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公開番号2024142918
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055327
出願日2023-03-30
発明の名称軌道生成システム、軌道生成方法、及び、プログラム
出願人国立大学法人信州大学,トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類B25J 9/10 20060101AFI20241003BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約【課題】サービス環境との接触を回避しつつタスクを完遂できるモバイルマニピュレータの軌道を短時間で生成する。
【解決手段】接触判定部22は、モバイルマニピュレータ1がタスクを完了するまでの間にリアルタイムに取得した三次元データに基づくサービス環境とモバイルマニピュレータ1が接触するか否か判定する。回避動作データ抽出部23は、接触すると接触判定部22が判定した場合、複数の候補動作データから、リアルタイムに取得した三次元データに基づくサービス環境と接触しないSVを有する動作データを回避動作データとして抽出する。遷移軌道生成部24は、初期動作データの軌道Qから回避動作データの軌道Qへ遷移する遷移軌道を生成する。回避動作データ抽出部23は、ニューラルネットワークにより構築してもよい。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
目標手先位置姿勢と、モバイルマニピュレータの手先位置姿勢を当該目標手先位置姿勢に移動させるための前記モバイルマニピュレータの軌道と、当該軌道に従って前記モバイルマニピュレータを動作させるときに前記モバイルマニピュレータが描く三次元形状である掃引空間と、を含む動作データを複数記憶する記憶部と、
第1のタイミングで環境の三次元データを取得し、タスクに対応する前記目標手先位置姿勢に対応する目標手先位置姿勢を有する動作データであって、前記第1のタイミングで取得した前記三次元データに基づく前記環境と接触しない掃引空間を有する動作データを前記記憶部から複数抽出する第1動作データ抽出部と、
前記第1動作データ抽出部が抽出した前記複数の動作データの何れか1つである第1動作データに基づいて、前記タスクを開始するタスク開始部と、
前記環境の三次元データを前記第1のタイミングよりも後にリアルタイムに取得することにより、前記モバイルマニピュレータが前記タスクを完了するまでの間にリアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境と前記モバイルマニピュレータが接触するか否か判定する接触判定部と、
接触すると前記接触判定部が判定した場合、前記第1動作データ抽出部が抽出した前記複数の動作データから、リアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境と接触しない掃引空間を有する動作データを第2動作データとして抽出する第2動作データ抽出部と、
前記第1動作データの軌道から前記第2動作データの軌道へ遷移する遷移軌道を生成する遷移軌道生成部と、
を含む、
軌道生成システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記遷移軌道の軌道始点と軌道終点の間の差分は所定値未満である、
請求項1に記載の軌道生成システム。
【請求項3】
前記遷移軌道の軌道始点から見た前記遷移軌道の軌道終点の方向と、前記第2動作データの軌道の遷移完了直後の方向と、が成す角度が所定値未満である、
請求項1に記載の軌道生成システム。
【請求項4】
前記遷移軌道の軌道終点は、
前記遷移軌道の軌道始点と前記軌道終点の間の差分が所定値未満となる第1の条件と、
前記軌道始点から見た前記軌道終点の方向と、前記第2動作データの軌道の遷移完了直後の方向と、が成す角度が所定値未満となる第2の条件と、
を同時に満たす複数の軌道点のうち最も下流側の軌道点である、
請求項1に記載の軌道生成システム。
【請求項5】
前記遷移軌道生成部は、前記モバイルマニピュレータの連続する2つの軌道点の差分を小さくするための第1コスト関数と、リアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境を回避するための第2コスト関数と、に基づく二次計画法により前記遷移軌道を生成する、
請求項1に記載の軌道生成システム。
【請求項6】
前記遷移軌道生成部は、前記モバイルマニピュレータの連続する2つの軌道点の差分を、前記モバイルマニピュレータがリアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境を回避するための回避量に基づいて重み付けし、重み付け後の差分の総和を求めることにより前記第1コスト関数を演算する、
請求項5に記載の軌道生成システム。
【請求項7】
前記遷移軌道生成部は、前記モバイルマニピュレータとリアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境との重なり量の対数に基づいて、前記モバイルマニピュレータがリアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境を回避するための回避量を演算する、
請求項5に記載の軌道生成システム。
【請求項8】
コンピュータが、目標手先位置姿勢と、モバイルマニピュレータの手先位置姿勢を当該目標手先位置姿勢に移動させるための前記モバイルマニピュレータの軌道と、当該軌道に従って前記モバイルマニピュレータを動作させるときに前記モバイルマニピュレータが描く三次元形状である掃引空間と、を含む動作データを複数記憶する記憶部を参照して軌道を生成する軌道生成方法であって、
第1のタイミングで環境の三次元データを取得し、タスクに対応する前記目標手先位置姿勢に対応する目標手先位置姿勢を有する動作データであって、前記第1のタイミングで取得した前記三次元データに基づく前記環境と接触しない掃引空間を有する動作データを前記記憶部から複数抽出し、
前記複数の動作データの何れか1つである第1動作データに基づいて、前記タスクを開始し、
前記環境の三次元データを前記第1のタイミングよりも後にリアルタイムに取得することにより、前記モバイルマニピュレータが前記タスクを完了するまでの間にリアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境と前記モバイルマニピュレータが接触するか否か判定し、
接触すると判定した場合、前記複数の動作データから、リアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境と接触しない掃引空間を有する動作データを第2動作データとして抽出し、
前記第1動作データの軌道から前記第2動作データの軌道へ遷移する遷移軌道を生成する、
軌道生成方法。
【請求項9】
コンピュータに、請求項8に記載の軌道生成方法を実行させるプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道生成システム、軌道生成方法、及び、プログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、モバイルマニピュレータの軌道生成装置を開示している。具体的には、複数の動作データを格納するデータベースを利用する。
【0003】
各動作データは、目標手先位置姿勢と、モバイルマニピュレータの手先位置姿勢を当該目標手先位置姿勢に移動させるためのモバイルマニピュレータの軌道と、当該軌道に従ってモバイルマニピュレータを動作させるときのモバイルマニピュレータが横切る空間である掃引空間(Swept Volume:SV)と、の組み合わせから構成される。
【0004】
モバイルマニピュレータのタスク開始時においては、サービス環境の三次元点群データを取得し、タスクに対応する目標手先位置姿勢をキーとしてデータベース内で検索を実行し、タスクに対応する目標手先位置姿勢に近い目標手先位置姿勢を有する動作データであって、サービス環境と干渉しない掃引空間を有する動作データを抽出する。
【0005】
そして、モバイルマニピュレータは、抽出した動作データの軌道に従って動作する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-024019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1の構成では、モバイルマニピュレータがタスクを開始した後のモバイルマニピュレータの移動中に、モバイルマニピュレータと接触する虞のある未知の障害物が存在しないことを前提としている。
【0008】
従って、モバイルマニピュレータがタスクを実行した後のモバイルマニピュレータの移動中に、モバイルマニピュレータが時々刻々と変化するサービス環境に接触すると判定した場合、データベースから適切な動作データを抽出する抽出処理を改めて実行しなければならないだろう。即ち、当該抽出処理が完了するまで、モバイルマニピュレータは長時間の待機を余儀なくされる。
【0009】
本発明の目的は、モバイルマニピュレータがサービス環境に接触すると判定したとき、当該サービス環境との接触を回避しつつタスクを完遂できるモバイルマニピュレータの軌道を短時間で生成する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の第1の観点によれば、
目標手先位置姿勢と、モバイルマニピュレータの手先位置姿勢を当該目標手先位置姿勢に移動させるための前記モバイルマニピュレータの軌道と、当該軌道に従って前記モバイルマニピュレータを動作させるときに前記モバイルマニピュレータが横切る空間である掃引空間と、を含む動作データを複数記憶する記憶部と、
第1のタイミングで環境の三次元データを取得し、タスクに対応する前記目標手先位置姿勢に対応する目標手先位置姿勢を有する動作データであって、前記第1のタイミングで取得した前記三次元データに基づく前記環境と接触しない掃引空間を有する動作データを前記記憶部から複数抽出する第1動作データ抽出部と、
前記第1動作データ抽出部が抽出した前記複数の動作データの何れか1つである第1動作データに基づいて、前記タスクを開始するタスク開始部と、
前記環境の三次元データを前記第1のタイミングよりも後にリアルタイムに取得することにより、前記モバイルマニピュレータが前記タスクを完了するまでの間にリアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境と前記モバイルマニピュレータが接触するか否か判定する接触判定部と、
接触すると前記接触判定部が判定した場合、前記第1動作データ抽出部が抽出した前記複数の動作データから、リアルタイムに取得した前記三次元データに基づく環境と接触しない掃引空間を有する動作データを第2動作データとして抽出する第2動作データ抽出部と、
前記第1動作データの軌道から前記第2動作データの軌道へ遷移する遷移軌道を生成する遷移軌道生成部と、
を含む、
軌道生成システムが提供される。
以上の構成によれば、モバイルマニピュレータがタスクを開始した後のモバイルマニピュレータの移動中に、モバイルマニピュレータがサービス環境に接触すると判定したとき、当該サービス環境との接触を回避しつつタスクを完遂できるモバイルマニピュレータの軌道を短時間で生成することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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