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公開番号
2024151992
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023065865
出願日
2023-04-13
発明の名称
蒸着膜を有する基材の製造方法、多層蒸着膜を有する基材の製造方法および蒸着装置
出願人
JSR株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C23C
14/30 20060101AFI20241018BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】異物の少ない(多層)蒸着膜を有する基材の製造方法を提供すること。
【解決手段】下記工程(1)または(2)を含む、蒸着膜を有する基材の製造方法。
工程(1):1つの蒸着材料Aに、複数の電子銃から電子ビームを照射して、該蒸着材料Aを蒸発させて基材上に蒸着材料Aの蒸着膜を形成する工程(但し、複数の電子銃からの電子ビームが、1つの蒸着材料Aに同時に照射されている時間(帯)がある。)
工程(2):複数の蒸着材料A(但し、該複数の蒸着材料Aは、主成分が同一の蒸着材料である。)それぞれに、それぞれの蒸着材料Aに対応する電子銃から電子ビームを照射して、該蒸着材料Aを蒸発させて基材上に蒸着材料Aの蒸着膜を形成する工程(但し、複数の蒸着材料Aそれぞれに対応する電子銃からの電子ビームが、それぞれの蒸着材料Aに同時に照射されている時間(帯)がある。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記工程(1)または(2)を含む、蒸着膜を有する基材の製造方法。
工程(1):1つの蒸着材料Aに、複数の電子銃から電子ビームを照射して、該蒸着材料Aを蒸発させて基材上に蒸着材料Aの蒸着膜を形成する工程(但し、複数の電子銃からの電子ビームが、1つの蒸着材料Aに同時に照射されている時間(帯)がある。)
工程(2):複数の蒸着材料A(但し、該複数の蒸着材料Aは、主成分が同一の蒸着材料である。)それぞれに、それぞれの蒸着材料Aに対応する電子銃から電子ビームを照射して、該蒸着材料Aを蒸発させて基材上に蒸着材料Aの蒸着膜を形成する工程(但し、複数の蒸着材料Aそれぞれに対応する電子銃からの電子ビームが、それぞれの蒸着材料Aに同時に照射されている時間(帯)がある。)
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記蒸着材料Aが、Si、SiO
2
、Ti
2
O
3
、Ti
3
O
5
、TiO
2
、Nb
2
O
5
、HfO
2
、La
2
O
3
、Al
2
O
3
、Y
2
O
3
、Yb
2
O
3
、Ta
2
O
5
、MgF
2
、AgおよびZrO
2
から選ばれる蒸着材料A1を含む、請求項1に記載の蒸着膜を有する基材の製造方法。
【請求項3】
前記工程(1)における1つの蒸着材料A中の前記蒸着材料A1から選ばれる1つの含有量、および、前記工程(2)におけるそれぞれの蒸着材料A中の前記蒸着材料A1から選ばれる1つの含有量が、それぞれ90質量%以上である、請求項2に記載の蒸着膜を有する基材の製造方法。
【請求項4】
下記要件(i)を満たす、請求項1に記載の蒸着膜を有する基材の製造方法。
要件(i):前記蒸着材料Aに照射する電子銃からの電子ビームの照射面積をS[cm
2
]とし、前記蒸着材料Aの蒸着膜が形成される成膜速度をV[Å/sec]とした時、V/Sが1.5[Å/(sec・cm
2
)]未満である
【請求項5】
前記照射面積Sが5cm
2
以上である、請求項4に記載の蒸着膜を有する基材の製造方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の蒸着膜を有する基材の製造方法により、基材上に蒸着材料Aの蒸着膜aを形成する工程Iと、
請求項1~5のいずれか1項に記載の蒸着膜を有する基材の製造方法において、蒸着材料Aの代わりに、蒸着材料Aとは屈折率が異なる蒸着材料Bを用いて、前記蒸着膜aを有する基材上に蒸着材料Bの蒸着膜bを形成する工程IIと
を含む、多層蒸着膜を有する基材の製造方法。
【請求項7】
前記多層蒸着膜が、波長400~1600nmの範囲において、光の透過率が10%以下となる波長を有する、請求項6に記載の多層蒸着膜を有する基材の製造方法。
【請求項8】
下記構成(I)または(II)を含む、蒸着材料を蒸発させて基材上に該蒸着材料の蒸着膜を形成する蒸着装置。
構成(I):蒸着装置内に、蒸着材料を配置する蒸着材料配置部を有し、1つの蒸着材料配置部に対し、電子ビームを照射する電子銃を複数有する
構成(II):蒸着装置内に、蒸着材料を配置する蒸着材料配置部を複数有し、該複数の蒸着材料配置部の内の少なくとも2つの蒸着材料配置部に対し、電子ビームを照射する電子銃をそれぞれ有する
【請求項9】
電子銃による電子ビームの照射を制御する制御装置をさらに有する、請求項8に記載の蒸着装置。
【請求項10】
前記蒸着装置が、中和銃およびイオン銃から選ばれる少なくとも1つを有するイオンアシスト蒸着装置である、請求項8または9に記載の蒸着装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸着膜を有する基材の製造方法、多層蒸着膜を有する基材の製造方法および蒸着装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、カメラ等のレンズ、近赤外線カットフィルターなどの光学部材には、光の反射を抑制や、特定の波長の光を透過または反射させるために、その表面に光学膜が形成されている。このような光学膜を形成する方法としては、真空蒸着やスパッタリングなどが主に用いられており、中でも真空蒸着は、一度に大面積の光学膜の形成が可能であることから、大量生産の用途では主に利用されている。
【0003】
真空蒸着では、基材などの被蒸着体に形成される蒸着膜に異物が混入することを極力排除するために、真空に排気された真空容器の中で成膜が行われる。真空容器の内部には、蒸着材料を収容したハースライナー、蒸着材料を加熱、蒸発させるための加熱源等を含む蒸着源などが配置され、被蒸着体である基材は、通常、ハースライナーと対向する位置(ハースライナーの上部)に配置される。
【0004】
蒸着材料を加熱する方法としては、光学膜形成の分野では電子ビーム蒸着と抵抗加熱蒸着がよく用いられる。これらの中でも、電子を非常に高いエネルギーまで加速して照射でき、高融点の蒸着材料を用いても蒸着膜を形成でき、電子ビームを磁場によってスキャン等することで蒸着材料の溶融状態を制御しやすい等の点から、電子ビーム蒸着が主に用いられている。
【0005】
近年、例えばカメラには、撮影画像の高精細化が求められるようになり、高画素化の要求によって、カメラに使用される光学部材、さらには、その表面に形成されている光学膜(蒸着膜)にも高い品質が要求されるようになってきており、特に蒸着膜中に異物(欠陥)が少ないことが求められている。
このような要求を解決するための技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-135593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、特に、スマートフォンカメラなどの高画質化に伴い、該カメラに用いられるセンサーの大型化が進んでおり、これに伴い、該センサーに用いられる近赤外線カットフィルターなどの光学部材、ひいては光学膜(蒸着膜)も大型化が求められている。
しかしながら、従来の蒸着膜の製造方法で大型の蒸着膜を形成しようとすると、形成される蒸着膜の面積が大きくなることにより、必然的に異物が含まれる可能性が高くなり、このことにより、得られる光学部材の歩留まりが低下し、生産性が低下していた。
【0008】
本発明は以上のことに鑑みてなされたものであり、異物の少ない(多層)蒸着膜を有する基材の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、下記構成例によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明の構成例を以下に示す。
なお、本発明において、数値範囲を表す「A~B」等の記載は、「A以上、B以下」と同義であり、AおよびBをその数値範囲内に含む。
【0010】
[1] 下記工程(1)または(2)を含む、蒸着膜を有する基材の製造方法。
工程(1):1つの蒸着材料Aに、複数の電子銃から電子ビームを照射して、該蒸着材料Aを蒸発させて基材上に蒸着材料Aの蒸着膜を形成する工程(但し、複数の電子銃からの電子ビームが、1つの蒸着材料Aに同時に照射されている時間(帯)がある。)
工程(2):複数の蒸着材料A(但し、該複数の蒸着材料Aは、主成分が同一の蒸着材料である。)それぞれに、それぞれの蒸着材料Aに対応する電子銃から電子ビームを照射して、該蒸着材料Aを蒸発させて基材上に蒸着材料Aの蒸着膜を形成する工程(但し、複数の蒸着材料Aそれぞれに対応する電子銃からの電子ビームが、それぞれの蒸着材料Aに同時に照射されている時間(帯)がある。)
(【0011】以降は省略されています)
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