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公開番号
2024154983
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023069266
出願日
2023-04-20
発明の名称
電極材料、及び電極材料の製造方法
出願人
株式会社豊田自動織機
,
日本重化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C25B
11/091 20210101AFI20241024BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】高い活性を示す水電解用電極の触媒材料を製造する。
【解決手段】水電解装置の電極に用いられる電極材料の製造方法は、特定NiAl合金をアルカリ物質で処理することにより特定NiAl合金からアルミニウムを溶出させることによりラネーニッケルを得るアルカリ処理工程を有する。特定NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(n-(x+y))
Fe
x
Co
y
(nは1又は2であり、x,yは0<n-(x+y)<2、0.005≦x≦0.8、0≦y≦0.8を満たす値である。)で示される合金である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
水電解装置の電極に用いられる電極材料の製造方法であって、
NiAl合金をアルカリ物質で処理することにより前記NiAl合金からアルミニウムを溶出させることによりラネーニッケルを得るアルカリ処理工程を有し、
前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(n-(x+y))
Fe
x
Co
y
(nは1又は2であり、x,yは0<n-(x+y)<2、0.005≦x≦0.8、0≦y≦0.8を満たす値である。)で示される合金であることを特徴とする電極材料の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(2-x)
Fe
x
(xは0.01≦x≦0.8を満たす値である。)で示される合金である請求項1に記載の電極材料の製造方法。
【請求項3】
前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(1-x)
Fe
x
(xは0.005≦x≦0.7を満たす値である。)で示される合金である請求項1に記載の電極材料の製造方法。
【請求項4】
前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(2-(x+y))
Fe
x
Co
y
(x,yは0<2-(x+y)<2、0.01≦x≦0.8、0<y≦0.8を満たす値である。)で示される合金である請求項1に記載の電極材料の製造方法。
【請求項5】
前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(1-(x+y))
Fe
x
Co
y
(x,yは0<1-(x+y)<1、0.005≦x≦0.3、0<y≦0.7を満たす値である。)で示される合金である請求項1に記載の電極材料の製造方法。
【請求項6】
前記アルカリ処理工程は、前記アルカリ物質の水溶液であるアルカリ性水溶液と前記NiAl合金とを100℃以上の温度で反応させる処理を含み、
前記アルカリ物質は、アルカリ金属水酸化物であり、
前記アルカリ性水溶液の濃度は、3M以上である請求項1~5のいずれか一項に記載の電極材料の製造方法。
【請求項7】
前記アルカリ処理工程は、前記アルカリ物質の水溶液であるアルカリ性水溶液と前記NiAl合金とを140℃以上の温度で反応させる処理を含み、
前記アルカリ物質は、アルカリ金属水酸化物であり、
前記アルカリ性水溶液の濃度は、14M以上である請求項6に記載の電極材料の製造方法。
【請求項8】
前記アルカリ処理工程により得られたラネーニッケルの表面を酸化させる酸化工程を有する請求項1~5のいずれか一項に記載の電極材料の製造方法。
【請求項9】
水電解装置の電極に用いられる電極材料であって、
ニッケル、鉄、及びコバルトのモル比(ニッケル:鉄:コバルト)が、(n-(x+y)):x:y(nは1又は2であり、x,yは0<n-(x+y)<2、0.005≦x≦0.8、0≦y≦0.8を満たす値である。)であるラネーニッケルを含むことを特徴とする電極材料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水電解装置の電極に用いられる電極材料、及び電極材料の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
水電解は、水を水素と酸素に電気分解することであり、例えば、水素を製造するための技術として利用されている。水素発生用の水電解装置は、例えば、アルカリ水等の電解液が収容された電解槽と、電解槽中においてセパレータを間に挟んで配置された陽極及び陰極とを有する。上記水電解装置では、陽極と陰極との間に電流を流すことにより、陽極において酸素が発生し、陰極において水素が発生する。
【0003】
特許文献1は、上記水電解装置の陽極に用いる触媒として、ラネーニッケルを用いる技術を開示する。ラネーニッケルは、ニッケルとアルミニウムを含むNiAl合金から、アルカリ処理によってアルミニウムのみを溶解して除去した後に残存するニッケルである。ラネーニッケルは、アルミニウムが溶解することにより多数の細孔が形成された比表面積の大きい多孔質体である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特公平01-028837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、鋭意研究の結果、特定組成のNiAl合金から得られるラネーニッケルが水電解装置の電極に用いる触媒として高い活性を示すことを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する電極材料の製造方法は、水電解装置の電極に用いられる電極材料の製造方法であって、NiAl合金をアルカリ物質で処理することにより前記NiAl合金からアルミニウムを溶出させることによりラネーニッケルを得るアルカリ処理工程を有し、前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(n-(x+y))
Fe
x
Co
y
(nは1又は2であり、x,yは0<n-(x+y)<2、0.005≦x≦0.8、0≦y≦0.8を満たす値である。)で示される合金である。
【0007】
上記製造方法において、前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(2-x)
Fe
x
(xは0.01≦x≦0.8を満たす値である。)で示される合金であることが好ましい。
上記製造方法において、前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(1-x)
Fe
x
(xは0.005≦x≦0.7を満たす値である。)で示される合金であることが好ましい。
【0008】
上記製造方法において、前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(2-(x+y))
Fe
x
Co
y
(x,yは0<2-(x+y)<2、0.01≦x≦0.8、0<y≦0.8を満たす値である。)で示される合金であることが好ましい。
【0009】
上記製造方法において、前記NiAl合金は、組成式Al
3
Ni
(1-(x+y))
Fe
x
Co
y
(x,yは0<1-(x+y)<1、0.005≦x≦0.3、0<y≦0.7を満たす値である。)で示される合金であることが好ましい。
【0010】
上記製造方法において、前記アルカリ処理工程は、前記アルカリ物質の水溶液であるアルカリ性水溶液と前記NiAl合金とを100℃以上の温度で反応させる処理を含み、前記アルカリ物質は、アルカリ金属水酸化物であり、前記アルカリ性水溶液の濃度は、3M以上であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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