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公開番号
2024146328
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023059156
出願日
2023-03-31
発明の名称
電子写真感光体
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類
G03G
5/147 20060101AFI20241004BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】導電性支持体上に、少なくとも感光層と保護層とを順次有する電子写真感光体に関し、電位保持率等の電気特性、硬度、弾性変形率等の機械的特性に優れ、しかも、保護層の形成に用いる電子輸送性化合物の有機溶媒に対する溶解性に優れた電子写真感光体を提供する。
【解決手段】重合性官能基を少なくとも1つ有し、さらにウレタン結合を少なくとも1つ有する化合物の重合体を含有する保護層を形成することにより、電位保持率等の電気特性、硬度、弾性変形率等の機械的特性に優れる感光体を製造することができ、しかも、前記電子輸送性化合物は、有機溶媒に対する溶解性に優れたものとなる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
導電性支持体上に、少なくとも感光層と保護層とを順次有する電子写真感光体であって、
前記保護層が、下記式(1)で表され、且つ、1分子中に、下記式(1A)で表される基と重合性官能基をそれぞれ少なくとも1つ有する化合物の重合体を含有する電子写真感光体。
TIFF
2024146328000050.tif
32
82
(式(1)中、Xはn価の電子輸送性骨格を表す。
Aは、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいヘテロアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいジアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジアリールアミノ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいハロアルキル基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいシリル基、置換基を有していてもよいシロキシ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、下記式(2)で表される基、又は下記式(1B)で表される基である。
nは1以上の整数を表す。
nが1であるとき、Aは、下記式(2)で表される基又は下記式(1B)で表される基である。当該Aが下記式(2)で表される基であるとき、R
1
及びR
2
のうち少なくとも1つが下記式(1B)で表される基であるか、又は、L
1
及びL
2
のうち少なくとも1つが下記式(1A)で表される基である。かつ、Zのうち少なくとも1つは重合性官能基である。当該Aが下記式(1B)で表される基であるとき、R
3
は重合性官能基である。
nが2以上であるとき、複数存在するAは互いに同一であっても互いに異なっていてもよく、複数存在するAのうち、少なくとも1つのAが下記式(2)で表される基又は下記式(1B)で表される基である。当該Aが下記式(2)で表される基であるとき、R
1
及びR
2
のうち少なくとも1つが下記式(1B)で表される基であるか、又は、L
1
及びL
2
のうち少なくとも1つが下記式(1A)で表される基である。また、当該A又は他の少なくとも1つのAは、当該構造中に少なくとも1つの重合性官能基を含む。)
TIFF
2024146328000051.tif
38
150
(式(2)中、*はXとの結合を表す。
R
1
及びR
2
は各々独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいヘテロアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいジアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジアリールアミノ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいハロアルキル基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいシリル基、置換基を有していてもよいシロキシ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、又は置換基を有していてもよい芳香族複素環基、又は下記式(1B)で表される基を表す。
L
1
及びL
2
は各々独立して直接結合、2価の基又は下記式(1A)で表される基を表す。
Zは水素原子、アルコキシ基、アミド基、又は重合性官能基を表す。ただし、x1+y1=3で、x1は0から2の整数、y1は1から3の整数であり、x2+y2=3で、x2は0から2の整数、y2は1から3の整数であり、x1が2以上の整数であるとき、R
1
は同一でも互いに異なっていてもよく、y1が2以上の整数であるとき、R
2、
x2、y2、L
1、
L
2
及びZのそれぞれは、同一でも互いに異なっていてもよく、x2が2以上の整数であるとき、R
2
は同一でも互いに異なっていてもよく、y2が2以上の整数であるとき、L
2
及びZのそれぞれは、同一でも互いに異なっていてもよい。)
TIFF
2024146328000052.tif
33
117
(式(1B)中、*は式(1)又は(2)中の任意の原子との結合を表し、B
1
及びB
2
は各々独立して直接結合又は2価の基を表す。R
3
は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアリールオキシ基、置換基を有していてもよいヘテロアリールオキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいジアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいジアリールアミノ基、置換基を有していてもよいアリールアルキルアミノ基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいハロアルキル基、置換基を有していてもよいアルキルチオ基、置換基を有していてもよいアリールチオ基、置換基を有していてもよいシリル基、置換基を有していてもよいシロキシ基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族複素環基、又は重合性官能基を表す。)
TIFF
2024146328000053.tif
33
117
(式(1A)中、B
1
及びB
2
は各々独立して直接結合又は2価の基を表し、*は式(1)中の任意の原子との結合を表す。)
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
前記式(1)中、Xが式(3)又は(4)で表される請求項1に記載の電子写真感光体。
TIFF
2024146328000054.tif
106
170
(式(3)、(4)中、G
1
~G
12
は各々独立して、水素原子、重水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基を表し、*はAとの結合を表す。)
【請求項3】
前記式(1)中、Aの少なくとも1つは前記式(2)で表される基である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
【請求項4】
前記式(2)中、L
1
及びL
2
のうちの少なくとも1つは前記式(1A)で表される基である請求項3に記載の電子写真感光体。
【請求項5】
前記式(1)で表される化合物が、1分子中に重合性官能基を少なくとも2つ有する請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
【請求項6】
前記重合性官能基が、下記式(M1)~(M7)から選ばれる請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
TIFF
2024146328000055.tif
46
150
(式(M1)~(M7)中、R
110
は水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表し、*は結合位置を表す。)
【請求項7】
前記式(2)中、R
1
が置換基を有していてもよいアルキル基である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
【請求項8】
前記保護層に、さらに電子輸送性骨格を有しない重合性化合物の重合体を含む請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
【請求項9】
前記保護層に、さらに電子供与性化合物を含む請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の電子写真感光体を有する電子写真感光体カートリッジ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンター等に用いられる、導電性支持体上に少なくとも感光層と保護層とを順次有する電子写真感光体であって、残留電位特性等の電気特性や、硬度、弾性変形率等の機械的特性等が改善された電子写真感光体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
プリンター及び複写機などでは、帯電した有機系感光体(OPC)ドラムに光を照射すると、その部分が除電されて静電潜像が生じ、静電潜像にトナーが付着することにより画像を得ることができる。このように電子写真技術を利用した機器において、感光体は基幹部材である。
【0003】
この種の有機系感光体は、材料選択の余地が大きく、感光体の特性を制御し易いことから、電荷の発生と移動の機能を別々の化合物に分担させる“機能分離型の感光体”が主流となってきている。例えば、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(CTM)を同一層中に有する単層型の電子写真感光体(以下、「単層型感光体」という)と、電荷発生物質(CGM)を含有する電荷発生層と電荷輸送物質(CTM)を含有する電荷輸送層を積層してなる積層型の電子写真感光体(以下、「積層型感光体」という)とが知られている。また、感光体の帯電方式としては、感光体表面を負電荷に帯電させる負帯電方式と、感光体表面を正電荷に帯電させる正帯電方式を挙げることができる。
現在実用化されている感光体の層構成と帯電方式の組み合わせとしては、“負帯電積層型感光体”と、“正帯電単層型感光体”とを挙げることができる。
【0004】
“負帯電積層型感光体”は、アルミニウム管等の導電性基体上に、樹脂等からなる下引き層(UCL)を設け、その上に電荷発生物質(CGM)と樹脂などからなる電荷発生層(CGL)を設け、さらにその上に、正孔輸送物質(HTM)と樹脂などからなる電荷輸送層(CTL)を設けてなる構成を有するものが一般的である。
【0005】
一方で、“正帯電単層型感光体”は、アルミニウム管等の導電性基体上に、樹脂等からなる下引き層(UCL)を設け、その上に電荷発生物質(CGM)、正孔輸送物質(HTM)及び電子輸送物質(ETM)と樹脂などからなる単層の感光層を設けてなる構成を有するものが一般的である(例えば特許文献1参照)。
【0006】
いずれの感光体においても、コロナ放電方式や接触方式で感光体表面を帯電させた後、感光体を露光して表面電荷を中和することで、周囲表面との電位差による静電潜像を形成する。その後、トナーを感光体表面に接触させて、静電潜像に対応するトナー像を形成し、これを紙などに転写・加熱溶融定着させることでプリントが完成する。
【0007】
上述のように、電子写真感光体は、導電性支持体上に感光層を形成したものが基本構成であるが、耐摩耗性等の改良目的で、感光層上に保護層を設けることも行われている。
【0008】
感光体表面の機械的強度ないし耐摩耗性を改良する技術としては、感光体の最表層にバインダー樹脂として連鎖重合性官能基を有する化合物を含有する層を形成し、これに熱や光、放射線などのエネルギーを与えることで重合させて硬化樹脂層を形成した感光体が開示されている(例えば特許文献1、2を参照)。
このような保護層は、連鎖重合性官能基を有する化合物を含有する硬化性組成物を有機溶媒に溶解して保護層形成用塗布液を調製し、該保護層形成用塗布液を感光体の表面に塗布して形成するのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
米国特許第9417538号明細書
国際公開第2010/035683号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述のように、感光体の耐摩耗性向上のため、保護層を設けることが知られている。中でも、硬化性化合物(連鎖重合性官能基を有する化合物)を用いた保護層は、機械的強度に特に優れ、良好な保護効果を得ることができる。
一方で、感光体の電気特性向上の観点から、保護層には、機械的強度と共に電子輸送性が良好であることが求められる。感光体の電子輸送性の向上のためには、保護層に電子輸送性構造を有する化合物を含有させることが有効である。
しかしながら、電子輸送性構造を有する化合物の中には、保護層形成用塗布液を調製するための有機溶媒に対する溶解性や、これを用いて保護層を形成して得られる感光体の電位保持率や機械的特性が不十分であるものがあることが判明した。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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