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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024149381
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2024012136
出願日
2024-01-30
発明の名称
金属錯体蛍光体、金属錯体蛍光体の製造方法、金属錯体蛍光体を含む蛍光体シート、及び蛍光体シートを含む発光装置
出願人
日亜化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C09K
11/06 20060101AFI20241010BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】 より長い耐久性を有する希土類金属錯体発光体、そのような希土類金属錯体発光体の製造方法などを提供する。
【解決手段】 化学式(I)で示される二組のアゾメチン基を有する配位子を準備して、第1溶媒に溶解して溶液(1)を準備すること;化学式(II)で示されるβ-ジケトナト配位子を有し、化学式(I)で示される配位子を有さない希土類金属錯体を準備して、第2溶媒に溶解して溶液(2)を準備すること;及び前記溶液(1)と前記溶液(2)を、混合することを含み、発光ピーク波長が600nm以上635nm以下である、金属錯体蛍光体の製造方法である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
下記化学式(I)で示される二組のアゾメチン基を有する配位子を準備して、第1溶媒に溶解して溶液(1)を準備すること;
下記化学式(II)で示されるβ-ジケトナト配位子を有し、化学式(I)で示される配位子を有さない希土類金属錯体を準備して、第2溶媒に溶解して溶液(2)を準備すること;及び
前記溶液(1)と前記溶液(2)を、混合すること
を含み、
発光ピーク波長が600nm以上635nm以下である、金属錯体蛍光体の製造方法。
化学式(I):
TIFF
2024149381000020.tif
46
31
[化学式(I)において、
A
1
は、OH基、OD基、SH基又はSD基を示し、
A
2
は、水素、重水素、C1~C30のアルキル基、C3~C30のシクロアルキル基、C1~C30のパーハロゲン化アルキル基及びC3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基から選択され、C1~C30のアルキル基、C3~C30のシクロアルキル基、C1~C30のパーハロゲン化アルキル基及びC3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基は、下記群(G):
芳香族基;
パーハロゲン化芳香族基;
少なくとも1種のヘテロ原子を環中に含むヘテロ芳香族基;
直鎖又は分枝を有するC1~C30のアルキル基;
直鎖又は分枝を有するC1~C30のパーハロゲン化アルキル基;
直鎖又は分枝を有するC3~C30のアルケニル基;
直鎖又は分枝を有するC3~C30のパーハロゲン化アルケニル基;
C3~C30のシクロアルキル基;
C3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基;
C3~C30のシクロアルケニル基;
C3~C30のパーハロゲン化シクロアルケニル基;及び
C3~C30のアルキニル基、並びに
ハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができ、
A
3
は、C2~C30のアルキレン基から選択され、そのアルキレン基は、上記群(G)並びにハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができ、
A
1
とアゾメチン基が共に結合するベンゼン環について、A
1
とアゾメチン基が結合していない、ベンゼン環の隣接する2つの炭素原子は、-C
4
H
4
-で接続されてナフタレン環を形成することができ、
そのベンゼン環と形成され得るナフタレン環は、更に、上記群(G)並びにハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができる]
で示される、二組のアゾメチン基を有する配位子;及び
化学式(II)
TIFF
2024149381000021.tif
20
24
[化学式(II)において、
Xは、両方共同一であっても各々が異なってもよい、上記群(G)から選択される置換基を示し、
Zは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、フェニル基、水素原子又は重水素原子を示す]
で示されるβ-ジケトナト配位子。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
下記式(1)で示される濃度増加率が、0.00875(M/hr)以下であるように、前記溶液(1)と前記溶液(2)を混合することを含む、請求項1記載の金属錯体蛍光体の製造方法。
(金属錯体蛍光体の濃度増加量)÷(混合開始から終了までの時間) 式(1)
【請求項3】
前記第1溶媒は、ハロゲン系溶媒を含み、前記第2溶媒は、エーテル系溶媒を含む、請求項1記載の金属錯体蛍光体の製造方法。
【請求項4】
前記溶液(1)と、前記溶液(2)を、更に、第3溶媒の存在下、混合することを含む、請求項1記載の金属錯体蛍光体の製造方法。
【請求項5】
前記第3溶媒は、アルコール系溶媒を含む、請求項4記載の金属錯体蛍光体の製造方法。
【請求項6】
更に、200℃以下で、金属錯体蛍光体の表面を、無機部材又は有機部材で被覆することを含む、請求項1に記載の金属錯体蛍光体の製造方法。
【請求項7】
下記化学式(III)及び(IV)から選択される少なくとも1種の化学構造を含む、希土類金属錯体であり、
希土類金属は、8配位であり、
発光ピーク波長が600nm以上635nm以下である、希土類金属錯体を含む金属錯体蛍光体であって、
12μm以上100μm以下のD50粒子径を有する、金属錯体蛍光体。
化学式(III):
TIFF
2024149381000022.tif
72
72
[化学式(III)において、
Lnは、希土類金属原子を示し、n1は、2又は3を示し、
β-ジケトナト配位子について、Xは、両方共同一であっても各々が異なってもよい、下記群(G):
芳香族基;
パーハロゲン化芳香族基;
少なくとも1種のヘテロ原子を環中に含むヘテロ芳香族基;
直鎖又は分枝を有するC1~C30のアルキル基;
直鎖又は分枝を有するC1~C30のパーハロゲン化アルキル基;
直鎖又は分枝を有するC3~C30のアルケニル基;
直鎖又は分枝を有するC3~C30のパーハロゲン化アルケニル基;
C3~C30のシクロアルキル基;
C3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基;
C3~C30のシクロアルケニル基;
C3~C30のパーハロゲン化シクロアルケニル基;及び
C3~C30のアルキニル基、
から選択される置換基を示し
Zは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、フェニル基、水素原子又は重水素原子を示し、n2は、1~3の整数を示し、
Yは、過塩素酸イオン、硝酸イオン、カルボン酸イオン、及びハロゲン化物イオンから選択される少なくとも1種であってよく、n3は、0~2の整数を示し、
二組のアゾメチン基を有する配位子について、
A
1
は、OH基、OD基、SH基又はSD基を示し、
A
2
は、水素、重水素、C1~C30のアルキル基、C3~C30のシクロアルキル基、C1~C30のパーハロゲン化アルキル基及びC3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基から選択され、C1~C30のアルキル基、C3~C30のシクロアルキル基、C1~C30のパーハロゲン化アルキル基及びC3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基は、上記群(G)並びにハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができ、
A
3
は、C2~C30のアルキレン基から選択され、そのアルキレン基は、上記群(G)並びにハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができ、
A
1
とアゾメチン基が共に結合するベンゼン環について、A
1
とアゾメチン基が結合していない、ベンゼン環の隣接する2つの炭素原子は、-C
4
H
4
-で接続されてナフタレン環を形成することができ、
そのベンゼン環と形成され得るナフタレン環は、更に、上記群(G)並びにハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができ、
n5は、2以上の整数を示す]、及び
化学式(IV):
TIFF
2024149381000023.tif
67
76
[化学式(IV)において、
n6は、1以上の整数を示すほかは、化学式(III)のものと同様である]。
【請求項8】
前記金属錯体蛍光体は、1.570g/cm
3
以上2.000g/cm
3
以下の比重を有する、請求項7に記載の金属錯体蛍光体。
【請求項9】
無機部材又は有機部材による被覆を外側に有する、請求項7に記載の金属錯体蛍光体。
【請求項10】
請求項7記載の金属錯体蛍光体が樹脂又はガラス中に含まれている、蛍光体シート。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、金属錯体蛍光体、金属錯体蛍光体の製造方法、金属錯体蛍光体を含む蛍光体シート、及び蛍光体シートを含む発光装置などに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
希土類金属錯体は、蛍光プローブ、レーザー発光体、バイオイメージング、センサー、セキュリティインク、及び照明などの発光部材として期待されている。特に、希土類金属錯体は、例えば、青色の比較的短波長の可視光により励起されて長波長の光を発光することができるので、発光ダイオードなどの半導体発光素子と組み合わせて種々の発光色の発光装置が実現できることが期待されている。この発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)等の半導体発光素子を用いた発光装置は、発光効率が高く、水銀等の有害物質を含まないことから、照明用途や液晶表示装置等の画像表示用途へのさらなる拡大が期待され、最近では、発光ダイオード又はレーザーダイオードと希土類金属錯体の発光部材を組み合わせた発光装置の検討が盛んに行われている。
【0003】
特許文献1及び非特許文献1には、新たな希土類金属錯体を含む組成物を合成し、それらの発光特性を検討して、それらが興味深い発光特性を有すること、及びそれらと発光ダイオード又はレーザーダイオードを組み合わせた発光装置を開発して、報告されている。
【0004】
更に、特許文献2には、広範囲な励起波長領域(紫外光から可視光領域の波長に光を吸収して、吸収した光よりも波長が長い光を発生すること)と高い外部量子効率を有する希土類金属錯体及びその製造方法を報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-128392号公報
特開2019-31446号公報
【非特許文献】
【0006】
「ケミストリー・ア・ヨーロピアン・ジャーナル」第17巻、2011年、第521-528頁(Chemistry-A European Journal, 2011, 17, 521-528)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
非特許文献2に開示された希土類金属錯体は、より具体的には、青色光を吸収し、赤色光を発生し、更に、色純度が高いという特徴を有する。しかし、その希土類金属錯体の耐久性は、必ずしも十分でなく、更により高い耐久性を有することが要求される。
【0008】
本発明は、より長い耐久性を有する希土類金属錯体発光体、そのような希土類金属錯体発光体の製造方法などを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書は、下記の実施形態を含む。
1. 下記化学式(I)で示される二組のアゾメチン基を有する配位子を準備して、第1溶媒に溶解して溶液(1)を準備すること;
下記化学式(II)で示されるβ-ジケトナト配位子を有し、化学式(I)で示される配位子を有さない希土類金属錯体を準備して、第2溶媒に溶解して溶液(2)を準備すること;及び
前記溶液(1)と前記溶液(2)を、混合すること
を含み、
発光ピーク波長が600nm以上635nm以下である、金属錯体蛍光体の製造方法。
化学式(I):
TIFF
2024149381000002.tif
46
31
[化学式(I)において、
A
1
は、OH基、OD基、SH基又はSD基を示し、
A
2
は、水素、重水素、C1~C30のアルキル基、C3~C30のシクロアルキル基、C1~C30のパーハロゲン化アルキル基及びC3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基から選択され、C1~C30のアルキル基、C3~C30のシクロアルキル基、C1~C30のパーハロゲン化アルキル基及びC3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基は、下記群(G):
芳香族基;
パーハロゲン化芳香族基;
少なくとも1種のヘテロ原子を環中に含むヘテロ芳香族基;
直鎖又は分枝を有するC1~C30のアルキル基;
直鎖又は分枝を有するC1~C30のパーハロゲン化アルキル基;
直鎖又は分枝を有するC3~C30のアルケニル基;
直鎖又は分枝を有するC3~C30のパーハロゲン化アルケニル基;
C3~C30のシクロアルキル基;
C3~C30のパーハロゲン化シクロアルキル基;
C3~C30のシクロアルケニル基;
C3~C30のパーハロゲン化シクロアルケニル基;及び
C3~C30のアルキニル基、並びに
ハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができ、
A
3
は、C2~C30のアルキレン基から選択され、そのアルキレン基は、上記群(G)並びにハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができ、
A
1
とアゾメチン基が共に結合するベンゼン環について、A
1
とアゾメチン基が結合していない、ベンゼン環の隣接する2つの炭素原子は、-C
4
H
4
-で接続されてナフタレン環を形成することができ、
そのベンゼン環と形成され得るナフタレン環は、更に、上記群(G)並びにハロゲノ基から選択される一又は複数の置換基を有することができる]
で示される、二組のアゾメチン基を有する配位子;及び
化学式(II)
TIFF
2024149381000003.tif
20
24
[化学式(II)において、
Xは、両方共同一であっても各々が異なってもよい、上記群(G)から選択される置換基を示し、
Zは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、フェニル基、水素原子又は重水素原子を示す]
で示されるβ-ジケトナト配位子。
2. 下記化学式(III)及び(IV)から選択される少なくとも1種の化学構造を含む、希土類金属錯体であり、
希土類金属は、8配位であり、
発光ピーク波長が600nm以上635nm以下である、希土類金属錯体を含む金属錯体蛍光体であって、
12μm以上100μm以下のD50粒子径を有する、金属錯体蛍光体。
化学式(III):
TIFF
2024149381000004.tif
67
67
[化学式(III)において、
Lnは、希土類金属原子を示し、n1は、2又は3を示し、
β-ジケトナト配位子について、Xは、両方共同一であっても各々が異なってもよい、下記群(G):
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態の希土類金属錯体発光体は、より長い耐久性を有することができる。よって、本発明の実施形態の希土類金属錯体発光体は、蛍光体シート及び蛍光装置を製造するために好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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