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公開番号2024155623
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023070496
出願日2023-04-21
発明の名称モルタル組成物及びその製造方法
出願人UBE三菱セメント株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類C04B 28/02 20060101AFI20241024BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】廃棄物・副産物の有効利用により環境負荷を低減しつつ、現行普通ポルトランドセメントと同等レベルの強度発現性を有し、特に初期強度に優れたモルタル組成物を提供すること。
【解決手段】セメントと、細骨材と、水とを含むモルタル組成物である。前記細骨材は、カルシウム含有廃棄物を1.0質量%以上15.0質量%以下含む。前記カルシウム含有廃棄物は、JIS R 5202:2010に準拠して測定された不溶残分が20.0質量%以上90.0質量%以下であり、炭酸カルシウムを5.0質量%以上含み、且つ、炭酸カルシウム由来のCaO量を差し引いたCaOの残存量が18.0質量%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セメントと、細骨材と、水とを含むモルタル組成物であって、
前記細骨材は、カルシウム含有廃棄物を1.0質量%以上15.0質量%以下含み、
前記カルシウム含有廃棄物は、
JIS R 5202:2010に準拠して測定された不溶残分が20.0質量%以上90.0質量%以下であり、
炭酸カルシウムを5.0質量%以上含み、且つ、
炭酸カルシウム由来のCaO量を差し引いたCaOの残存量が18.0質量%以下である、モルタル組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
以下の式(1)で表される前記カルシウム含有廃棄物のR

O量が2.5質量%以下である、請求項1に記載のモルタル組成物。


O量[質量%]=Na

O+K

O×0.658[質量%] (1)
【請求項3】
前記カルシウム含有廃棄物が、廃コンクリート、廃モルタル及び廃セメントペーストから選択される廃材に由来するものである、請求項1又は2に記載のモルタル組成物。
【請求項4】
前記カルシウム含有廃棄物を100質量部としたとき、その0.3mmふるい残分が40質量部以上90質量部以下である、請求項1又は2に記載のモルタル組成物。
【請求項5】
前記細骨材を100質量部としたとき、その0.063mmふるい通過分が0.1質量部以上3.0質量部以下である、請求項1又は2に記載のモルタル組成物。
【請求項6】
前記カルシウム含有廃棄物の粗粒率が1.50以上4.00以下である、請求項1又は2に記載のモルタル組成物。
【請求項7】
セメントと、細骨材と、水とを含むモルタル組成物の製造方法であって、
カルシウム含有廃棄物が前記細骨材中に1.0質量%以上15.0質量%以下含まれるように、細骨材材料と前記カルシウム含有廃棄物とを混合して前記細骨材を得る工程と、
セメントと、前記細骨材と、水とを混合する工程と、を備え、
前記カルシウム含有廃棄物は、
JIS R 5202:2010に準拠して測定された不溶残分が20.0質量%以上90.0質量%以下であり、
炭酸カルシウムを5.0質量%以上含み、且つ、
炭酸カルシウム由来のCaO量を差し引いたCaOの残存量が18.0質量%以下である、モルタル組成物の製造方法。
【請求項8】
前記カルシウム含有廃棄物が、廃材に含まれるカルシウムを液相に溶出させることによって、該廃材からカルシウムを抽出した後の残渣であり、
前記廃材が、廃コンクリート、廃モルタル及び廃セメントペーストから選択される1種以上である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
カルシウムを含む廃材の粉末を準備し、
二酸化炭素の分圧を0.1MPa超5.0MPa以下に設定し、該分圧の状態下に、前記粉末を水に分散又は溶解させて抽出対象液を調製し、
前記抽出対象液から固体残渣を回収して、前記カルシウム含有廃棄物を得る、請求項7又は8に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、モルタル組成物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
CO

排出量を削減する取り組みとして、CO

を液相に溶解させ、カルシウムと反応させて軽質炭酸カルシウムを化学的に製造する技術に注目が集まっている。軽質炭酸カルシウムは、CO

を安定な炭酸カルシウムの形態で固定化することから、CO

排出量の削減に直接的に寄与する。
【0003】
膨大な量のCO

を炭酸カルシウムとして固定化する場合、そのカルシウム源として、廃コンクリートや製鋼スラグなど、カルシウムを多く含有し且つ大量に排出される廃棄物・副産物を利用することが考えられる。
当該廃棄物・副産物からカルシウムを抽出した後には、大量の抽出残渣が残されることとなる。一般に、そのような抽出残渣は埋め立て処理されることが多い。しかし、抽出残渣を有効利用することができれば、最終処分場の延命及び環境負荷低減に寄与する。
【0004】
抽出残渣の利用先として、粒径の大きいものをコンクリート又はモルタルに用いる骨材の一部代替として使用することが考えられる。それにより、廃棄物・副産物の有効利用に貢献する。
【0005】
例えば非特許文献1には、骨材の一部を瓦粉砕物で代替してコンクリートを製造することが提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
瓦粉砕物を骨材としたコンクリートの製造並びに評価試験、阿部公平ら、島根県産業技術センター研究報告、第47号、2011
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
反応性の低い廃棄物・副産物を骨材として使用してモルタルを製造した場合には、非特許文献1に記載のコンクリートのように、その強度発現性が低下することが懸念される。
【0008】
したがって本開示は、廃棄物・副産物の有効利用により環境負荷を低減しつつCO

排出量の削減に貢献し、更に現行セメントを用いたモルタルと同等の強度発現性を有し、特に初期強度に優れたモルタル組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の一側面は、セメントと、細骨材と、水とを含むモルタル組成物であって、
前記細骨材は、カルシウム含有廃棄物を1.0質量%以上15.0
質量%以下含み、
前記カルシウム含有廃棄物は、
JIS R 5202:2010に準拠して測定された不溶残分が20.0質量%以上90.0質量%以下であり、
炭酸カルシウムを5.0質量%以上含み、且つ、
炭酸カルシウム由来のCaO量を差し引いたCaOの残存量が18.0質量%以下である、モルタル組成物を提供することにある。
【0010】
また、本開示の別の側面は、セメントと、細骨材と、水とを含むモルタル組成物の製造方法であって、
カルシウム含有廃棄物が前記細骨材中に1.0質量%以上15.0質量%以下含まれるように、細骨材材料と前記カルシウム含有廃棄物を混合して前記細骨材を得る工程と、
セメントと、前記細骨材と、水とを混合する工程と、を備え、
前記カルシウム含有廃棄物は、
JIS R 5202:2010に準拠して測定された不溶残分が20.0質量%以上90.0質量%以下であり、
炭酸カルシウムを5.0質量%以上含み、且つ、
炭酸カルシウム由来のCaO量を差し引いたCaOの残存量が18.0質量%以下である、モルタル組成物の製造方法を提供することにある。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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