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公開番号2024144750
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024130602,2022180806
出願日2024-08-07,2017-08-08
発明の名称硫化物固体電解質の製造方法
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類H01B 1/10 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】より高いイオン伝導度を有する、新規な硫化物固体電解質の製造方法を提供する。
【解決手段】リチウムと、リンと、硫黄と、塩素と、臭素と、を含む原料を、粉砕機で粉砕混合して中間体を作製する工程と、中間体を350~480℃で熱処理する工程を含み、原料の、前記塩素のリンに対するモル比c(Cl/P)と、前記臭素のリンに対するモル比d(Br/P)とが、下記式(1)を満たす、アルジロダイト型結晶を含む、硫化物固体電解質の製造方法。
1.2<c+d<1.9・・・(1)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
リチウムと、リンと、硫黄と、塩素と、臭素と、を含む原料を、粉砕機で粉砕混合して中間体を作製する工程と、
前記中間体を350~480℃で熱処理する工程を含み、
前記原料の、前記塩素のリンに対するモル比c(Cl/P)と、前記臭素のリンに対するモル比d(Br/P)とが、下記式(1)を満たす、アルジロダイト型結晶を含む、硫化物固体電解質の製造方法。
1.2<c+d<1.9・・・(1)
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記臭素のリンに対するモル比d(Br/P)が0.15以上1.6以下である請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記塩素のリンに対するモル比c(Cl/P)と、前記臭素のリンに対するモル比d(Br/P)とが、下記式(2)を満たす請求項1又は2に記載の製造方法。
0.08<d/(c+d)<0.8・・・(2)
【請求項4】
前記リチウムのリンに対するモル比a(Li/P)と、前記硫黄のリンに対するモル比b(S/P)と、前記塩素のリンに対するモル比c(Cl/P)と、前記臭素のリンに対するモル比d(Br/P)とが、下記式(3)~(5)を満たす請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
5.0≦a≦7.5 ・・・(3)
6.5≦a+c+d≦7.5 ・・・(4)
0.5≦a-b≦1.5 ・・・(5)
(式中、b>0且つc>0且つd>0を満たす。)
【請求項5】
前記式(1)のc+dが1.4以上1.8以下である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
【請求項6】
前記熱処理の温度が360~460℃である、請求項1~5のいずれかに記載の製造方法。
【請求項7】
前記熱処理の雰囲気が不活性ガス雰囲気下である、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硫化物固体電解質の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年におけるパソコン、ビデオカメラ、及び携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。該電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウムイオン電池が注目を浴びている。
【0003】
現在市販されているリチウムイオン電池は、可燃性の有機溶媒を含む電解液が使用されているため、短絡時の温度上昇を抑える安全装置の取り付けや短絡防止のための構造・材料面での改善が必要となる。これに対し、電解液を固体電解質に変えて、電池を全固体化したリチウムイオン電池は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
【0004】
リチウムイオン電池に用いられる固体電解質として、硫化物固体電解質が知られている。硫化物固体電解質の結晶構造としては種々のものが知られているが、その1つとしてアルジロダイト(Argyrodite)型結晶構造がある。特許文献1~5や非特許文献1~3等には1種のハロゲンを含むアルジロダイト型結晶構造が開示されている。また、非特許文献4及び5ではLi

PS

Cl
1-x
Br

の組成を有する固体電解質が報告されており、ハロゲンを2種含むアルジロダイト型結晶構造が開示されている。アルジロダイト型結晶構造には、リチウムイオン伝導度の高いものが存在する。しかしながら、イオン伝導度のさらなる改善が求められている。また、一般的に硫化物系固体電解質は、大気中の水分と反応して硫化水素を発生する可能性があるという課題を抱えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2010-540396号公報
国際公開WO2015/011937
国際公開WO2015/012042
特開2016-24874号公報
国際公開WO2016/104702
【非特許文献】
【0006】
Angew.chem Vol.47(2008),No.4,P.755-758
Phys.Status.Solidi Vol.208(2011),No.8,P.1804-1807
Solid State Ionics Vol.221(2012)P.1-5
電気化学会第82回講演要旨集(2015),2H08
日本化学会第94春季年会2014年講演予稿集II,P.474,1 H2-50
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的の1つは、より高いイオン伝導度を有し、新規な硫化物固体電解質を提供することである。
また、本発明の目的の1つは、大気中の水分との反応による硫化水素の発生量を抑制した新規な硫化物固体電解質を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態によれば、リチウムと、リンと、硫黄と、塩素と、臭素と、を含み、CuKα線を使用した粉末X線回折において、2θ=25.2±0.5degに回折ピークAを、2θ=29.7±0.5degに回折ピークBを有し、前記回折ピークA及び前記回折ピークBが、下記式(A)を満たし、前記塩素のリンに対するモル比c(Cl/P)と、前記臭素のリンに対するモル比d(Br/P)とが、下記式(1)を満たす、新規な硫化物固体電解質が提供される。
1.2<c+d<1.9・・・(1)
0.845<S

/S

<1.200・・・(A)
(式中、S

は前記回折ピークAの面積を示し、S

は前記回折ピークBの面積を示す。)
また、本発明の一実施形態によれば、上記硫化物固体電解質と、活物質を含む電極合材が提供される。
また、本発明の一実施形態によれば、上記硫化物固体電解質及び上記電極合材のうち少なくとも1つを含むリチウムイオン電池が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、イオン伝導度が高い硫化物固体電解質を提供することができる。
また、本発明の一実施形態によれば、大気中の水分との反応による硫化水素の発生量を抑制した硫化物固体電解質を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
硫化物固体電解質の製造に用いる多軸混練機の一例の、回転軸の中心で破断した平面図である。
硫化物固体電解質の製造に用いる多軸混練機の一例の、回転軸のパドルが設けられる部分の、該回転軸に対して垂直に破断した平面図である。
実施例1で得た硫化物固体電解質のX線回折パターンである。
比較例2で得た硫化物固体電解質のX線回折パターンである。
硫化物固体電解質の硫化水素発生量評価に用いた装置の説明図である。
実施例1で得た硫化物固体電解質の放射光による構造解析の結果である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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