵を開始する制御入替ステップと、を前記コンピュータに実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
電子ピアノの外観を表す図である。
(a)は、最大制御数および最大押鍵数と鍵の押鍵/離鍵の状態とを模式的に表す図であり、(b)は、押鍵数が最大押鍵数となる場合を表す図であり、(c)は、押鍵数が最大押鍵数より小さい場合を表す図である。
(a)は、仮想エンベロープを説明する図であり、(b)は、仮想エンベロープレベルを用いた対象の鍵の決定手法を説明する図である。
電子ピアノの機能ブロック図である。
電子ピアノの電気的構成を示すブロック図である。
リソーステーブルを模式的に表す図である。
(a)は、押鍵要求処理のフローチャートであり、(b)は、離鍵要求処理のフローチャートである。
押鍵数制限処理のフローチャートである。
押鍵リソース選定処理のフローチャートである。
タイマー0%割込処理のフローチャートである。
(a)は、タイマー10%割込処理のフローチャートであり、(b)は、タイマー80%割込処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して本実施形態の電子ピアノ1の概要を説明する。図1は、電子ピアノ1の外観を表す図であり、電子ピアノ1は、ユーザHの演奏に基づいた楽音や、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格の楽曲データであるMIDIデータに基づいて楽音を発音する電子楽器である。
(【0011】以降は省略されています)

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