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公開番号2024148841
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062329
出願日2023-04-06
発明の名称グロメット
出願人矢崎総業株式会社
代理人弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類H02G 3/22 20060101AFI20241010BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】ベース部材とグロメット本体を組付け完了位置に保つこと。
【解決手段】硬質樹脂のベース部材10Xは、環状のフランジ20を有し、弾性変形可能な軟質樹脂のグロメット本体60は、環状体61と、組付け完了位置でフランジの第1環状壁面20cにおける外周縁部20a側に密着させる環状のリップ61と、環状体の外周縁部61aに対してフランジの外周縁部側に同軸上で隙間を空けて対向配置させた第1環状部64と、環状体の外周縁部を第1環状部の外周縁部に繋ぐ第2環状部65と、を有し、第1環状部は、組付け完了位置でフランジの外周縁部に第1環状壁面の裏側の第2環状壁面20d側から一周に亘って引っ掛けること。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
硬質の合成樹脂材料から成り、一方の空間から他方の空間へと挿通対象物の貫通孔を通して渡す導電性の配索材を内方で挿通させる筒状のベース部材と、
前記ベース部材に同軸上で組み付けて、前記挿通対象物の前記貫通孔の周縁部への取付完了位置で前記一方の空間に配置される環状のグロメット本体と、
を備え、
前記ベース部材は、前記取付完了位置で前記一方の空間に配置され、環状の前記周縁部に対して外周縁部を同軸上で隙間を空けて対向配置させる環状のフランジと、前記フランジから同軸上で前記他方の空間に向けて突出させ且つ前記取付完了位置で前記貫通孔に挿通させる筒状体と、を有し、
前記グロメット本体は、前記ベース部材よりも軟質の弾性変形可能な合成樹脂材料から成り、前記ベース部材との組付け完了位置で前記フランジの前記外周縁部に対して同軸上で密着させ且つ前記取付完了位置で前記周縁部に対して同軸上で密着させる環状の止水部材であり、前記組付け完了位置で前記フランジの第1環状壁面における前記外周縁部側に対して同軸上で隙間を空けて対向配置させ且つ前記取付完了位置で前記周縁部に対して同軸上で隙間を空けて対向配置させる環状体と、前記環状体から同軸上で突出させ、前記組付け完了位置で弾性変形して一周に亘って前記フランジの前記第1環状壁面における前記外周縁部側に密着させる環状のリップと、前記環状体の外周縁部に対して前記フランジの前記外周縁部側に同軸上で隙間を空けて対向配置させた第1環状部と、前記環状体の前記外周縁部から前記フランジに向けて同軸上で突出させ、前記環状体の前記外周縁部を前記第1環状部の外周縁部に繋ぐ第2環状部と、を有し、
前記第1環状部は、前記組付け完了位置で前記フランジの前記外周縁部に前記第1環状壁面の裏側の第2環状壁面側から一周に亘って引っ掛けることを特徴としたグロメット。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記フランジの前記外周縁部は、前記第2環状壁面側で外周面よりも凹ませた同心の環状溝部を有し、
前記第1環状部は、前記組付け完了位置で前記環状溝部に差し込み、前記環状溝部の中で前記フランジの前記外周縁部に前記第2環状壁面側から一周に亘って引っ掛けることを特徴とした請求項1に記載のグロメット。
【請求項3】
前記フランジの前記外周縁部は、その外周面側で且つ前記第2環状壁面側の環状の角部を削り取ったが如き同心の環状溝部を有し、
前記第1環状部は、前記組付け完了位置で前記環状溝部に差し込み、前記環状溝部の中で前記フランジの前記外周縁部に前記第2環状壁面側から一周に亘って引っ掛けることを特徴とした請求項1に記載のグロメット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グロメットに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ワイヤハーネスにおいては、挿通対象物(例えば、車両における車体のパネル等)に設けた貫通孔に電線等の配索材を挿通させることによって、この挿通対象物によって隔てられた一方の空間から他方の空間へと配索材を引き込ませる。このため、その挿通対象物には、貫通孔の周縁から配索材を保護すると共に、貫通孔と配索材との間の隙間への液体の浸入を防ぐため、その隙間を塞ぐグロメットが取り付けられる。例えば、グロメットは、硬質の合成樹脂材料から成り、一方の空間と他方の空間との間で配索材を内方に通すベース部材と、ゴム等の柔軟性を持たせた合成樹脂材料から成る環状のグロメット本体と、で構成される。このグロメットは、貫通孔に差し込んで、挿通対象物における貫通孔の周縁にグロメット本体を密着させる。このグロメットにおいては、ベース部材とグロメット本体とが例えば二色成形等の一体成形手法で一体になって成形される。この種のグロメットについては、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平8-251769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、この従来のグロメットにおいては、ベース部材とグロメット本体を一体成形するための金型を抜き取る際に、その金型からグロメット本体に加えられる荷重を軽減させることによって、柔軟性のあるグロメット本体の品質低下を抑える必要がある。しかしながら、このグロメットにおいては、一方の空間と他方の空間との間で配索材を内方に通すために、グロメット本体と比してベース部材の体格が大きくなり、かつ、このベース部材の形状が複雑になり易いので、ベース部材とグロメット本体の形状如何で金型からグロメット本体への過荷重を避けることができない場合もある。このため、この場合には、ベース部材とグロメット本体をそれぞれに別の部品として用意し、これらを組み付けることによって、グロメット本体を成形する際の金型からの荷重を軽減させればよい。但し、このグロメットにおいては、ベース部材とグロメット本体との間でその相互間を組付け完了位置に保つ必要がある。
【0005】
そこで、本発明は、ベース部材とグロメット本体を組付け完了位置に保ち得るグロメットを提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、硬質の合成樹脂材料から成り、一方の空間から他方の空間へと挿通対象物の貫通孔を通して渡す導電性の配索材を内方で挿通させる筒状のベース部材と、前記ベース部材に同軸上で組み付けて、前記挿通対象物の前記貫通孔の周縁部への取付完了位置で前記一方の空間に配置される環状のグロメット本体と、を備え、前記ベース部材は、前記取付完了位置で前記一方の空間に配置され、環状の前記周縁部に対して外周縁部を同軸上で隙間を空けて対向配置させる環状のフランジと、前記フランジから同軸上で前記他方の空間に向けて突出させ且つ前記取付完了位置で前記貫通孔に挿通させる筒状体と、を有し、前記グロメット本体は、前記ベース部材よりも軟質の弾性変形可能な合成樹脂材料から成り、前記ベース部材との組付け完了位置で前記フランジの前記外周縁部に対して同軸上で密着させ且つ前記取付完了位置で前記周縁部に対して同軸上で密着させる環状の止水部材であり、前記組付け完了位置で前記フランジの第1環状壁面における前記外周縁部側に対して同軸上で隙間を空けて対向配置させ且つ前記取付完了位置で前記周縁部に対して同軸上で隙間を空けて対向配置させる環状体と、前記環状体から同軸上で突出させ、前記組付け完了位置で弾性変形して一周に亘って前記フランジの前記第1環状壁面における前記外周縁部側に密着させる環状のリップと、前記環状体の外周縁部に対して前記フランジの前記外周縁部側に同軸上で隙間を空けて対向配置させた第1環状部と、前記環状体の前記外周縁部から前記フランジに向けて同軸上で突出させ、前記環状体の前記外周縁部を前記第1環状部の外周縁部に繋ぐ第2環状部と、を有し、前記第1環状部は、前記組付け完了位置で前記フランジの前記外周縁部に前記第1環状壁面の裏側の第2環状壁面側から一周に亘って引っ掛けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るグロメットにおいては、フランジの第1環状壁面における外周縁部側に第1リップを密着させた状態で、フランジの外周縁部に第1環状部を第2環状壁面側から引っ掛けて、その第1環状部と第1リップでフランジの外周縁部を挟み込む。このため、このグロメットにおいては、組付け完了位置でフランジの外周縁部にグロメット本体が保持されるので、ベース部材とグロメット本体を互いの組付け完了位置に保たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態のグロメットを示す斜視図である。
図2は、挿通対象物に取り付ける前の実施形態のグロメットを別角度から見た斜視図である。
図3は、実施形態のグロメットを筒状体側から見た平面図である。
図4は、実施形態のグロメットを管状体側から見た平面図である。
図5は、図4のX-X線断面を取付前の挿通対象物と共に示す図である。
図6は、実施形態のグロメットを示す分解斜視図である。
図7は、実施形態のグロメットを別角度から見た分解斜視図である。
図8は、実施形態のグロメットを組付け後の2つのベース部材とグロメット本体に分けて示す分解斜視図である。
図9は、実施形態のベース部材と防水部材の分解斜視図である。
図10は、実施形態のグロメット本体の成形型の一部を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係るグロメットの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0010】
[実施形態]
本発明に係るグロメットの実施形態の1つを図1から図10に基づいて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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